※この作品はR-18です。

BIOHAZARD sexual invasion   作:MIYOSHI

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Ep: Bela(1982)

「……………」

 

 トン、トン、トン、と。床の絨毯を叩く音が鳴り続ける。

 不規則で、荒い。苛立たしさを嫌でも印象づけるような、不快な音だ。

 

「……カサンドラ。いい加減貧乏ゆすりは止めてちょうだい。耳障りでしょうがないわ」

 

 メインホール。そこの暖炉傍にあるソファで本を読んでいたベイラが、同じく椅子に座っている妹のカサンドラに文句をぶつけた。

 

 だが、姉の注意だというのに、カサンドラはチラリと煩わしげに彼女に目線をやるだけ。

 足を組み換え、相も変わらずむっつりと唇を尖らせながらヒール靴で床を鳴らす。まるで子供が地団駄を踏んでいるかのようだ。

 

「カサンドラ! 止めてって言ってるでしょう!?」

 

 机に本を叩きつけ、腰を上げて妹を睨みつけるベイラ。

 フーッ! と獣のように血の色が滲んだ牙を見せ、怒りを露わにする。

 

「ッチ、うるさいわね……あの子の血を飲んでいないお姉様には分からないのよ」

「あの子の……血?」

 

 うるさいのはこちらの台詞だ。それに、姉に向かって舌打ちなどと。母がいれば尻叩きの刑にされてもおかしくない。

 だが、カサンドラからの予想外の言葉に、ベイラは思わず怒りを鎮めて聞き返してしまう。

 

 あの子とは十中八九、アダム・スペンサーのことだろう。

 

「そうよ。ああ……もう一口。一滴だっていいわ。あの子を追いかけ回して、もう一度至高の味を堪能したい。それか、あの子の精液を浴びるほど飲めれば……」

「狩る側であるはずの貴女がなんて情けない……あれほどお母様があの子の血は飲むなと言ってたのに!」

「狩る側だからこそよ。獲物を捕まえてその血を味わわずにいるなんて、私にはできないわ」

 

 カサンドラはベイラと同じく、母オルチーナに従順な態度を貫いていた。母であることはもちろん、彼女が自分より優れた存在だから。

 ところが、アダムという存在を前にして、その絶対者である母の言いつけさえ無視してしまうようになってしまったのである。

 

 それでも、狩猟者としての矜持があるのだろう。牢に閉じ込められて逃げることもできない相手の元へ隠れて向かおうとするつもりはないようだ。

 

「貴女……これからあの子と顔を合わせる機会があったとして、お尻を向けて平伏するような真似だけは絶対しないでちょうだいね」

「フッ、当然じゃない。いくら恋しくても、それは私の趣味じゃないわ。お姉様こそ、気をつけなさいよ」

「な、何を言ってるの? 私は大丈夫に決まってるでしょう」

 

 ベイラが動揺したようにどもりながらも答える。

 そんな彼女に対し、カサンドラはニヤニヤと頬杖を突きながら意味深な笑みを返す。

 

「私、知ってるのよ。お姉様がダニエラと同じくらい……いえ、もしかしたらあの子以上にアダムに惚れ込んでるってこと」

 

 ベイラは長女とあって、淑女らしく読書を趣味としている。そんな彼女の読む本には大抵、年若い少年が主要人物として登場するのだ。

 特に挿絵がついているものを好み、少年が描かれている絵を何分も、何時間も食い入るように見つめる。その姿をカサンドラは何度も見たことがあった。時にはその絵をオカズにオナニーをしていることさえも。

 

 現実で全くと言っていいほど会う機会がない、彼女にとって神秘とも言える少年という魅惑の存在。

 それがすぐ近くにいながらも手を出せないとあって、内心気が気でないのは誰の目から見ても明らかだった。気づいていないのは一人抜け駆けしている母ぐらいなものだ。

 

「ッ!? そ、そんなわけないじゃない! 何を馬鹿な……!」

「はいはい。分かったわよ」

 

 狼狽するベイラを適当にあしらい、机の上のグラスを手に取るカサンドラ。

 

「……大丈夫……そう、私は長女なのだから」

 

