※この作品はR-18です。

触手作品世界に竿役の居場所はあるか   作:鷹原霧

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原作ゲームやりながら書くんじゃなかった(後悔)
「この文体ワイの苦手なヒロイン一人称やん」と気付いたころには全く筆が進まず9月になっていたでござる。
あらためてFANZAでappetizerの方を参照したら全然書き心地が違ってて草なのだわ

それもこれもゲームのCGがエロいのが悪い


番外:英雄失墜②

 リーゼ・ヘルデブランドを現役最強の座に推す声があるという噂を聞いたとき、リーゼ本人から思わず漏れたのは失笑だった。

 

 なにせそうだろう。肝心のマスティマート討伐の際ろくに消耗もなく挑めたというのに、自分は手も足も出なかったどころか魔神の胃の中で荒神光流と一緒に養分となっていたのだから。

 そんな人間を現役最強呼ばわり? 滑稽にもほどがある。

 だいいち、リーゼの代名詞となっていた蛇腹剣『咎人の剣』は連結刃の大半が破損していて大幅に威力を落としている。『イバラの姉妹』屈指の剣士である自負を持つ彼女といえど、この状態で最強を名乗る度胸などなかった。

 

 にべもなく笑い飛ばそうとした彼女であったが、詳しく話を聞いてみれば、この件は『教会』上層部による政治的駆け引きが深く関わっているようだった。

 

 円城咲耶、神守清華。

 巨星のごとく才能と実力を誇った二人の退魔師が立て続けに失踪や引退に追い込まれ、日本の退魔界は大幅に弱体化した。

 日本国にて連綿と続いてきた名家の没落である。二条家や荒神家といった大家は未だに存続しているものの、業界そのものの縮小は否めず、元締めである退魔省は大幅な方針変換を強いられることとなった。

 

 新たに退魔省の大臣に就任した男は、在野の退魔師の招聘と組織化によってこの状況を打破しようとした。均質な装備と練度を持った直轄のお抱え部隊の設立である。

 名家の伝統や誇りを無駄と切り捨てた大臣は、現代に入ってから彼と同様のスタンスを打ち出している『イバラの姉妹』にノウハウの提供を求めた。無節操さを前面に主張する『姉妹』の退魔技術は紛れもなく世界最高峰であったし、国内の名家のしがらみを避けるためにも有用な要請であったといえよう。

 

 ―――しかし問題は、『イバラの姉妹』上層部にも政治が存在したという点である。

 

 繰り返すように、『教会』は世界最大規模の宗教を母体としている。いい意味で実務的・世俗的な下部組織である『姉妹』と異なり、未だ宗教的対立を収めきれていないものも多かった。

 そんな旧態依然たる彼らにとって、咲耶や清華は『イバラの姉妹』に所属しているとはいえ所詮は外部委託の外様に過ぎない。そうでありながら『世界最強』の座についていた二人の存在は内心忸怩たるものであったことは想像に難くない。

 彼女らを失い弱体化した日本に対して彼らが意趣返し―――いわば首輪を付けようと画策するのはある意味当然の動きといえた。

 

 そのためにも、彼らが失った過去の栄光(しょうごう)は『教会』の退魔師の手になければならない。あわよくば退魔省の利権に絡み、退魔組織の経営において優位に立つためにも、最強の座は日本人の手から離しておきたい。

 出来れば異教の出身ではなく、信仰を実績でもって証明した聖職者であるべきだ。

 

 そこで白羽の矢が立ったのがリーゼ・ヘルデブランドだという。

 

 理由を聞いてみれば、上層部の使いからは煌びやかな台詞が出るわ出るわ。

 

 ―――幼い頃より教会で育った敬虔な修道女であり、

 ―――父母の犯した罪を償わんと試練の道を歩む聖女であり、

 ―――魔剣を振るえば一騎当千の剣士であり、

 ―――実際に『イバラの姉妹』での妖魔討伐数は屈指のエース。

 ―――そしてついには仇敵である惑溺王マスティマートを討伐。

 ―――一族の咎はこれをもって贖われたとみなしてよいでしょう。

 

 これを笑わずにどうしろというのか。

 自力で成し遂げたわけでもない功績で持ち上げられて喜ぶほどリーゼは驕ってはいない。あまりの白々しさに呆れ返る思いだった。

 

 どうやら上層部は魔剣を失い弱体化したリーゼを広告塔として飼い殺しにしたいらしい。

 称号と同時に提示されたポストは現場から遠く離れ、そして実権のないお飾りの役職だった。実務を任されたところで事務仕事が苦手なリーゼに何ができるというわけではないが、それでも相手のことを舐めきった通達であると思う。

