BLとTS警報!
水輝は覚悟を決めて目を閉じた。立城が左手を構えて水輝の胸に打ち下ろす。予想していた激しい痛みを堪え、水輝は歯を食いしばった。体内を立城の手が探る。一つずつ宝珠を確かめ、そして立城は水輝の胸から手を抜こうとした。
不意に立城の動きが止まる。水輝は半ば呆れて目を開けた。どうせやるなら一思いにやれよ。そう言いかけて黙る。立城は水輝の胸に両手を突きたて、肩を小刻みに震わせていた。俯いているために表情は見えない。
唐突に立城が笑い出す。乾いた声でひとしきり笑い、立城は顔を上げた。そこで水輝は異変に気付いた。立城の様子が変なのはあの歪んだ力だけが原因じゃない。水輝は残った力を必死でかき集めて周辺を探った。
結界に穴が空いている。そのことに気付いた水輝は絶句した。立城はまだ笑っている。
「……おい……。おいってば!」
狂気に満ちた力が結界の隙間から流れ込んでいる。そしてそれを立城は全身で受け入れているのだ。水輝は懸命に立城に呼びかけた。だが立城は返答しない。ひたすら笑い続けている。
急に笑い声が止む。立城はそのまま水輝に覆い被さった。
「ちょ、ちょっと、待て!」
水輝は慌てて動こうとした。だが身体の自由が効かない。そうしている内に立城に唇を塞がれる。立城は水輝に口づけながら胸に入れた手を動かした。頭を振って立城を払おうとしていた水輝は目を見開いて硬直した。
「たつきぃ……」
潤んだ目で立城が告げる。その瞬間、水輝は股間が熱くなるのを感じた。立城が胸の奥で宝珠を探る。強制的に欲情させられる。水輝は興奮を何とか鎮めようとした。だがそうすればするほど余計に欲望が深くなる。
「立城は……てめえだろが……」
阿呆。水輝は掠れた声で呟いた。刀に切り裂かれたシャツの隙間に立城が口づける。血だらけの水輝の肌を立城は舌先でなぞり始めた。その感覚に水輝はため息をついて身体にこめていた力を抜いた。
触れてもいないのにベルトが外れ、ジーンズのジッパーが下がる。立城は水輝の胸から下腹部へと手を移動させた。音もなく体内を手が滑る。そして露になった水輝のペニスを立城は口に咥えてしゃぶり始めた。
おれ、ノーマルなんだけどなあ。水輝はぼんやりとそんなことを考えながら息をついた。立城の名を呼びながら立城が口一杯にペニスを咥えているのだ。それは水輝にとってとてつもなく奇妙な光景だった。だがそんな思いに反してペニスは硬く勃起している。
立城が手をひねる。水輝は目を見張って声もなく仰け反った。強制的に射精させられたのだ。立城は水輝の精液を口に受けとめ、喉を鳴らして飲み下した。
不意に理解する。今、立城の意識は真也のそれと繋がっている。だが、水輝が戦っていたのはあくまでも立城だ。それ故に水輝には色濃く立城の気配が残っている。だからこそ真也は水輝と立城を見間違えているのだ。
「ばかが……。そんな真似……したところで……どうしようもないだろが」
精液に塗れた水輝のペニスに立城が舌を這わせる。強い快感に襲われ、水輝は静かに目を閉じた。まあ、気持ちいいからいっか。身体が言う事をきかないためにそんな考えまで浮かんでくる。
唐突に痛みが消える。水輝は驚きながら目を開けた。立城が水輝に突っ込んでいた手を抜いたのだ。その場に静かに立ち上がる。水輝は伺うように立城を見ながらそろそろと手を伸ばした。砕けた肩にそっと触れる。急いで治療しなければまた立城に押さえ込まれるかも知れない。自由になった僅かの間に水輝は両肩を何とか治すことが出来た。
「いきなり脱ぐな!」
やっと治ったと思いながら顔を上げた水輝はそう喚いた。立城が無言でズボンを落とす。露になった立城の下腹部を見やり、水輝は真っ青になった。立城のペニスは張りつめている。
「まて! 早まるな! おれはノーマルだ!」
「立城……動かないで」
「立城はお前だ! って、うわ!」
まだ身動きの取れない水輝の腰に立城がまたがる。水輝は本格的に焦った。立城はうっとりとした眼差しをして水輝を見つめている。勃起した水輝のペニスに軽く腰を乗せ、前後に腰を揺すって愛撫しているのだ。水輝は懸命にその場から逃げようとした。だが力はすっかり使いきっている。とても転移できるほどの余力はない。
「よせ! ばか! ……って、あれ?」
何故か快感がある。水輝は不審に思って立城の下腹部で揺れるペニスを見た。確かにそれはある。だが水輝のペニスを愛撫しているその感覚には覚えがある。水輝は慌てて身体を起こそうとした。が、先に立城に肩を押さえ込まれる。
「立城、俺に挿れて」
「……ちょっと待て。お前、もしかして」
濡れた陰部の感触は紛れもない女性器のそれだ。だが立城は水輝の焦りを余所に少しだけ腰を持ち上げた。濡れた水輝のペニスをそっと手で支える。
水輝は思わず目を硬く閉じて低く呻いた。柔らかく温かなものがペニスが包んで擦る。その感覚は水輝にとって慣れ親しんだものだ。間違いない。立城は女性器に水輝のペニスを挿入したのだ。そのことをはっきりと理解した水輝は言葉もなく立城を見つめた。甘い声を上げて立城が腰を揺する。水輝はため息をついて全身の力を抜いた。
「あっ、立城、たつきっ!」
淫らに腰を振りながら立城が喘ぐ。水輝はやれやれ、と肩を竦めて身体を起こした。まだあちこちに痛みはあるし、傷は完治していない。だがせっかくの機会を逃すつもりはなかった。
歪んだ力、か。水輝は内心で呟いて腰が合わさっている辺りへ手を伸ばした。二人の肌に立城のペニスが挟まれている。硬く屹立したそれを水輝はそっと握った。
水輝はいつも大体こんな感じの役回りです。