実はこのIS編は、十五話くらいで終わらせることを予定しています。それができなかったとしても、少なくとも二十話を超えないくらいで終わらせたいと思っているので、かなり早足で物語は進んでいきます。
とりあえずクラス対抗戦は前半のみ。あと、アーキタイプブレイカーのキャラが、今回は名前だけ出てきます。
クラス代表が決まってからは、クラスはかなり落ち着いた。今までうるさかったセシリアも、ハジメの性奴隷になったことで、完全に身の程をわきまえた態度になったからだ。
性奴隷の中でも最底辺に位置する自分は、本来ならハジメ様のお許しがなければ同じ空間どころか、同じ世界にいることすら許されない。当然ながら、勝手に喋るなど言語道断。セシリアは圧倒的敗北を経て、そういった価値観が染み付いてしまったのだ。
とはいえ男子が少ないため、女子がいっぱい集まっては来るのだが、ハジメは元から慣れてることだし、一夏もかなり慣れてきたらしい。
「そういえば二組に転校生が来るらしいよ」
そんなある日、四月も下旬に入った頃。誰かがそんなことを言い出した。何人かの女子が、転校生の話をしていた。
「えっとね、確か中国の代表候補生なんだってさ~」
「へぇ、代表候補生ね……」
「南雲君も気になるの?」
「そりゃあまぁ。最近だと、黒騎士関連の事件もあるし」
ハジメもその話題に入っていく。代表候補生のことが気になるというのも、ハジメは数ヶ月前から、黒騎士として代表候補生を襲撃していたからだ。
現状は四人襲撃している。台湾、タイ、オランダ、ギリシャの代表候補生を襲撃し、負かした後に性奴隷にした。そして襲撃を受けた人物はハジメが連れ去っているので行方不明になっている。
「なんだ、ハジメは黒騎士について気になるのか?」
ハジメがいるからか、さらにその会話に一夏も入ってくる。
「まぁね。IS乗りだけを狙ってるらしいし。僕達も狙われるかもしれない……というのは置いといて。一夏はクラス代表だし、少し気を引き締めた方がいいぞ?」
「まぁ、そうだな。他のクラス代表も強いだろうし……」
「でも今のところ、専用機があるのって一組と四組だけでしょ? なら余裕なんじゃ――」
「その情報、古いよ」
ポロッと女子の口からでたその一言に反応するかのように、聞き慣れない声が聞こえてきた。声がした方を向くと、そこには腕を組み、片膝を立てて扉にもたれ掛かるツインテールの少女がいた。
姿こそ違うが、ハジメは似た雰囲気の人を、見たことがあった。というか、この世界で性奴隷にしていた。二ヶ月ほど前に。
「二組も専用機持ちがクラス代表になったわ。簡単に優勝出来るなんて思わないことね」
「え、鈴……お前、鈴だよな……?」
「そうよ! 中国代表候補生の
中国代表候補生の凰鈴音。それに真っ先に反応したのは一夏だった。彼は珍しく、けっこう嬉しそうな感情を露わにして口を開く。
「鈴、何かっこつけてんだよ、全然似合ってないぞ!」
「んなっ……!?なんてこと言うのよアンタは!」
そして、そのとある人物と同様に騒がしい感じの性格みたいだ。最初のは、どうやらカッコいい感じに着飾っていたというだけで。
「おい」
その言葉と共に、バチンと乾いた音が、鈴を中心に響く。
「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」
そこにいたのは担任の千冬先生だった。無表情の威圧感は凄まじく、鈴は思わず身じろぎして一歩下がってしまう。
「ち、千冬さん……」
「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、そして入り口を塞ぐな。邪魔だ」
「す、すみません」
鈴は千冬先生のことが苦手なのか、そそくさと教室を去っていこうとするが、最後に「逃げないでよ一夏!」と言い残していった。
◆◇◆◇
それから昼食の時間になり、ハジメは一夏と共に食事をしていた。が、そこに追加でもう一人、件の転校生である凰鈴音がラーメンをすすっていた。
「なるほど、二人は幼馴染ってわけか。通りでなんか仲良さそうだったのか」
「ああ。確か小学五年生から中学二年生まで一緒だったな」
ハジメは適当に、二人と話しながら食事をしていた。二人の関係とかを中心に聞いているが、一夏の唐変木ぶりに何度か笑いそうになったりもした。
鈴も鈴で、昔はうちの料理を食べに来ていたとか、そんな感じのことを話していた。どうやら親が中華料理屋をやっていたようで、彼女自身もけっこう料理が上手いらしい。そこも、少し前に性奴隷にしたとある少女と似ているなぁと感じていると、ふとハジメは視線を感じた。