 ぶつぶつと何やら呟いている姉を尻目に、グラスを傾けて血を含んだワインを口に含む。そのまま、テイスティングするように口内で舌を使って転がし、飲み干す。

 

 ……まずい。

 

 あの子の血を味わってから、他の血はどれもまずく感じてしまうようになってしまった。

 味覚がおかしくなったわけではない。極上の品質を一度経験すれば、舌が肥えてしまうのは至って当然の話である。

 

「……ところで、ダニエラはどこに行ったのかしら? 昨晩から姿を見ないけど」

 

 ふと、引き合いに出した末っ子のことを思い出し、カサンドラは口直しとばかりにその所在を姉に尋ねた。

 

 三姉妹は毎夜、母オルチーナの寝室で彼女と共に就寝している。娘達に並々ならぬ愛情を注いでいる母は、時折床中で娘と身体を絡めてお互いの蜜を味わうことを嗜んでいた。

 もっとも、最近はアダムの蜜を啜るばかりで、親子で女同士情を交わすことはめっきり減ってしまったが。昨夜も情事は行われず、起きた時にはダニエラの姿もなかったのだ。

 

「フンッ、知らないわ。大方、例のコレクションで自分を慰めてるんでしょう」

 

 乱暴にソファに腰を下ろしながら、答えるベイラ。

 硬さも生気もないホルマリン漬けのペニスが、果たして慰めの道具として使えるのかは甚だ疑問だが。

 

 

「──お嬢様方。昼食の準備ができました」

 

 

 そこへ、食堂の扉から入ってきたのだろう、メイドの一人がいつの間にか彼女らの傍に現れる。

 アダムのことを考えていて気づけなかった二人は、思わずビクリと肩を上げて反応してしまった。

 

「ちょ、ちょっと! ビックリするじゃないの! 庶民の分際で──」

「お姉様。気持ちは分かるけど、抑えてちょうだい」

 

 憤慨してハルパーを握るベイラの肩に手を添え、引き止めるカサンドラ。姉に対していつにも増して優位に立っているせいか、失礼な使用人を許すぐらいには寛容な心持ちなのだろう。

 よりにもよって妹に嗜まれたため、ベイラは顔を赤くしながらも渋々といった様子で口を閉じる。

 

 時刻は昼。ドミトレスク家は基本的に朝食は取らず、昼と夜の一日二食の形態を取っている。

 理由は家長であるドミトレスクが朝に弱いということと、三姉妹もまた朝の冷え込みを嫌っているからである。

 

「それで、お母様にはもう伝えたのかしら?」

「いえ。ですが、既に他の者がオルチーナ様の私室へお伝えに向かっております」

「そう……分かったわ。行きましょう、お姉様」

「……ええ」

 

 メイドの態度に少し違和感を持ちつつも、カサンドラはベイラを連れ立って食堂へと向かう。

 その途中、メイドの顔を横目で覗き見た。

 

 何か自分達とは別の物を見ているような、恍惚とした色を見せる瞳。そして、薄い笑みとほのかに赤い頬。

 彼女の姿はまるで、話に聞く恋する乙女のようだった。

 

 そういえば、と思い出す。昨日の深夜、使用人達のいる宿舎棟が何やら騒がしかったのを。

 煩わしくはあったが、彼女ら姉妹を構成する蝿は寒さに弱い。それもあって、夜の凍えるような寒さに抗ってまで仕置きをしに行くつもりにはなれなかったのだ。

 

(でも、所詮は人間。何があろうと気にする必要なんて──)

 

 さしたる問題ではないと考えながら、メイドの先導で食堂の扉が開く。

 

 

 

「 ────おほおおぉぉっ!! 」

 

 

 

「……は?」

 

 カサンドラの思考が凍りついた。隣に立つベイラもまた同じだ。

 目を見開き、眼前の光景にあんぐりと口を開けて茫然自失状態となっている。もちろん、それは食堂と繋がっている中庭からの寒さによるものではない。

 

「おぉっ! ふ、んぅ! ああ、お姉様、方ぁっ! お先に、ご主人様の……愛を、頂いてるわぁ!」

 

 三姉妹の末っ子であるダニエラが、テーブルクロスが敷かれたダイニングテーブルの上に横姿を見せる形で這いつくばり、腰を突き上げている。全裸で。

 それだけならまだ百歩譲って問題ない。姉妹の中でも破天荒で我儘な性格をしている彼女なら、欲求不満になれば奇行に走ることもあるだろう。

 

 問題なのは、ダニエラの後ろに立っている全裸の少年。

 地下の牢獄に閉じ込めているはずの、自分達を魅了して止まない魔性の子──アダムが、彼女の女陰……ではなく。あろうことか、肛門をその小さな身体に不釣り合いな巨根で貫いていた。

 

 ヌボッ! パチュッ! ジュブッ! ズボッ!

