今宵もベッドの上で男女がそれぞれ胡座と女の子座りをしたまま向かい合っており、普段は和装に身を包んでいる鬼種の美女がいつもと異なる格好をしている。
「——ほっ、本当にこのような格好でするんですか……っ?♡♡♡ はっ、恥ずかしいです♡♡」
「うん、巴さんに似合うと思ってたんだ。俺が想像してたよりも綺麗でエッチだよ」
「ぁ゛ぅ〜〜〜〜〜〜〜っっッ゛♡♡♡♡」
恥じらいを見せる巴御前の服装を説明するならば、極限まで布地を減らした”ウエディングドレス”であった。
彼女の瞳の色と揃えられた赤色の宝石が散りばめられた銀細工のティアラや繊細な花柄の刺繍が施されたショートベール、装飾品の数々が艶やかな銀髪を飾り付けている。鬼の象徴でもある額から生えた朱色の角と絶妙にマッチしており、自身の絶世の美貌も相俟って”朱”と”銀”のコントラストに魅入られてしまう。
巴御前の色白な肌と親和性がある純白のビスチェタイプドレスは、”際どい”という感想が真っ先に出る位に露出度が激しかった。
肩紐の存在しないオフショルダーにより、細い首や華奢な肩、滑らかな腋や色気を感じる鎖骨、肩甲骨や背骨の窪んだラインが美しい背中が露となっている。
そして、何よりも——
「むっ、胸がキツいですっ♡♡」
羞恥心により頬を真っ赤に染める巴御前は、ポロリと溢れてしまいそうな位に豊満な乳房を『ぎゅぅっ♡♡』と、自身の細い右腕で隠すように押さえ付けていた。
「ちっ、乳首が見えちゃいますぅ♡♡♡」
彼女が蚊の鳴くような声で呟いている通りに、搗き立てのお餅のような質感と柔らかさを兼ね備えた乳房の上半分が露出している。ぷっくりと膨らんだ桜色の乳輪がドレスの端から覗き見えており、明らかに巴御前の乳房の大きさとドレスが想定してるカップ数が釣り合っていない。
——男性の欲情を煽る事に特化したデザインだが、上半身と比べても下半身の露出度は更に上がっていた。
本来ならば足首まで覆っている筈の長いスカートは取り払われ、お臍にすら届かないビスチェのような極小丈である。白色のガーターベルトがムッチリとした太ももに食い込み、可愛らしいレースが沢山あしらわれた殆ど紐のようなショーツが丸見えであった。
露出癖を持っている痴女がするような格好であり、神の前で永遠の愛を誓う花嫁衣装としては不適切かも知れない。
「おっ、お尻がスースーしますっ♡♡♡ こんなに恥ずかしい下着は初めてです……っ♡♡」
ぴっちりと閉じた太ももの間に左手を差し込み、じっとしていても見えてしまいそうな秘所を隠していた。
細く括れた腰を捻って身体を見られる面積を減らそうとしているが、全体の露出度が減っている訳では無いため、いじらしい無駄な努力が性的興奮を余計に煽ってしまう。
「でも、お願いしたら着てくれたよね?」
「そっ、それはマスターがっ♡♡ 巴のために苦労して用意したと言うから……っ♡♡♡ しっ、仕方なくっ……です♡♡」
「ふーん、そっかぁ」
”お願い”されただけでこんな痴女のような格好をしているのが、巴御前が表面上だけ取り繕っている事の証明である。そんな彼女の心情を手に取るように理解しているマスターは、今夜で完全に堕として素直にさせてしまおうと考えていた。
「仕方なくで花嫁衣装着たんだ」
「〜〜〜〜〜〜っっッ゛?!♡♡♡♡ ちっ、ちが……きゃっ♡♡」
狼狽する巴御前の華奢な肩を彼は両手で掴むと、そのままベッドに押し倒してしまう。短い悲鳴を上げるがそれ以上の抵抗を見せない彼女は、牡に組み敷かれて屈服させられる事に慣れてしまっていた。
——巴御前の真っ赤な瞳には、隠し切れない”期待”が浮かんでいる。
「今日でお嫁さんになるって、巴さんに言わせるから」
「————っっッ゛♡♡♡」
————————
本気でお嫁さんにしようとマスターがプロポーズをした日を境に、巴御前の態度はこれまでと明らかに変化した。
強く抱擁をされれば心臓の鼓動が煩いと感じるくらい高鳴り、好きや愛してると囁かれるとお臍の奥にある”子宮”が反応して疼きを覚える。口付けを交わす時は快感と共に生娘のように羞恥心が湧き上がり、真っ直ぐ自分の事を見詰めてくる彼とまともに視線を合わせられない。