「……ん? 凰さん、僕の顔に何かついてる?」
「えっ。ああいや、そうじゃなくて……」
そう言いながらも、ジロジロとハジメの顔、というか、どちらかというと髪を見てくる。ハジメも視線を感じたのか、軽く髪を触るが何も無い。
「う~ん、気のせいよね……?」
「何が?」
「……確かナグモだっけ? 実際会ったことはないけど、あんたを見てると、なんか黒騎士っぽいなぁって感じるのよ。雰囲気というか、そういうのが」
その瞬間、ハジメの表情が固まる。まるで想定外の攻撃を受けたかのように、ハジメは何も言えず、何もできずに固まってしまった。
鈴の表情を見ると、かなり真剣というか、今までのお気楽な感じの雰囲気が嘘みたいに無くなっている。そしてその目には、確かな憎悪の感情が見て取れた。それでさらにハジメは恐怖し、わずかに鈴から距離を取ろうとする。
だがここで偶然にも、一夏が話に割って入ってきたことで、ハジメは正気へと戻った。
「ハジメが黒騎士って、流石に無いだろ」
「ん~……まぁ、そうね。黒髪で似た髪型なだけかもしれないし」
直感力に優れているのか、まさか直接会ったことすら無い鈴に、黒騎士であると看破されかけたハジメは、内心では心臓をバクバクさせていた。が、そのせいで、口がいつも以上に回ってしまう。
「というか凰さん、黒騎士関連で何かあったんですか? そんなこと聞いてくるなんて」
「……ええ。従妹が黒騎士に負けて拐われたらしいから」
鈴はゆっくりと、少し俯いた様子で語りだす。どうやら、今は台湾の代表候補生となっている
まぁその黒騎士の正体はハジメなのだが。つまりは鈴の復讐対象は目の前にいるのだが、それに気づくことはない。
「だから、許せない。絶対にぶっ倒して助けるんだから!」
「……そうか。なんか悪い、こんなこと喋らせて」
「いいのよ」
最初は驚いてしまっていたが、ようやく落ち着いてきたハジメ。ビビリはしたものの、それ以上に面白そうなことになってきたので、内心で笑みを浮かべていた。
◆◇◆◇
それから一週間ほどして、クラス対抗戦の時がやってきた。噂によると、この間に一夏が鈴をキレさせたとか。だがハジメにとっては、ぶっちゃけどうでもいいことだった。
アリーナには大勢の一年生が、一夏と鈴の試合を、いやどちらかというと、一夏を見るためにやってきている。
もちろんハジメも例外ではない。その隣には、二年生で生徒会長の楯無もいるのだが。
「更識さん、こんな場所で観戦しててもいいんですか? 生徒会長だし、色々忙しいんじゃ……」
「大丈夫よ。これも大切な仕事の一環だから」
そう言いながら、護衛と書かれた扇子を広げて笑みを浮かべる。
「……それで、南雲君はどっちが勝つと思う?」
「順当に行けば、鳳さんでしょうね。確か代表候補生になってまだ一年くらいって聞きましたし、それで専用機が与えられてるのなら……技術的にも才能的にも、一夏は劣勢だ」
「でも順当に行けば、よね?」
「はい。一夏も一夏で、勝ち筋が全く無いわけじゃない。キツいのには変わりないけど、上手く不意を付けば倒せる可能性はある」
外野からの観戦や勝敗予想は楽しいもので、ハジメも楯無も、普段よりも饒舌になっている。話題はもっぱら、どうやったら一夏は勝てるか、だ。強力な第三世代ISを持つ鈴を打ち倒す可能性を、二人で語り合っていた。
すると、試合の時間になる。
『クラス対抗戦、はじめ!』
そうして、戦いの火蓋は切られた。
鍔迫り合いの攻防は中々のもので、白熱した熱気がこちらにもやって来るほどだった。周囲からは歓声が上がり、見ている側も思わず楽しくなってしまうほど。そう、一夏は代表候補生を相手に割といい感じに戦えていた。
だが、鈴の一撃が戦局を変えた。
それは、見えない弾丸だった。弾道も弾丸も見えない、そんな攻撃が一夏に直撃する。
「あれは……衝撃砲ね。空間を圧縮して撃ってくるから、弾丸も弾道も見えないわ」
「そりゃあ厄介だ。一応相手の目線を見れば、なんとか回避できるか……? いや、実践だとそうも余裕は無いからな……」
空間に圧をかけると言っているが、正確には空気に圧をかけてるというべきだろう。ハジメのように、実際に空間を歪ませているわけではないが、それでもIS戦闘においては超強力な攻撃だ。見えないというだけで、回避は一気に難しくなる。
だが一夏はなんだかんだで、最初の一発を喰らっただけ。それ以降は、なんとか回避を成功させていた。だが鈴の操縦能力もあってか、一夏は段々と追い込まれていく。
(……そろそろか。すでに準備はできている)
だが一か八か、一夏は一発の衝撃砲を回避した瞬間、急加速して鈴に迫る。その時だった。
ズゴォォォォォオオン……!!
