今さらですがTSしてます!
ぎりぎりエロシーンはありません。
不満をぶちまけたら少しはすっきりした。絵美佳は研究室の壁に寄りかかって大きく欠伸をした。ちなりの機体の構造を調べるだけで日付が変わってしまった。今はもう昼近い。絵美佳は二度ほど続けて欠伸をしてから瞼を擦った。
実験台に乗せられたちなりは何も身につけていない。だがあの時のような色気はいまのちなりにはない。何しろちなりは関節部で手足をばらばらにされ、しかも女性器もばらされているのだ。台に乗ったそれは機械の部品にしか見えない。絵美佳は三度目の欠伸をしてから台に向かっている由梨佳に声をかけた。
「あんたは眠くないのよね?」
当然、由梨佳は眠くない筈だ。そう思いながら問い掛けた絵美佳は腕組みをして改めて壁に寄りかかった。由梨佳が作業を止めて肩越しに振り返る。
「絵美佳、あなたは休んだほうがいいわ。解析だけでも、まだまだ時間かかると思うから」
こちらも当り前のような顔をして応える。絵美佳はため息をついて目を細めた。すると明らかに由梨佳がぎくりと首を竦める。さっきから由梨佳の手が変なところで止まるのは絵美佳も知っていた。自慰行為を途中で中断したからだろう。そのことも判る。だがそのために作業を遅らせてもらうのは困る。絵美佳は不機嫌に由梨佳に顎をしゃくった。
「ちなりちゃんが生きるか死ぬかの瀬戸際に眠ってられるもんですか! あんたのほうこそ、ストレスは大丈夫なの? 合成愛液が股から垂れてるわよ?」
由梨佳は慌ててスカートを押さえた。台に背中が当たって音がたつ。絵美佳はやれやれと肩を竦めて由梨佳の足を見た。スカートを押さえたところで腿からふくらはぎにかけて流れているそれを隠すことは出来ない。
どうしてこんなのに欲情できるかな。絵美佳は内心で呟いてみた。優一郎が由梨佳を母としてではなく女として慕っていることを絵美佳はよく知っていた。優一郎が中学生だったあの時、由梨佳を壊そうとして絵美佳は優一郎をけしかけたことがある。その時の由梨佳はストレス値が限界まで上昇しており、優一郎を総一郎と誤認していた。それゆえ、絵美佳は由梨佳を直すのだ、という名目を利用して優一郎に命令した。ママに性的快楽を与えなさい。だがその時、逆に優一郎の方が欲望に囚われてしまった。絵美佳の思惑とは裏腹に優一郎は由梨佳を犯してしまったのだ。
その日の事を優一郎は覚えていない。だがそれ以来、優一郎はヒューマノイドについて学ぶようになった。そして結果的にはちなりを作り上げるに至ったのだ。
「わよ! じゃないって。オカマじゃないんだし! ああ、まだ慣れない!」
苛々しながら絵美佳は頭をかいて叫んだ。男になってみても、やっぱり由梨佳には欲情できない。こんな機械に欲情できる優一郎の気が知れない。改めてそう思う。絵美佳は苛立ちのままに由梨佳を指差し、唇を歪めてみせた。
「あんたも、メカマンコ汁たらすくらいはいいけど、作業をしくじったりしたら承知しないぜ?」
淡々と告げた絵美佳の言葉を受けた由梨佳がかっと頬を染める。絵美佳はばーか、と呟いて台を指差した。慌てた様子で由梨佳が実験台に向き直る。
「良かった! 無事よ!」
数分後、由梨佳は声を上ずらせてそう告げた。絵美佳は歓声を上げてガッツポーズを作った。これでちなりは助かる。絵美佳は喜び勇んで実験台に駆け寄った。実験台の隅に据えられた端末画面を見る。エラーを起こしていたちなりの機体内のシステムはオールグリーンになっている。これなら脳との接続も問題なく行えるだろう。絵美佳はほっと息をついて台の上を見た。ちなりは眠るように目を閉じたままだ。ばらされた頭部を持ち上げ、絵美佳はその小さな唇に軽く口づけした。柔らかな髪を撫ぜる。
ふと横を見る。さっきまで満面に喜びの笑みを浮かべていた由梨佳が真っ赤になっている。怪訝に思いながら絵美佳はそっと視線を下げた。由梨佳は恐らく無意識なのだろう。両膝が擦れている。
「これで生命維持には何の問題もないわ。ただ、機体のオーバーホールにはまだ時間がかかるけど。とりあえず、休息は取れるわね」
ほっとした顔で由梨佳は告げた。だが絵美佳は由梨佳のスカートをじっと眺めていた。不自然にスカートが揺れる。腿を擦り合わせて女性器を刺激しているのだ。
「あんたもお疲れ様、結構しんどかっただろ」
そう言いながら絵美佳は慎重にちなりの頭部を台に戻した。首の切れ目から下がった幾本ものコードがたわむ。そして絵美佳は由梨佳に向き直った。にっこりと笑ってみせる。すると由梨佳は息を飲んで目を逸らした。
「どうしたんだよ?」
絵美佳は自分の容姿がかつての総一郎によく似ていることを自覚していた。わざと由梨佳に顔を寄せてみる。すると絵美佳が思った通り、由梨佳は慌てたように一歩下がった。へえ、と口の中で呟いて絵美佳は何気ない仕草で由梨佳の白衣をつかんだ。驚いたように由梨佳が俯けていた顔を上げる。
「あんた、もしかして俺に欲情してる?」
言った途端、由梨佳は慌てたように首を横に振った。違うわ、と力なく呟いている。絵美佳はうっすらと笑みを浮かべて由梨佳の白衣の合わせ目をつかんだ。焦って逃げようとする由梨佳に構わず白衣の前を開く。きっと休日で油断していたのだろう。ブラジャーをつけていないため、乳首が勃っているのがシャツ越しにも見て取れた。
目を閉じて眉間に皺を寄せる。そして由梨佳は力任せに絵美佳の手を振り払った。外れていた白衣のボタンを留める。だが由梨佳の顔はまだ赤い。それに由梨佳のふくらはぎには愛液の筋が何本も伝っていた。
憑依警報とか出すべき?