※この作品はR-18です。

紐パンきつねの海色バカンス   作:ナルキケーネ(ハーメルン支店)

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※電気機器は説明書をよく読んでから使用し、想定されていない使用方法でのご利用は避けてください。


親愛と性愛の波間に①

 マリンに言い包められたフブキは、ベッドの縁に座って、緊張した面持ちでシーツを掴んだ。ひん剥かれた下半身を隠すように、脚をぴったりと閉じ合わせている。

 

(……うう……タオルに直に触れるお尻が、すごい心許ない……。なんで白上は、お家でこんな格好してるんだ……?)

 

 フブキは柔らかくて吸水力に優れた高級バスタオルを広げ、お尻の下に敷いていた。ふんわりと包まれた尻肉の丸みは、ネットに包まれた桃のように程良く熟していた。

 

 恥ずかしさに脚を擦り合わせると、すべすべの質感同士が擦れて、生々しい衣擦れの音が身体に響く。普段とは全く異なる感触が、フブキのぷるぷるの唇を波立たせた。

 

 まるでいけないことをしているようで、背徳的な解放感に浸される。自宅で過ごしているとは思えない、心細さと冒険心に満ちた時間だった。

 

 その一方で、フブキとは対照的なマリンが、口笛を吹きながら前準備を進めている。揮発したアルコールの臭いがほんのりと漂い、フブキのドキドキを加速させた。

 

 その香りは、ラブホテルの一室でまつりが空調の風に乗せていたものとそっくりだった。

 

(……まつりちゃんもああやって……白上のために、いろいろ準備してくれてたのかな……? 私、いっつも……まつりちゃんに、されるがままだったから……全然わかんないや……)

 

 切なさともの悲しさで、胸がギュっと締め付けられる。まつりと重ねたいくつもの夏色情事は、フブキの身体の奥底で、提灯のように温かく輝いていた。

 

「さすがに新品のニオイは消せねえな……ま、こんなもんかな……。おまたせフブちゃん、もうすぐ気持ちよくなれるからね♪」

 

「あ、うん……そうなんだ……はは……」

 

「アハハハ! なんだよその反応はー、塩対応か~? それでもアイドルかー?」

 

「き、緊張してるんじゃい……! っていうか、待ってるあいだぐらいパンツ返してよぉ……!」

 

「やーよ。もう一回穿いたら、フブちゃん絶対脱ごうとしないだろうし。それに、下半身すっぽんぽんで過ごす時間も悪くないでしょ?」

 

「……う、むむ……! 白上、べつに変態というワケではないんだけどな……」

 

 どう返答していいかもわからず、フブキは短い呼吸を繰り返して平静を取り戻そうとする。そんな小動物のように縮こまった肩を見て、マリンは軽快に笑っていた。

 

 マリンは丸まって股間を隠そうとするフブキの背に回って、首筋に抱きつく。ピンと立っていた尻尾をお腹でギュッと押さえて、ビクリと震えた肩を強く抱き締め、耳元でリップ音を鳴らした。

 

「きゃっ!? な、なんだ今のキス音……鼓膜がじゅわーってなった……! ま、マリンちゃん、こういうの慣れすぎじゃないか……!?」

 

「レディーにはいろいろあんの!」

 

 マリンは雑にごまかした。素面で語れるほど、その人生経験は安くないのだ。

 

「それじゃ、始めるわね。フブちゃん、脚を開いて?」

 

「……ほ、ホントにやらなくちゃ……だめぇ……?」

 

「そんなに可愛くおねだりしてもダーメ。ほら、さっき渡したガーゼでおま×こ隠していいから」

 

「う、うう……! なんでこんなに用意周到なんだ……マリンちゃんにハメられてる気がするよ……」

 

「ハメていいならディルド持ってこようか? ガバマンがアヘるぐらいぶっといのあるわよ?」

 

「や、ごめんよ、ごめんなさい! それは勘弁してぇ……普通にホラーじゃんかぁ……!」

 