 最強は最強のまま、老いて消え去るまで敗北も挑戦も許されないということか。

 

 常ならばこのような通達は激怒して跳ねのけるリーゼであったが、この時一瞬使者を鋭く睨みつけるだけで大きく騒ぎ立てることをしなかった。それがいかに異様であるかは幼少の頃より彼女の面倒を見ていた神父が病気を疑うほどで、長年の恩義のある神父の追及にリーゼは窮することになる。

 

 

 ―――そう。このところ、使命に熱が入らない。

 

 

 自分の中から正義が失われたわけではない。妖魔に襲われている人々を見れば剣を取ることに躊躇いはないし、その果てに野垂れ死ぬことも覚悟している。

 ただ……復讐に生きていた頃のような、背中を駆り立てる衝動が欠けていることに違和感が否めない。

 そこに来てこの実質引退勧告である。

 

 何となく、ここが自分の限界なのかもしれないとぼんやりと思った。

 まだ二十歳にもなっていない身空で伸びしろはあるはずだ。だが、あのとき―――マスティマートに相対した瞬間以上の実力を発揮する日は二度と来ないという妙な確信がある。

 

 頃合いかもしれない。そう思った。

 あの男の言っていたように、閑職とはいえ出世の果てに現場を変えていく……性に合わないながらも、それがこれからの自分にできることなのかもしれない。

 

 

 不承不承ながらも割り切ろうとしていた赤髪の聖女に向けて、道鏡討伐の依頼が寄越されてきたのはちょうどその頃である。

 

 

 考えてみれば、リーゼ・ヘルデブランドを現役最強に祭り上げるには、フリー退魔師道鏡の存在はどう見ても目の上のたん瘤であるとわかる。

 咲耶と清華、二人の最強を立て続けに撃破し、公権におもねることもないフィジカルの化け物。―――そんな存在がある限り、いくらイバラの姉妹が新たに身内から最強を押し立てようと瑕疵を指摘されるのは明らかだった。

 彼を斃さないことには退魔界の権威は戻らない。ひいては日本における活動にも悪影響が免れないだろう。

 

 であれば彼を打ち倒すべきなのは、それこそ最強の称号を名乗らんとするリーゼ・ヘルデブランドその人であるべきだ。

 

 徹頭徹尾政治と利権に裏打ちされた理屈だった。アウトローとはいえ民衆を守る退魔師である道鏡を討ち取ることに意義を見出すのは、純然たる正義感によるものではないということの証左である。

 ―――そして、その用命を躊躇いつつも受諾してしまったリーゼ自身も同じ穴の狢だったが。

 

 これが最後。現場で剣を振るえる最後の機会。

 あの男と相対し、あの日力及ばなかった醜態を雪げるかもしれない最後の機会。

 あの日の夜、本能の命じるまま獣のように交わった夢のような三日間。喜悦混じりに泣き咽ぶリーゼをねじ伏せ彼女の媚肉をいじめ尽くした男と逢える、最後の機会。

 

 そう思うと、たとえ裏のある依頼であろうと拒む気になれなかったのだ。

 

 

 

 

 

 アメリカに現着したリーゼを迎えたのは、現代退魔界に燦然と君臨する四人の女退魔師たちだった。

 

 今回の道鏡討伐作戦の発起人、荒神光流。

 一年前に突如現れ、めきめきと頭角を現してきた黒髪の巫女、シズル。

 同じく新進気鋭、独特の剣術を駆使しシズルの相棒を務める金髪剣士、アスカ。

 そして現代に残る忍者の末裔、学生の身ながらイバラの姉妹に出向し刃を振るう女忍者、霜月姫丸。

 

 いずれも次世代を担うにふさわしい精鋭の面々である。

 光流ひとりだけは『イバラの姉妹』所属ではないが、彼女がこの作戦に同行するに至った動機は『教会』内の政治と切っても切れない関係にあった。

 

 日本の退魔省新大臣の推し進める新設退魔組織、その根幹に荒神家は食い込むことができなかった。

 理由は単純。均質な練度、量産可能な装備を求める新組織の需要に、荒神の退魔術が応えることができなかったためである。

 荒神の式神術は調伏した妖魔を式神として使役し戦力とするというもの。有象無象の低級妖魔ならば話は変わるが、どうしても退魔師ごとに個体差が生じてしまう。

 退魔省が要請するように戦力として期待できるほどの式神を大量に用意し、組織員全員に行き渡らせるなどといった芸当は到底不可能だった。

 その証拠に退魔省が招聘したのは、一定以上の才能によらない平易な習得性を打ち出す鹿島神守流護神術であり、古今東西の退魔技術を節操なく取り入れようとする『イバラの姉妹』の各種装備である。荒神は主流からはじき出されたのだ。