大きな地響きとともに、障壁を突き破ってアリーナ上に何かが落ちてきた。
◆◇◆◇
「……!?」
「な、なに……!?」
凄まじい噴煙と土煙が舞い、その熱気と衝撃が襲いかかる。そんな炎と土煙の上がるアリーナの中心を、一夏と鈴は間近で見ていた。
「二人とも無事か!?」
「ちょっと南雲君! 勝手に出たら危ないわよ!?」
「じゃあどうするんだ? アレ、確実にヤバいぞ……?」
そこにさらに、障壁を突き破ってハジメが乱入し、その護衛の楯無も後に続く。二人ともISを装備し、戦闘準備は整っている。
「ハジメ! それとこの人は……」
「更識楯無さん。この学園の生徒会長だ。めっちゃ強い。んで、二人とも大丈夫?」
「ええ、怪我とかはないわ」
近くにやってきた一夏と鈴も合わせた四人は、アリーナの中心を見据え、構える。
『お前達、試合は中止だ! すぐに――』
そこに千冬先生からの命令が入る……はずが、途中でエラーが発生し、通信がプツンと強制切断された。そしてアリーナの四人が驚く間もなく、代わりに別の通信が入る。
『アリーナにいる君達、“そこから動くな”』
男性の声を加工して機械音声風にしたような声。それが聞こえた瞬間、ハジメ達は一歩も動けなくなる。もちろんISの機能すら使えない。特に不具合も発生していないのに。
「えっ……ちょっ、身体とISが動かない!?」
「いやまて! 障壁が……!」
さらに、アリーナを黒の障壁が覆っていく。最初は点のようだった黒がどんどん大きくなり、黒く塗りつぶされるように広がっていく。そうして、アリーナ内は外界と隔絶した空間と化した。
「……まさか!」
「ああ、そのまさかだよ」
空から、黒い人影が降ってくる。それは、黒いロングコートを着て、真っ黒な仮面を被った男。誰が見ても間違いようがない……黒騎士だった。
黒騎士は綺麗に着地すると、ハジメ達四人の方を向き、丁寧にお辞儀をした。
「さてIS学園の皆さん、はじめまして。いや、織斑千冬先生とは、二年ぶりくらいかな? 私は……そう、君達の言う黒騎士だ」
悠長に喋る黒騎士。その背後、土煙と炎の中から現れたISが、黒騎士に対してレーザーを放つ。それを黒騎士は振り向くこともなく、無防備に背に受けた。
「う、ウソ……なんで無傷なの……?」
「本当に人間なのあれ……」
しかし効かない、傷一つつかない。特に鈴と楯無は、自分が動けないことも忘れてしまうほどに驚いていた。
「っと……まぁそれは置いといて、折角です。僕の目的でも話しましょうか」
黒騎士は、腕を大きく広げる。
「僕の目的は、簡単に言えば世界征服です。この世界の全人類を奴隷にし、悠久の楽園を築き上げること――」
「ハァァッ!!」
そして、ここで黒騎士の攻撃? が解除されたのか、真っ先に鈴が黒騎士に突っかかる。無防備な黒騎士に、青龍刀による斬撃が襲いかかる。
「っ、きゃあっ!?」
「っえ!? なんでっ!?」
だが、鈴が攻撃したのは楯無だった。いや、黒騎士が先程までいた場所に、楯無がいたのだ。そして黒騎士は、楯無のいた場所に立っていた。
「でも最近は考えが変わってきて……正直、面倒なんですよね。何十億人もの人を奴隷にして管理するのが」
「……お前は、何が言いたいんだ? だから世界征服を諦めるのか?」
「いやいや、諦めるつもりはない。少し方針を転換するだけだよ」
一夏が青筋を浮かべて、苛立った様子で、普段よりも強い態度と勢いで黒騎士に言葉を吐く。
「……いっそのこと、この世界の人口を数千人くらいにしたら、世界征服も簡単だよなぁ、って。そう思い付いたんだ」
「……は?」
