魔術によって厳重な施錠がされたマスターの部屋の中では、小さな呻き声やリップ音、互いの服が擦れ合う布ずれの音が響いていた。
「ちゅぅ……っ♡♡♡ ――んぅっ♡ ……ん゛っ♡♡」
自分よりも体格に優れているマスターのことを、アルトリア・アヴァロンはサーヴァント由来の人並外れた膂力を用いてベッドに押し倒している。
彼らは付き合いたての恋人同士がするような、初々しいリップキスに耽溺していた。
ただ唇同士を合わせるだけの行為であるのに、アルトリア・アヴァロンは唇から伝わる熱で全身が溶けてしまいそうな錯覚に陥っている。彼女の思考はキスをすることに囚われており、今している人生二度目の口付けは、何度も鼻腔から酸素を取り込む必要がある程に時間が長くなっていた。
(本当は我が命としっかり話すべきなのにっ♡♡ キスが止められません……っ♡ 頭がボーっとします♡♡)
キスの快楽に理性が抗えなくなっているアルトリア・アヴァロンは、興奮と酸素不足により思考が上手くまとまらなくなり、理性が次第にゴボゴボと音を立てて溶けていく。溶けていく理性の代わりに表出してくるのは、学習や条件反射によらない生得的に持つ"本能"である。
本能の中にも大きく分類して三つの種類がある。
自分の巣や生まれた場所に戻ろうとする帰省本能、外部の刺激に対して引き起こされる反射行動のことを防御本能などと呼ぶが、今のアルトリア・アヴァロンが最も表出している本能は、種族を保存しようとする"生殖本能"であった。
彼女自身も無意識の内に、自分の匂いをマスターに擦り付けるように上半身をズリズリと彼の体に押し付けて前後に動いていた。彼女が行う動物のマーキングのような行動は、メスとしての生殖本能が原因である。
目の前の雄が自分の番だと主張するための、雌の本能からなる行為であった。
マスターに身体を擦り付けるアルトリア・アヴァロンのクイッ♡♡ クイッ♡♡という腰の動きに合わせて、彼の腹部に押し付けられている女性らしい丸みを帯びたお尻が、むぎゅむぎゅと形を変えている。
口付けで唇が塞がれているので、二人は自然と鼻呼吸をしていた。
マスターの普段の呼吸と変わらないであろう鼻息が、アルトリア・アヴァロンの顔に優しく吹き掛かる。それが彼女にとっては妙にこしょばゆく、くすぐったさと共に気持ち良さを感じてしまう。
自分の荒い鼻息もマスターの顔に吹き掛かっていると考えると、興奮から既に赤くなっている頬が更に赤く染まっていた。
「――――んっ♡♡ ……ちゅぅっ♡♡♡ ん゛ん……っ♡♡ ――ぷはっ♡♡ はぁ……っ♡♡♡ はぁ゛……っ♡♡ もっとです――」
酸素不足よりも興奮からの荒い息を吐くアルトリア・アヴァロンは、彼の顔に自分の顔を近付けて三度目の口付けをしようとするが……
「――待って」
アルトリア・アヴァロンの行動を遮るように、マスターが制止の言葉を掛けた。
彼女の相手の嘘や心情を見抜く碧色の妖精眼には、彼の罪悪感や自分に向けた謝罪の気持ちが視えている。仄暗い黒と物寂しい青が混じったようなマスターの色情は、アルトリア・アヴァロンの心の火照りを一気に冷却した。
敢えてマスターはアルトリア・アヴァロンの妖精眼を真正面から見詰めながら、自身の心情を吐露する。
「……今までごめん。俺はずっと妖精國のキャスターのことが忘れられなくて、今のキャスターとどう接したら良いのか分からなくなってた」
「私は"あの子"のことを……今でも大切に思ってくれている我が命を嬉しく思っていますよ」
アルトリア・アヴァロンの言葉に嘘は無い。