 

 ゆえに荒神家の現当主は現体制への反主流派筆頭といってもよく、どうにかして退魔省の再編成を阻もうと画策していた。

 そこで妙案として打ち出されたのが道鏡討伐である。

 

 構成員を一から練成し戦力化することを目的としている新部隊は、編成から実戦投入可能になるまで数年の訓練期間を要すると予想されている。

 この間の空白期間について、退魔省大臣は在野退魔師との連携で繋いでいくと見解を示していたが……実情は違う。

 彼がその間、無法退魔師である道鏡が日本の退魔を牛耳ることに期待していることは、関係者の誰の目にも明らかだった。

 

 少なくとも十年―――いや、二十年。それだけの間は道鏡が日本の退魔界に君臨し、妖魔による被害を許さないだろう。その間に退魔省は新たな試みを形にしていけばいい……その目論みあっての再編計画だったのである。

 

 ゆえに、荒神家当主が画策するべきは道鏡の排除に帰結した。

 あの化け物さえいなければ再編計画は砂上の楼閣。退魔省が使い物にならない間に日本を守り続けたのが反主流派の退魔師―――すなわち荒神家であれば、新たな部隊の権威など形骸化するに違いない。

 あとから何を言われても、「その御大層な部隊は肝心な時に役に立たなかったではないか」と指をさしてやればいいのだから。

 

 かくして荒神家は日本への影響力を深めたい『教会』上層部と結託し、マスティマート討伐の縁でリーゼとの面識がある荒神光流を派遣した。

 彼女は彼女で思惑が別にあるらしく、空港でリーゼと合流したときの笑顔はそれはそれは胡散臭いものだった。聞けばこの作戦の具体的な筋書きをかき上げたのも光流であるとのことで、この時点でリーゼはいやな予感が止まらなかった。

 

 

 ―――思えば、この時の予感を蔑ろにしさえしなければ、この五人が悲惨な末路を辿ることは無かったのだろう。

 

 

 ホテルの一室を借りきって即席の作戦会議室とした五人の退魔師は、今回の音頭をとる光流から作戦のあらましを聞かされた。

 ……といっても内容は単純明快、餌で誘き出して囲んで叩く。そのための道鏡に土地勘のない米国アリゾナ州であり、そのための人気がない荒野の僻地である。

 

 光流は日本国内にて道鏡に対し流言を仕掛けたという。「これを聞けばあの方は必ずや誘き出されるはずですわ」と光流は自信満々に断言していたが、他の四人はその理由についてはさっぱりだった。

 

「―――道鏡の後継者を名乗る退魔師、『()()()()』がアメリカで触手の式神を使役して現地退魔師を襲撃している」

 

 この文面がどこまで道鏡の逆鱗に触れる代物なのか、理解できなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 アリゾナ州の人里離れた荒野の果て、道路からすら遠く離れた赤土と枯草のみが視界に広がる世界。そこに()()は現れた。

 

 

 ―――巨大な肉塊である。

 

 

 全長は十メートルを超え、横幅も同様。ドーム状に肥大化した肉塊は発生からわずか数分足らずでそこまでの大きさに達していた。

 まるではらわたを剥き出しにしたようなピンク色の体表は、不随意運動じみた不規則な動きで悍ましく蠢いている。時折噴き出す霧状の体液は、風に乗って周囲に滞留し近寄ろうとする人間に言いようのない不快感を催させる忌避剤として作用していた。

 

 ―――そう。これより半径2キロメートルに人影はない。事前の人払いもあり、この場に余人が立ち入る余地などないのだ。

 

 ゆえに肉塊の内部でどのように淫惨な惨劇が起きていようと誰にも知る術はなく、助けが来る可能性も皆無。この肉塊妖魔に単身で挑む退魔師は、敗北の先には絶望のみがあると心しておかなければならない。

 

 ――――――彼女たちのように。

 

 

 ばちゅん! ずちゅぅぅぅ……

 

「クほぉぉぉっ♡ おぉっ、イクっ! イクイクぅぅぅっ……!!」

 

 異界化され外部と隔絶された肉塊の内部。悍ましいピンク色の肉壁と触手に支配された肉部屋に、粘音と嬌声が響いた。

 

 12畳ほどの空間である。壁や天井からは様々な形状をした肉触手がいくつも生え、先端から白濁と透明な先走りを滴らせている。タラタラと滴り落ちて肉床にたまる白濁は、肌に触れるだけで性感を数千倍に引き上げ、気化しては肺から取り込んだ女の発情を煽る淫毒を含んでいた。