 フブキは開封したばかりの滅菌ガーゼを股座に挿し込み、ギュッと押さえながら、恐るおそる脚を開いた。恥ずかしさに目を閉じても、衣擦れの音とマリンの体温が羞恥を強めてくる。

 

 濡れた花びらに押し当てたガーゼが、すぐにじゅわりと湿り気を帯びてしまう。それがマリンにバレてしまったときのことを妄想したフブキは、目がぐるぐるして、胸がじゅくじゅくしていた。

 

「……わぁ……! フブちゃん、ホントに脚がキレイよね……汗ばんだおへそもセクシーだわぁ……」

 

「う、うぁ~……! あんまり見ないでくれぇ……恥ずかしいからぁ……!」

 

 フブキは両手で顔を覆いたくなる衝動に駆られたが、右手は秘部を隠すために、左手はシーツを掴むために使っている。羞恥をごまかすことは物理的にできなかった。

 

 内ももと鼠径部が無防備な状態で外気に触れる。パンツの内側をまじまじと、まつり以外の人に、しかも親しい友人に見られている。

 

 ぞわぞわとする解放感と、貞操を脅かす背徳感がフブキの背筋をぶるりと震わせた。

 

(……ま、まつりちゃんじゃないのに……マリンちゃん、友達なのに……! 私、こんな恥ずかしいとこ、見せてるよぉ……やだぁっ……!)

 

 人々が浮気というものに惹かれる理由は、その神経が焼け付くようなスリルの中にあるのだろう……そう感じることができてしまっていた。

 

「道具を使うときは、面倒くさい病気にならないようにちゃんと清潔にするのよ」

 

 危険なドキドキに振り回されているフブキの様子に気付かず、マリンは淡々と説明を始めた。

 

 その冷静なオナニーレクチャーが、フブキの心を危ない妄想とスリルの波から現実まで引き戻してくれる。いろいろな意味で噛み合っているふたりだった。

 

「慣れないうちは、そのガーゼとか……捨ててもいいパンツで粘膜を守って、布越しにゆっくり刺激していくカンジね。絶対に、おま×こをゴシゴシするような無茶はしないこと!」

 

「わ、わかった……あれ……? マッサージ機の先端に、何か付いてない……?」

 

「ああ、これはラップを巻いてるの。こうしておけば、後始末が楽だから……あ、本体部分に通気口があるから、そこまで塞ぐなら短時間でオナニーを終わらせてね? たぶん排熱とか関係あるだろうし……まあ、詳しくはよくわからないけど……」

 

「へ、へぇ~……」

 

 フブキは素直に感心していた。後ろで心音を聞かせてくる友人は、思っていた以上にプロフェッショナルだった。

 

「あと、バイブ部分にシワができないように、首の根元の方でキュッと巻くのがコツかなー。シワができるとね、おま×こがチクチクするから」

 

「そ、そうなんだ……っていうか真面目にめっちゃ詳しいな……!?」

 

「そうじゃなきゃ、こうしてレクチャーなんて引き受けないだろ……。じゃ、そろそろ行くわよ!」

 

「あっ、ちょっと……あっ、はぁっ……くふぅうんっ……♡」

 

 マリンはフブキの手を押し退けて、ガーゼを押さえる役目を引き受けた。そのまま、最弱で振動するマッサージ機を股間に押し当てる。

 

 スマホがポケットの中で震えているような、地味で小さなモーター音が、女体を派手にビクつかせた。

 

「はぁ、ぁあっ……ふあああっ……♡ 先っぽ、ブルブル、してるっ……あ、当たってるぅっ……!」

 

「う、わ……もう、ぐじゅぐじゅ聞こえる……。フブちゃん、もしかして……すごい濡れやすいタイプ……?」

 

「わ、かんないっ……ん、あっ……ああっ……♡ 他の人のこと、知らないしっ……ひゃ、あんっ……!」

 

