※この作品はR-18です。

BIOHAZARD sexual invasion   作:MIYOSHI

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Ep: Pregnancy(1981)

 ~~~~~~

 

 Sep. 19. 1976

 この洋館に監禁されてから、一ヶ月以上経つ。どうしてこんなことになったのだ。

 今日連れ込まれた場所で待ち構えていたのは、あのスペンサー卿。

 彼と彼の執事に監視される中、私はある映像を見せられた。

 

 ああ……ああ……なんてことだ!

 

 映し出されたのは、妻が……愛するジェシカが、小さな男児とセックスしている姿。

 悦びに満ちた彼女の顔を見れば分かる。彼女は自ら抱かれているのだ!

 あの聖母のようなジェシカが不貞を、それもあんな幼児に身を差し出すなんて……

 そうだ。あれはきっと演技だ。リサを人質に取られて、脅されているに違いない!

 一刻も早く助けなくては……待っていてくれ。ジェシカ、リサ!

 

 

 Nov. 17. 1976

 あれから二ヶ月。脱出を図ってみると、予想に反していとも簡単に部屋を出ることができた。

 妙だとは思ったが、このチャンスをふいにするわけにはいかない。

 絶対に見つからないようにしなくては。

 

 

 Nov. 24. 1976

 一週間が経ったが、洋館から脱出できる兆しが全く見えない。

 今頃になって分かった。スペンサー卿は私が脱出できないだろうと高を括り、あえて私を部屋から出させたのだ。

 設計者だというのに、なんと情けないことか。

 いや、諦めては駄目だ! 必ず脱出するんだ! 愛する家族のためにも……!

 

 

 Nov. 28. 1976

 暗い……じめじめした地下道だ。行き止まりか。

 もう何日も飲まず食わず。限界だ。私はここで息絶えてしまうのだろう。

 すまない……ジェシカ、リサ。不甲斐ない父を許してくれ。

 

 ……何かある。私は震える指でライターの火をつけた。

 写真だ。あのジェシカを抱いていた男児が、今度は少女と行為に及んでいる姿が映っている。

 

 これは……この女の子は、リサだ!

 

 写真の裏にはスペンサーからのメモ書きがあった。

 ジェシカはお前の死を受け入れて我が息子と幸せに暮らしている、だと?

 私が、私がこんな思いをしてまで必死に頑張っていたというのに!

 ジェシカは……幼児相手に自ら腰を振っているというのか!? そして、リサも……

 

 ふざけるな! ふざけるな! このアバズレ共め! 地獄に落ちてしまえッ!!

 

 ~~~~~~

 

 

 洋館を出る日の前夜。アダムは貴賓室でいつものようにジェシカ達とセックスをしていたのだが、リサだけは体調が悪いと言って早々に寝入ってしまっていた。

 しかし、それはただの振りで、本当は夜中にジョージの痕跡を探し回っていたのだ。そして、この手記を見つけた。

 

『ひどいわ……お父さんが死んだってこと、二人は知ってたんでしょ!?』

『リサ、待って。私は──』

『うるさい! 二人共、大っ嫌いッ!!』

 

 リサは叫び、自身に充てがわれた部屋に閉じこもってしまった。

 扉越しに必死で説得を続けたが、言葉一つ返さず。

 

 仕方なくアダムは、しばらくの間リサを洋館で預かって欲しいと所長に頼み込んだ。もちろん、彼女には決して手を出さないよう付け加えて。

 彼は困ったように答えあぐねていたが、スペンサーから許可も取っていると伝え、何ならポケットマネーから特別ボーナスを出すと言うと、喜んで了承してくれた。

 

 

 ──そうして、今に至る。

 

 リサが離れてしまったことで、アダムはその寂しさを紛らわすように私邸で恋人達とのセックスに耽っていたのだ。次の研究所への視察も延期して。

 