 一度肉塊に取り込まれれば最後。常人ならば一分と持たずに発狂する淫獄へ囚われ、雄を求めずにいられた女退魔師は皆無である。

 

「んひぃぃっ、ヒぃっ、ぁっ♡、あひぃぃぃ……っ♡」

 

 ビクンビクンっ! とひときわ痙攣して仰け反る肢体。表情は快楽に蕩けきり、汗の滲む肌は欲情に紅潮している。絶えず襲い来る絶頂に抗うこともできず、淫猥な腰をカクカクと動かして快楽に耽っている。

 魔神マスティマート討伐を称えられていた聖女は、今や無様な敗北姿をさらしていた。

 

「―――いつか言った通りのさまになったな、リーゼ・ヘルデブランド」

 

 床から突き出た肉椅子に腰かけた男が言った。赤髪のシスターは男の太腿の上に背中向きに跨らせられ、逞しい剛直がリーゼの蜜壺を貫いている。恥ずかしげもなく大股開きにさせられ、破り捨てられたハイレグクロッチの残骸から結合部が丸見えになっていた。秘裂が限界まで伸びきって極太の肉棒を咥えこみ、いやらしい涎を垂らしながらしゃぶり上げている。

 肉棒が青筋を浮かべてびくりと震えるたびに、誤魔化しようのない喜悦がシスターの口元に浮かんでは消え、取り繕うように引き締める姿はある種の滑稽さすら感じさせた。

 

 この淫靡極まりない光景を目にして、彼らがつい十分前まで殺し合っていたなど誰が想像できるだろうか。

 

 

 まぐわう男女の周囲には、絶望の光景が広がっていた。

 淫霧が充満する肉部屋、絶えず粘液を噴き出すピンクの壁、床は足首までが白濁につかり、いかな退魔装束とて浸透して肉体を蝕むだろう。

 

 ――――――そしてその中に、累々と倒れ伏す四人の退魔師たちの姿があった。

 

 

 

 ―――荒神光流。今回の道鏡討伐の音頭を取っていた、リーゼとも因縁深い『イバラの姉妹』外部協力者。

 道鏡を誘き出す策略を練り、不敵な面持ちで成功を確信していた彼女は―――

 

「んはぁ♡ ぉぉっ、ぉぉぉ~~~♡」

 

 みっともなく仰向けにひっくり返り、理性の砕けきったアヘ顔を晒していた。

 だらしなくガニ股に開いた股間。極太肉棒を捻じ込まれた淫裂は閉じきることもできずにぽっかりと口を開け、腰の痙攣と同時に子種汁と愛液の混合物を噴き出している。

 道鏡に敗れ、触手に囚われながら逞しい男根を鼻先に突き付けられて真っ先に白旗を上げたのは光流だった。恥も外聞もないおねだりもあって、いの一番に男に抱かれ孕まされた。

 男に受けた種付けプレスの余韻に浸りながらうっとりとボテ腹を愛おしげに撫でさする姿には、普段の野心に満ちた狡猾な巫女の面影など微塵もなかった。

 

 

 ―――『イバラの姉妹』、アスカとシズル。一年前、マーテルの事件で異世界から召喚され、そのまま退魔師としてめきめきと名を上げた新進気鋭。

 刀を用いた苛烈な攻めを得手とするアスカと、符術を駆使して浄化から封印まで多彩なサポートを得意とするシズルの二人は、既に『姉妹』内でコンビネーションにおいては並ぶもののない実力を誇っていた。

 言語にも堪能で、ヨーロッパ全域は当然、日本語や仕事で立ち寄ったアフリカのマイナー言語まで習得するほどの多芸さを誇る。今や古参の『姉妹』よりも重宝される戦力とみられていた。

 自信と気力に満ちた笑顔で意気揚々と道鏡に挑んだ二人。しかし―――

 

「あぁん、シズルのおっぱい凄いぃ……ッ♡」

 

「だめぇアスカぁ、ザーメンこぼれちゃいますわぁ……♡」

 

 仰向けにM字開脚を晒すシズルにのしかかる形でアスカが倒れ込み、互いの淫裂を擦り合わせて慰め合っていた。

 生暖かいザーメンプールに心地良さげに身を浸すシズルと、その柔らかい白乳房を揉みしだきながらシズルの顔についた白濁を舐め上げるアスカ。二人の腹も光流と同様に精液で膨れ上がり、その蜜穴からは止めどなく白濁が噴き出している。