 

「ご主人、様ぁ! もっと、雌奴隷のケツ穴で、気持ち良くなって、くだ──ん、おぉっ! お゛っ! すご、いいぃッ!」

 

 下劣極まりない音を響かせながら、前後に激しく揺れるダニエラ。

 アダムはそこに立っているだけで、腰はピクリとも動かしていない。彼女が自らアナルを、穢れの象徴とも言える穴を捧げているのだ。よりにもよって、以前彼を襲った場所で。

 

 さらに周りには、残りの使用人達の姿。侍従長や料理番という行き遅れた年齢の者までも。

 冬の寒さを気にもせずに裸身を晒し、自らを慰めながら、自分の番を今か今かと期待するような瞳で彼らの淫らな行為に見入っていた。

 

 そこへ、カサンドラ達を呼びに来たメイド──イングリドが、机の上に登って彼の傍に歩み寄る。

 

「アダム君。お嬢様方を呼んできたわ」

「ありがとう。怖かったでしょう? 頑張ったね」

「ううん。アダム君のお願いだもん……あ、あぁっ!」

 

 アダムの右手が彼女のスカートの下に入り込む。股間をまさぐられているのか、クチュクチュとイヤらしい水音が鳴り始めた。あっという間に、足元に愛液溜まりが広がっていく。

 

 城にいる使用人達は料理番を含めて計七人。

 その全員が、今ここにいる。アダムの手中に収まっている。彼の女となっているのだ。

 

「な、なんてこと……」

 

 カサンドラは愕然としながらも、狩猟者としての洞察力で事の経緯を悟った。

 

 恐らく……いや、間違いなく、我慢の限界を迎えたダニエラが母の言いつけに背き、アダムのもとを訪れたのだ。

 そして、この様である。完膚なきまでに屈服させられ、挙句の果てに彼を解放して使用人達を喰らわれてしまった。あれだけ消耗していたアダムがどうやって気力を回復させたのかは、彼女にも伺い知れなかったが。

 

「ダニエラ。そろそろ出るよ。どこに出して欲しい?」

「おぉっ! は、えっ?」

「このまま、またお尻に出してもいいけど……君は可愛いから特別だ。好きな場所を選ばせてあげる」

 

 思いもしなかった主人からの言葉に、ダニエラは快楽に染まっていたその顔をパッと明るくさせ、腰を振りを激しくしながら彼の方を振り向く。

 

「お、おまんこに! おまんこに、お願いします! 私の、ご主人様のためだけの子宮にッ!」

 

 懇願を受けたアダムは「よし」と答えると、ダニエラの尻を両手で掴む。

 そして、射精寸前で膨れ上がったペニスをアナルから抜き去り、間髪入れず愛液まみれでふやけている肉壷へと叩き込んだ。

 

 

 ドピュルルルーーッ! ビューーッ! ビュビュッ! ビュルルルッ!!

 

 

「あ゛ああぁぁッ! ご主人様ぁっ! 好き! 好きぃぃーーッ!!」

 

 視界越しにも衝撃が伝わってくるほどの激しい射精。膨れていくお腹。

 妹による愛の咆哮に、カサンドラは思わず震え、高鳴る胸を抑えた。

 

 アダムの血の味を思い出して口の中に貯まる唾液を、喉を鳴らして飲み込む。期待からではない。誘惑を振り解くためだ。

 私は狩猟者。狩る側だ。獲物に自ら身を捧げるなんて、あってはならない。

 

「はあぁ……はあぁ……」

「ダ、ダニエラ……」

 

