※この作品はR-18です。

オルタはお嫌いですか?   作:濁り丸

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第三話:主人の牡に慄く暴君(ディープキス,服脱がし)

 汗とお酒の二つが混ざり合った匂いが、部屋全体に充満していた。長い時間、匂いが籠っていたせいか噎せ返ってしまいそうな程に濃いニオイである。

 

 不快に感じるような嫌なニオイでは無いのだが、匂いの中に含まれているフェロモンとでも表現するべき"何か"が、理性を少しずつ溶かしていくのだ。嗅いでいるだけで男女問わず性欲を煽って昂らせてくる。お酒を飲んでもいないのに、酔ってしまったかのように思考が鈍っていく。

 

 二つの匂いの原因は、それぞれ床とベッドの上にある。

 

 ベッドの近くの床には、割れたグラスの破片と何らかの液体が乾いた跡が残っていた。この乾いた液体の正体は赤ワインである。昨夜にマスターがグラスごと落としてしまったものがそのまま放置されて、アルコール特有の独特な匂いを放っていた。

 

 そして、もう一つの匂いの元であるベッドの上では、今も男と女が絡み合っていた。

 

 胡坐をかくマスターの膝の上に、アルトリアオルタが向かい合う形で跨っている。彼女の両腕はマスターのがっしりとした首に回されており、両腕と同じようにスラリと長い両脚をマスターの腰に巻き付けていた。その恰好は木にしがみつくコアラや母親に抱きつく子供のようだ。

 

 お互いの興奮による体温の上昇と、その状態で密着しているせいで身体中から大量の汗を掻いている。二人の衣服は汗を吸収する機能が完全に無くなっており、肌にピッタリと服が張り付いていた。ベッドのシーツにまで二人の汗が染みている。

 

 特にアルトリアオルタは薄手のネグリジェが汗でびっしょりと濡れており、色が紺色から黒に変色していた。濡れた生地が身体に張り付くせいで布越しではあるが、慎ましやかな乳房の形や均整の取れたお腹のライン、女性らしいお尻の丸みが手に取るように分かってしまう。

 

 下手な裸よりも淫靡なネグリジェ姿が、汗に濡れたことで更にエロい衣装に変わっている。

 

 アルトリアオルタは自分の卑猥な姿を気にしていない。

 

 蛞蝓同士の交尾のようにマスターに密着した状態で、互いの匂いが洗っても取れなくなるように美しい肢体をズリズリと擦り合わせている。本人は完全に無意識で行っているのだが、他のメスに番を取られないようにマーキングを行っている獣のようだ。

 

 アルトリアオルタが意識を向けているのは、マスターとのキスのことだけである。

 

 あれから何度唇や舌を重ね合わせたか定かでは無いが、昨夜から今に至るまでに数十や百ではきかない数の口付けが行われていた。二人の口の周りは相手の唾液でベトベトである。それが不快に感じるのでは無く、気持ち良いと感じてしまっているのが、どうしようも無く相手を好いている証明だろう。

 

 

「――――じゅるっ♡♡ ちゅぷっ♡♡ れろぉ――っ♡ じゅぷっ♡♡ ちゅっ♡」

 

 

 様々な角度をつけたり、唇や舌の動きを変えたりしながら二人はキスに耽溺している。

 

 お互いに性知識が豊富な訳では無い。殆ど本能に従って唇を貪っているだけなのだが、相手を求める気持ちだけで様々な種類のキスを発見していた。

 

 唇同士を軽く押し付けるプレッシャーキスに始まり、鳥のように唇を尖らせて何度も子気味良く接吻を繰り返すバードキスや相手の唇を舌でなぞるニプルキス。舌先だけを重ね合わせるピクニックキス。そして、お互いの口内に舌を入れて舐め合うディープキス。

 

 相手の好きなキスを探す行為に没頭しているだけで、時間が夏場の氷のように溶けていく。

 

 もうお互いの口の中の味は完全に同じになっており、キスを初めて三時間が経過した頃にはお互いの唇の境界線が分からなくなっていた。心地良いキスのことを『融け合うようなキス』と表現することもあるが、正しくアルトリアオルタとマスターはその融け合うようなキスを体感していた。

 

 唇から身体全体がドロドロに蕩けていくような感覚は、愛する人との絡み合いでしか生まれないものだ。

 

 長いキスで顎が疲れてしまうと、休憩の代わりに二人はたわむれ合う。

 存在を確かめるように抱きしめ合ったり、汗でじっとりと湿る髪を手櫛で梳いて遊ぶ。特に頭を撫で合う行為が二人はお気に入りだった。誰かに頭を撫でられる経験が殆ど無かったから、承認欲求のようなものが満たされ愛情を感じられるからだ。

