-追記-
二話目の投稿を一時的に削除しました。見返してみると、なんか違和感というかそんな感じのが出てきたので、修正して投稿します。
ハジメはブルックの街を支配した。が、別に大きな理由があって支配したわけではない。拠点などにするのであれば、フェアベルゲンの方が都合が良いから。
では何故支配したのか。その理由はたった一つ、今後のための実験である。だがそうなると、実験をした理由が気になることだろう。
実験に街を支配した理由だが、それは周囲の国々の動向を探るためだ。
これが、ブルックの街を支配した唯一にして最大の理由。街を支配し、情報を外に出さないために街を隠蔽する。そうすることで、外からは街は消滅したかのように見えるだろう。そういった状況で、外の人達がどのような行動をするのか、それを知りたかったのだ。
だが実験をするにあたって、ある程度支配する街は厳選しなければならなかった。例えば中立商業都市フューレンを支配した場合は、それが及ぼす経済的影響は計り知れない。そうなってくると、ハジメにとっての天敵である光輝が飛んできて、計画が頓挫してしまう可能性すらある。
だから条件としては、そこまで大きくなく、かつ消えても完全には無視しきれない街。それにほぼ合致したのがブルックだった。
それで支配した結果、王女がやって来た。性奴隷にしていたので、そこまで問題にはならなかったが……フェアベルゲンのような無視できる地域を支配するのとは違うことは分かった。少なくとも、その場のノリで支配するべきではない。
だがリリアーナ達がやって来てくれたのは、見方によっては幸運だ。彼女らが来てくれたことによって、そこを通して王宮にいる性奴隷達に様々なアーティファクトを渡して、連絡が取ることができるようになる。
そう、アーティファクトを作るために、ハジメは外にある工房へと向かったのだ。工房でなくても問題無いといえば無いが、あった方が色々と便利なのだ。
「とりあえず、連絡用の道具が欲しいよなぁ」
一応、以前作った首輪や指輪があれば、連絡を取ることは可能だ。しかし向こうには光輝がいるため、付けさせるわけにはいかない。なので一時的に、別の手段を作る必要がある。
そこで“念話”を付与した鉱物を利用して、小型の通信機を作ることにした。それこそポケットに仕舞えば容易に隠せるくらいの大きさの。
まぁ、作るの自体は難しくない。とりあえず自分用と、王宮にいる女子生徒達と愛ちゃん先生用のは作った。それから通信機一つ一つに番号を振っておく。そういった要素を組み込んでいくと……最終的に携帯電話のような形となった。
ボタンに触れて魔力を流して機体番号を入力すると、それに対応した通信機と繋がり、連絡できるというものだ。面倒なのは、同時通信ができないくらいか。
ハジメはある程度成長して“念話(性奴隷)”の技能を得ている。これにより、性奴隷達と遠隔で話すことができるが、流石に街一個分以上の距離があると連絡は不可能になる。だがアーティファクト化して他の魔法も併用すると、それが可能になるのだ。
「これでとりあえずの問題は無い……あっそうだ。洗脳装置も作っておこう」
そうして十分ほどで作り上げたのは、昔の蓄音機のような形状の装置。洗脳超音波発生機というものである。簡単に言えば、これには“心理掌握”を付与してあり、声を吹き込むことで、広域に洗脳超音波を放つことができるものである。それこそ、ずば抜けた能力を持つ光輝でもなければ抗うことはできない上、気づくことに関しては誰もできないだろう。
加えてこの装置は、ハジメとその性奴隷しか使えないようにしてある。正確にはハジメと、天職が“性奴隷”の人物にしか装置が認識できない、と表現した方がいいかもしれないが。
「他は……ああ、今後に備えて女体化浴槽を量産しとこう」