 食堂は寒さを忘れそうなほどの熱気と湿気に満ち、それに当てられて窓は結露して水滴を垂らす。その中で、荒い呼吸音を漏らすダニエラの膣からずぬりとペニスが抜かれた。

 彼の男根のサイズに合わせてポッカリ穴が空いた肛門と、広がった女陰。ドバリと大量の精液を零しながら、彼女は這々の体で振り返ってアダムの足に縋りつく。

 

 未だ勃起したままの精液を垂らす神の如きオベリスクに舌を這わせながら、二人の姉の方に視線を向けた。

 

「はああぁ……ふむぅ、ちゅっ。フフフ……お姉様方、とっても羨ましそうね」

「──ッ!?」

 

 羨ましそう? 羨ましいとも! 羨ましくないわけがない!

 下腹部、子宮の上辺りに赤い傘のような紋様を輝かせている妹。一目で分かる。あれは彼の女であるという証。一層の輝きを見せる淫紋に、カサンドラはその赤黒い唇を噛み締め、眉を歪ませる。

 

 だけど、私とベイラお姉様は屈しない。

 

「ダニエラ……私達は誇り高きドミトレスク家の娘よ。お前のように高貴さも、家族も何もかも捨ててしまった不出来な妹とは違うわ!」

 

 そう高らかに宣言し、魔女の鋭い目つきでかつての妹を睨みつけた。

 だが、そんな睨みにもダニエラはどこ吹く風。ニヤニヤと含み笑いを浮かべたまま、ペロリとアダムの裏筋を舐め上げてから口を開く。

 

「ぇお……ンフフ、そう。でも、ベイラお姉様は私と同じみたいね」

「え?」

 

 言われて、弾かれたように姉の方を振り向くカサンドラ。

 

 

「──ずるい……ずるい……ずるい……」

 

 

 横に並ぶ姉──ベイラが、頬を紅潮させながらぶつぶつと何かを呟いている。

 目を見開き、羨望の熱い眼差しで、机の上のアダムとダニエラのことを見上げていたのだ。

 

 彼女はふらふらと覚束ない足取りで、夢見た少年のもとへと歩を進め始める。

 

「お、お姉様……!? 駄目よ、正気に戻って!」

「アハハッ! 何言ってるの。ベイラお姉様は正気よ。だって、あんなにも自分の欲望に素直な顔を浮かべてるんだもの」

 

 カサンドラが引き留めようとするも、ダニエラはそんな彼女を笑い飛ばす。

 ベイラは次女の静止が耳に入っていないのか、一度たりとも足を止めることをせず。とうとう、机の前に辿り着いてその場に膝を突いてしまう。

 

 アダムは純朴そうな笑みを浮かべて、机の上から彼女を見下ろした。

 

「ベイラお姉さん……だよね。僕に何か用かな?」

「ッ! ──ぁ……あっ」

 

 声をかけられただけで、名前を呼ばれただけで、胸を衝かれて心を躍らせるベイラ。

 わなわなと震えながらも両手を組み、拝むように声を振り絞る。

 

 

「……私も……私も、愛して……ッ!」

 

 

 一切の抵抗もなく堕ちてしまった姉に、愕然とするカサンドラ。

 アダムとダニエラは目を合わせてニタリと微笑む。

 

「……お姉さんは君を見習ったみたいだね。ダニエラ」

「フフ、そうなんです。ベイラお姉様ったら、自分が長女だからっていつも気を張ってて……ご主人様、どうかお姉様を解放してさしあげて」

「いいよ。君に雌奴隷仲間を作ってあげないといけないからね」

 

 二人はキスを交わし終えると、ゆっくりと机から床に降り立つ。

 ベイラは自身に影を下ろすアダムの巨大な屹立に対し、鼻の下を伸ばして淑女らしからぬ顔を晒した。

 

「何をしたらいいか……分かるよね?」

「ぁ……あッ」

 

 言われて、返事も満足にできないままに慌てて彼に背中を向けるベイラ。

 

『──お尻を向けて平伏するような真似だけは絶対しないでちょうだいね!』

 

 そう妹に注意したばかりだどということも忘れ、服の裾を両手で抑えながら臀部を高く突き出す。ボディラインが良く出る黒いドレスのおかげで、くっきりとお尻の形が浮かんで見える。

 