 

 たわむれ合いを続けると心と身体が徐々に火照ってしまい、相手に『好き』や『愛している』、『綺麗だ』といった言葉を耳元で囁き合いを始めてしまう。耳への愛撫も耳朶に優しくキスを落としたり、唇で耳朶を挟んで甘嚙みをしたり、耳の穴を穿るように舌で舐めたりと過激になっていく。

 

 意図したものでは無いが、相手の耳を性感帯として開発し合っていた。

 

 二人の脳内では一般的に"幸せホルモン"と呼ばれる。セロトニン、ドーパミン、オキシトシンの三つのホルモンが大量に分泌され、脳がブクブクと溺れていた。アルトリアオルタとマスターの二人も、このキスや愛を囁き合う行為に強い依存性があることを漠然とではあるが理解していた。しかし、それが止まる理由にならない程に、お互いを求め合ってしまっていた。

 

 幾ら唇を重ね合わせても、幾ら愛を囁き合っても足りないと感じてしまう。

 

 ――その結果、キスやたわむれ合いだけで朝を迎えてしまったのだ。

 

 二人の体感時間ではそんなに長い時間には感じなかったのだが、時計の時刻は朝の六時を指していた。

 早起きのスタッフやサーヴァント達のために食堂が開いている時間であり、マスターも遅くとも七時には食堂に行かなければ、その後の任務に支障が出てしまう。

 

 シャワーを浴びたり着替えをすることを考えれば、この蕩けるように甘い蜜月を終わらせる必要があった。

 

 盛大に後ろ髪を引かれるが、マスターは殆ど残っていない理性をフル稼働させてキスを止めた。

 口惜し気に開いたアルトリアオルタの艶やかな桜色の唇に心を奪われそうになるが、一度でも誘惑に負けてしまえばきっと昼も夜も無く求め合ってしまう。

 

 マスターは心を鬼にして終わりを告げる。

 

 

「はぁ……はぁ……もう時間だから、続きは後にしよう?」

 

「はぁっ♡…………はぁっ♡……んっ、本当に残念だ。もっとシたかったぞ……」

 

「うん、俺も同じ気持ちだけど。今はアルトリアオルタにもっと好きになって貰えるように、頑張りたい気持ちもあるんだ」

 

「――――馬鹿者っ♡ これ以上マスターを好きになってしまえば、本当に歯止めが効かなくなるっ♡」

 

「ははっ、歯止めの効かなくなったアルトリアオルタも見てみたいけど、人理修復までは公私は分けようね。それで色々全部が終わったら……俺と一緒になって下さい」

 

 

 アルトリアオルタは首筋や耳の先端まで真っ赤にしながらコクリと小さく頷く。少しの間だけマスターの胸板に頭を預け、最後にグリグリと額を擦り付けた後に膝の上から退いた。

 

 部屋の中には蜂蜜のように甘い空気が広がっていた。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「…………ふぅ、暑いね。汗も凄い搔いちゃった」

 

 マスターは服の胸元をパタパタとさせて胸元に空気を送り込む。

 

 甘い空気を少しでも緩和するために、マスターは感じている事をそのまま口にしただけだった。しかし、未だにマスターへの愛情が治まらないアルトリアオルタは"イケナイ"ことを思いついてしまった。少しでも長くマスターの傍に居られる方法を――

 

 口端を僅かに上げる微笑を浮かべながら、あることを提案する。

 

 

「――それなら私の部屋のシャワーを使えば良いだろう」

 

「良いの? 確かにこのまま自分の部屋に戻るのは、色々不味かったから助かるけど」

 

「ああ、私も汗は流したかったからな……"一緒に浴びようっ♡♡"」

 

 

 マスターが逃げてしまわないように、アルトリアオルタは背中から抱きついた。

 

 

「どうせ入るなら私がマスターの体を洗ってやる。朝食までに間に合えば、問題は無いだろう?」

 

「いっ、いや、確かに問題は無いけど。その……」

 

 

 困った様子のマスターの耳元でアルトリアオルタは囁く。それは正しく悪魔の囁きだった。

 

 

「……マスターは私の裸は見たくないか?」

 

「見たいです……あっ、違っ」

 

 

 反射的に答えてしまったマスターは慌てて否定しようとするが、アルトリアオルタは意図して無視をした。背中に抱きついたまま、ガラス張りのシャワールームの前まで移動する。

 

