当時は自分的には実験のつもりだった書き方でした。
時系列ががんがん動きます。
読みづらかったらすみません。
エロシーンですが、読みづらいかもです。
(機械ですけども)
あの頃はまだ機械仕掛けの身体のことなど全く知らなかった。そもそも、そういう世界とは無縁に生きていた。日々、友達同士で笑い合い、時には怒って喧嘩をしたりもした。人に言わせればささやかな時間だったのかも知れない。けれどちなりにとってはそんな時間はとても大切なものだった。
好きな男の子の話。帰り道に食べたおいしいアイスの話。他愛ない会話を交わしては友達と笑い合っていた。あの頃は学校がつまらないと思ったことはなかった。毎日が楽しくて、時々は嫌なこともあったけれど、それでも学校が嫌いだと思ったことはない。
「ここの毛、産毛みたいだ」
薄い翳りを羅木がなぞる。ちなりは微かに喘いで眉間に皺を寄せた。目尻から涙が零れる。
勉強も嫌いじゃなかった。判らないところは勇気を出して質問に行った。試験前にみんなで集まって勉強していると、いつの間にか脱線してアイドルグループのビデオを観たり……でも、そんな時に限って親に見つかって小言を食らったりした。
何か一つ、打ち込めることがあればいいね。父親のそんな言葉に従ってちなりはバスケット部に入部した。いつまで経ってもレギュラーにはなれなかったけど、部活をするのも好きだった。苦しくて、辛くて、辞めたくなった時もあるけど、それでも試合に勝った時の爽快感が好きだったから辞めなかった。
バスケット部の先輩たちはみんなちなりに優しかった。特に女子部員の中でもちなりはかなり上級生に好かれていた。そのために同級生の部員たちにやっかまれたこともある。が、結局はちなりの愛嬌の良さが同級生たちの頑なな心をとかした。
「すげー肌、すべすべ」
めくり上げたシャツの裾から羅木が手を入れる。木に押し付けられた背中が少し痛い。ちなりは声を殺して目を閉じた。
給食の時間にクラスメイトの一人が笑いの衝動を我慢できず、牛乳を吹いたことがある。ちなりは正面からその牛乳を食らった。教室は騒然となったが、ちなりは一人、きょとんとしていた。いやあん、顔がぬとぬとするよぅ。そう言いながら顔を指で拭うちなりの姿に、クラスメイトの男子の数人が慌てたように股間を押さえる。教室内は一気に大騒ぎになった。担任が困った顔をしていたのをよく覚えている。
初めてセックスの話を聞いた時、ちなりは胸がどきどきするのを自分の耳で聞いた。身体の中の音をはっきりと聞いたのはそれが最初だった。どきんどきん。ちなりは自分の鼓動の音に合わせてそう呟いてみた。すると一緒に話をしていた友達に笑われた。もう、ちなりってばうぶなんだから! はしゃぎ立てられてもちなりの胸の鼓動は速くなったままなかなか落ち着かなかった。
楽しかった日々はあっと言う間に過ぎた。気がつくとちなりは中学三年になっていた。そんな頃、初めてちなりに彼氏が出来た。同じバスケット部の男の子だった。恥ずかしくて手を繋ぐことも出来ないカップルだったが、ちなりはとても幸せだった。二人して同時に照れることも多かった。
「胸、さわっていい?」
耳元に羅木の囁きが聞こえる。ちなりは小さく頷いた。肌を滑った羅木の指がブラジャーの中に入ってくる。
遊園地、ボーリング、動物園。ちなりは彼氏と一緒に色んなところに出かけた。だがちなりの友達はそんな話を聞くと不機嫌そうに言うのだ。いつまでもお子様なんだから! もっとカレの喜ぶことしなきゃ! そう言われた時、ちなりは意味がよく判らなかった。首を傾げているちなりに友達は赤い顔で告げた。
せめてキスくらいしなさいよね! 照れながら告げた友達にちなりは素直に頷いた。そっかあ。カレ、キスが好きなんだ。友達に吹き込まれたことをちなりは次のデートで実践しようとした。手も繋いだことのない彼氏にちなりはいきなりキスしたのだ。動転して慌てまくる彼氏とは対照的にちなりは不思議と冷静だった。
なあんだ。キスって気持ちいいんだあ。唇に残る温かな感触を確かめるように指で触れる。彼氏は目を丸くしてそんなちなりを凝視した。ちなりちゃん! と喚きながら抱きつかれる。だがちなりは冷静にそんな彼氏の身体を押しのけた。
「Bカップあるじゃん。この体型でこれは極悪というか卑怯な!」
「やぁん。羅木くぅん……そんなに握ったら痛いよぅ」
「あっごめん」
慌てたように羅木が手の力を抜く。ちなりは痛みを堪えるために全身にこめていた力を抜いた。指先で乳首をつままれる。
キスしたデートの翌日、ちなりは彼氏に振られた。どうしてなのかはちなりにも判らなかった。が、噂では彼氏はちなりの反応を嫌われていると取ったらしい。うう、嫌いな人とデートなんかしないよぅ。ちなりは自分の部屋で声を殺して泣いた。
やがて夏が来る。その頃、ちなりには新しい彼氏が出来ていた。部活動のある午前を避け、二人はデートを重ねた。今度の彼氏は他校の生徒だった。練習試合でちなりに一目惚れしたという。強気なアタックに似合わず外見は大人しそうな彼氏だった。
あの日、彼氏との待ち合わせをしていた。遊園地の入り口に三時ね。前の日に何度も何度も待ち合わせ時間と場所を確認した。電話口で彼氏は困ったように笑っていた。そんなに何度も確かめなくても大丈夫。俺、ずっと待ってるから。
「ふふ、右だけ硬くなってる。というわけで、こっちを重点的に攻めてみたり」
含み笑いをしながら羅木がするりと指を動かす。ホックの外れたブラジャーがずれ、左の乳房が露になる。ちなりはうっ、と声を飲んで腰をひくつかせた。快感がこみ上げてくる。羅木の舌の動きに反応し、左の乳首が勃つ。
現在と過去のシーンを交互に持って来てます。
当時、この手法で別の話を書いたりしました。
設定書みたいなものかも? ですね。