※この作品はR-18です。

魂の座 一部 凍えた魂   作:伊駒辰葉

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エロシーンはもうちょい後です。


絵美佳先輩、授業が始まってます! 2

「ええと、その……こ、個人授業とか……言われて」

 

 それを聞いた絵美佳はぴくりと眉を上げた。巴のその言葉で初めて江藤というその教師が男性であることを理解したのだ。

 

「あんたは何? 誰のもの?」

 

 低く不機嫌な声で絵美佳は問うた。巴が顔を上げて即答する。

 

「絵美佳先輩の助手で、絵美佳先輩のものです」

 

 それは厳然とした二人の間で交わされた約束だ。その約束はたとえ誰でも絶対に覆せない。絵美佳はしっかりと頷いて巴の目を覗き込んだ。さっきの答えを口にした時は自信に満ちていたのに、絵美佳に見られると急に巴が困った顔になる。

 

「で、でもぉ。個人授業だから残れって言われて、特に疑問には思わなくて」

「で、何したのよ?」

 

 眉間に深い皺を刻んで問い掛ける。怒りを丸出しにした絵美佳の様子に怯えたのか、巴がしばし迷ったように口を噤む。絵美佳は舌打ちをして巴を睨んだ。腕組みをして顎をしゃくる。すると巴はためらいがちに口を割った。

 

「あ、あの……。ちょっと胸とか触られて……いえ、その、ボールペンでつつかれたんですけど……」

 

 江藤というその教師がどんな男なのかは知らない。だが絵美佳の胸には強い怒りが生まれた。ボールペンでつつく。それは江藤にとって些細な行為のつもりだったのかも知れない。だがそんな行為に巴が感じたのだとしたら。絵美佳は唇を震わせながら続けた。

 

「そのほかには?」

 

 ことの他、絵美佳の怒りが強いことに気付いたのだろう。巴がびくりと恐怖に身を竦める。だが絵美佳はかまわず巴を促した。

 

「何度かつつかれて気持ち良くなっちゃって……あっ。で、でも、挿入はしてません! ほんとです!」

 

 巴の容姿は絵美佳のそれに比べて幾分か愛らしいものになっている。絵美佳がきつい印象を伴っているのに対し、作り自体が可愛らしいのだ。それ故にその男性教師が触発されたというのも気分的には理解出来る。だがそれはそれ、これはこれだ。人の物に手を出すなんて死刑ね。絵美佳は内心でそう呟きながらため息をついた。

 

「胸にどうやって挿入するのよ? メカマンコもいじられたってこと?」

「はう!」

 

 巴は見た目にもはっきりと狼狽した。次いであはは、とごまかすように笑う。そこで絵美佳の頭のどこかの血管がぶちっと切れた。

 

「あんたね! メカだってばれたらどーするのよ! それに!!」

 

 絵美佳は勢いに任せて巴に大股で近づいた。便座に膝を揃えて座る巴の前に仁王立ちになる。

 

「あんたの胸も、メカマンコもあたしのものなの! あたし以外の奴がどうこうしていいものじゃないのよ!」

「きゃうっ! はっ、はいぃ! ごめんなさいー!」

 

 怒鳴られた巴は悲鳴を上げて首を竦めた。口許に手を当てて涙目になっている。絵美佳はふん、と鼻を鳴らして巴の顎をつかんだ。上を向かせて目を覗き込む。

 

「それとも、あんた、やっぱ、男のほうがいいの? 女のあたしじゃダメなの?」

 

 一段と低い声で絵美佳は問うた。巴は自分のものになった筈だ。なのにどうして他の男に触られなければならないのだ。その怒りが抑えられない。そもそも、そんな教師の愛撫に巴が感じたというところが許せない。確かに巴の機体は生身のそれよりはるかに感度がいい。だからといって、自分以外の誰かが巴を感じさせたということを許せる筈がない。絵美佳は自然と睨むように巴を見つめていた。

 

 巴は怯えた目で絵美佳を見上げて首を横に振った。

 

「絵美佳先輩がいいですっ。ごめんなさい、ごめんなさい、もうしません」

 

 殆ど泣き出す寸前の状態で巴が告げる。絵美佳は少しだけ怒りが消えるのを感じた。そう、巴は自分のものだ。他の男が触っていいものではない。よし、今度は防犯装置をつけよう。絵美佳は心の中でそう呟き、自分の考えに深く頷いた。

 

 だがそんな真似をした巴にはお仕置きが必要だ。絵美佳はにやりと口許を歪めて改めて巴を見つめた。

 

「これは、もともとあんたの訓練のために作ったの。コネクトしたとき、力んで膣が壊れることがないようにね」

 

 そう告げて絵美佳は手にしていた器具を巴によく見えるように目の高さに持ち上げた。途端に巴が頬を染める。ピンクの壁に取り囲まれた巴は、何かを求めるように視線を壁に向けた。そこには赤いマジックで小さな相合傘がかかれている。絵美佳はふ、と巴に薄い笑いを向けて白衣のポケットに手を入れた。

 

 取り出したのは器具を装着する特殊な下着だった。黒い金属製のそれは巴の機体サイズに合わせて作られている。その下着の底部分に器具を取り付ける。試しにスイッチを入れると器具は音を立ててうねった。更に絵美佳は白衣から別の機械を取り出した。小さなそれは器具を遠隔操作するものだ。ボタンを押すと器具が小刻みに振動する。

 

「あっ、あのっ、絵美佳先輩?」

 

 それまで巴の訓練にはこの手の器具を使用したことはない。先ほど、実験的に挿入をしていたのは器具の耐久度を調べるためだ。絵美佳の手にしたそれが機体内に挿入されるということに気付いたのだろう。巴が不安そうな眼差しになる。




巴は前の話に出てきたキャラクタなのですが、この後もぼちぼち出てきます。
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