 カルデアの私室に備え付けられているシャワー室は何故か全面ガラス張りである。どこぞのラブホテルにありそうなデザイン。シャワー室の中にある瞬間調光ガラスのスイッチを入れなけば、部屋の中に居る人に全てが見えてしまう設計だ。

 

 興奮で少し息の荒いアルトリアオルタは、マスターの上着を脱がせようとする。

 控えめに抵抗するマスターだったが、サーヴァントとであるアルトリアオルタに敵うはずもない。

 

 しっかりと鍛えられたマスターの上半身が直ぐに露になる。

 衣服の上からでは細い印象を受けるが、アスリート系のしなやかな筋肉が確認出来る。周りの男性サーヴァント達の筋肉が凄すぎるだけなのだ。

 

 比較対象が悪いだけで、一般人の中では相当な筋力を持っていた。

 

 アルトリアオルタはマスターの首筋から腹筋までを舐め回すように視姦する。思っていたよりも逞しい肉体を目の当たりにして、下腹部がじんわりと熱が帯びる。背中もいつもより大きく見えて胸が高鳴っていた。

 

 緊張を誤魔化すように胸板をペタペタと触りながら言葉を掛ける。

 

 

「ほぅ……中々に鍛えているなっ♡」

 

「凄い恥ずかしいんだけど……下も脱ぐよね?」

 

「当然だ。どうせこれから何度もお互いに見ることになるっ♡ 早めに慣れておいた方が良いだろうっ♡♡」

 

 

 マスターは色々と観念したのか、特に抵抗もしなくなった。

 

 気を良くしたアルトリアオルタはマスターの足元に両膝を着いて跪く。

 慣れない手付きでズボンのボタンを外し、ファスナーを下ろす。少しの達成感を感じながらパンツごとズボンを脱がせようと両手でウエスト部分を掴んだ。

 

 後はズボンとパンツを下ろすだけになった時に、何故か気まずそうなマスターはアルトリアオルタに忠告する。

 

 

「えっと……多分、ビックリすると思うけど。普通の人より"大きい"から気を付けてね」

 

「ふふっ、『気を付けろ』とは、おかしなことを言うのだなっ♡ 確かに私は生前から経験の無い生娘だが、愛するマスターの体の一部だ♡ 驚くことなど無いだろう?」

 

 

 アルトリアオルタは小首を傾げながらクスクスと笑う。

 男性経験は確かに無いがマスターの体格から、大きくとも20 cm程度だと予想していたのだ。自分の小柄な体でもギリギリ受け入れられる範囲であると勝手に慢心していた。

 

 

 ――もう少しだけマスターの忠告を真剣に聞いていれば、冷静に対応できていたのかもしれない。

 

 

 興奮と羞恥、期待の混じった顔をするアルトリアオルタは、ズルズルとパンツごとズボンを下ろしていく。

 

 

「んっ、何かが引っ掛かるな。―――んっしょっ」

 

 

 何故か途中でズボンが引っ掛かってしまったが、アルトリアオルタは力を入れて強引にズボンとパンツを下ろした。すると……

 

 

 ――ベチッ

 

 

「…………へっ?」

 

 

 アルトリアオルタの口から間抜けな声が漏れた。

 いきなり子供の腕のような"モノ"で頭を叩かれたからだ。その子供の腕程もある物体は、彼女の頭の上にずっしりと乗っている。

 

 恐る恐る顔を上げるアルトリアオルタが目にしたのは、明らかにマスターの体格に合っていない大きさのペニスだった。

 

 全体的な形状は例えるならば、捕鯨槍などの返しが付いた槍が近いだろう。

 棍棒や小ぶりな丸太のような大きさで、最低でも30 cmは優に超えている。野球ボールのように大きくパンパンに膨らんだ亀頭。カリ首部分のエラが異様に張っており、陰茎との段差が2 cm以上はありそうだ。アルトリアオルタの指では回りきらない程に陰茎が太く、葉っぱの葉脈のように陰茎に浮かんだ幾つもの血管が生々しい。

 

 膣肉を効率的に掘削して、雌を屈服させながら孕ませることに特化した牡チンポ。

 

 極悪ペニスの根元には、タップリと精の詰まった睾丸が確認出来る。片方の玉の大きさが野球ボール程もあり、生殖能力の高さと精液の射精量が桁違いであることが簡単に予想ができた。

 

 混乱し過ぎて思考が止まっているアルトリアオルタは、尿でも漏らすように尿道口から潮を吹いた。

 

