※この作品はR-18です。

南雲ハジメは悪魔にエロ技能を与えられた!   作:木崎楓

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濡れ場あり∶白崎香織、八重樫雫



 今回はかなり長めになりました。濡れ場シーンは後半からなので、それ目的の方は、後半の方へスクロールしてください。


邂逅

 雫との合意の上での性行為を行った約一週間後。

 

 あの後、雫は剣術を辞めた。家族は雫のことを受け入れてくれたようだ。とはいえ、ただ雫が稽古に参加しなくなったというだけで、たまに門下生に剣術を教えているところは見る。ハジメも何度かアドバイスを貰うことはあった。やはり、自分でやるのと教えるのとでは、感覚が異なるのだろうか。

 

 それと、ちょうど雫と行為を行ってから、急にハジメの剣術の腕がメキメキと上がっていった。おそらくは、雫との性行為を繰り返して淫紋が成長したため、雫の高い剣術の才能を、ハジメも得たのだろう。

 

「あっ、待ってたよハジメくん!」

「おう香織、今日も来てたのか」

「うん。ちょうど時間が空いてたから」

 

 雫と正式に性行為を行ってからだろうか。香織にもこのことを知られたのか、よく道場にやって来るようになった。香織が道場にやって来ること自体は、元から雫の親友だったらしいのでおかしく思われていない。というか、そもそも今日は道場が休みの日だ。

 

「ハジメくんは今日も稽古?」

「うん。鷲三さんがわざわざ時間を作ってくれて……本当にありがたいよ。あっ、雫は?」

「ついさっきどこか行ったよ。多分すぐ戻ってくると思う」

 

 ここは道場でもあるが、その前に雫の家だ。雫がどこにいたって普通だ。香織の言葉からして、ついさっきまでここにいたらしいので、少ししたら戻ってくるだろう。

 

 しかし……

 

「……あれ、何か聞こえない?」

「え?」

「ほら、なんというか……言い争いみたいな」

 

 かなり小さくはあるが、何か言い争っているような声が聞こえた。聞こえづらいが、男性と女性のものだ。声を荒らげている……わけではなさそうだが、言い合ってるのはなんとなく分かる。

 

「ちょっと行ってくる」

「あっ、じゃあ私も」

 

 ハジメは、ちょっとした好奇心で声のした方へ向かい、香織もそれについていった。

 

 

 

◆◇◆◇

 

 

 

「な、なぁ雫。どうして急に今までやってた剣術を辞めたんだ?」

「何度も言ったでしょう? 昔から剣術は好きじゃなかったの。嫌なことを続けてても、私も家族も……誰も幸せになれないって気づいただけ」

「……いや、そんなのはあり得ない。雫が剣術が嫌いだなんて、そんなのはおかしい」

 

 言い争っていたのは、雫ともう一人の男子、茶髪の高身長なイケメンだった。どうもこの男子は、雫が剣術を辞めた理由を聞きたいらしい。

 

 だが、雫の言った理由では納得はしない。この男子は、自分が納得できる理由でなければ、あり得ないと雫の言葉を否定しているようだ。

 雫の本心など関係無い。雫の言葉がいくら真実であろうと、その男子にとって都合の悪い情報は、全て嘘と判断される。いや、この男子は、雫が嘘をつくはずがないと思っているので、誰かに言わされていると考えていることだろう。

 

「もしかして、誰かに嫉妬とかで『剣術を辞めろ』って脅されたりしたんじゃないか?」

「どうしてそんな考えになるのよ」

「だって、それ以外に考えられない! 雫が剣術を嫌いになるはずがない、だから誰かに脅されているのは確実だ。そうだろう? 俺達幼馴染だろ? なんとかして――」

 

 そのちょっとした言い争いに、男子の後ろから声がかかる。

 

「……剣術を辞めるとか辞めないとか、何を話しているんですか?」

 

 その声の主は南雲ハジメ、後ろには香織がいる。言い争いの声が聞こえていたようで、ここまでやって来たらしい。

 

「え、ああすみま――ッ!?」

 

 そして、ハジメと言い争っていた男子の目が合う。その瞬間、男子の目はギョッと見開いた。

 