女体化浴槽とは。その名の通り、中にハジメの精液を貯めて男性を突っ込めば、女体化させることができる浴槽である。これの優れている点はやはり、ハジメがいなくても男性を女体化させることができる点だろう。
実を言うと、ハジメは既に二台を作って、ブルックの街を支配する際に試運転をしている。その時は素晴らしいくらいの大成功だったので、追加で三台くらい作っておこう、ということだ。
こうしてハジメは、今後のために様々な道具を作るのであった。
◆◇◆◇
昼過ぎ。ハジメは宿へと戻ってきたが、部屋に入るとそこにはリリアーナ達がいた。まぁこれに関しては、ハジメが“念話”を使って呼び寄せただけなのだが。
そして当然のように、彼女ら三人は土下座して床に額を擦りつけていた。ハジメへの最大限の敬意、というものなのだろう。優越感と背徳感が凄まじい。
「三人とも、顔を上げて」
だが少しならともかく、ずっと土下座姿は見たくない。なので椅子に座ると、すぐに命令して顔を上げさせる。
「さて、三人をここに呼んだ理由なんだけど……とりあえず、まずはこれを渡そう」
そう言って、宝物庫から取り出した複数のモノを三人の前へ置く。リリアーナは、その中から一つを手に取る。
「こちらは……?」
「簡単に言えば、通信機みたいなものだ。それを君達に渡すから、帰ったら僕のクラスメイトの性奴隷達に渡しておいてほしいんだ」
「つまり、いつでも連絡ができるようにしておきたいということですか?」
「そうそう。使い方の説明書もあるから、皆に教えてあげてね」
簡単な説明を終えると、次は宝物庫から蓄音機のようなものを取り出す。
「次にこれ、洗脳超音波発生機だ。これに声を吹き込むことで、周囲に洗脳を行うことができる。範囲は……大体この街一つ分くらいだね」
「これを使って王国を操れ、ということですか?」
「あー、いや……それよりは、教会を上手い具合に操作してもらいたい。面倒な情報を流されそうになった時は、それを防ぐとか」
「分かりました。それに関しては私が行いましょう」
「ヘリーナか……まぁリリィも忙しいらしいからな。なら頼むよ」
とりあえず、伝えることは伝えた。それに、今後何かを追加で伝えるのであれば、通信機があるのでそこまで問題は無い。
「さぁ、あまり帰りが遅くなると不審がられるんじゃない? そろそろ帰ったほうがいいよ。あっそれと、御者さんに関しては、上手く記憶を改ざんしといたから」
「はい。ではさようなら、ハジメ様♥」
そうして、三人は宿を出ていく。
「さぁーて、僕達もそろそろ出発しようか。目的地は……アンカジ公国でいいかな? 七大迷宮のグリューエン大火山が近くにあるし」
ハジメもまた、大迷宮を攻略するために、街を出る準備を始めた。そしてその日のうちに、ハジメ達は街を出たのであった。
◆◇◆◇
街が消えたという噂は、人間にのみ広がったというわけではない。他の種族にも広まっていた。
そんな話題の場所に、何人かの女性が突如として出現した。しかし女性の中に一人だけ、男性がいた。遠目から見ると、筋骨隆々というわけではなさそうで、強そうには見えない。
しかし街が消えた噂を聞いて飛んできた、一人のローブを深く被った女性は、突然現れた彼らを見て、興味を持った。
「街が消えたという噂を聞いてやってきたが……あ奴らは何者じゃ? 街があったらしい場所から出現したが……もしや街は見えなくなっているだけなのかの……?」
女性は遠くから出現した人達を観察していたが、突如として、彼らは恐ろしい速度で移動を始めた。その速度はとにかく速く、一瞬にして点くらいの大きさになってしまった。
「っ! あの速度、明らかに普通ではない。もしや街が消えた原因は……」
個人的な興味と、なんとなく感じた恐ろしさから、女性はすぐに彼らを追いかけることに決めた。
・南雲ハジメ∶色々作った。王国の性奴隷達との連絡手段の確保に成功。