「遅かれ早かれ、あの子には伝わることでしたもの」

「でも、あんな仕打ち……わざとジョージさんを追い詰めるように仕組んで……ッ」

 

 父親に対して怒りを覚えたのは、これで二度目だ。

 スペンサーがジョージの死を告げたのはジェシカ達が拉致されてから一ヶ月後だが、実際はもう二月以上ラグがあったらしい。どちらにせよ、彼にとっては死んだも同然ということだったのだろう。

 卑劣極まりないその所業にアダムは歯を食い縛り、拳が白くなるほど握り締める。しかし、ジェシカを寝取った本人であるがゆえに何も言えない。

 

「あの男が悪趣味なのは、分かっていたことですから……」

 

 そう言いながら、ジェシカは夫の手帳を愛しげに撫でて、開く。

 リサは気づいていなかったが、ジョージの手記はあれが全てではなかった。最後のページの方に、掠れるような文字でメッセージが遺されていたのだ。

 

 

 ~~~~~~

 

 ……もう、身体に力が入らない。何も見えない。

 これは報いなのだろう。この館の異常な設計に心を奪われた私への。

 そうならば、二人が無事に生きて、ああして幸せそうにしているのは、せめてもの慰めなのかもしれない。

 罪深い私が望めるのであれば、スペンサーの息子だというあの男児が、妻と娘を大事にしてくれることを願う。

 

 ジェシカ、リサ。どうか生きて、幸せに……

 

 ~~~~~~

 

 

 ジョージは自身を裏切った家族を罵倒したが、死の間際に冷静さを取り戻し、アダムにジェシカ達を託すようなことを書き遺していたのだ。

 これをリサに見せれば、とも思ったが、聞く耳を持ってはくれないだろう。

 

「リサのことは、しばらくそっとしておきましょう。こればっかりは、時間が解決してくれることを待つしかありません」

「うん……」

 

 アダムは手に持ったライターを弄りながら、ジェシカの柔らかい身体に背中を埋めた。

 その豊満な乳房を枕にしていると、彼女からペニスと頭を優しく撫でられる。

 

「このライター、本当にもらってもいいの?」

 

 ライターはジョージが遺した物。ジェシカが彼の誕生日に送ったプレゼントだ。

 

「ええ。あの人は私達を旦那様に託されました。ですから、それは旦那様が持っているべきです……大事に、してくださいますか?」

 

 それは、何もライターだけのことを言っているのではないだろう。

 

「……もちろん。このライターも、ジェシカも、リサも、みんな大事にするよ」

「ああ、旦那様……んっ」

 

 肩越しにキスを交わす二人。

 舌を伸ばして絡め合い、お互いを求めて啄み、吸いつく。

 

「ちゅっ、ちゅっ……さぁ、こちらをお向きください」

 

 ジェシカに促され、アダムは名残惜しく思いつつも身を起こし、ベッドの上に立って彼女に体を向ける。必然的に、彼のペニスは彼女を指し示した。

 既に今晩だけで百戦以上は女体を貪り、その淫臭漂うずっしりとした睾丸から無尽蔵に精子を精製、射精し続けた神(ゼウス)の如き男の象徴。それは依然にして、愛する女性の前で熱り立ち、鈴口から涎のようにカウパー液を垂らしている。

 

「とても苦しそう。あんなにお出しになされたのに……」

「ジェシカを前にしたら、どれだけしてもこうなっちゃうよ」

「まあ……ふふ、それでは──」

 

 おもむろに、ジェシカは自身のこぼれ落ちそうなほどに実った二房の乳を両手で持ち上げる。次いで、包み込むようにしてアダムの剛直を挟み込んだ。

 

「う、あ……っ」

 

 愛情に満ちた温かさ。そして、じっとりとした汗によるヌメリをペニスで感じ取る。

 三十七歳となった彼女。既に四十手前ではあるが、未だその女体のハリ艶は初めて裸体を見せてくれた時よりも衰えていない。むしろ、どんどん女性としての魅力が等差数列的に徐々に増しているようにも見えた。