 男子は約一週間前に、ハジメと雫が一緒にいるのを見た。何故一緒にいたのか。それは雫が脅されているから。ということは……こいつが、雫に剣術を辞めさせた。

 確定できるような物的かつ客観的な根拠は無い。しかし男子にとっては、これが真実だった。雫が見知らぬ男といるなんてあり得ないのだから。それこそ、脅されでもしない限りは。

 

「お前ッ!!」

 

 その男子は、ハジメの襟首を掴み上げ、壁にドンと押し当てる。

 

「ぐぅっ!? っえ、いや、急に何するのさ!」

「急に何する……? お前が雫を脅して剣術を辞めさせたんだろ!!」

「えっ? は?」

「隠しても無駄だ! お前が雫と一緒にいる所は一週間前に見ている! 脅して雫に何かしたんだろッ!!」

「えっ……えぇ……なんで?」

 

 ハジメは、目の前の男子の言っていることが理解できなかった。

 

 そもそも、雫が脅されているという思考に至る経緯が分からない。見知らぬ男子(自分)が雫と一緒にいるのを見て、それだけで脅されていると判断する? その男子(自分)が雫の彼氏だったり、あるいは親戚だったりする可能性は考えないのだろうか?

 というか一目見ただけで、それ以外の情報が全く無いにも関わらず、脅されているという判断するなど、脈絡が無いにも程がある。恐ろしい剣幕で怒っている所を見たとでも言うならば、まぁ納得できなくもないが……これではただの言いがかりだ。

 

 まぁただ光輝の言葉は、ハジメが悪いことをしているという意味では偶然にも正しかった。ハジメは脅すどころか、レイプ紛いのことを雫にやったのだから。そして今では、雫はハジメに絶対服従の性奴隷。一般常識的には、脅すよりもとんでもないことをしでかしている。

 

 ただ、今回の問題はそこではなく、支離滅裂で理解不能な理論を展開してきていることだ。流石にこれには、ハジメも困惑せざるを得なかった。

 

「ちょ、ちょっと光輝くん! 急に何してるの!?」

 

 だが周囲から見れば、突然ハジメが襲われたという状況だ。しかもその近くにいる香織と雫は、そのハジメのことが大好きな性奴隷だ。急いでハジメとその男子――光輝と呼ばれた人物を引き離す。

 

「香織……どうしてこいつを庇うんだ? こいつは雫を脅しているんだ。だから――」

「光輝! ハジメはそんなことしない! そもそも私が剣術を辞めたのは、自分で決めたからって言ったでしょ!?」

「そうよ! そもそも脅した証拠が何も無いのに、どうしてそんな酷いことするのッ!!」

 

 傍から見ると、ハジメがこの光輝という男子に、意味の分からない因縁をつけられたようにしか見えない。根拠も、ただ一緒にいたのを見たという理由だけなのだから、理解不能だ。

 しかもハジメは、香織や雫にとっては何よりも大切な、いわば最愛の人だ。そんな人が傷つけられたとなれば、黙ってはいない。

 

「証拠が無い? だって、雫がこんな奴と一緒にいるなんてあり得ない……だから脅してるに違いないんだ!」

「意味分かんないこと言わないでッ!! ハジメくんはそんなことしてないッ!!」

「なっ、香織まで……」

 

 光輝? は香織の言葉に呆気に取られるが、すぐに身体をわなわなと震わせる。光輝? の息は荒くなっていき、額には青筋が浮かんでいる。

 

「お前はッ……許さないッ!!」

 

 ドゴンッ!!

 

 その瞬間、ハジメの脳内に()()、電流のような何かが走った。一瞬の激痛に、ハジメは頭を押さえる。意識が飛びかけたような、そんな感覚すらあった。

 

「うっ……」

「うおおおぉぉおおおおぉぉぉおッ!!」

 

 気づいた時には、光輝? がハジメの目の前に来ていて、殴りかかろうとしていた。そしてあとコンマ数秒で拳が腹に当たるといったところで……ハジメの腹に衝撃が走る。

 

「ヴボッ……」

 

 バギベキベキベキッ!!