 二人のうち先に道鏡が手を付けたのはアスカだった。かつて魔神ヴズ=カズラスに囚われていた際に何十もの魔物を産み落とさせられた金髪剣士の子宮は、男の極太チンポの責めに呆気なく陥落したのである。

 猥語を連発し中出し種付けをおねだりする屈服の女剣士。彼女の気持ちよさげな悶絶絶頂を目の当たりにしたシズルが耐えられずに隷属を誓うまで時間はかからなかった。

 男の逞しいペニスで可愛がられた二人はひとたまりもなく、退魔師としての矜持や正義など投げ棄てて孕み奴隷としての幸福に浸りきっていた。

 

 ―――そして、今回の作戦の切り札、霜月姫丸。

 日本の学生と『イバラの姉妹』、二つの立場で二足の草鞋を履く彼女は、その実将来を嘱望される忍者である。

 目にも留まらぬスピードから繰り出される必殺の技の数々は対人戦闘に特化していて魔物相手には適当といい難いが、あり余る戦闘センスがそれを補っている。

 当人は努力を嫌う享楽的な性格でありながら、その天才的な才能が彼女の傲慢な態度を許していた。

 円城咲耶など過去の遺物と豪語してはばからない姫丸は、今―――

 

「んんぅぅぅっ!? んむぅぅっ、んんぉぉぉッ!?」

 

 触手に四肢を拘束され、肉塊に()を施されていた。

 退魔スーツなどとうに溶解液で溶かされ、五人の中で最も豊満な肉体を惜しげもなく晒されている。どっしりと張り出したヒップから太腿までに淫毒まみれの触手舌が巻き付き、汗ばんだ肌を舐め上げていた。

 人の顔ほどもある巨大な美乳には搾乳機じみた吸盤が張り付き、内部にびっしりと生えたブラシ状の細かい触手が絶え間なく乳首と乳輪を愛撫し続けている。

 愛蜜がとめどなく溢れる淫裂はヒレ状の触手が張り付き、陰唇を揉み解すと同時に姫丸が絶頂のたびに噴き上げる潮を丹念に舐めとっていた。

 アナルに突き込まれた肉棒触手は、直腸内を蹂躙しながらもスポンジのような先端から淫毒を分泌し、捕らわれた女忍者の尻穴から排泄機能を奪い性感帯へと変える肉体改造を今なお推し進めている。

 苦悶に歪む姫丸の美貌。その口には野太い肉棒触手が突き込まれ、喉奥までを使った口奉仕を仕込まれている。肉棒の幹には真珠大の瘤がブツブツと生え、姫丸の舌が瘤をなぞると先端から濃厚な淫毒を滲み出した。気ままなストロークで喉奥を突き責める触手に、始めは嫌悪感剥き出しだった女忍者は、口の中に溜まった白濁を否応なしに飲み下すたびに眉間の険が薄れていっている。

 苦しげな呻き声には艶が入り混じり、直腸を拡げられる衝撃に背筋を逸らして触手アクメを堪能する姿からは、初めにあった反抗心が見る影もなく消え失せていくのが見て取れた。

 

 

 ――――――これが五人の末路。

 現『イバラの姉妹』において集められる最高戦力の結集、その結果だった。

 これだけあって、道鏡にはなお及ばなかった。知らず男の逆鱗に触れた五人は、瞬く間に打ち伏せられたのである。

 知り合って日は浅いとはいえ、背中を任せるに足る頼もしい仲間がことごとく倒され肉体を貪られた末に、最後は自ら腰を振り子種をねだる堕落の光景を、リーゼは一部始終見せつけられていた。

 

 

「蛮勇のツケはこうして支払われるわけだ。どう思う、リーゼ?」

 

「んぉぉっ……だ、誰が……ぇぁっ♡」

 

 耳元で囁かれる男の声にゾクゾクと背筋が震えた。息も絶え絶えに反駁しようとするも、首筋をパクリと甘噛みされるだけで途絶えてしまう。

 じゅるじゅるといやらしい音を立てて首筋を啜り上げる道鏡。右手はリーゼの太腿を撫でまわし、左手の指先は硬くなった乳輪をスーツ越しにコリコリと引っ掻かれる。極薄の退魔スーツは素肌と同じ感触を伝えてくるはずだというのに、スーツを破って直接触ってくれないことがもどかしくてたまらない。

 

(ダメっ! ダメよリーゼ! こんな所で負けるわけにはいかないわっ! わたしまで堕ちたら……堕ちら―――あひぃぃぃっ!?)