彼女にとって"アルトリア・キャスター"とは過去の自分のようなものであり、その思い出を大事にしてくれているマスターのことを嬉しいと感じていた。
――自分と同じだと思ったからだ。
人理の守護者となった聖剣の擬人化であるアルトリア・アヴァロンの存在の"中核"は、マスターと共に妖精國を旅したアルトリア・キャスターの記憶であるのだから。"春の記憶"とも呼ばれるそれは、彼女の人生において一番楽しかった記憶のことだった。
だからこそアルトリア・アヴァロンは、マスターのことを『我が命』と呼んでいるのだ。
マスターの両手首を掴んでいた両手を彼女は開放して、彼の頬を両手で挟むように優しく触れる。それは相手の存在を、手の甲から伝わる温度や感触で確かめているように見えた。
「あの子が冬の玉座で最後を迎えるまで……我が命のことを想っていましたよ。だからこそ今の私が、"ここ"にいるんです。暗い嵐の中でも輝く小さな星のような――我が命が"あの時"も呼んでくれたから……っ」
アルトリア・アヴァロンが言っている"あの時"とは、彼女にとっても憎み切れない相手である■■■■・■ォー■ィ■ー■とマスターが対峙した時のことだろう。
同じ悪意の嵐に晒され、理不尽な使命を背負った"似た者同士の根っからの大噓つき"である■■の虫。
■ォー■ィ■ー■としての目的である"ブリテン島の消滅"と、■■■■として目的である"人類史の根絶"を「気持ち悪いから」という理由で、大真面目に叶えようとした努力家。
アルトリア・キャスターにとって■■■■は、幼少期から花の魔術師"マーリン"の名を騙り自分に苦労しながらも魔術を教えてくれた、親子とも兄妹とも子弟とも割り切れない、言葉には表しきれないくらいに複雑で近しい存在である。
カルデアに来てからアルトリア・アヴァロンは『宿敵にして同胞』、『同じ幻想でありながら、私は人を知らず、彼は人を知り過ぎた』とマスターに語っていた。
マスターにとっても■■■■は相容れない敵ではあったが、ある意味でアルトリア・キャスターと同じ位に自分の深い理解者であった。
自分の代わりがいなかったために身の丈以上の使命を押し付けられ、否応なく歪まされたという共通点があるがために……
「――――っ、そっか……そうだったんだね」
このマスターの短い言葉には、様々な感情が込められている。
きっと感情が視れるアルトリア・アヴァロンには、彼の心情が分かってしまうのだろう。しかし、そこに彼女が不快に思うような考えや感情が無いことだけは確かだった。
カルデアにアルトリア・アヴァロンが召喚されてから、ずっとマスターが抱えていた物寂しかった気持ちが晴れていくような気がしていた。確かに彼女が言うように共に妖精國を旅した"あの子"は呪いの厄災 ケルヌンノスとの戦いで消えたのだろう。
しかし、"あの子"の想いと記憶を目の前のアルトリア・アヴァロンは、確かに"受け取って"いるのだ。例え彼女が同一の存在で非ずとも、もっと大切にするべき"ナニカ"は確かに同じだった。
楽園の妖精から聖剣の擬人化として、その存在や在り方は変わっているのかもしれない。それでも"あの子"と変わらない気持ちが一つだけあった――
「――好きです……っ♡♡ あの子と変わったこともありますけど、それでも我が命が好きという気持ちに変わりはありませんっ♡♡♡ 我が命が私を"キャスター"と呼んでくれるのなら、いつまでも"貴方のための剣"でありたいっ♡♡♡ ……これは我が儘でしょうか?」
アルトリア・アヴァロンの問い掛けに、マスターは震える唇を動かす。
彼女を見詰める彼の雲一つない空のような色の瞳は、様々な感情の詰まった涙で潤んでいた。