 

 ハジメは血を吐き出しながら、八重樫家の木製の壁を突き破って外へと吹き飛ばされ、垣根の石壁に全身を強打した。

 

 流石にこんなことがあったのだ、凄まじい音が発生し、家の人も集まってくる。真っ先にやって来たのは、雫の父親である虎一だ。

 

「何があっ――!? 壁が……ハジメ君!」

 

 家の壁からは、外の庭の様子が伺えるくらいの大穴ができていた。そして奥に、四つん這いになって大量の血を吐き出しているハジメの姿を見た。

 

「これは……何があったのかね?」

 

 鷲三も、少し遅れてやって来た。年の功とでも言うべきかが、かなり落ち着いている様子だ。

 

「外を! ハジメ君が……!」

「何? ……すぐに警察と救急車を! 警察は異常事件課を呼べ! その後はできる限りの応急手当だ!」

 

 そう指示を出すと、虎一は人間とは思えないほどの速度で壁にできた穴を抜けていき、ハジメの方へと向かっており、いつの間にかその手には、救急セットが握られていた。

 

「さて、結局何があった……?」

 

 とりあえずの指示をしたところで、鷲三は三人の方を向く。すると光輝? は、当然のことのように答えた。

 

「あいつが! 香織と雫を脅してたんです! だからなんとかして助け出そうとしたんです!」

「脅した? ではその根拠は?」

「雫があいつと一緒にいる所を見たんです! 雫かあんな奴と一緒にいるわけがない! だから脅してるって思ったんです!」

「それは根拠とは言わない。それにな、あの男……ハジメ君は、雫と付き合っているぞ」

「え……?」

「もちろん、儂らもそれを認めている」

 

 光輝? は呆然とする。鷲三の言葉が理解できないというわけではない、理解したくないから、動きを止めていた。しかし数秒後に、光輝? はゆっくりと頷いて、自分なりの解釈を完了した。

 

「……いや、そんなことはあり得ない! みんなアイツに騙されているんです! アイツがみんなを洗脳してるんです!」

 

 光輝? の出した結論は、ハジメが八重樫家の全員と、香織のことを洗脳しているというものだった。どうしても、ハジメという見知らぬ男と雫が付き合っているという事実を認めたくないらしい。

 

 これには流石に、鷲三もため息を吐くしかなかった。

 

「……光輝君、今からする儂の質問に『はい』か『いいえ』で答えろ。それ以外で答えてはならない」

「えっ?」

「お前は正しいことをしたと思っているか?」

「え……はい」

「南雲ハジメ……あの少年は正しい人間だと思うか?」

「それは絶対違う!」

「その理由は、ハジメ君が雫と一緒にいたからか?」

「そうです!」

「ならその時に、ハジメ君が雫を脅している様子を見たのか?」

「はい!」

「なら、ハジメ君が雫に何を言っていたのか、どうやって脅していたのか、今ここで言えるか?」

「えっ、それは……」

「言えるか? 嘘をつかずに『はい』か『いいえ』で答えろ」

「…………いいえ」

 

 この尋問のような問いかけにより、光輝とやらは、ハジメと雫のやり取りをまともに見ていないにも関わらず、脅していると言いがかりをつけたことが判明した。

 そして今、ハジメは大怪我をしている。大量の血を口から吐き出すなど、普通はありえない。光輝はそれを正しいことだと、本気で思っている。

 

「光輝君。君の思考はあまりにも危険だ。そんな危険な思考を持つ人間に、剣術を教えることはできない」

「……え?」

「君は今日より破門だ。二度とこの道場に足を踏み入れてはならぬ」

 

 ウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥ……!!

 

 サイレンが響く。どうやら救急車とパトカーがやって来たようだ。そのパトカーに乗っていた警官が異常なほどに強かったため、暴れた光輝は気絶させられ、連行されていった。

 

「……ま、光輝君の能力を考えると、無罪放免になるだろうがな」

 

 そう、鷲三は呟いた。

 

 

 

◆◇◆◇

 

 

 

「…………ぁ?」

 

 ハジメは、腹部の痛みに目を覚ました。

 

 最初に見えたのは、真っ白な天井。それから軋む身体をゆっくりと起こすと見えたのは、自身が寝込んでいるベッドと、八重樫家の人達、それと両親の南雲愁(なぐもしゅう)南雲菫(なぐもすみれ)だった。また、ハジメの側に点滴があることから、そこが病院だと即座に理解した。

 

「「ハジメ! 大丈夫か!?」」

「うおおっ、父さん、母さん!?」

 