 男の情欲をそそって止まない果実を前に、アダムは舌舐めずり。

 そして、おもむろに。菊紋の辺りを思い切り指でズブリと突いた。

 

「ああっ!?」

 

 待ちわびた衝撃を受け、ベイラは黄色い喘ぎ声を漏らす。

 反動とばかりにドレスを構成する蝿達が四散分離し、甘高い羽音を鳴らしながら辺りに散っていく。まるで魔法を使った衣替えのように、彼女の裸身が露わになった。

 

「ぁぁ……ああっ! あぁん!」

 

 そのまま、右手の指でズブズブとアナルを広げるように弄るアダム。加えて、既に洪水状態の少し黒ずんだ蜜壺にも、左手で愛撫を行う。

 

「ちょっと締まりが緩いな……ひょっとして、お姉さんはオナニーが大好きなの?」

「ええ、そうなんです。お姉様ったら、大のオナニー好きで……でも、お尻まで弄ってたのは知りませんでした」

「ダ、ダニエラぁ!」

 

 余計なことを言うなと、ベイラは目元に涙を溜めた真っ赤な顔を三女に向ける。

 

「大丈夫だよ。僕、オナニーが好きな女の子は大好きだから。僕のことを想ってしてくれるなら、なおさらね」

「「「えっ!?」」」

 

 歓迎の言葉を聞いた瞬間、一斉に反応するベイラとイングリドを始めとしたメイド達。

 それに苦笑しながら、アダムはベイラの肛門の穴を覗き見た。

 

 ダニエラ同様、綺麗なアナルだ。彼女らにとっては、最初からセックスするためだけの性感帯に過ぎないのかもしれない。

 ふっと息を吐きかけると、皺がキュッと引き絞られ、尻肉が返事をするようにビクリと震えた。

 

「……それで、ベイラお姉さん。僕にどうして欲しいの?」

「ぁ、あ……あ、のぉ……」

 

 ベイラは両手で顔を隠し、恥ずかしそうに身をくねらしている。

 普段、妹達や使用人達、仕入れてきた男達にも毅然とした態度を欠かさなかった彼女だが、こと意中の相手に対しては少女じみた初心さしか見せれていない。恐らく、こちらが本質なのだろう。

 

 そんな彼女の、物欲しげに拡縮を繰り返すアナルに再度指でほじくる。

 

「はあっ! ぃ、ひっ……!」

「ほら、ちゃんと自分の口で言ってみてよ」

 

 促され、口をパクパクと魚のように開閉を繰り返すベイラ。

 暫しして、意を決する。血への渇望ではなく、夢の実現への期待を乗せて。

 

 

 

「 お、犯して……私を、めちゃくちゃに、犯してええっ!! 」

 

 

 

 その叫びを聞いて、絶句するカサンドラ。

 

「お姉、様……」

 

 彼女は勘違いしていた。

 確かに、ベイラは少年に対して特別な劣情を抱いている。だが、それは何も、少年とセックスしたいという願望によるものではない。

 

 自身が、少年に好き放題犯されることを望んでいたのだ。

 

 本に登場する少年達に対しても同じ。彼らの挿絵を見て、その少年の言いなりになって激しく犯されている自分の姿を想像して興奮していたのである。

 そして今、目の前にいるのは、少年でありながら女を籠絡させるに相応しい雄の頂点として君臨する存在。まさに彼女にとって理想的。それだけで、屈服の意思を見せてしまうのは自然の摂理であった。

 

 アダムはその懇願を聞いて、ベイラのことを見下ろしながら溜息を吐く。

 

「全く……とても綺麗な顔をしてるのに」

 

 そのまま、ペニスを菊紋に宛てがい──

 

「とんだ変態お姉さん、だッ!」

 

 ──お望み通り、刺し貫く勢いで彼女の腸内を穿った!

 

 

「ほ、お゛おおぉぉーーッ!!」

 

 

 ベイラの歓喜に満ちた嬌声が木霊する。

 自身で弄んでいたアナルが、一気に腕ほどの極太さを持つ男根で拡張されていく。狭い肛門管を彼女の長女としての体裁ごと破り、直腸内部を広げる形で奥を押し抉った。

 

 ズ、ボッ! グ、ポッ! ボチュッ! ヂュプッ!