 

「たくさん頑張った旦那様のおちんちん、大好きなおっぱいでマッサージしてさしあげます」

 

 アダムの巨大なペニスは彼女の爆乳でさえも収まり切れていない。ジェシカはその艷やかな唇から涎を垂らし、乳房から顔を出している亀頭を中心に濡らしていく。

 それを潤滑液として、重量感たっぷりの自身の乳房を上下に動かし始める。愛しい恋人であり、彼女の中では息子でもある彼の肉棒を刺激した。

 

 

 ──たぷっ、たぷっ、ぬちゃ、ぬちゃ、くちっ……

 

 

「あっ、ああ……気持ちいいよ。ジェシカ」

 

 溶けるようなその絶世の柔らかさと、確かな弾力を秘めた女神の如き乳房からもたらされる快感。

 アレクシアはもちろん、他の恋人達にも不可能。ジェシカからしか享受できない、天国にも似た包容感溢れる快楽だ。

  

「んんッ! もう、旦那様。おっぱいの中でおちんちんが暴れちゃってますよ。そんな聞かん棒さんには……えいっ」

 

 悪戯娘のような笑みを浮かべたジェシカが肘を曲げる。そのまま、ぎゅううっ、と乳房ごと押し潰すように左右からペニスを圧縮し始めた。

 

「お゛っ、あああぁぁ……!」

 

 急激な刺激に悶えるアダム。

 ジェシカは乳房の中でペニスをこねくり回すようにぐりぐりと弄ぶ。そして、とどめとばかりに舌を伸ばし、鈴口をペロリと舐め上げる。

 

 

 ビューーーッ!! ビュルビュルビュル‥…ドクッドクッ、ビュビュッピュッ! 

 

 

「あーー、あ゛ーー……」

 

 最も敏感な箇所へのふいの刺激に限界を迎え、射精。

 放出される精液。勢い良く飛び出たそれはジェシカの頭を超えて天井へ、周りに倒れている恋人達へと白いシャワーとなってパタパタと降り注ぐ。残りの精液は全て溶岩のようにドロドロと乳房の隙間へと溜まっていった。

  

「うふふ……気持ち良かったですか? 旦那様」

「……もちろん、だよ。ジェシカ」

 

 尿道にプクリと膨らんだ残り汁をペロリと舐め取ったジェシカは、精液だらけの乳房を横に開いてみせる。

 ぬちゃあ……と、白い粘着質な液体が幾重にも糸を引き、どんな女をも雌にしてしまう濃厚な雄の匂いが湯気と共にむわりと溢れ出ていく。

 

「ああ、こんなに……もったいない」

 

 そう言って、ジェシカは口を大きく開け、変わらず勃起したままのペニスを根本まで咥え込む。

 アリーが堕ちた時に初めてやってのけたディープスロート。ジェシカも対抗心を燃やしていたため、今では一切苦しむ様子もなく容易にできるようになっている。

 

 ズゾゾゾッ! と舌を回し這わせながら一気に吸い上げてペニスを綺麗にし、ちゅぽっと亀頭から唇を離す。

 そうして「ふぅ……」と一息吐くと、今度は胸にこびりついている精液も掬ってその指を咥え始めた。

 

 アダムはそんな彼女を見つめて、ペニスをシコりながら思う。

 

 ジェシカは、最初に自身が男としての意識を向けた相手。彼女は母同然の存在であると同時に、恋人でもある。

 最初に想いを通わせ、愛し合い、一つになった女性だ。

 

 やっぱり、僕は──

 

「……ジェシカ。その、お願いがあるんだ」

「んっ……何でしょう? 旦那様」

 

 ジェシカの頬に手を添えたアダムは、ゆっくりと言葉を紡ぐ。

 

 

「僕の子供を、産んで欲しい」

 

 