 急に迫ってきた両親に寝起きだったからか驚いてしまう。二人とも涙を流している。相当心配していたようだ。

 

「よかったぁハジメ……! 無事で本当に良かった……!」

「あ、うん……こんなに心配してくれて……」

「それと、香織ちゃんと雫ちゃんの方も見てあげて! 二人ともハジメのことを相当心配してたんだから!」

 

 そう言うハジメの父親の愁だが、ハジメは困惑した。

 

「え? 香織ちゃんと雫ちゃんって……誰ですか? この部屋には、父さんと母さんと、八重樫家の方達しかいないじゃないですか」

 

 なにせハジメの頭には、そんな人物の記憶が一切無かったのだから。それに、愁はこの部屋にいると言っているが、それらしき女の子は、ハジメには見えなかった。

 

「何? もしかしてハジメ君、香織ちゃんや雫が見えていないのか?」

「あ、はい。というか、誰ですかその人達?」

「雫は儂らの家族だ。香織は雫とは親友で、ハジメ君は二人共と付き合っていたはずだが……」

「え? そもそも八重樫家に子供はいないんじゃ? だってよく『家の跡継ぎが欲しい』って言ってたじゃないですか」

「……!?」

 

 ここで鷲三と虎一は、ハジメの記憶が改竄されていることに気がついた。徹底的に、香織と雫に関する記憶が抹消、あるいは封印されているようだ。そして穴開きになった記憶には、それっぽい偽りの記憶が埋め込まれている。

 かつ、認識も操作されており、こちらも徹底的に、香織と雫が認識できないようにされている。二人は現在、ハジメの方を揺すっているが、ハジメはそれに気づく様子すら無いのだから。

 

 こんな大掛かりな認識操作と記憶改竄や封印を行うことができる人間はただ一人、天之河光輝だけだ。

 彼の能力は特殊で、その場その場で必要な能力を一時的に得るというものだ。しかしその能力は、心に影響されるとはいえ非常に強力なのだ。それこそ、人間の記憶を改竄する程度、造作もないのだ。

 

「ではハジメ君、天之河光輝に攻撃された記憶はあるかい?」

「えっと……男の人に攻撃された記憶なら……」

「その男が天之河光輝だ」

「えっ……いや、だからこんな風に……」

「そうだ。彼の能力は非常に強力だ。この程度の攻撃など余裕なのだろう」

 

 ここで、鷲三は自分達の推測を伝えた。

 

「おそらくは、ハジメ君はその時の攻撃によって、記憶と認識を光輝君に改竄されたのだろう。それにより、ハジメ君は雫と香織ちゃんのことを完全に忘れ、認識できなくなっているのだろう」

「能力で、認識できなく……? そんなことが……いや、あの攻撃力ならあり得るか……?」

 

 ハジメは、自分の記憶や認識が改竄されている可能性をちゃんと認識した。しかしそれがトリガーとなり、また新たな現象が発生する。

 

「ぐあっ! ぉぉぉぉぉぉおおお!!?」

 

 見えない何かに触れられているような感覚が感じた。しかしその瞬間、骨に釘が打たれるかのような激痛を感じたハジメは、触れている何かを振り払うかのように一瞬だけ身体を大きく揺らした。

 そしてその時に、ハジメは女の子の「きゃあっ!」という声も聞こえた。が、それを聞いた瞬間、ハジメは表情を歪ませ、頭を抱え込んだ。

 

「誰かに触れられてた! 女の子の声が聞こえた!」

「ほ、本当か!?」

「でも触れられた瞬間に、触れられてた場所――腕に痛みが、骨を釘で打たれるみたいな痛みが……それに女の子の声が聞こえたと思ったら、頭が割れるくらいの頭痛がして……大好きだってことは、思い出したのに……」

「ちょっと待て! まさかこれも……!」

「ああ。光輝君の能力による呪いか何か、だろうな」

 

 おそらくは、記憶改竄や認識改変に気づくことがトリガーの呪い。これにより、香織と雫を触覚や聴覚で認識できるようになるが、代わりに恐ろしいほどに不快な感覚を得るようになったのだ。

 全ては、ハジメを香織や雫から引き剥がすため。香織や雫と関わると不快な感覚を得ると刷り込ませて、距離を取らせるための呪いだ。

 