「つまりこのIS学園の関係者と、外部のIS操縦者以外の人間をほぼ全員殺してしまおうって、そう考えたんだ。別に労働力を欲しているわけじゃないからね」
黒騎士――ハジメからしてみれば、はっきり言って数十億人もの人間を性奴隷にする意味などあまりない。別に労働のために奴隷を欲しているわけではないからだ。
ならばいっそのこと、自分の気に入った人達以外は殺してしまえばいいと、そう結論付けたのだ。人口を増やしたいのなら、その気に入った性奴隷との間で子を作ればいい。ハジメの神の因子が入れば、髪色などは割と変質する可能性が高いから、性奴隷の多様性は確保できる。
だがそんな、人間を人間とも思わない黒騎士の言動に、人一倍怒る人物がいた。
「ふざけるなぁッ!!」
一夏だ。彼は
「まぁそういうわけだからさ……」
「なっ、んで……!」
だが、効かない。一夏の攻撃が届く前に、身体は空中で静止する。そして黒騎士は、今まで動きを止めていた謎のISの方を向く。
「手始めに、
「っ!?」
その声にもならないような声はISから……ではなく、楯無からのものだった。彼女は驚いたかのように愕然と黒騎士を見つめていた。
「君達のIS実働部隊は僕の奴隷にする。それ以外のやつは、基本的には死んでもらうよ。別に生かす価値があるほどの人間じゃないし」
謎のISから放たれる無数の攻撃は、全てがハジメに命中するが、傷一つすらつけられない。弾丸とレーザーを気にも留めずに、黒騎士はISに手が届くまでに近づく。
「それじゃあね。これを聞いている人達は、急いで遺書を用意することをおすすめするよ。なんせ映像が途切れた瞬間に、君達の身体は破裂するからね」
最後にそう言うと、黒騎士は素手でISを貫く。そしてゆっくりと引き抜くとそこには、ISのコアが握られていた。
「さて、準備をはじめ――」
「フッ!!」
「――ようと思ったけど」
「くらいなさい!!」
「邪魔者が二人……」
ハジメが剣を振り、回避したところに楯無がランスによる刺突を繰り出すが、黒騎士は一撃目を跳んで避け、二撃目はランスを軽くつかんで宙返り。まるで猫が遊んでいるかのような、緩い回避。
「僕は君達とは戦うつもりはない」
「なっ……くぁぁっ!?」
そのまま楯無の装甲を掴むと、それを強引にぶん回してハジメに向けて投げ飛ばす。驚いた様子のハジメは回避が間に合わず、楯無に巻き込まれて壁に激突してしまった。
「君達には、しばらくこの中にいてもらおう」
そう黒騎士が言うと、ハジメと楯無の付近に出現した黒い球体は大きくなり、二人を飲み込む。黒より黒い闇の球体は、二人を飲み込むと、小さくなって消えた。そしてそこには、何一つとして残らなかった。
◆◇◆◇
「……ん、うぅ」
眩しいほどの白に、楯無の意識は覚醒する。何度か目を擦って、体を起こすとそこは、真っ白な狭い空間だった。急いで身体を起こすと、ハジメを探しはじめたが、見当たらない。
ただその空間には、一つの扉があるだけだった。そのため楯無の注目は、最終的にはそこへ集まった。
「この扉の先は……」
楯無はドアノブに手を触れる。その瞬間、今まで聞こえてこなかった扉の奥からの音が、聞こえるようになった。
『んあっ、はぁんっ❤️❤️ ……くんっ❤️❤️ お”ッ❤️❤️ これっ、すきぃ……❤️❤️』
「ッ!!」
その瞬間、楯無の中で怒りが湧き立つ。その声自体にではない。声の主が淫らに喘いでいる、喘がされている事実に、今までに無いほどの怒りを感じた。なんせこの声の主は、彼女の妹である簪のものだったのだから。
が、歯を食いしばる。ここで感情のままに突撃してはならないと自制する。そうして何度か深呼吸をして心を落ち着けると、楯無はゆっくりと扉を開ける。