 ピクピクと震えるフブキの身体を強く抱きながら、マリンは前面に回した手をゆっくりと動かし始めた。

 

 ガーゼがぴったりと張り付き、生々しく盛り上がった恥肉の隆起をなぞるように振動部分を動かす。すると、すぐに大量の愛液が染み出し、フブキの恥ずかしいカタチをくっきりと浮かび上がらせた。

 

 マリンは(フブちゃんのぷにまんスジ、エッロ!!!!)と静かに鼻息を荒くしていたが、言葉にはしなかった。同性にも感じるビチャビチャの性欲より、温かい友情が僅差で勝っていたのだ。

 

「はぁーっ……♡ はぁーっ……♡ ふく、ぅう……ううんっ……!」

 

「いゃ~んっ……♪ フブちゃんの喘ぎ声、もう泣けるぐらいカワイイわ~……録音して無限再生したい……!」

 

「や、やめてよぉ……! 恥ずかしいからっ……あっ♡あっ♡そこ、そこ……ふきゅぅんっ……♡」

 

「あらっ、エッチでおませな狐ちゃんねぇ! このクリクリがイイのね~……今日はフブちゃんのおててのラジコンするわよ~♪」

 

 ガーゼ越しでも勃起している様子が見えるクリトリスを電マで刺激する。強くなりすぎないように、尖った頭角を撫でる動きで性感を与えた。

 

「おち×ぽみたいに勃起した、スケベなクリちゃんねぇ~……それ、ぐりぐり~っ♪」

 

「きゃふぅうんっ!! そこ、やばい、ヤバいってぇっ……♡ は、く、ぁあっ♡あっ♡あぁーっ♡んぅうううっ……!」

 

 レッスン中からずっと擦れて、疼いていた肉突起に甘くて切ない性感が響く。機械的な振動が子宮まで溶け込むような快感で内ももがビクビクと跳ねた。

 

 フブキは待望の刺激を受けて、口を半開きにして喘ぎ声を漏らしていた。目を閉じて、股間を這い回る卑猥なオナニーラジコンのエロティックな動きに没頭したかったのだ。

 

「どう? なかなかキモチイイでしょ?」

 

 しばらく微弱な性感を与えたところで、マリンが汗ばんだフブキに具合を尋ねる。

 

 しかし、その返答はマリンが期待していたような、満足感のあるものではなかった。

 

「ん、くぅっ……♡ ま、マリンちゃん……これ、ちょっと……はぁっ……♡ ん、んっ……弱い、かも……」

 

「う、ウソぉ!? じゃあ、ちょっと強めるわね……? 痛かったらすぐに言ってね……?」

 

 こくこくと、切なそうに下唇を噛んで頷いたフブキを心配しながら、マリンはマッサージの強さを段階的に引き上げた。

 

 ガーゼに覆われた部分だけでなく、内ももや恥丘の境目、股間の窪みにも愛液をのばす。

 

 しかし、フブキは新しい種類の快感でも、最強の振動レベルでも、その甲高い嬌声に若干の余裕を見せていた。

 

 もはや、ガーゼ越しでは長時間をかけないと絶頂できない気配すら垣間見える。

 

 さすがに勃起したクリトリスをぷちゅっ♡と押し潰せば「きゃひぃいんっ!♡」と股間を震わせたが、その電流のような性感はそこまで長続きしなかった。

 

「ま、マリンちゃんっ……! い、意地悪、しないでよぉっ……♡ はぁっ……はぁーっ……♡ 白上のそこ、もどかしくて……ん、んっ……♡ もう、頭、おかしくなっちゃうよぉ……!♡」

 

「え、ええーっ……!? い、意地悪じゃなくって、これが限度なのよ……!」

 

「そんなぁっ……あ、あ、ふぁああっ……♡ そんなの、ん、ぅんっ……♡ う、嘘だよ……もっと、つよいの……あったもん……!」

 