 しかし、ハジメは距離を取るなどということはしない。ハジメはゆっくりと、探るように手を伸ばした。

 

「香織……と雫、だっけ? どこにいる――ッ!」

 

 探すようにそこら中を手で探していると、誰かが触れた感覚と、骨にまで響くほどの痛みが、触れられている手に走る。

 

「ここに、いる……のか? どっちが香織?」

 

 すると右側から、トントンという感覚と共に、肉が貫かれるような激痛が走る。が、可能な限り声を出さないように、心配させないようにふるまうハジメ。

 

「ということは左手の方が雫……本当にごめん。二人共、僕を好いてくれているみたいだけど……姿は見えないし、大好きだったこと以外、何も思い出せないんだ……」

 

 声は聞こえないが、握っている手に力が入ったようにハジメは感じた。それを感じて、ハジメは何度か深呼吸をした。

 

「香織……雫……」

 

 そして、二人を引っ張り、片手ずつで胴体らしき場所を掴むと、無理矢理抱き寄せた。当然全身には、骨の髄にまで響く痛み、内臓が焼けるような痛み、肉を抉られるような痛みが走る。

 

「うっ、おおおおおおおおッ!!」

「ハジメ(くん)!」

「ぐぅっ……だ、大丈夫だから……」

 

 ハジメは痛みを気にすることなく、さらに強く抱きしめた。

 

「大好き、本当に大好きだよ……。だから痛くても苦しくても、ずっとこうしてるから……」

 

 ハジメは、苦痛に屈服することなく、二人を抱きしめ続けた。痛みは凄まじく、息をすることにすら苦痛に伴うほど。それでもハジメは、二人を離さなかった。

 

 しかし、抱きしめられている香織や雫は逆だった。ハジメに苦しんでほしくなかった。大好きだからこそ、愛しているからこそ、苦しんでほしくなかった。

 

(お願い……治って……治って……!)

(お願いします……どうか、治って……)

 

 しかし離れることはできない。二人にできることは、ただそうやって必死に祈るだけだ。祈って何になると言われそうだが、そんなことは知らない。ただ、少しでもハジメの苦痛が和らいでくれることを、祈り続けた。自分達の姿が見えるようになることを願い続けた。

 

 すると、奇妙なことが起こった。

 

 香織の胸の辺りから、光が漏れ出した。誰も気づかないような淡い光だったが、それはハジメの胸に吸収されていき、変化を起こした。

 

「……え? あ、れ?」

 

 ハジメの様子が変わった。今までは苦痛に悶え、悲鳴とまではいかない唸り声を上げていたのに、突然間の抜けたような声になった。

 

「香織……雫……!」

 

 そして、目が合った。ハジメは、二人が見えるようになったのだ。見えるようになったからこそ、こうして目が合ったのだ。

 

「ハジメ……」

「ハジメくん……!」

 

 二人は大粒の涙を浮かべて、ハジメに抱きついたのであった。

 

 

 

◆◇◆◇

 

 

 

 それから約一ヶ月が経ってようやく、ハジメは退院することができた。

 

 というのも、病院に運ばれた当初は、腸や腎臓、膵臓などの複数の臓器が潰れており、生存は不可能と思われるほどの大怪我をしていたからだ。しかし人間とは思えないほどの再生力で、ハジメは潰れた臓器を再生してみせた。そういう事態があったため、入院期間が長くなったのだ。

 

 ちなみにだが、悪魔が色々教えてくれた話によると、これは香織の能力が原因なのだという。実は香織も、光輝と同様にいくつかの能力を持っていたのだ。特に危険性も無いので、今まで伝えていなかったようだが。

 その一つが“治癒”という能力で、これは愛情をエネルギーとして、肉体を治療したり、呪いを解除するというものだ。対象への愛情が深ければ深いほど、効力は上昇するのだという。

 この能力を、ハジメは得ていたのだ。香織を性奴隷にした際に、完璧にではないが、能力を手に入れたのだという。そういうわけもあって、自然治癒力がとてつもなく高くなっていたわけだ。

 

 それともう一つ。鷲三から聞いた話によると、光輝は無罪放免になったそうだ。能力による思考誘導が上手くいったのだろう。

 

 そして退院の翌日は、ちょうどクリスマスイブだ。両親は家を留守にして、代わりに香織と雫が家にいた。

 