 小さな主人の告白に、皿のように目を丸くするジェシカ。

 数秒の遅延を経て、ようやく言語中枢がアダムの言葉を理解したのだろう。その顔はまるで水に落ちた滴血が広がっていくようにして赤く染まっていく。

 

「ちょ、ちょっと、お待ち下さい……っ!」

 

 彼女は生娘のように慌ててアダムの手から離れて顔を背け、その豊満な胸に自身の手を沈める。

 数度深呼吸したのちに、何とか落ち着きを取り戻した。

 

「ごめん。リサが大変な時にこんな──」

「い、いえっ! ……でも、本当に、よろしいのですか? 私が、旦那様の最初の子供を授かっても……」

 

 そう尋ねるジェシカの瞳には戸惑いの色が見え、視線は気まずげに宙を泳いでいる。

 

「うん」

「ですが、アレクシア様は……」

 

 その懸念はもっとも。アダムは大学入学以来、ガールフレンドとなったアレクシアに夢中で、その勢いたるや今までセックスの総数が一番多かったジェシカを追い抜かんばかり。

 もちろん、その時だって以前と変わらずジェシカとは夜に必ずセックスしていたし、彼女への愛情は少しも減ってはいない。

 

 とは言っても、やはりアレクシアが一番と思われても仕方ないだろう。それぐらいアダムは彼女に入れ込んでいたのだ。

 そのアレクシアは今、南極研究所でt-ウィルスの改良に勤しんでいる。聞くところによると、就任してからずっと研究室に籠もりっきりらしい。会えない日々が続くのは辛いが、卒業祝賀会での一件以来、何か決意したようだった彼女の邪魔をする気にはなれなかった。

 

「確かにアレクシアのことも愛してるし、僕の子を産んで欲しいと思ってるよ。でも……」

 

 アダムはジェシカを真剣な眼差しで見つめる。

 真っ直ぐ──五歳の頃、初めて彼女に愛を告白した時のように。

 

 

「やっぱり、ジェシカのことが一番好きだから」

 

 

 初めから決めていたのだ。彼女を最初に孕ませると。

 セックスとは愛の交わし合い。そして、赤ん坊はそれが形になって生まれる存在。最も愛しい人との愛を一秒でも早くこの手に抱きたいと思うのは必然だろう。

 

 ジェシカは感極まったように口を両手で覆い、目尻から涙を零す。朧げな灯りに反射してきらめいたそれが、歓喜の涙であることは一目瞭然。

 既に五十を超える女を囲っている多情な主人に、最愛であると告げられたのだ。その優越感と幸福感は何物にも勝った。

 

「……申し訳ございません、旦那様。こんなに嬉しいのに、言葉が見つからなくて」

「いいよ。それで……どう、かな?」

 

 アダムの問いに、涙を拭ったジェシカが満面の笑みを浮かべて答える。

 

「……はい。喜んで」

 

 返事を聞いたアダムはいても立ってもいられなくなった。

 弾かれるように動き出し、男を駄目にする彼女の身体に抱きついてキスを交わす。

 

「は、ぁっ……ちゅ……んぅ」

「ん……む……ジェシカ……ジェシカ!」

 

 そのまま押し倒し、思いの丈に比例するようにして激しくお互いを貪り合う。

 

「っあ……はぁ……で、でも、旦那様」

 

 最中、あることを思い出したジェシカが唇を離し、何やら口にしかけた。

 

 言わんとしていることは分かる。そもそもとして、アダムにはいくら膣内射精を行っても、相手の女性を妊娠させることができないという問題があるのだから。

 スペンサーは調査すると言っていたが、進展がないのかこの数年間全く音沙汰はない。

 

「大丈夫。何となくだけど、分かるんだ。今なら君を妊娠させられるって」

 

 根拠はない。しかし、そもそもセックスとは生殖欲求から成る本能に基づいた行為だ。

 ならば、この本能から来る直感も信ずるに値すると言えるだろう。

 