 

 ―――ごりゅん。

 

 硬い鈴口が子宮口を捏ね上げる。たまらず仰け反ってアクメに浸るリーゼに男が言った。

 

「無駄に足掻くな。お前の弱点は知り尽くしている。我慢するだけ辛いだろう」

 

「こんっ、こんなの弱点じゃないわよぉっ♡ こんなのっわたしじゃなくたって弱いにきまって……おほぉぉぉっ♡」

 

 再びのポルチオ突き。もはや耐えることすら思考にない。腰を掴まれて持ち上げられ、ただ落とされる。それだけの行為がこれほどまでに逃れ難く心地いい。

 隆々たる肉棒が淫壺を我が物顔で蹂躙し、ミチミチとひしめきながらカリ高のエラで蜜襞を引っ掻き、カチカチの亀頭が濃厚なカウパーを子宮口になすりつけては去っていく。これに耐えられるメスがどこにいるというのか。

 

 リーゼの反論にもならない嬌声に口元を歪め、男は女の頬をゾロリと舐め上げた。

 

「欲しいか?」

 

「…………っ」

 

「欲しいと言え。そうすれば――――――堕としてやる」

 

(あぁ……っ♡)

 

 子宮が疼いてたまらない。

 何もかも忘れ果てて(ごしゅじんさま)に縋りつき、媚肉を揉み潰され雄汁を注ぎ込まれながら味わう絶頂は、一体どれほど気持ちいいだろうか。

 想像するだけで被虐への期待が手足から反抗する気力を奪っていく。一年前はどれだけねだっても注ぎ込んでくれなかった熱くてドロドロの濃厚精液が、今はただ頷くだけで―――

 

「いや……いやぁっ……!」

 

「いい加減楽になれ。ただ受け容れればいい。お前の(ココ)は、とっくに降参しているぞ?」

 

「おほぉぉぉお……っ♡」

 

 子宮をグニグニと捏ねまわされるたびに、途方もない切なさが脳髄まで駆け上る。途切れない軽イキにブーツを溶かされた裸足が宙を掻き、男の逞しい脚に縋りついた。

 背中に当たる厚い胸板と尻肉を刺激する剛毛の感触。汗ばんだ肌と肌がこすれ合う感触は夜ごとの自慰よりも甘美を極め、リーゼの身体を軽々と抱える男を突き飛ばそうという考えは端から吹き飛んでいた。

 

「もはや逃がさん。いつぞやのように半端に抱いて放流などしてやらん。お前が死ぬか壊れるまで、このまま永遠に犯し続けてやる」

 

「くふぅぅっ、ふぁぁっ、こんな……あぁっすごいぃぃ……っ!」

 

(あぁそんな……っ、ずっと、このまま……っ♡)

 

 男の死刑宣告に等しい宣言に返す言葉すら形にならない。

 敗北の淫乱シスターの脳内にあるのは、自らの蜜壺でひしめく肉竿が小刻みに上下する感触だけだ。

 亀頭が襞を押し広げ、降りっぱなしの子宮を小突きまくる。あまりに巨大な肉棒がズボズボと出入りする壺口はグロテスクに伸びきり、愛液とカウパーの混合物が泡立って溢れ出していた。

 

「そんな、そんなのぉ……ぉ゛ぉ゛っ♡ それダメぇっ、そこでビクビクさせないでぇ……っ♡」

 

(そこで子宮潰さないでぇっ! 太すぎるっ、長すぎるぅっ! こんなに逞しいので気持ちいいところ全部潰さないでぇっ! こんなの凄すぎて壊れちゃう……ッ)

 

「壊れろ。堕ちろ。もはや生かしては返さんと言ったぞ」

 

「クひぃぃぃぃぃぃっ♡ イク、イクゥゥッ! またこの極太ペニスにイカされるぅっ! もうイキたくなんてないのに子宮ゴリゴリされただけでイっちゃうぅぅぅっ♡」

 

 まるでリーゼの心を読んだかのように男が耳元で囁き責め立てる。イクのが癖になってしまった愛壺からはダラダラと涎がしたたり、堕とされる瞬間を今か今かと待ち望んでいるかのようだ。

 

「くぉぉっ、ぉほぉぉぉっ、おっ、おぉぉっ、おぁぁぁ……ッ! 無理ぃっ♡ こんなすごいの耐えるなんて無理よぉぉっ♡ もう許してぇ……!」

 

「許して欲しいのか?」

 

 ついにシスターの口から漏れた哀願の言葉。それに男は口元を嘲りに歪めると、大口を開けてリーゼの首筋に噛みついた。

 頸動脈を圧迫される感覚、紅潮した肌に男の犬歯が食い込む痛み。―――しかし苦痛以上に、男の手ずから所有の証を刻み込まれるような隷悦が湧き上がった。その証、男が首筋をしゃぶるのに夢中で責めが止まっているというのに、リーゼの腰は肉棒を求めてヘコヘコと無様に動き続けている。

 

「―――許して欲しいなら……わかるだろう?」

 

 ブチブチブチ……!