「ハジメくん、退院おめでとう!」

「おめでとう、ハジメ」

 

 そして二人は、ハジメの目の前で惜しげもなく全裸を晒していた。二人とも、以前と比べるとかなり成長したものだ。

 

「ああ……それにしても、随分成長したね」

「あんっ♥ これも全て、ハジメくんに喜んでもらうためなんだからね♥ ほら見て♥ おっぱい、Eカップまで成長したんだよ♥ それに見える? んんっ……母乳、出ちゃってるんだよ♥」

「私も……ほら、Fカップのおっぱいだよ♥ もちろん母乳も出るから、いつでも飲んでいいよ♥ それにほら♥ お尻とか、すごくエッチになっちゃった♥」

 

 大きくふくらんだ母乳おっぱい、肉付きの良いお尻や太もも、男を誘う淫猥な雌の匂い。二人の淫らな身体は、ハジメに喜んでもらうために、気持ちよくなってもらうために、ここまで成長したのだ。

 それに成長したのは、見える部分だけではない。膣はハジメのチンポがぴったり収まる形になり、挿入すると、たっぷりの愛液で濡れた膣襞はチンポに絡み付く。そして気持ちよくなってもらうために、ハジメのチンポが挿入された瞬間から、襞一つ一つが優しく絡みついてきたり、ゾワゾワと動いて締めつけてきたりするようになった。

 

 服を脱いだハジメは、早速二人と濃厚なディープキスを行う。

 

「ちゅっ♥ ちゅっ、ぐちゅっ、ちゅるっ♥ くちゅっ、くちゅっ、ぷはっ♥ んんっ、ちゅっ♥」

「ちゅっ♥ くちゅ、ちゅるっ、ちゅぱ♥ ちゅっ、くちゅっ、んあっ、ああっ♥」

 

 交互にキスをしながらも、香織と雫は、ハジメの巨大なチンポをシコシコ♥ と扱いていく。何分も続く濃厚なキスとチンポの淫臭で発情させられた二人は、いつの間にか、片手でチンポ扱き、片手で発情オナニーをするようになっていた。

 

 ビクビクッ!

 

 嬌声を上げる香織と雫に、ハジメの興奮も歯止めが効かなくなる。高い技術による扱きと興奮により、どんどん肉棒の感度は上がっていき、今にも射精しそうになってしまっていた。

 

「んあっ♥ ああっ、おちんちんビクッてした♥ ハジメくん、もう出ちゃうの?♥」

「ひあっ♥ あっ、いっぱい射精()して♥ ハジメの精液、私達にいっぱいかけて♥」

 

 ぶびゅぶぶぶぶっ、びゅるるるっ、どびゅびゅるるるっ、びゅーっ、どびゅびゅっ!

 

「んあああぁぁああ♥♥ イクっ♥♥ せーしかけられてイッちゃうううぅぅうう♥♥」

「ああっ、ダメっ♥ せーえき気持ちいい♥ イクっ♥♥ ああああぁぁああぁあ♥♥」

 

 ハジメの肉棒から放たれた精液は、香織と雫の身体を汚していく。大量の精液とその臭いは二人を発情させ、連続絶頂へと導いていった。

 しばらくして絶頂がおさまり、落ち着いてきた二人は、自分達に付着した精液を見ると、うっとりとした、蕩けた目になった。

 

「あは♥ 雫ちゃんの身体に、精子いっぱいついてる♥ 舐めちゃお♥」

「香織にもいっぱいついてるわ♥ んちゅっ♥ 舐め取ってあげるね♥」

 

 香織は雫についた精液を、雫は香織についた精液を舐め取っていく。顔を舐め、胸を舐め、手を舐め……そんな可愛らしい女の子がイチャイチャする様子を見ていたハジメは、我慢ができなくなり、雫の腰を掴んで押し倒した。

 

「ああっ♥ お、おチンポ、おっきく……♥ ごめんねハジメ……興奮しちゃった?♥」

「うん。挿れていいよね?」

「じゃあはい♥ 私の発情おまんこで、いっぱい気持ちよくなって♥」

 

 仰向けに寝転がり、足を大きく広げて、雫はトロトロの発情性奴隷マンコを見せつけて誘惑する。あまりに淫らな姿に、ハジメのチンポはビクンと反応してしまう。それを雫のマンコに押し当てて……