挿入中に愛の言葉を耳元で囁かれながら口付けを落とされれば、本人の意思とは関係無しに膣孔全体が子種を強請るように締まり、子宮口が亀頭に口付けをするように吸い付いてしまう。
——巴御前の様子を端的に表すならば、恋する乙女が相応しかった。
——————————————————
「——じゅるるっ♡♡♡ ちゅぷぅっ♡♡ ん゛ちゅぅ゛っ♡♡♡♡」
「んぅ゛っ、はぁ……っ。目離しちゃ駄目だよ——んむっ」
「ちゅぅっ♡♡♡ じゅるるっ♡♡ そっ、そんなこと言われへもぉ……ん゛ちゅぅ゛っ?!♡♡ ぢゅるっ♡♡♡ れろぉ゛っ♡ じゅるるぅ゛……っ♡♡♡♡」
体格の良いマスターとベッドに挟み込まれており、巴御前はサンドイッチの具材のようにまともに身動きを取る事が出来ない。両手も指と指を交互に絡め合う恋人繋ぎによって拘束され、蛞蝓同士の交尾のように卑猥な口付けが行われ続けていた。
相手の瞳を見詰める事を強制させられており、彼の青い瞳と彼女の赤い瞳の視線がドロドロに混ざり合っている。
誓いのキスとは比にならない長い時間、二人のキスは交わされ続けていた。唇と唇が離れる事なく密着したまま、舌と舌が互いを磨き合うように蠢いている。
「じゅずずずぅ゛……っ♡♡♡ ぢゅるるっ♡ じゅぷっ♡♡ ちゅぅっ♡♡♡♡ んふぅ゛ーーっ゛♡♡ じゅるるるぅっ♡♡♡」
口内に溜まった唾液を水音を立てながら啜られ、逆に唾液を流し込まれて喉を鳴らして嚥下させられていた。既にマスターの唇と自分の唇の境目が曖昧にぼやけており、口内の温度や唾液の味が同じになるまで溶け合ってしまっている。
恋人繋ぎをする指先にぎゅっと力を込められて身体が跳ね、鼻から吐き出される荒い息が頬に当たるこそばゆさすら心地良い。
彼の舌の動きに合わせるように巴御前も舌を動かしており、誰がどう見ても恋人同士の口付けでしか無かった。それに加えて言葉よりもある意味雄弁な瞳に好きだと口説かれ続け、どれだけ理性を強く保とうと思っても牝に堕とされてしまう。
たっぷりと彼女の唇を味わったマスターは、満足感を感じながらゆっくりと唇を離す。
「んむっ、はぁーーっ」
「ぁ゛ぁ——っ♡♡ ふぅ……っ♡ ふぅーーッ゛♡♡♡」
「そんなに名残り惜しそうな顔されると、止められなくなっちゃうよ?」
「〜〜〜〜〜〜っっッ゛♡♡♡♡ そっ、そんな顔してないれすぅ……っ♡♡ はぁ゛ーーっ♡♡♡」
言葉では何とか悲鳴の言葉を絞り出しているが、キスが終わった時に巴御前は名残惜しそうな表情と声を漏らしていた。素直になり切れない彼女に愛おしさすら彼は感じているが、逆に素直になるまでイジメたいという加虐心を募らせる。
マスターは恋人繋ぎしていた手を離すと、既に乳輪が見え窮屈そうにしている乳房を締め付ける布地に触れ、そのままグイっと反対側にひっくり返してしまう。
——ぶるんっ♡♡♡
窮屈さから解放されたお餅のような乳房は、ぶるんぶるんとゴム鞠のごとく弾みながら外気に露出する。
長い口付けの間で身体が火照っていた事により、蒸れ易い谷間や下乳はじっとりと汗ばんでいた。柔肌は艶かしい光沢を帯びながら、甘ったるいミルクに似た香りが解き放たれる。
「きゃ——っッ?!♡♡♡♡」
「こんなに乳首硬くして興奮してるのにっ。身体は正直だよ?」
「ぁ゛んっ♡ おっ、おっぱぃっ♡♡ らめれすぅ゛っ♡♡ ぃ゛ひっ♡ ひぃ゛——っッ゛♡♡ ちくびぃ゛っ♡♡♡ ぃ゛きゅぅ゛——っッ゛♡♡」
小さな悲鳴を上げた巴御前が胸元を腕で隠すよりも先に、ぷっくりと膨らんだ乳輪や硬くシコった桜色の乳首をマスターが手慣れた手付きで弄ぶ。
彼女が感じる場所を完全に把握しており、小さな乳首の頭頂部をカリカリと引っ掻くように指先で刺激している。艶かしい桜色の乳輪と白い肌の境目を何度も円を描くようになぞれば、腰が浮き上がるような快感が駆け巡って背中がベッドから自然と浮き上がってしまう。
緩急を自在に操る愛撫は女を哭かせる技術があり、頭の中は乳房を弄られる快感で一杯になる。
「ぅ゛あっ♡♡♡ ぁっ♡ ちくびぃ゛っ♡ ぃ゛ひッ♡♡ カリカリぃ゛っ♡♡ あ゛っ♡♡ あぁ゛ッ♡♡ にゅうりんゾリゾリだめですぅ゛——っっッ゛♡♡♡♡」
