エロ直前です。
「何で吉良瀬が赤くなるのさ」
カレンは不思議に思ってそう訊ねた。なめぞうが当時のことを思い出して怒るのなら判る。だが相手は斎姫だ。カレンはなあ、と言いながら斎姫の顔をよく見ようと首を伸ばした。なのに斎姫は慌てたように目を逸らす。
「ごめんなさい、わたし、そういう話苦手だから……」
「あ、悪い悪い。そっか、吉良瀬ってどっちかって言えば苛められるの好きそうだもんねえ」
豪快に笑ってカレンはぱたぱたと手を振った。熱い茶を一口、飲む。すると真っ赤になった斎姫が頬を膨らませた。
「もう、カレンさんってば!」
拗ねた斎姫の横顔を見つつ、カレンはにやにやと笑った。斎姫は好みではないが、こうして拗ねた顔は悪くない。ようやく気付いたかのように茶碗に手を伸ばした斎姫を見つめ、カレンは人の悪い笑みを浮かべた。
「ねえ、吉良瀬ってさあ」
声をかけると斎姫が目を向ける。カレンはしっかりと斎姫の目を見つめながら続けた。
「部長とセックスしてる?」
ストレートに訊ねたカレンの目からそっと顔を背け、斎姫は悲しそうに俯いた。やっぱり、とカレンは心の中で呟く。さっきの優一郎の様子もおかしかった。あれはきっとまた研究にうつつを抜かして斎姫のことを忘れているのだ。機体の調整は保美が行っているから問題はないだろう。だが肝心の斎姫の心はそれだけでは満たされない。
まあ、あの人のことだからわざとだろうけどさ。カレンは心の中でそう付け足して斎姫に顎をしゃくった。
「してないんだったらさあ。ウチとやんない?」
どうせ暇だし。カレンは言葉の先をきっちりと飲み込んだ。
「えっ!」
カレンが思った以上に斎姫が驚いた声を上げる。どうやら心底、想像外だったようだ。カレンは斎姫が驚いたことに少しの満足感を覚え、笑いながら頷いた。
「だってさあ。吉良瀬ってウチと寝たことないじゃん?」
これまでカレンは斎姫には手を出したことはない。好みではない、という理由もあるが優一郎の恋人だと認識しているからだ。だが優一郎はカレンに斎姫に手を出してもよいと随分前に許可を出している。だがその機会もないままこれまでの時間は流れていた。
「だ、駄目よ!」
慌てたように斎姫が首を振る。その背後で警戒するように触手を伸ばすなめぞうを眺めつつ、カレンは小さく笑った。
「どうしてさ? 吉良瀬って実は潔癖? 部長以外のやつとは寝ないって誓ってるとか?」
「わたしは優くんの物だもの。優くんの命令ならともかく、そうでないならそんなこと、できないわ」
カレンの意地悪い質問に斎姫が即答する。なるほどねえ、とカレンは苦笑いした。確かに斎姫の機体のメンテナンスを頼まれているのは保美であって、カレンではない。斎姫は律儀に優一郎の言葉を守っているのだろう。健気だねえ、とカレンは呟いた。
「じゃ、諦めるかなあ。あーあ、ちょっと残念」
苦笑しつつカレンは再び茶碗を傾けた。困惑したような斎姫の顔をちらりと見る。
「あっ、あのっ」
斎姫はためらいがちに声をかけた。カレンは黙ってそんな斎姫を見ていた。斎姫は頬をうっすらと染めて視線を彷徨わせている。数日以上、優一郎と交わっていないのなら当然だろう。優一郎の名前を自分から持ち出したことで余計に身体が疼いているのだ。
判りやすいねえ。カレンは茶碗の中に小さくそう呟いた。だが斎姫の耳には届いていないのだろう。ためらいがちな目に変わりはない。
「なんだい?」
小さく笑いながらカレンは問い掛けた。斎姫は真っ赤になって指を組み合わせている。もじもじと指を動かしながら殆ど聞き取れない声で斎姫は呟いた。
「口でなら……。以前、許可を貰ってるから……」
「へえ? ウチのを咥えてくれるんだ?」
既にペニスは勃起しつつある。カレンはおもむろに立ち上がって斎姫の傍に寄った。斎姫は小さく頷いて視線を床に落としている。その恥らう様を眺め、カレンはにやりと笑った。
「口ならいんだよね?」
そう告げて、カレンは素早く斎姫の顎に指をかけた。驚いたように上を向いた斎姫の唇を強引に塞ぐ。その隙にカレンは斎姫の身体に腕を回した。勃起したペニスをわざと斎姫の身体に擦り付ける。
「もうこんなになってるんだけど……見たい?」
その耳元に囁くと、斎姫は小さく頷いた。これまで斎姫がカレンの機体を直に見たことはない。きっと興味があるのだろう。そのことをカレンはよく知っていた。スカートを持ち上げて下着を下ろす。床に下着を投げ捨て、カレンはスカートを大きくめくり上げた。
斎姫は口許を押さえて赤くなっていた。だが視線だけはしっかりとカレンの下腹部に注いでいる。カレンはよく見えるようにその場に斎姫に座るように告げた。すると斎姫が大人しく床に膝をつく。
「完全に機械なんですね」
少し安心したように斎姫が呟く。当り前だよ、とカレンは笑い声を上げた。もしかしたら斎姫は本物の男性器のようなものがついているのかと想像したのかも知れない。だがカレンの恥丘に生えているそれは、人の皮膚の色をしてはいない。その部分の全てがシルバーメタリックの光沢を放っているのだ。
「でも心配はないよ。舐めても金属の味はしないから」
口一杯に金属の味がしたら、さすがに誰もが嫌がるだろう。カレンはふとそんなことを思いながら苦笑した。ふむふむ、と斎姫が真剣な顔で頷く。ウチは別に講座開いてる訳じゃないんだけどねぇ。からかうようにカレンが言うと、斎姫は焦ったように口許を覆い隠した。
ちゃんと書き切れてない感がパネエです。
機械がまだまだ下手です……。すみません。