「あっ、ああっ……❤️❤️ ちゅっ、ちゅぷっ❤️❤️ ちゅるるっ、れー……❤️❤️」
すると見えてきたのは、これまた真っ白で、短めの廊下。声と水音は、より鮮明になっていき、それと共に怒りのボルテージも上がっていく。
そして、廊下からこっそりと広間を覗くと、そこには黒騎士に犯される簪がいた。いや体勢的には、簪が黒騎士の上に乗って犯しているように見えなくもないが、とにかく楯無にとっては、黒騎士が大切な妹を傷付けているようにしか見えなかった。
「ハァァァアアッッ!!」
一瞬でISを起動して一瞬で接近すると、黒騎士の首目掛けて蛇腹剣を振るう。黒騎士は、首元に刀身が当たる直前に振り向く。反応が遅れたのは明白。勝ったと、楯無は確信した。
ガキンッ!
「……え?」
だが、攻撃は黒騎士には当たらなかった。当たる前に弾かれたのだ。しかも弾いたのは、黒騎士本人ではない。
「お姉ちゃん、ダメだよ……この人に攻撃したら……」
「なん、で……」
攻撃を防いだのは、今の今まで黒騎士に犯されていた簪だったのだ。片手にISを部分展開し、それで攻撃を弾いたのだ。
黒騎士は身体を起こすと、先程の行動を褒めるかのように簪の頭を優しく撫でる。そして簪は嬉しそうに目を細め、黒騎士の身体に寄り掛かって頬ずりをしていた。
「待っていたよ、楯無さん」
「なっ!? その声は……!」
そんな黒騎士の声は、今までの加工されたようなものとは違い、ちゃんとした人間の男性のものだった。しかも楯無は、それを日常的によく聞いていた。なんせ、同じ部屋の住人だったのだから。
バッと手を出し、楯無は黒騎士の仮面を外す。すると現れたのは……ハジメだった。まさかIS学園に、黒騎士の
「……まさか、あなたが黒騎士の配下だったなんてね」
「配下? いえいえ違いますよ。僕が、黒騎士なんです」
「は……? そっ、そんなことはあり得ない……黒騎士は外にいるはず……」
楯無は理解ができなかった。黒騎士は確か、アリーナに侵入してきたはず。ハジメが黒騎士だとしたら、あのアリーナに侵入してきた黒騎士は何者なのか。
流石は暗部というべきか、楯無はそんな困惑の感情を表には出さなかった。だがハジメには、神には全て筒抜けである。
「魔法ってのがあって、これが本当に便利なんですよ。やろうと思えば、自律行動する分身を作れたりするし」
そう言いながら、ハジメは分身を作る。分身は軽い挨拶をすると、ハジメ本体の「消えろ」という言葉とともに消滅する。
「まぁそういうわけだね。それで、何か言いたいこととかある?」
かなりお気楽な態度で接してくるハジメに、怒りがこみ上げてくる。嘲笑うかのような態度に、殺意が湧いてくる。楯無は歯をギリギリと食いしばり、そして感情をすべてぶつけた。
「簪ちゃんをッ!! 私の妹を汚しやがって!! お前は必ず殺すッッ!!」
ハジメの首に掴みかかろうとする楯無だったが、それは二人の間にできていた、透明な壁のような何かに阻まれた。だがそれでもお構い無しに、透明な何かを殴り続ける。
「あー、ハハハ……そういえば、忘れてるんだったか」
「何を言いたいッ!!」
「いやぁ……最初に簪ちゃんを犯してくれって頼んできたのは、君だよ?」
「……ぁ」
最初は意味が分からなかった。そんな、大切な妹を売るなんてことは、絶対にするはずが無いと確信していたから。
だが、ハジメの言葉を聞いてから数秒後、突如として知らない記憶が蘇ってきた。
『ね、ねぇ南雲君……❤️』
『一人、私みたいに犯してほしい子がいるの……❤️』
「あ、あああ……」