 アダムは再度ジェシカに口づけし、続け様に下の方へじりじりと移動しながらキスを落としていく。首に、乳房に、ヘソに、下腹部に──そして、期待に尖ったクリトリスに。

 

 今から、子作りをするのだ。

 その興奮にカウパー液が止めどなく流れ落ちる鈴口を、愛しき主人を求めて蜜を垂らしながら拡縮を繰り返すヴァギナへと宛てがう。

 

「あ、あああぁぁ………」

 

 ズプリ、と孕ませ棒がジェシカの膣内へ侵入していく。

 数え切れないほどに味わい、完全に自身の形に合わせられた蜜壷。慣れた挿入感。待っていたとばかりに吸いつき、絡みつく膣肉。極上の快感と共に、これ以上ないほどの安らぎを享受するアダム。

 

 やはり、どんなに大勢の女性達と交わっても、彼女とのセックスには特別な何かを感じる。

 初めて接した女性だから? 初めてセックスした女性だから? 初めて愛し合った女性だから?

 

 恐らく、そのどれでもないだろう。

 

「ただいま。ジェシカ」

「……ふふっ、お帰りなさいませ。旦那様」

 

 確かなのは、自身のペニスが帰る場所は、彼女の膣だということ。

 

 にちゅッ、ちゅッ、ちゅぷ、ぬちゅッ……

 

「あっ‥…あっ……あっ……あっ」

 

 ゆっくりと腰を動き始める。

 膣ヒダ一つ一つを堪能しながら、これから子種を植えつける苗床の調子を確かめるように。

 

 無論、そんな必要はないが。

 肉つきが良く安産型である彼女ほど、子作りに適した母体はないのだから。

 

 ズプッ、ヂュプッ、ズブッ、ヂュプッッ!

 

「あっ、あっ、あっ! あぁっ!」

 

 やがて、両者の欲求が高まっていき、お互いの腰を打ちつける動きが速まっていく。

 ジェシカを孕ませたいという願望と、アダムに孕まされたいという願望。二つの愛欲が溶け合い、混ざり合う。

 

 パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!

 

「ぁあっ! あ゛! ふ、あっ! あ、お゛ぉっ!」

 

 もっと、もっと深く、より妊娠しやすくするため、アダムはジェシカの下半身を軽々と持ち上げ、彼女をまんぐり返しの姿勢にさせて覆い被さった。

 そのまま自身の全体重をかけて上からプレスするように腰を落とし、ペニスを膣奥に突き穿つ。

 

「お゛んっ! お゛ほぉっ! あお゛っ! お゛おぉんっ!」

 

 突かれた衝撃がそのまま獣のような嬌声になって口から叫び出る。

 完全に孕ませることを目的としたセックス。交尾。何が何でも妊娠させるという欲求をその身に受けたジェシカは、その超絶的な快楽に身を委ね、断続的に続くオーガズムに悶え喘いだ。

 

 結合部は双方が分泌した大量の液にまみれ、肉を重ね合わせる度に水飛沫を辺りに飛ばしている。

 

 パチュッ! パチュッ! パッチュッ! パチュンッ!!

 

「……ジェシカ! ジェシカ! ジェシカぁ!」

「ん゛んっ! だん、な、さ──ア、アダムぅ……ッ!」

 

 子供と大人が恋人同士を超えて、まるで本当の夫婦のように互いの名を呼び、様々な感情をぶつけ合う。

 愛情を筆頭に、興奮、快感、信頼、期待、悦び。そして、夫を失った悲しみと怒り。それらを補おうとする優しさ。

 

 身体と感情のぶつけ合い。

 これこそが、セックス。愛し合うということなのだ。そして、新たな生命が生まれる。

 

「も、もう……出るっ! 出すよ!」

「は、はいっ! たくさん……たくさん、お出し、くださ、いィッ!」

 

 スパートをかけ、ジェシカの豊満な胸に顔を埋めながら腰の振りに全力を入れ始めるアダム。

 ベッドが壊れかねないほどの勢い。ジェシカも全身を使って受け止めるべく、身構えた。

 

「ジェシカ! 孕め! 孕め! ──お゛、おおおぉぉッ!!」

 

 

 ドッピュルルルーーッ! ブビュルルルッ! ブビュゥーー! ビュルルルーーーッ!!