アルトリア・アヴァロンの顔にマスターは手をゆっくりと伸ばし、その頬におっかなびっくりといった様子で触れる。彼の掌や指先には彼女の"温かさ"が確かに伝わった。
その温かさは目の前の確かに、"キャスター"がいることの証明に他ならない。マスターの両の目尻からツーっと涙が流れる。その涙はあの日アルトリア・キャスターが呪いの厄災との戦いで亡くなった時に、悲しくても苦しくても流せなかった涙であった。
あの時は全ての感情を飲み込んででも、無理矢理にでも前に進まなくてはならなかった。
呪いの厄災との戦いの後は、共に旅をした■■■■の裏切りから、人類史の根絶寸前まで一直線の急転直下であり、マスターは泣くことさえ出来なかったのだろう。
小さな嗚咽混じりにマスターは、アルトリア・アヴァロンの問いに答える。
「ずっと今のキャスターと、どう接して良いか分からくなってた。本当は俺の方からこうやって話し合えば良かったのに……俺の知ってるキャスターと違ってたらと思うと怖くて……っ。真実を知ることから逃げてた臆病者だけど……これからもキャスターには、俺の剣でいて欲しいっ」
「~~~~っ、はいっ! 私はずっと……ずっとっ、我が命の剣……で…………すっ」
マスターの涙に釣られてしまったのか、アルトリア・アヴァロンのエメラルドのように綺麗な瞳も涙でうるうると潤む。目尻にまで溢れた水分が重力に従い、彼の頬にポタポタと雫となって落ちる。
アルトリア・キャスターが最期まで告げられなかった想いと同じ気持ちを、マスターはアルトリア・アヴァロンに告げる。
「――キャスターっ。俺も……ずっと好きだったよ。本当は"十一日目のグロスター"を一緒に歩いた時に伝えたかった。遅れてごめん……大好きだよ」
「――――っ、ぁっ♡ そんなっ♡♡ きっ、きっと……"マスター"にとっては、なんでもない、普通の出来事だったと思ってたのにっ――憶えていてくれたんですね」
アルトリア・アヴァロンはあの子のエミュレートをしている訳でも無いのに、あの頃のような口調に戻ってしまう。彼女にとって"一番楽しかった思い出"が、正しく十一日目にグロスターの町中をマスターと一緒に歩いたことだったのだ。
――予言の子でも何でもない、ただ好きな人と一緒に街に出かけた"村娘"のように過ごせた"あの短い時間"が、アルトリア・キャスターが本当に求めていたものだったのだから。
きっとあの短い時間を大切に思っていたのは、世界中で自分一人だけだったと考えていた。
しかし、同じ時間を過ごしてくれた"好きな人"が、十一日目のグロスターをしっかりと憶えてくれていたことが、嬉しくて仕方なかったのだ。
大量の嬉しさと驚きがミキサー車にかき混ぜられ、大量に注ぎ込まれたかのように激しく混乱しているアルトリア・アヴァロンに、マスターはその時のことを憶えていて当然だと答える。
「憶えていて当然だよ。キャスターみたいに可愛い娘と一緒に街を歩けるなんて……嬉しいに決まってる。出来ればまた一緒に、どこかに行きたいって思ってたんだよ」
「~~~~~~っっ♡♡♡ もう……っ♡ もうっ♡♡ ズルいですっ♡♡ こんなのもっと好きになるに、決まってるじゃないですかっ♡♡♡ …………バカっ♡♡ ――――バカバカっ、バカぁ……っ♡♡♡」
アルトリア・アヴァロンはマスターの鎖骨辺りに、グリグリと額を押し付ける。
それは照れ隠しも含まれているが、相手への好意が抑え切れないが故の行動であった。今も彼女の心から泉のように彼への好意が溢れてくる。
それも仕方のないことだろう――だってアルトリア・アヴァロンからは、"二人分"の好意が湧き上がっているのだから。