「駄目じゃなくて気持ち良いですよね。おっぱい捏ねられるの大好きな癖に、嘘ばっかり吐く巴さんは”お仕置き”です」
乳首と乳輪を丸ごと親指と人差し指で摘まれ、マスターのお仕置きという言葉により自分の未来を悟り、巴御前は頭をブンブンと左右に振って命乞いをした。
「ぁ゛っ♡♡ まっれっ♡♡ まっれくらさぃ゛♡ それはほんろにらめぇ゛っ♡♡♡♡ 気持ち良すぎてっ♡♡ バカになっちゃいますぅ゛っ♡♡♡ ぁ——っッ゛♡♡」
——グニィ゛っ♡♡♡♡
「ん゛ひぃ゛ぃイ゛ぃ゛ぃいい゛ィ゛い゛ぃ゛ィ————っっッ゛?!!!♡♡♡♡♡♡」
無情にも乳首と乳輪を上に向かって引っ張られた事により、乳首に電気を流されたかのような快感が迸る。真っ赤な瞳を大きく見開く巴御前は、部屋の外にも響くような嬌声を漏らす。
それでも強い快感を逃し切るには程遠く、大きく脚を開いたまま爪先立ちになり、ブリッジをするような体勢のままお尻が自然と持ち上がる。
覆い被さるマスターに自分の身体を擦り付けるように『ガクっ♡♡ ガクッ♡♡♡』と、腰を上下に何度も揺らしながら、ぷしゅぷしゅと牝のフェロモンをタップリと含んだ潮を噴き出してしまう。紐のようなショーツに吸水能力など期待出来ないため、尻たぶに潮の淫液が溜まりパタパタとベッドに零れ落ちる。
そして、彼に告白されてから絶頂と共に母乳を噴く体質になったせいで、今回も『ぴゅーっ♡♡ ぴゅーーっ♡♡♡』と噴いてしまう。
最後に身体をブルリと大きく震わせた後、彼女はお尻から淫液を吸ったベッドに崩れ落ちた。巴御前は大きな乳房をふるふると揺らしながら、肩を上下にさせながら呼吸をする。
「はぁ゛ーーっ♡♡ ふぅ゛……っ♡ はぁ゛ーーッ゛♡♡♡」
「今日は正直にならないとこうやってお仕置きするから」
「〜〜〜〜〜〜〜っっッ゛♡♡♡♡ はっ、はぃ゛……っ♡♡ んひぃ゛ッ♡♡♡」
女の子を快感によって従順にさせるマスターは、間違い無くベッドヤクザとしての天性の才能を持っていた。甘ったるい香りをした母乳塗れの手を彼女に見せ付けながら、彼は巴御前の本心や身体が妊娠したがっていることを耳元で囁く。
「巴さん、本当は赤ちゃん欲しがってますよね。告白して子供欲しいって言ってから、母乳噴き出してるのが動かぬ証拠です。身体が俺との赤ちゃん欲しがってるんですよ」
「————っ♡♡♡♡ ちっ、ちがいますぅ゛っ♡♡ 気持ち良すぎてっ♡ 身体が変になっちゃっただけぇ……っ♡♡♡」
「本当に俺との赤ちゃん欲しく無いんですか? きっと可愛いですよ」
「〜〜〜〜〜〜〜〜っっッ゛♡♡♡♡ まっ、マスターはぁ゛っ♡♡ ひきょうれすぅ゛っ♡♡♡」
彼女の下腹部の奥にある子宮を意識させるように、マスターの手がお臍の辺りを何度も撫で摩っていた。子作りを意識させる言葉を聞かされて、巴御前は子宮が疼き母乳が乳首から溢れるのを感じる。
本心では自分が子供を欲しがっている気付いているが、彼に自分が相応しく無いと思い込んでいるせいで素直になる事を自分では。だが、このまま関係が続けば自分が堕ちると理解しているため、彼女は最も”相手のことを怒らせる”間違った選択肢を選んでしまう。
「ぁっ、愛人にならなりますっ♡♡ マスターがお好きな時に犯せる愛人なら——ひぃ゛っ♡♡♡♡」
情けない悲鳴を漏らした巴御前の視線の先には、青い瞳に明らかに怒りの感情を秘めたマスターの顔があった。愛し合う夫婦の関係とは異なる身体だけの関係、自分の事を大切にしていない牝を許せる訳も無い。
「そういうこと言っちゃうんだね」
「まっ、マスター……っ♡♡ 何か気に触ることを言ってしまいましたか?♡♡♡♡」
自分の何が悪かったかも理解していない彼女に更に怒りを覚え、彼は今まで使っていなかった”最終手段”を用いる事を決意させる。
「——令呪をもって命ずる」
「マスターっ?!♡♡」
——右手の甲に刻まれた三画の令呪が真紅に輝いた。
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