 

「あはぁぁぁ……!」

 

 男のゴツゴツとした手が残骸のようになっていたリーゼの退魔スーツを引き千切り、その裸体を今度こそ白日の下に晒し上げた。天を突くように張り出した乳房の先には、硬くしこった乳首がツンと露わになっている。

 剥き出しにされた美乳を無遠慮に揉みしだき、男が耳元で囁く。

 

「俺のモノになれ、リーゼ」

 

 その誘惑の、何と甘美なことか。

 

「復讐は終わった。英雄など辞めてしまえ。剣の代わりに俺のチンポを握り、俺の子を孕みつづけろ」

 

 それは告白ですらない命令だった。退魔師としての尊厳など欠片も認めず、雄にただ奉仕する繁殖奴隷として生涯を終えろという宣告。リーゼのなけなしの理性が反感を叫ぶ。

 

「ふ、ふざけないで……! 今さらあなたの赤ちゃんなんか―――んむぅぅっ!?」

 

 罵声は唇ごと封じられた。暴れようとする舌は容赦なく吸い上げられ、気が遠くなるほどのディープキスを強いられる。

 あたかも上位者による搾取そのものだった。舌の根が痺れるほどの勢いで吸い上げられたリーゼの唾液。男が喉をゴクゴクと鳴らしてそれを嚥下するのを唇越しに感じるたびに、言いようのない高揚感が湧き上がってくる。

 それは既に屈服した雌奴隷の本能からくるものなのか、キスに心を奪われた女には解からない。

 ただ―――

 

(さい、あく……最悪よ……っ)

 

「……ぷはぁ、はむっ。じゅるるるるぅぅ……はぶぅ……っ」

 

 

 ()()()()()

 

 

 男の唇を甘噛みし、歯茎を舌先でなぞり上げる。戯れるように舌同士を絡め合い、男に負けじと渾身の思いで吐息を吸い奪う。

 唐突に熱心になったリーゼのキス奉仕。その中には一方的に自分を翻弄する男への反骨心が燃えていた。

 

(……最低っ、こんなに太くてカチカチなペニスで散々いじめておいて、トドメなんていつでもさせる癖に……っ)

 

 ずるい。この男ばかりズルい。

 さっきから私の汗を舐めて涎まで飲んで、そのくせ前回は一滴だって膣内に精液を注ぎ込んでくれなかった。

 何も知らないくせに。翌朝目覚めたモーテルのベッドで、ありもしない温もりを探した女の気持ちがわかるか。二週間後、どんな気持ちでドラッグストアに足を運んだか。夜な夜な自らを慰める時、どんな淫らな言葉でいもしないご主人様へのおねだりを口にしているのか。想像したこともないくせに……

 

「んんっ……最、低っ……ずずぅぅ……はむっ、んむぁぁ……さいていよ……っ」

 

「その最低な男のチンポに夢中なのはお前だろう?」

 

「くぉぉッ!? おっほぉぉぉ~~~~~っ♡」

 

 男の腕が伸び、淫紋が煌々と輝くリーゼの下腹部を鷲掴みにした。臍から下がぽっこりと怒張の形に盛り上がった下腹部を掴み、まるでオナホのようにしごきあげる。

 

「はひぃっ……ヒっ、いぃぃぃぃ~~~~! それダメそれダメそれダメぇぇぇぇっ♡ 気持ち良すぎるイキ過ぎるぅっ!! Gスポもポルチオも全部潰れて―――いひぃぃぃぃっ♡ お願い許してシコシコしないでぇぇっ! あぁすごいぃこんなのっ、こんなのォオ゛っオ゛っオ゛オ゛ォォォっ♡」

 

 背中を仰け反らして断末魔じみた嬌声を上げる淫乱シスター。口では息も絶え絶えに拒絶の言葉を吐くも、右腕は後ろ手に男の首にしがみつき左手はリーゼの腹を抱える男の腕を掴んで離さない。

 やろうと思えばいつでも男を振り払えたはず。今なお蜜壺でひしめく剛直を引き抜くことなど容易くできたはず。なのにそれさえせずにこうして男に背中を預けて乱れきっているのはなぜか。

 

 いっそ優しげな声色で男が囁く。

 

「お前は俺の奴隷だ、リーゼ」

 

