※この作品はR-18です。

魂の座 一部 凍えた魂   作:伊駒辰葉

80 / 240
別のところでやってもいいと思うんだ……w
ちょっとだけエロシーンです。
四分割されてます。


絵美佳先輩、授業が始まってます! 1

 窓の下を賑やかな声が過ぎる。秋の青空の下で準備体操をして元気に走っていく女子生徒たちの姿をその窓から見ることが出来る。冷たくなってきた風にも負けず、彼女たちは白い半袖の体操服を身につけ、下には短いパンツをはいている。随分と前までは女子生徒は青いブルマをはくことになっていたらしい。その話を思い出しながら絵美佳は窓から覗かせていた顔を引っ込めた。

 

 いいわねえ。絵美佳はそっと呟いてうっとりと頬を手で包んだ。可憐な女子生徒たちの体操服姿はいつ見てもいいものだ。特に素足が剥き出しになっているのがいい。大きく揺れる胸など特に見たいとは思わないが、いつもはスカートで隠れている剥き出しの腿を見るのは最高の気分だ。同じ女としてちょっと問題があるのではないかと思われることを、絵美佳は平然と考えていた。

 

「えっ、絵美佳せんぱぁい。まだこうしてなきゃいけないんですかぁ?」

 

 恐る恐るといった様子で巴が弱々しい声をあげる。絵美佳はふっ、と口許に笑みを浮かべて振り返った。女子トイレの一番奥の個室の中に納まっている巴を見やる。巴はスカートを腿まで捲り上げた格好で下腹部を剥き出しにしていた。真っ白な下着は足首までずらされている。スカートを握り締め、巴は周囲を伺うようにトイレの個室から顔を覗かせる。

 

「もう! あんたがせかすから、スプリングがずれたじゃない!」

 

 唇を尖らせて絵美佳は手の中のそれを巴に突き出してみせた。途端に巴が真っ赤になる。絵美佳特性のばね付きバイブはその先端を開かれ、中の機械が剥き出しにされていた。特殊な下着で巴の下腹部にセットできるという画期的な代物だ。性交渉時に男性器が出入りするその動きと同等の刺激が膣に与えられる。しかも遠隔操作機能付きだ。絵美佳は真っ赤になった巴の目の前からそれを手の中に戻した。

 

「なに赤くなってるのよ?」

 

 巴に人の悪い笑みを向けてから絵美佳は手の中に目を落とした。精密ドライバーを差し込んで修理を再開する。そもそも、巴が膣圧の調節に失敗しなければ壊れることなどなかったのだ。絵美佳はそう巴に文句を言いつつ手早く機械の内部をこじ開けた。やはり思った通り、内部の細いコードが一部、焼きついている。

 

 しばし巴はうろたえていた。だがすぐに我に返る。巴は周囲を気にした様子で絵美佳に声をかけた。だが実際にはこの女子トイレには二人しかいない。

 

「でもお……。もう、授業始まっちゃってますよぅ」

 

 それは言われなくても絵美佳も承知していた。何と言っても窓の下を体育の授業中の女子生徒が楽しそうな声をあげて走っている。きっと持久走なのだろうが、どうやら授業態度として彼女たちの態度は良くないらしい。時折、男性教諭の叱る声が響く。絵美佳はちらりと窓を見やって巴に目を戻した。巴は絵美佳の命令通り、律儀にスカートをつかんだままだ。

 

「あんた、次は何の授業だっけ?」

 

 そう訊ねると巴が困惑気味の面持ちになる。

 

「えっと……げ、現代文ですけど」

 

 数学ならともかく、現代文となると巴の苦手科目だ。何しろ教師は作者の気持ちがどうだの、主人公の気持ちはどうだのと訳の判らない質問ばかりしてくる。作者の気持ちは作者でなければ判らないし、それこそ物語の主人公の気持ちなんてその主人公になってみなければ判る筈がない。そして巴はそんな絵美佳の考えを完璧に受け継いでいるため、現代文の時間は頭を抱える羽目になるのだ。

 

「そんな授業出る必要ないわ! どーせワケわかんないだけでしょ?」

 

 そう言いながら絵美佳はドライバーを器具から抜いた。スプリングをはめ直して蓋をする。巴は戸惑ったような面持ちで視線を彷徨わせた。ぱちん、と音を立てて蓋は完全に口を閉じた。淡いピンクのその器具を絵美佳は目の高さに掲げて頷いた。

 

「で、でもぉ。わたし、あの先生に目をつけられてるみたいでぇ……」

「誰?」

 

 絵美佳は掲げていた器具を下ろして不機嫌に訊ねた。誰だ、自分の物に勝手に目をつける奴は。絵美佳の怒りの方向はどこかずれている。だが本人はそれと気付かず憤慨した。

 

「え、あの、江藤先生ですけど……」

 

 江藤。その名前を聞いた絵美佳は懸命にその教師の事を思い出そうとした。だがどういう訳か思い浮かばない。実は同じ教師に現代文を習っているのだが、そのことをも絵美佳はすっぱり忘れていた。いや、元から興味がないから覚えていないのだ。

 

「そんな奴、気にすることないわ。なんか文句付けて来たら、あたしが相手するから言いなさい」

 

 教師という立場を絵美佳は完全に無視して学生生活を送っている。大人しく教師の言葉に従うということはまずない。そうする時は教師の言に納得できた時だけだ。そんな絵美佳のことを教師たちは恐れている。だが絵美佳にその自覚はない。反論すべき時は反論すべきなのだ。そう、人の持ち物に勝手に手を出してはいけないのは当り前の話だ。そう、心の中で結論付けて絵美佳は力強く頷いた。

 

「いや、あの、そうじゃなくて」

 

 言いにくそうに巴が呟く。絵美佳は器具を持ったまま腰に手をあてた。巴の話は要領を得ない。目をつけられるということは、特別に文句をつけられるという意味ではないのか。絵美佳は思ったままを巴に告げた。だが巴は赤くなって俯いてしまう。




ロボ子がちゃんと書けてませんね……(涙
あと、そろそろ現代文とかいう授業はなくなったのか、なくなるのかも?
昔はあったんだけどなぁ……。
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