「うわぁ……おま×こ、かなり開発されてるみたいね……。フブちゃん、これから大変かもよ……?」

 

「はぁ……はぁっ……♡ ど、どういうこと……?」

 

「あっ……う、ううん、なんでもない……アハハ……」

 

 フブキの下半身は度重なる情事によって、性的な刺激に良くない意味で慣れていた。

 

 元から敏感だったきめ細かい肌の触覚が、快感を享受しやすくなっている。まつりの手指で頻繁に撫でられていた、恥丘周辺や太ももの内側の付け根すらも官能として機能していた。

 

 ここまで慣れてしまっては、新しい恋人ができても、夜の生活で満足できないかもしれない。潔癖が強めな人には、誰かの名残を感じるだとか……最悪、ヤリマンだと思われてしまうかもしれない。

 

 いくら可能性の話とはいえ、そんなことを言われて傷付かない女性はいない。マリンは余計なことを口にせず、呼吸を乱して汗だくになったフブキにしてあげられることを考えた。

 

「…………フブちゃん……オナニーのレクチャー、ここで終わってもいい?」

 

「えっ……? そ、そんな……こんな、中途半端なところで……!?」

 

「その代わりではないんだけど……船長と、ちょっと危ない冒険に出てほしいのね……? 浮気にならない程度の、間接的にエッチなこと……ちょっとした、バカンス的な感じでさ」

 

「……そ、それは…………さすがに、ダメだよ……! はぁ……ふぅ……♡ 私とマリンちゃん、友達なんだよ……?」

 

「そんなのわかってるわよ……! でも、フブちゃんのおま×こ、今すっごく切ないでしょ……? このままだと、フブちゃんを満足させてあげられないから……これ、外していい……?」

 

 マリンはマッサージ機の電源を切って、フブキの股間を隠すガーゼをくちゅくちゅっ♡と慣らした。

 

 ガーゼには既に、べったりとした蜜液が大量に滴っており、その向こうで咲く薄ピンクのきれいな花びらを透かせていた。

 

「ん、はぁんっ……♡ か、間接的って……どこまで……?」

 

 フブキはまつりへの貞操と燃え上がる肉欲の間で揺れ動き、苦悩の声を絞り出した。

 

 濃厚な絶頂と、悩みを忘れられる充足感を得られる気配をチラつかされて、メスの本能がキュンキュンと疼いていた。

 

「あくまでオナニーの延長線みたいな感じで、フブちゃんの身体は汚さないよ。絶対に『素手では触らない』って約束する! それに……もう、一人では満足できなくなるぐらい……イヤって言うほど気持ちよくしてあげるから!!」

 

 マリンの必死な言葉は、快感によってとろけ始めたフブキの脳にじんわりと、麻薬のように沁みていく。

 

(……頭も、身体も、熱すぎて……何が正しいんだか、わかんないや…………もう、どうにでもなっちゃえ……)

 

 呼吸の仕方を忘れかけるほどバカになる。良識を捨て去るほどに野性的になる。身体の内側まで犯した、性欲という名の毒が貞操観念を甘噛みするように蝕んだ。

 

(……まつりちゃんが、悪いんだもん……。まつりちゃんが、白上のこと……こんなになるまで、放っておいたから……ちょっと、間違えちゃっただけ……)

 

 どれだけ言い訳をしても、罪悪感は拭えない。それでも、やぶ蚊に刺されたあとの痒みのような、しつこく理性をくすぐる肉欲には逆らえなかった。

 

 フブキはもどかしさを爆発させている本能に任せて、泣きそうになりながら、こくりと頷いた。

 

 マリンは大きな音を立てて唾を呑み、ゆっくりと、ガーゼを剥がしていく。ぺろりとめくれる接面には、粘着質な愛液が淫らな糸を引き、くちゅぅっ♡と欲望丸出しの蜜音を立てた。

 

「……うっ……あ……やばぁっ……! これが……フブちゃんの………………えぇ……!?」

 