 

「お゛、ごッ! あ゛っ! あひいいぃぃッ!!」

 

 余韻に浸る間もなく、続け様に激しいピストン。

 獣の如き遠吠えと共に、プシュッ! と尿道から潮が噴き出す。

 

 内蔵を抉られた衝撃とそれによる吐き気。元々痛みに鈍感なB.O.W.であるため、それら全てが肛門に集束する神経を通じ、快感となって脊髄に伝わる。

 加えて、アダム特有の分泌液による催淫効果で、その快感は何倍にも膨れ上がった。

 

「すごい声だ……本当にいけない人なんだね」

「そう! そう、なのぉっ!」

 

 ベイラは今までの鬱憤を晴らすように叫ぶ。

 

「自分より、小さい子にッ、言い様にされて! 無様に、這いつくばる! それが、とっても興奮するの! 気持ちいいのおおッ!!」

 

 切っ掛けは、母──ドミトレスクだった。

 実験によって生み出された当初のこと。特異菌による暗示によって長女としての自覚はあったものの、どう振る舞えばいいのか分からなかった彼女は、空回りなことをして母からお仕置きを受けたのである。

 

 お仕置き──そう、尻叩きだ。

 

『全く貴女は、長女だというのに! そんなことでは下の子達の見本になれないわよ!』

『ひっ! あっ! ご、ごめんなさいっ!』

 

 母がドレスをひん剥いて尻を叩かれた時、なぜだが情けなさよりも気持ち良いという感覚の方が上にあった。

 だが、誇り高きドミトレスク家の長女として振る舞うよう仕込まれたため、わざとお仕置きを受けるといったこともできず。溜まった鬱憤を使用人や仕入れた男達にぶつける日々。

 

 そんな苛立ちと悶々とした生活を何十年も繰り返していた中で、ベイラは見つけた。

 少年が登場する絵本を。

 

 初めて読んだのはヘンゼルとグレーテルだっただろうか? 挿絵のヘンゼル少年の姿を見て、それはもう血が騒いだ。ああ。自分が魔女だったら、真っ先にグレーテルを殺すだろう。そして、怒り狂うヘンゼルを誘惑し、目一杯犯してもらうのに!

 母のように大きな存在ではなく、自分より小さな存在に尻を叩かれ、組み敷かれる自身を想像してオナニーした。そして、絶頂を迎えたのである。

 

 これは、お仕置きの快感を懸命に忘れようとした反動だろう。

 長年の我慢の結果、より背徳的な、より屈辱的な行為に並々ならぬ劣情を催すようになってしまった。本当に、どうしようもない女だ。

 

 ──バチンッ!

 

「あ゛っ!」

 

 気持ちの良い音。叩かれた尻肉が、ぶるりと震えて波打つ。

 瑞々しかった肌は赤く腫れ、はっきりとした少年の手形として刻まれた。

 

「でも、可愛い声だ。ほら、こうして欲しかったんでしょう?」

 

 バチッ! パンッ! ベチンッ!

 

「んっ! あっ! んあ゛あっ!!」

 

 叩かれる度、火花が散ったようにベイラの視界が真っ白に染まる。

 彼女は先の話を口にしたわけではない。だが、アダムは直接聞いたかのように、頭の中を覗いたかのように的確に尻叩きを返してみせた。

 

 彼は私を理解してくれている! 私を受け入れてくれてる!

 それを実感すると同時に、ベイラを構成する蝿達の脳内に幸福物質が異常分泌される。チカッ、チカッと彼女の瞳が赤い輝きを見せ始めた。

 

「ああ、一気に締まってきた……こら、何勝手によがってるのさ! お仕置きで、気持ち良くなっちゃうなんてっ、変態にもほどが、あるんじゃない!?」

 

 グボッ! グボッ!! ヌボッ! ジュポッ!!