楯無はそれが、絶対的な事実だと分かった。理解してしまった。
『私の妹、
「やぁァァァァァァァァァあああああッッッ!!」
後悔の絶叫が響き渡ると同時に、楯無のISは解除され、そのまま地面に崩れ落ちる。
自分が、他でもない簪の姉である自分が、私利私欲のために簪をハジメに差し出したという事実を、認識してしまった。
その果てに生まれるのは、底の無い絶望と、無限にも思える罪悪感。もはや涙すら出てくることはなく、泣き声を上げることもなく、無言で震えて俯いていた。
「お姉ちゃん……“これ、見て”」
「ぇ……?」
そんな楯無の前にしゃがみ込む簪。彼女は左手の薬指にはめられた指輪を見せながら、
楯無の中に、その力の込められた言葉は染み込んでいく。そして染み込めば染み込むほどに、意識は霧散して、瞳にはハートを桃色の浮かべ、幸せな気分になっていく。
「あのね。私、ハジメ君のお嫁さんになったの」
「……嫌じゃ、ないの?」
「ううん、大丈夫……❤️ “ハジメ君はとっても優しくて、いっぱい気持ちよくしてくれるんだよ”……❤️」
「いっぱい、気持ちよく……」
「“だからお姉ちゃんも、ハジメ君の性奴隷になりましょう”❤️ “とっても幸せだから、ね”……❤️」
「……うん……なる❤️ ハジメ君専用の性奴隷になる❤️」
簪は隙間時間を利用して、こっそりとノイントに魔法を教えてもらっていた。その過程で、この“魅了”の魔法も教わっていたのだ。
流石に本家であるノイントほどの威力は無いが、簪の場合は、彼女の雰囲気がそうさせるのか、あるいは別の要因があるのか、何故か抵抗を完全無視して魅了することができるのだ。
これは本当で、ハジメですら簪の“魅了”に抗うことはできない。流石にハジメともなると、効果が割とすぐに切れるが、それでも凄まじい。
「じゃあ、ベッドに行こう……❤️」
「うん……❤️」
妹に軽く支えられながら、性奴隷になるためにベッドへ向かう楯無。ベッドまでたどり着くと、彼女はトンッと軽く押される。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ❤️」
そのままハジメに軽く抱き寄せられると、幸せが止まらない。ハジメを見るだけで、絶頂が止まらない。身体から力が抜けて、ちょろろろろろ……❤️ とおしっこを漏らして、ISスーツを汚してしまう。
そのままハジメは、楯無のぷるぷるの唇に吸い付き、無理矢理こじ開けると、舌を口内へ挿入した。そのまま蹂躙していき、唾液と交換していく。
そして、楯無は押し倒される。先程のキスで胡乱げだった意識は戻り、簪の“魅了”による洗脳の効果だけが残っていた。
「うふふ……❤️ ハジメ君ぶっといの……女の子を速攻でメスにしちゃうおチンポ様、ちょうだい❤️ カッコいいお射精びゅるる〜❤️ ってして、私に性奴隷の印、つけてほしいな❤️」
ISスーツをずらし、きれいなおまんこを露にすると、覆い被さったハジメの耳元で「ハメハメ、しよ❤️」と言われた瞬間、ハジメの理性は完全にぶっ壊れた。勢い良く、今まで時間をかけて開発してきたおまんこにぶち込んだ。
「んお”お”おぉぉっ❤❤ んお”お”おぉぉお”おおお”おお”お”っっ❤❤」
ヌルヌルに愛液を滴らせるおまんこは、ハジメのデカマラをいとも簡単に受け入れ、程良い締めつけで快楽を与えてくれる。
だがさらなる快楽を得るため、ハジメは楯無の腰を掴み、勢いよく腰を動かしながらぶつけ合う。
ぱちんっ❤️
「んお”お”っ❤️❤️」
ぱちんっ❤️
「ふこ”お”ぉっ❤️❤️」
ぱちゅんっ❤️