「あっ……♡ あぁー……マリンちゃん……っ……♡ そんなところ、見ないでぇ……!」

 

 マリンは思わず感嘆の声を漏らしていた。ガーゼの向こうには、想像を遥かに超えるエロスが隠されていた。

 

 深めの立体感がある肉花の割れ目には、サーモンピンクの秘裂がひくついている。厚めの包皮から顔を出していた勃起クリトリスはツンと上向き、パクパクと快感を欲する膣口はとぷとぷっ♡と愛蜜を垂らしていた。

 

 直に触れてしまえば、パチンと弾けてしまいそうなほどにジューシーな秘部が花を開いている。ミルクを煮詰めたようなフブキの甘い花香が鼻腔をいやらしく舐め回し、マリンの神経を内側から毒してパンツを濡らさせた。

 

「ま、マリンちゃん……! 見られるだけなんて……んっ……♡ いろいろ、つらいよぉ……」

 

「…………ハッ!? あ、ああ、ごめんねフブちゃん……エロすぎて、つい……」

 

 羨んでしまうほどにきれいで淫靡な花園に、惚けていたマリンが我に返った。

 

「う、うぅ~……! あんまり、嬉しくないよぉ……はやく、はやくぅ……!」

 

「あぁー!! おねだりするフブちゃん、かわいいなぁ……かわいすぎるなぁ……!!」

 

 頭を壁に打ち付けたくなる衝動に駆られながら、マリンはマッサージ機の電源を入れようとした。

 

 しかし、その手が興奮で震えていることに自分で気付いてしまう。白上フブキが持つ、同性すらも狂わせる魔性の魅惑を甘く見ていた。

 

「……はぁ……はぁっ……♡ マリンちゃん……おねがい……! もう、我慢できないよぉ……♡」

 

「う、ごっ……ぉ……!!」

 

 フブキは情欲のせいでうるうると揺らめく瞳を見せて、マリンの心を鷲掴みにしてきた。

 

『かわいい』を詰め込んだ碧い結晶の輝きは、この世のどんなお宝よりも美しく、人の理性を力強く揺さぶってくる。

 

 その瑞々しい唇にキスをしたくなる。髪と耳を撫でながら乳房を揉みしだき、内側まで犯してしまいたくなる。

 

 マリンはここまできて、フブキを手籠めにした相手の気持ちが少しだけ理解できてしまった。

 

「ねーえー……マリンちゃあん……♡ 白上のこと、無視しちゃやだよう……♡」

 

「はぁ……はぁ……!! ふ、フブちゃん……う、ぐぐ……ぐぬぅうううう……!!」

 

 わかっていてやっているのか、そうではないのか。どちらにせよタチが悪い……毒々しさすら感じる、甘すぎる誘惑だった。

 

 このままでは、自分が本気になってしまって、約束を反故にしてしまいそうだった。そして……ここまで許してくれたフブキなら、自分のおイタも強くは拒否しないような気がしていた。

 

 しかし、マリンにはフブキとの情事をお遊びで終わらせる義務があった。募る欲情と同じだけの親愛を奮い立たせて、マリンは下唇を犬歯で貫いて血を流す。

 

「ぅ……いっ……た……!!」

 

「ま、マリンちゃん……どうしたの……!?」

 

「き、気にしないで……あと、こっちは見ちゃダメだからね……」

 

 これで、フブキを穢すようなキスは物理的にも心理的にもできなくなった。あとは、我慢したがる心をこちょこちょとくすぐってくる、あのズルい瞳をどうにかすれば、なんとか我慢できるだろう。

 

 マリンは一度フブキとのハグをといて、自分のショルダーバッグからヘアリボンを取り出した。

 

「フブちゃん、ちょっとごめんね……」

 

「どうしたの……きゃっ……!?」

 

 フブキの小さな悲鳴が響いた瞬間、その視界が真っ黒に塗り潰された。

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