 それは雌としての防御本能だ。目の前の強い雄に犯されることを前提に、体が勝手に反応してしまった。結果、少しでも膣が裂けたりしないように、潮や愛液をお漏らしする。汗では無いヌルヌルとした液体で、尻タブや股に食い込む布が濡れていく。

 

 

「――――あっ♡♡ 大きっ♡ 入らなぃ♡♡♡ にっ、ニオイ濃ぃっ♡♡」

 

 

 口から思ったことが、そのまま出てきてしまっている。

 

 マスターの忠告は完全に意味が無かったようだ。

 

 アルトリアオルタは鼻から入ってくる雄の臭いに、脳が次第に麻痺していく。初めて嗅ぐ雄の性臭が余りに強すぎたせいだろう。彼女のお尻の下に敷かれた状態で、一晩中蒸れていたせいで臭いが濃くなり過ぎた。それも顔を上げた状態で固まってしまっているから、蒸れたペニスの臭いを直嗅ぎしてしまっている。

 

 間違っても処女の生娘が嗅いではいけない臭いだ。

 

 一刻も早く口呼吸に変えるべきなのに、彼女は鼻水を垂らしても鼻呼吸を止めない。いや、止めることが出来ない。アルトリアオルタの中にある"メスの本能"が、番になるオスの臭いを一生懸命に覚えようとしているからだ。

 

 理性は早く止めるべきだと訴えているのに、本能が脳と肺をチンポ臭で満たす行為を止めてくれない。

 

 

「すぅ――――っ♡♡ はぁっ♡ あぅっ♡♡ のっ、脳がクラクラするのにぃ♡♡ すぅ――――っ♡♡♡ はぁんっ♡♡ くさいぃっ♡ はぁっ♡」

 

 

 自分のイチモツに深呼吸を繰り返すアルトリアオルタの痴態に、マスターもムラムラと性欲が昂っていく。

 

 本当なら今すぐにでも彼女の口に無理矢理ペニスを咥え込ませて、お腹がちゃぽちゃぽと鳴るまでザーメンを吐き出したかった。きっとそれだけでは満足が出来ず、全身をドロドロのザーメン塗れにしていただろう。

 

 このまま欲望に従えば、マスターは最高の快楽が得られた筈だ。しかし、まだ性経験の無いアルトリアオルタに対して、まるでオナホールでも扱うような真似はしたく無いと思っていた。

 

 マスターはアルトリアオルタの顔からペニスを退かして、彼女の曖昧な意識が戻るように声を掛ける。

 

 

「アルトリアオルタっ、しっかりして」

 

「――――っ、すまないっ♡♡♡ ぁぅ♡♡ 取り乱してしまった♡ そのっ、とても立派でっ♡ 雄雄しいイチモツだなっ♡♡」

 

 

 林檎のように顔を真っ赤にしながら、アルトリアオルタはペニスを褒める。きっと内心では、自分の先程までの痴態を恥じているのだろう。両手が忙しなく開いたり閉じたりを繰り返していた。

 

 

「ありがとうって返事をすれば良いのかな? 大きくなってるから信用できないかも知れないけど、無理矢理襲ったりしないから安心して欲しいな。手順を踏んで、ゆっくり準備しないと挿れるのも難しいと思うから」

 

「そ、そうだなっ♡♡ ゆっくり準備を――っ♡♡ ぁ~~~~~っ♡♡♡」

 

 

 マスターの極太ペニスをオマンコで受け入れるために、狭い膣肉を指や舌で弄繰り回されながら拡げられる想像をしてしまい、アルトリアオルタは自爆した。

 妄想の中で自分が晒すだろう痴態が容易に想像できてしまう。マスターの指が膣内で動く度に、淫らな声を上げて腰を震わせる自分の姿は無様で滑稽だった。

 

(マスターに私のアソコを指でじっくりと耕されながら、最後はあの大きなアレでっ♡♡ 赤ん坊を産むための部屋がっ♡ マスターの精で溺れ――――っ♡♡)

 

 想像しただけでアルトリアオルタの膣から、愛液がトプトプと溢れてくる。辛うじて水分を吸収していたショーツも吸水量が限界を迎えてしまったらしく、太ももの内側がヌルヌルの液体で何本も糸を引いていた。

 

 また思考の海に溺れてしまいそうになるアルトリアオルタに、マスターは声を掛ける。

 

 

「取り敢えずシャワーを浴びようか。後のことは今日の夜にゆっくり考えよう?」

 

「――わっ、分かったっ♡ 今は一緒にシャワーだなっ♡♡」

 

 

 ――――アルトリアオルタはゆっくりとネグリジェの裾に手を掛けた。




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