メインは沖原琴羽ちゃん。別名琴羽乳業
教訓 勢いで通販で購入してはいけない。
後になって後悔することが多いからである。
「はーーーーー」
私沖原琴羽は悩んでいた。悩ませているのは目の前にある小瓶だ。別に悪徳商法に引っかかったとかでもないし違法な薬物でもない。だが見つかるとあぶないお薬である。主に私のイメージ像に。事の発端は先週の恋人である速瀬慶司との行為後の慶司の何気無い一言であった。最初は私はその発言にドン引きしていたが後からなんだかだんだん気になってしまい興味本位から携帯で探していたらこの商品が目に止まり勢いでポチッと購入ボタンを押してしまったのだ。そして今日商品が届いて今更になってどうしてこんなもの買ってしまったのだろうと頭を抱えていた。
「やーーー流石に慶司もああは言ってたけどこれを実際にしちゃうと引いちゃうよね・・・・」
苦笑いを浮かべながら私は天井を見上げそして改めて小瓶を見る。
「さて、これをどうするかを考えないと・・・別に捨ててもいいんだけどね。」
そう。試供品という事もあり安かったから別に捨てるに本来ためらいは無い。それにもしこれが何かの拍子に他の人にばれたりしたら・・・そう思うと・・・だから一刻も早く処分しなくてはいけない。いけないのだけれども
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
なぜだろう?捨てられない。どうしても踏ん切りがつかない。いや・・・そんな・・・まさか・・・心の奥ではこれを使って慶司の望みをかなえたいという願望があるとでもいうのだろうか?。いやいやそんなはず。ドン引きしたんだし・・・でもきっと使ったら喜んでくれるんだろうな。そしてもっと激しく私を・・・
「・・・・ってこれじゃあ私の変態みたいじゃない。」
また頭を抱える。でも・・・・ホント似た者同士だよね。私と慶司。ため息をつくが顔はきっとにやけているだろう。
「ただいまーーー」
ルームメイトの風花がお風呂から帰ってきたので私は慌てて小瓶を自分の机にしまう。
「お帰り風花」
一応察せられないように何食わぬ顔で私は風花に言う。
じーーーー
風花は私の顔をじっと見ている。
「どうかしたの?風花」
「琴羽ちゃんさ・・・何かいい事でもあったの?」
すぐさまばれた。だがいい事ではない。いい事では無いはずなのに・・・・
「どうしたのよ。いきなり」
驚きながらも風花に聞き返す。
「だって顔。にやけてるんだもん」
「そ・・・・そうかな?」
確かにさっきまでにやけていたがまだ残っているとは・・・
「そうだよ。もしかして、さっき届いた荷物が関係してる?」
ぎく
悩みの原因であるさっきの荷物が話題にあがってしまった。まずいあれの正体がばれるのは非常にまずい。たとえ風花であっても。
「ただの化粧品よ。化粧品」
ごまかしてそうとはみるものの
「えー本当に?ただの化粧品だけならそんな顔しないよ。」
疑っている。そしてあの顔・・・あの顔になると風花はなかなかあきらめない。
「そんな顔してる時の琴羽ちゃんすばり速瀬君の話をしている時だけだよ。」
ここで慶司の名前が出てくると本格的にまずいと直感する。
「何でも無いってば。もう・・・お休み」
口がすべらないうちにさっさと寝てしまおう。そう思い私は風花の質問攻めから逃げるように自分のベットにもぐりこんだ。
気が付けばいつのまにか私は寮では無い別の部屋にいた。
(これは・・・夢?)
そこには少し大人になった私。その隣には慶司がいて良く見てみると私の腕には小さな赤ん坊が抱かれている。私はその赤ん坊ににお乳を上げている。その光景を見て
(そっかこの子は私と慶司との・・・・)
そして赤ちゃんが飲み終わりゲップを促してそのままあやし眠るのを見守っている。ここまでは仲睦まじい夫婦である。しかし・・・・
抱いていた赤ん坊をベッドに寝かせてからが問題がありすぎた。
「それじゃあ。はい。おいで慶司」
胸をさらけ出したままそう私は慶司に言う。それを聞いた慶司はさっき子供に授乳させていた私のおっぱいに顔を近づけてくる。そして・・・・・
はっ
目が醒める。時刻は深夜2時を過ぎたあたりだった。場所は当然寮の自室。
「我ながらなんていうあほな夢を・・・・」
何で授乳が必要でも無い大の大人が・・・・・夢の中の私もそうだ。何が
(おいで♡)
だ。何を誘っているんだ私は。夢の自分に突っ込みを入れる。
(まさか慶司が夢にまで出てくるとはしかもあんな変態な事を・・・でも)
嬉しかった。最愛の人に夢の中でも会うことができたんだから恥ずかしくなりベッドの上で足をばたつかせる。我に返り風花のベッドを見る。幸い風花は起きていない。私は気持ちを落ち着かせるために洗面所に行く。顔を洗い鏡を見るとなんともしまりのない顔をしていた。だけどあまり悪くは思わない。あの夢がもし自分の欲求であるのなら私がするべき事はただ一つ・・・
「・・・・・よし」
そうして決心するのであった。