それから暫くの間、アルトリア・アヴァロンとマスターの二人は、お互いの"温かさ"をゆっくりと確かめ合うように感じ合っていた。
――――――――――――――――――――――――――――――
お互いの気持ちを確かめ合った二人に――最早、言葉は必要が無かった。
アルトリア・アヴァロンはマスターの蒼い瞳を、マスターはアルトリア・アヴァロンの碧の瞳を……ジッと見詰め合いながら、二人の顔が徐々に近付いてく。
あと数cmで唇同士が触れ合いそうになった頃、ゆっくりと瞳が閉じられた。
――チュっ♡♡
三度目の口付けが交わされるが、今までのキスに比べて何倍も気持ちが良い。
マスターと気持ちが通じ合った精神的な高揚感が、アルトリア・アヴァロンのキスの快感と幸福感を何倍にも何十倍にも増幅させていた。
その余りの気持ち良さに彼女は、目を見開いてしまう。
「~~~~~っっ♡♡♡ んぅ……っ♡♡ ちゅぅっ♡♡♡ ――――ん゛っ♡♡」
(なっ、な――っ♡♡ さっ、最初のキスより気持ち良いです……っ♡♡♡ さっきと同じことをしてるのにっ♡♡ ――頭がクラクラしてしまいますっ♡♡♡)
心まで深く繋がってしまいそうになる口付けに、アルトリア・アヴァロンの頭はボーっとしてくる。
今まではそんなことは無かったのに、彼女の秘所に僅かな湿り気が帯び始めていた。相手への好きという気持ちが全身を満たし、肉体がこれまでとは比較にならないほどに敏感になっている。
マスターの上唇と下唇の間から舌先が伸びて、アルトリア・アヴァロンの可憐な瑞々しい唇をチロリと舐めた。彼女の唇に甘い痺れが走り、人生で初めて体験する強い快感に目を剥いて驚く。
アルトリア・アヴァロンは一度唇を離して息を整えたかったのだが、マスターに後頭部を押さえられているので、体勢や呼吸を整えることが出来ない。
「ん゛ぅ゛~~~~~~っっ♡♡♡♡ ん゛っ♡♡ ん゛っ♡♡ ん゛ん――っ♡♡♡」
驚きと快感に声を出したかったが、キスをしている状態では呻くような声を上げることしか出来ない。アルトリア・アヴァロンは今の状況と快楽に全く順応出来ていないが、マスターはこれまでの消極的だった態度が嘘のように、この愛を確かめ合う行為に積極的である。
アルトリア・アヴァロンの上唇と下唇の間に、マスターの舌先が侵入する。
「ん゛――――ぅ゛っ!?♡♡♡ ぢゅるっ♡♡ じゅるる……ぢゅぅ♡♡ ぢゅるる……っ♡♡♡ じゅずるる―――ぢゅちゅぅ♡♡♡」
こと性経験に於いてはアルトリア・キャスターの時代を含めて生粋の生娘である彼女が、古今東西あらゆる時代の英霊たる美少女や美女達を堕としてきた性豪マスターに、単純なキスであっても敵う訳も無い。彼の巧みな舌と唇の使い方によって、簡単に口の中を蹂躙される。
(~~~~~っっ♡♡♡ 我が命の舌が私の口の中に入ってきてますっ♡♡♡ こんな大人のキスをいきなりぃ♡♡ 舌の動きが激しくて、全身がビクビクと震えてしまいます……っ♡♡♡)
唇を軽く舐められるのとは、比べるのもおかしいと感じてしまう程の快感が全身に迸る。
口端から唾液が垂れてしまうが、今はそんなことを気にする余裕も無く、全身を震わせながら必死に鼻腔から酸素を取り込むことしかアルトリア・アヴァロンには出来ない。
「じゅるるるっ♡♡ まっ――ぢゅずずッ♡♡ ぢゅ……ずるるるっ♡♡♡ ま゛って――――ん゛むぅ゛っ♡♡ じゅるる……っ♡♡♡ ぢゅ――っ♡♡♡」