 

 

「 あ゛あ゛ああああぁぁぁぁーーーッ!! 」

 

 

 かつてないほどの大量射精。今日だけで数え切れないほどしてきた中、最も量が多い。

 子宮へと向けて激流のような勢いで精液が放たれ、ジェシカは幸せに満ちたアクメ顔を晒す。

 

 ────ッ!

 

 その時、確信した。自身が受精したことを。

 脳裏に精子が卵子に出会い、融合する映像が垣間見えたのだ。

 

「あ゛ッ、ゥ……! 孕、めぇ……ジェシ、カあぁ……!」

 

 ドクッドクッドクッと、脈動と共に射精が続く。

 子宮の中は特濃の精液で満たされ、気が早いとばかりに膨らんでいくお腹。入り切らず逆流した精液が膣から溢れ出てシーツを濡らし、果ては床にまで及んで液溜まりを作る。

 

 身体を震わせて射精する主人の頭を、優しく撫でるジェシカ。

 彼も不安だったのだろう。確信はあっても、心の奥底では本当に妊娠させられるのかと疑念があったに違いない。

 

 

 ビューーッ! ピュルルーー……ピュッ、ピュッ…………

 

 

 暫しして、射精はようやく終わりを迎えた。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

「……旦那様。お疲れ様です」

「……ジェシカ。ちゃんと、できたかな?」

 

 埋めていた胸から顔を上げて、呟くように問いかけるアダム。

 その顔は眉を下げながらも、年齢相応のあどけない表情に見えた。

 

「はい。きっと……いえ、絶対に」

 

 通常の精液と違い、百億以上もの数ある中で戦い、時には助け合いながら勝ち抜いた、たった一つの精子。

 蠱毒を乗り越えてきたかのようなそれは、卵子と共に必ず元気な子を作り上げてくれるだろう。

 

「しばらくしたら、リサに妹ができたと報告しないといけませんね」

「うん。そうだね……」

 

 体力を使い切ったのか、ジェシカという柔肉の海に漂うアダムはうつらうつらと船を漕ぐ。

 

「ジョージさんも、ちゃんとお墓を作って、あげ、ない、と……」

 

 そのまま、寝息を立て始めた。

 ジェシカは上半身を起こして彼の額にキスを落とし、瞳を閉じる。

 

 

(……ありがとうございます。旦那様) 

 

 

 二人は繋がったまま、幸せの絶頂の中で睡魔に身を委ねた。

 この先の輝かしい未来を夢見るために。

 

 その未来に、暗雲が稲光と共に近づいていることも知らずに──

 

 

 

 ☣  ☣  ☣

 

 

 

「よお、メイドさん。今度休みが取れそうなんだが、どうだい? 一緒にディナーでも」

 

 末端のスタッフの溜まり場となっている飼育係の部屋。

 そこで掃除機をかけている黒髪のメイドに、ポーカーをしている男達の内の一人──研究員と思われる人物が声をかけた。

 

「よせよせ。何言ったって口利きゃあしねえよ」

「というか、お前これで何回目だ? よく諦めないな。名前だって教えてもらえてないのに」

 

 他の者達がトランプのカードを手に持ちながら、野次を送るように嘲笑の混じった反応を返す。

 

「俺は本気なの! なあ、お試しぐらいな気持ちでいいからさ、頼むよ」

 

 男はなおも誘いをかけようと席を立ち、肩を組むべくメイドに腕を伸ばそうとする。

 が、彼女はスルリとそれを避け、仕事は終わったとばかりにさっさと部屋を出て行ってしまった。

 

