エロシーンでは……ないかな?(汗)
腕を伸ばすと白い肌を湯が伝い落ちていく。シャワーの湯が指先から手首に、そして細い腕を伝って脇へと流れている。巴はほう、と感嘆のため息をついて両腕を少し高く上げた。溢れるシャワーの感触に指を晒していると、それだけで心地のよさが全身を包む。
昨日までより感覚が鋭くなっている。そのことを巴は実感していた。新しい部品が手に入ったのだと言って、絵美佳が巴の機体のあらゆる箇所を改造したのだ。中でも、腕は丸ごと二本、付け替えられている。巴はその真新しい腕をしばらくシャワーの水流に晒した。
絵美佳はすっかり眠ってしまっている。機体改良に全力を注いで疲れてしまったのだろう。だがそう考えてから巴は頬を赤く染めた。絵美佳が疲れているのはそれだけではない。先ほどまでのことを思い出して巴は恥ずかしさに頬を包んだ。
メンテナンスのたびに巴は絵美佳に抱かれる。今日のそれはいつもより一層、激しかった。絵美佳は行為の後、疲れ果てたようにベッドに沈んだ。今ごろ、肌触りのよい毛布にくるまって眠っているだろう。巴は眠る絵美佳のことを思って目を閉じた。自然と胸が高鳴ってくる。
女性である筈の絵美佳の身体は近頃ではとても不思議な変化を見せる。どうやら絵美佳の意志で生殖器を変質できるらしいのだ。それ故、巴を抱く時の絵美佳の股間には男性器が生えている。そのことを思い出して巴は慌てて首を振った。先ほどまで自分の女性器に絵美佳の男性器が挿入されていたのだ。思い出すだけでまざまざと感触までが蘇る。そんなことを考え続ければ、また機体が欲情する。巴は懸命に思考の方向を変えようと努力した。
頭をシャワーの水流の中に入れる。巴は髪を手早く濡らして頭を洗い始めた。ポンプからシャンプーを出して髪につける。丁寧に指先で洗わなければ汚れが残る。巴は黙々と頭を洗った。きめ細やかな泡が髪を包む。
巴は手早く身体を洗い終えてシャワールームを出た。バスローブに身を包んで部屋に向かう。絵美佳のものになって以来、巴には私用の部屋が与えられた。科学部の研究室が並ぶ廊下の奥にその部屋はある。巴は静かに廊下を歩いてその部屋に向かった。音を出来るだけ立てないようにして部屋のドアを開ける。
暗い地下のその部屋は青い光に満たされていた。天井には星の煌きが映し出されている。人工の星空を映し出す小さな機械は絵美佳が作ってくれたものだ。巴はしばし、その星空を眺めていた。満天の星空を見ているだけで心が洗われるようだ。部屋の真ん中に座り、巴はそっとため息をついた。
あの日から絵美佳の傍にいる。時には叱られることもあるが、それでも巴は充実した日々を送っていた。絵美佳の研究を手伝えることが心底嬉しい。以前、木村の下で働いていた時にはなかった充実感に満たされている。巴は口許に笑みを浮かべてそっとベッドを振り返った。
大きなダブルベッドには絵美佳が横たわっている。巴は静かに腰を上げ、そろそろとベッドに近づいた。眠る絵美佳の邪魔にならないよう、ベッドの端に滑り込む。すると絵美佳がごろん、と寝返りを打った。そのまま手を伸ばし、巴の身体を腕に抱える。巴は幸せな気分に包まれながら目を閉じた。
下だけTS……w