 

「あ゛っ! あ、おっ! ご、ごめん、なさいぃぃ!!」

 

 ベイラの尻にしがみつき、叱咤するようにして激しく腰を打ちつけるアダム。

 彼女の腰はより深く彼の仕置きを受け入れるため、まるで勃起するように高く反り上がっていく。

 

「わおっ」

「ベイラお嬢様……すごく柔らかい」

 

 ダニエラとイングリドが感心したように声を漏らす。

 

 大きく開かれた両脚。上半身は力なく床に這いつくばり、豊満な乳房が床に挟まれてその柔らかさを示すように脇をはみ出し潰れている。

 下半身だけで生きているようなその状態は、ベイラにとって最上級の敬服の証だった。

 

「ははっ、いいね。お仕置きしがいがあるってものだよ。相手がド変態なほど、ねッ!」

 

 アダムはそれに応えるため、全力で、床に罅が入る勢いで上から彼女のアナルをプレスする。

 

 ズパンッ!! ズボッ! ズボッ! バスンッ!!

 

「ひぃ! ひいいっ! おおっ! お゛ほおおぉぉっ!!」

 

 アナルからポルチオを刺激され、さらにS字結腸の奥の奥を責められ、夢見た以上の未曾有の快楽を享受するベイラ。床に涎を垂らし、鼻水を撒き散らす。

 もはや、長女としての威厳も体裁もない。それはまさしく、何もかもを捨て、夢を実現した一人の女の姿。

 

「ほら、ほらッ! そろそろ出すよ! いけない変態お姉さんの、エッチなケツ穴に! ザーメンたくさん!」

「んおおぉぉっ! おお、お゛おおッ!!」

 

 常にオーガズムを迎えているせいか、返事さえもできない様子。

 もっとペニスを押しつけるべく、アダムが腕を伸ばす。背中側からベイラの顔を両手で掴み、無理やり彼女の上半身を自分の方へと引き寄せた。

 

「あっ! ぐ、えッ!」

「出るッ! あ゛あッ!」

 

 

 ブビュルルーーッ!! ビュクッ! ブボリュルルルーーッ!! ドクッ! ドクッ!

 

 

「はぁ、ふぁっ、お……お゛おおおぉぉぉ……」

 

 背骨が折れかねんほどにくの字に曲がった、極度の海老反り状態。

 拷問にも等しい体勢でありながら、その顔は腸内を埋めていく特濃精液の熱を感じて、これ以上ないほどの恍惚に満ちていた。

 

 

 

 

「……さて、と」

 

 アダムがペニスをアナルから引き抜くと同時に、ベイラの下半身を前へと押し退ける。その身体はでんぐり返しする形で仰向けに倒れた。

 ブルンッと跳ねて出た肉棒は未だに射精を続けており、残りは全て彼女の肢体を白く染めるべく降り注ぐ。

 

「ああ……あ……」

 

 一連の痴態をただ呆然と眺めていることしかできなかったカサンドラが、絶望と動揺の混じった声を漏らす。

 彼女は見た。白化粧で飾った姉の下腹部に、ダニエラと同じ傘型の紋様が浮かび輝き出したのを。

 

 同じ赤い輝きを瞳に携えたアダムが、カサンドラの方へ歩み寄る。ダニエラが、イングリドが、彼のもとへ寄り添う。メイド達が、彼の後ろに並んで控える。

 そして、ゆっくりと上半身を起こした精液濡れのベイラが、彼の足に縋りついた。

 

「随分待たせちゃってね、カサンドラ」

 

 止めて。

 

「カサンドラお姉様もご主人様にご執心だったものね。さあ、こっちにおいでなさって。アダム様の雌奴隷となって、私達と一緒にたくさん愛してもらいましょう」

 

 止めて……!

 

「はぁ……はぁ……カサン、ドラ。貴女も、望んでるのよね? だったら、プライドも誇りも捨てて、素直になりなさい」

 

 姉と妹。そして、アダムの誘う声が重なる。

 

「「「さあ、カサンドラ」」」

 

 

 

「 ──止めてッ!! 」

 

 

 

 叫び声を上げると共に、カサンドラはその姿を蝿柱に変異させ、宙へと飛び出つのだった。 

 

 




ベイラは姉妹の中で一番母親に似た性質を持っていますが、それゆえに母親とキャラ被りを起こしそうだったので、ドM気質を追加いたしました。

次回は日曜に投稿予定だったのですが、通勤の疲れで帰っても寝落ちという日が多くなりあまり筆が進んでいないので来週に変更いたします。
よろしくお願いいたします。



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