 

 ズブブブッ♥

 

「んあああぁぁあ♥ ああっ、子宮に♥ ハジメのおチンポあたってる♥」

 

 ハジメの肉棒は子宮にまで到達し、コツンと当たる。それは雫に絶大な快楽を与えた。そして、快楽をトリガーに、雫の膣襞はハジメの肉棒への奉仕を開始する。

 

「……もう、本当に雫はエロいなぁ」

「え?」

「今、雫の中に入ってる僕のを、雫のヒダ一つ一つが動いて扱いてるんだよ? 亀頭に子宮口が吸い付いてきて、裏筋をヒダが扱いて、ぎゅって締めつけてきてる。このままでも射精しちゃいそうだよ」

「……だって♥ ハジメには気持ちよくなってほしいから♥ だからおチンポよしよし♥ して、おまんこの奥に気持ちいい射精ぴゅっぴゅっ♥ してほしいの♥」

 

 甘えるような声で淫語を発する雫。普段の真面目な様子からは想像もつかないような淫らな姿と、その健気な心意気に、ハジメは心を打たれた。

 

「ああもう、可愛いなぁ雫は」

「え? んぁあ♥ これ、これぇ♥ 子宮とんとんって、これすきぃ♥」

「僕も雫の子宮とおまんこをよしよしって、してあげないとね」

 

 ハジメは雫に覆い被さり、キスをして舌を絡ませながら、頭を撫で撫でした。もちろん子宮をとちゅ♥ とちゅ♥ と突いて、雫に快感を与えることは忘れない。

 

「あっ♥ あっ♥ ダメっ♥ こんなのおかしくなる♥ イくのが♥ 気持ちいいのがとまらないいぃぃい♥」

「じゃあ中出しするからもっとイけっ……!」

 

 どっっっ…………びゅるるるるるる! どぶっどぶっどぶびゅぶびぶびぶびゅるるる!

 

「んぅぅううううううう♥♥ んんっ、んあああぁぁぁぁああぁああ♥♥」

 

 雫は身体をビクンビクンと仰け反らせて、激しく絶頂を繰り返した。大量の精液が雫の子宮を埋め尽くし、膣から溢れ出る。その感覚でも雫はビクッと絶頂してしまう。

 

「んぁぁ……♥ 好き♥ 大好き♥ ハジメだいしゅき♥♥ んちゅ……んんんんん♥♥」

 

 愛の囁きと共に、雫は自分からハジメに口づけをする。それと共に、あまりの幸福感に、全身をビクビクと震わせて絶頂してしまう。

 唇を離した時には、トロトロの幸せそうな表情でハジメを見つめながら「しゅき」「だいしゅき」と、甘い声でハジメへの愛を囁くだけになっていた。

 

「本当に可愛い……もう、我慢できない」

「ふぇ♥ んぁあああ♥♥ まだぁ、イッてるのにぃ♥♥ だめっ、頭まっしろになっちゃう♥♥」

 

 雫がまだまだ幸せイキを繰り返している最中にも関わらず、ハジメはピストンを再開する。しかも今回は、今までの愛情に溺れさせるものとは違う、女を快楽に溺れさせるピストンだ。

 

「イクっ♥ イクのとまらないいいぃぃいいい♥♥」

 

 ハジメは、雫の子宮に三回射精するまで止まることはなかった。

 

 

 

◆◇◆◇

 

 

 

「ああ……♥♥ しゅき、だいしゅきぃ……♥♥」

 

 連続絶頂を繰り返した雫は、ベッドの上で白濁と快楽の海に溺れ、まともな言葉を喋れないくらいに堕とされてしまった。だがトロトロになった表情は、幸せそのものだった。

 

「ふぅ、流石に疲れた……」

「ふふっ♥ あんなに激しいセックスしたもんね♥」

「でもまだ足りないんだ……香織」

「うん♥ じゃあ今度は私が、おちんちんをよしよし♥ して、気持ちよくしてあげるね♥」

 

 そうして香織は、ベッドに横になったハジメに跨がり、巨大な肉棒に自身の秘裂をあてがう。

 

「ほら♥ 私のおまんこに入って……んんんんん♥♥ んおっ、おっ♥ んあああぁぁああ♥♥」

 