「ひき”ゅっ❤️❤️ んんっ、ぢゅぅぅぅぅううっ❤️❤️ ぢゅるるっ、ぶぢゅるるる〜〜〜っ❤️❤️」
簪のことなど気にも留めず、挑発してきた楯無をわからせるために鬼強ピストンをぶち込むハジメ。当然ながら完全に陥落した楯無は、両手をぎゅっと繋ぎ、脚をがっしり固めてだいしゅきホールドしていた。
びゅるるるるるぅぅぅぅぅうっ❤️❤️❤️
「っ〜〜〜〜〜〜〜〜❤️❤️❤️」
お口もれいぷされていた楯無は、射精によるおぞましいほどの快楽に矯声を上げることすら許されず、口内全体を嬲り尽くされる。もちろん、ハジメのおチンポ様が一度の射精で満足するわけもなく、ピストンは続行される。
とめどなく流れる快楽により、もはや楯無の頭は真っ白になり、まともに言葉を喋ることすらできなくなっていた。でもとってもきもちよくて、しあわせだから問題無い。
「お姉ちゃん、ハジメ君……すごい……❤️」
簪は、目の前で旦那様の最高の雄姿を見せつけられ、メスとしての劣情が止まらなくなっていた。旦那様のカッコいい姿を目に焼き付けて、簪は片手でおまんこを、片手で膨らみかけのおっぱいをくりくりして、ひとりえっちしていた。
「んお”っ❤️❤️ い”き”ゅっ、も”う”いき”ゅぅぅぅう”う”ぅぅう”う”っ”っ”❤️❤️」
どぴゅっ、びゅるるるるるるっ❤️❤️ どぷっ、どぷっ❤️❤️ ぶぴゅるるるぅぅぅぅううっ❤️❤️ どぷぷぷっ、どぽっ❤️❤️
◆◇◆◇
それから約一時間後。
「はむっ……ちゅっ❤️ ぷちゅっ、ぢゅるっ❤️」
「んちゅっ❤️ ちゅるる……れろ〜〜っ❤️」
晴れて性奴隷になった楯無は、妹の簪と一緒に、ハジメのおチンポ様にお口でご奉仕をしていた。十回以上の射精を繰り返し、精液と愛液でベトベトになってなお、衰えを知らないそれに、簪は丁寧に、楯無は一心不乱に吸い付いていた。
もう二人の間に軋轢は存在せず、今ではハジメにご奉仕する幸福を分かち合っていた。
「ぶちゅるるるっ……❤️ あっ簪ちゃん、お口に精子ついてるよ❤️ ちゅっ❤️」
「ちょっ、ちょっと……❤️ お姉ちゃんも、お口周りがきたなくなってるよ……❤️ れろっ、れ〜っ❤️」
その証拠に、いつの間にか二人は、おチンポ様を挟みながら、まるで見せつけるかのようにレズキスを始めていた。
あまりにもそそる絵面で、それを見ていたハジメとその剛直は、イライラしてしまっていた。目の前でハメ媚びしているメスを犯せと、本能が訴えてきていた。
「楯無、簪。尻をこっちに向けろ」
ハジメは顔をしかめて言う。すると楯無は不敵な笑みを浮かべながら、簪は少しだけ恥ずかしそうにしながら、ハジメに向けてぷりん❤️ としたお尻を向ける。
「ハジメ君、どうぞ……❤️ どっちを使っても、いいからね……❤️」
「私達は、ハジメ君の性奴隷で❤️ お嫁さんで❤️ ママで❤️ 肉オナホで❤️ 孕み袋で❤️ ザーメンタンクだから❤️ 好きなだけ、いーっぱいっ❤️ 私達にお射精して気持ちよくなってね❤️」
愛液滴るおまんこをくぱぁ……❤️ と拡げ、おチンポちょうだい❤️ とおねだりをする姉妹二人に、ハジメはさらにそれぞれ五回以上の射精を行い、二人と共に幸福の海に溺れるのであった。
・南雲ハジメ:楯無の絶望する顔が見れて満足。
・更識楯無:絶望しているところを、簪に誘われて完堕ちした。もはやハジメに永遠の忠誠を誓った性奴隷でしかない。
・更識簪:ハジメのお嫁さん。妹属性+内気ということもあってか、庇護欲をそそられる。そのため、ハジメにめちゃくちゃ大切にされている。
・黒騎士:今回出てきたのは分身。実は一部の男性からは、けっこう人気があったりする。