一度休憩をアルトリア・アヴァロンは求めるが、これまでの溝を埋めるようにマスターは口付けをより深める。柔らかく唾液に濡れた内頬や歯茎を丁寧にマスターの舌先が這い回り、口内に溜まった唾液をじゅるじゅると水音を立てて啜られる。
次第にアルトリア・アヴァロンの口を閉じていた力は緩んでいき、上歯と下歯の間に隙間が出来ていく。遂にはマスターの舌が入り込める位に、口が開いてしまう。
彼の長めの舌が歯という城門を突破して、口の奥側に進んでいく。
こうなってしまえばアルトリア・アヴァロンに抵抗する術は無く、舌を喉奥の方に引っ込めることしか出来ない。しかし、マスターの舌先が彼女の奥に引っ込んでいる舌をツンツンと突き、無言のままに舌を伸ばすように催促していた。
マスターの無言のお願いに抵抗する気力が無くなってしまったアルトリア・アヴァロンは、おずおずと自分の舌を差し出してしまう。直ぐに彼の舌が獲物を捕らえた蛇のように絡み付き、咄嗟に喉奥に自身の舌を引っ込めようとしても、マスターの唇に挟まれて逃れることが出来ない。
「ん゛ぅ~~~~~~~っ♡♡ じゅるるるっ♡♡♡ れろ――ぉっ♡♡ ん゛む゛っ♡♡♡ ん゛――――ぢゅるるるっ♡♡ …………じゅぢゅぅ♡♡」
アルトリア・アヴァロンの目がトロンと蜂蜜のように蕩けて、自身の口内に響くイヤらしい水音に鼓膜を揺さぶられる。正常の思考と理性が働かなくなっていき、目の前にチカチカと白い光が見え始める。
彼女の淫らな肉の割れ目は、言い訳が出来ないくらいに濡れそぼっており、膣口からとろりとしたガムシロップのような愛蜜が、全身のビクっ♡♡ ビクっ♡♡という震えに合わせて溢れていた。
(わっ、我が命のキスしゅごぃ♡♡ こんなっ♡♡ こんなの知らにゃぃ♡♡ ぁひ――ぃっ♡♡♡ しっ、したもどそうとしたらっ♡♡ 甘噛みされてだめって……っ♡♡♡ あぅ――――っ♡♡)
マスターのディープキスに翻弄されながら、大人のキスの仕方をアルトリア・アヴァロンは仕込まれていく。少しずつ舌の絡め方や口が開いた状態でも唾液を吞み込む方法が分かっていき、三十分が経つ頃には彼に自身の唾液を送ることや二人の舌の間で、お互いの唾液を混ぜ合うことが出来るようになっていた。
目尻から快感による涙を流しながら、未だ誰にも触られていない交尾孔から涎をとぷっ♡♡ とぷっ♡♡と零している。
キスだけで十分な程にアルトリア・アヴァロンが蕩けたことを確認して、マスターはゆっくりと唇を離した。彼女は半開きの口から舌先を突き出した状態で、温かく湿っぽい呼気を吐き出す。
「はぁ゛ーーーーっ♡♡♡ はぁ゛ーーーーっ♡♡ いきなり激しいれす……っ♡♡♡ はぁっ♡♡ こんなおとななキスはぁ……もっとあとに覚えるキスれすっ♡♡♡ ――――ぁぅっ♡♡♡」
鬼畜なキスをしたマスターに対して、アルトリア・アヴァロンは呂律の回っていない口で文句を言いっている。しかし、彼女は完全に発情し切った雌猫のような表情をしているので、その文句には説得力が無い。快楽の余韻なのか、たまに体がビクっ♡♡と震えていた。
「――もっと好きって伝えたいって思ったら、歯止めが効かなくなっちゃった。…………キャスターは嫌だった?」
「ぅ゛~~~~~っっ♡♡♡ そっ、その聞き方はひきょぅれすっ♡♡ ――いっ、嫌なわけありませんっ♡♡♡ 」
「それならもっとキスしたい。キャスターともっと深く繋がりたい」
「……っ♡♡♡ はぃっ♡♡ もっと我が命ともっと大人なキスがしたいですっ♡♡ ――――んむっ♡♡♡」
――二人だけの空間には、甘ったるい小さな水音が再び鳴り始めた。
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