 ハジメの肉棒は香織の膣を広げ、それが快楽を発生させる。その圧倒的な快楽は、香織を絶頂に導いた。あまりの衝撃に、香織は倒れてしまう。

 

「あっ……ごめんね♥ 気持ち良すぎて、おまんこに挿れただけでイッちゃった……♥」

「いや、いいよ。それより……このままおっぱい、飲ませてくれる?」

「うん、いいよ♥ このまま腰を動かすから、好きなだけ飲んでね♥」

 

 香織は自分のおっぱいを持ち上げ、ハジメの顔の方まで持っていく。そのおっぱいの乳頭にハジメは吸い付いた。

 

「んあっ、あっ♥ おっぱい飲みながらおまんこハメハメするの、気持ちいいね♥」

 

 パンッ♥ パンッ♥ パンッ♥ という肉と肉がぶつかり合う淫らな音と、ぐちょぐちょ♥という愛液の混ざる音が響く。同時に、香織の玉のような汗や、女の子の淫らな甘い匂いが漂う。

 

「ほらっ♥ おちんちんちゅっちゅっ♥ おちんちんちゅっちゅっ♥ ビクビクッてしてて素直だね、ハジメくん♥ いい子いい子♥」

 

 ひたすらに甘やかすようなセックス。目を見つめられながら頭を撫で撫でされながら、香織の濃厚ミルクを好きなだけ飲んで、セックスの快感を愉しむ。そんな甘々な時間を味わっていると、気づいた時には、ハジメは香織を抱きしめていた。

 

「あっ♥ ああっ♥ いま、おちんちんビクッてしたぁ♥ もうすぐ出ちゃうね♥ んあっ♥ いいよ♥ 我慢しないでいっぱい出して♥」

 

 ビクビクと腟内で震える肉棒に気づいた香織は、腰振り速度を速める。そしてハジメの射精を導いていった。

 

 どぶびゅるるぅっ! どぶっどぶっどぶぅぅうう!

 

「んああっ♥ でてっ、ああっイクぅぅううううう♥♥」

 

 ハジメの射精と同時に、香織も子宮に精液を注がれた快感で絶頂を繰り返す。ビクンビクンと身体を仰け反らせて快楽を発散させようにも、ハジメが抱きしめているから身体を震わせることしかできず、激しい快楽に身体が打ち震えていた。

 

「んん……ん……ハジメくん、どうだった♥」

「気持ちよかった。……というより、ものすごく幸せな気分だったよ」

「本当? 嬉しい♥」

 

 そうして香織と熱い口付けをしていると、突然、香織が「んんっ♥」と艶めかしい嬌声を上げた。よく見てみると、香織のお尻をぐいっと押している雫がいた。

 

「ちょっと雫ちゃん♥」

「うふふ、凄く幸せそうだったから……♥」

 

 雫は、ハジメと抱き合っている香織を羨ましく思っているらしい。ハジメに熱い視線を投げかけてくる。

 

「雫も、もっとしたいんだね?」

「うん♥ ハジメともっと愛し合いたい♥ 気持ちよくしてあげたい♥」

「大丈夫だよ。まだいくらでも時間はあるからね」

 

 そうして香織と雫は、クリスマスイブの一日を淫らに過ごすのであった。




・南雲ハジメ:内臓が潰れたり呪いをかけられたりしたけど、なんだかんだで入院中は香織か雫にヌいてもらえる日々なのでよかった。

・白崎香織:実は特殊能力持ち、流石に光輝には劣るが。能力的にも本人の性格的にそこまで危険じゃないので、放置されている。光輝を無視するようになった。

・八重樫雫:何も持たない。ハジメが記憶を失ったりしてめっちゃ悲しんだ。光輝をガチで嫌悪するようになった。

・天之河光輝:とりあえず道場は破門。警察に連れてかれたけど、持ち前の強運と思考誘導能力で無罪放免に。



ムリエル・オルタ様  めら様  紗雁来小僧様
揚げまん様  黒白蒼様  リュウ凛様
邪神イリス様  春☆様  スケルトン様
TERA様  スナイプさん様  dhimiria様

 評価していただき、ありがとうございます。次話から高校生編です。原作クラスメイトが集まるので、色々起こる予定です。
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