「ハッハッハッ! そぉら見ろ!」

「うるせぇ、笑うなっ! ッチ、メイドのくせにお高くとまりやがって。せめて愛想だけでも良くしろってんだ」

 

 

(…………これだから男の人って)

 

 男達の下卑た笑い声が遠くなっていくのを耳にしながら、メイド──リサは重い掃除機を引きずりながら心中で深い溜息を吐く。

 

 あれから、アダムのもとから離れてこのアークレイ・フォレストの洋館に滞在するようになってから、ニ週間の時が流れていた。

 

 彼女がどうしてメイドの仕事をしているのかというと、部屋に閉じ籠もり続けていることを見かねた所長から、館内や寄宿舎の掃除を言いつけられたからだ。

 リサとしても、じっとしているよりは仕事をしていた方が気が紛れるので、丁度良かったのである。

 

 二人は、アダムと母は今どうしているだろうか?

 自分のことなど忘れて、相も変わらずセックスに耽っているのだろうか?

 

(知らないわ! あんな人達!)

 

 裸でまぐわう少年と母の姿を、罵倒と共に頭の隅へ追いやる。

 その入れ替わりに、大好きな父の優しい顔が浮かんだ。

 

 可哀想なお父さん。ジョージ。

 最愛の妻と娘に裏切られて、一人孤独に死んでしまった。

 

(…‥違うよ。私は裏切ってなんかない) 

 

 本当はこんな嫌な思い出しかない、父を殺した奴らがのうのうと働いている館なんて、一秒だっていたくない。

 でも、父が死んだのはこの館だ。

 

 ここで小間使いとして働きながら、彼に寄り添い続ける。

 それが彼女なりの贖罪だった。

 

(もう、お父さんを一人ぼっちになんてしないから)

 

 我儘を言っていることは分かっている。アダムと母が自分のことを思って、父の死を黙っていたことも。

 

 口では絶対言わないが、リサだってアダムのことは好きだ。

 愛しているし、彼の傍を離れたくない。

 

 それでも、悲しみと怒りが、それを許してくれないのである。

 

(でも……長くは続かないよね)

 

 倉庫に掃除機を置き、その場に座り込んで膝に顔を埋めるリサ。

 

 せめて、父のお墓をちゃんと作って、定期的にお墓参りできるようにしたい。

 だが、こんなに迷惑ばかりかけている状態でアダムにそんなお願いができるほど、彼女は厚かましくなかった。

 

 初めの数日はアダムから電話が来ていたらしいが、罪悪感と気まずさで出ることができず。その電話も、最近は音沙汰がない。

 もしかすると、こんな我儘な女はいらないと、愛想を尽かされてしまったのだろうか?

 

 リサは急に不安になってきた。動悸の乱れと、手の震えが止まらない。

 

(…………やだ……やだよっ!)

 

 いても立ってもいられず、電話を借りに所長のもとへ向かうべく腰を上げる。

 

 

 ──瞬間、後頭部に強い衝撃が走った。

 

 

 激痛と明滅する視界の中、床に倒れ伏すリサ。

 意識が遠のいていく彼女の耳に、男の声が聞こえてくる。

 

 

 

「……何、構わないさ。これは上の命令だからな。アネット、養成所に連絡しろ。ちょうど良い実験材料が見つかったと」

 

 




ちょっとくどいかもしれませんが、ジェシカとの行為は話の都合とキャラの立ち位置的にも省略できないので……
今回で彼女は自身で確信した通り、妊娠しました。妊娠できた理由に関しては、次回説明を設ける予定です。

一応言うと、ここから二話ほどがっつりエロい展開がない話が続きます。
早く話を進めてアネットとかを寝取らせたいんですけど、そこに至るまでの間に7や8要素を挟まないといけない感じになりそうです(元々予定がなかったのでこの辺りで滞りそう)。



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