「ちがっ……あへぁぁぁっ♡ わた、おっおっおぉぉぉっ♡ あなたなんかの奴隷になんて―――はむぅぅぅぅ~~~っ」

 

(あぁまたキス……っ、キス、キスすごいぃぃ♡)

 

 否と答えようとする唇は容易く塞がれた。

 長く生温かいぬらぬらとした舌が口の中を蹂躙し、男の唾液がたちまち充満していく。ごくんと喉を鳴らして嚥下すれば、火酒が胃の腑を焼くような酩酊感と充足感が脳髄まで走るようだった。

 

 ぷはぁ、と熱い吐息とともに唇を離せば、互いの涎が名残惜しげにアーチを描いた。たまらず舌を使って手繰り寄せて啜り上げる。男と混ざり合うモノ、男に与えられたモノ、全てを無駄にしたくない……そんな思考に染め上げられたリーゼに、はしたなさなど気にする余裕などなかった。

 

「俺はお前の何だ? リーゼ。一年前に教え込んでやっただろう?」

 

「あぁ……ご主人様、んぉぉおおおおっ、ご主人様ぁ……っ♡」

 

 なんという甘美な響きか。

 己の生殺与奪を屈服したオスに捧げて慈悲を乞う。あらゆる尊厳を投げ棄てた呼び名だというのに、どうしてこんなにも心が躍る。

 このまま逞しい雄棒に蜜壺を潰しつくされ、身も心も男に穢し尽くされたとき、一体どれほどの官能がこの身を襲うのか。

 想像するだにたまらない悦楽への期待に、奴隷シスターはゾクゾクと背筋を震わせる。

 

「孕め、リーゼ」

 

「くぉぉぉっ♡ ほぉぉぉ~~んんん♡ やめてぇっ、Gスポとポルチオゴリゴリしながら言わないでぇぇぇっ! あひぃっ、ぃぃいいいいっ♡ もう気持ち良すぎて子宮が馬鹿になってるぅっ! だめなのにぃっ、ご主人様専用にされちゃダメなのにぃ……っ」

 

 一年前は聞けなかった、堕落を誘う決定的な一言。肉体は既に陥落済みで、心すら男を求めて飢餓寸前。爪の先で理性が留まっているのは、『イバラの姉妹』としての使命感が引っ掛かり続けているからだ。

 そしてその未練を男は容易く見抜き、言葉で切り崩しにかかる。

 

「何を怖れる、何を拒む。ダメなものがあるものか。聖典にも記してあるだろう、『産めよ、増やせよ、地に満ちよ』と。より原理的な使命に従うことに何の障りがある」

 

「そんなっ、わたしはぁっ、いばっ、イバラの―――ぉ゛ッお゛ぉっぉ゛お゛お゛お゛っ♡ まらしきゅうごりごりぃぃぃ♡ はむぅ、じゅるるるっ、んふぁ、んむぅぅぅぅぅっ♡」

 

 なけなしの気力を振り絞った反論も、唇を塞がれては何の意味もない。たちまち表情を蕩けさせたリーゼは懸命に舌を絡めさせ、男から注がれる涎を喉を鳴らして飲み干した。

 

「俺は悪魔ではない。改宗しろなどとは言わん。信仰はこれまで通り神に捧げればいい。代わりにそれ以外のすべてを俺に捧げろ」

 

「そんなのっ、そんなのだめぇっ! だめ―――ぇはぁぁぁっ♡」

 

「ダメなものか。騎士は神に祈りながら主君に仕える。奴隷は讃美歌を唱えながら主人に仕える。神が彼らを二君がどうこうと咎めたことがあるか?」

 

「それは……それはぁぁぁ……っ、んぉっ、おっ、おぉぉぉっ♡」

 

「『主は我が牧者なり。我乏しきことあらじ。主は我を緑の野に伏させ、憩いの水際に伴い給う。たとえ我死の陰の谷を歩もうとも、災いを怖れじ』―――なるほど道理だ、主は常に傍らにある。だが羊飼いはあくまで管理者に過ぎない。羊の主人は別にあるものだ」

 

「ひ……ぃぃぃ~~~~~っ♡」

 

 詩編まで諳んじて責めたてる道鏡。リーゼが堕落し孕み奴隷になり果てることを、いかに神が許し、背中まで押してくれているのかを滔々と囁き続けてくる。

 あからさまな詭弁である。しかし追い詰められた敗北シスターの精神は男の理屈に瑕疵を見つけられず、逆に免罪符とばかりに堕落の言い訳にしようとした。

 

 快楽に正直になってもいいのだと。

 ご主人様にかしずき、子を産み育てるだけの雌に成り果ててもいいのだと。

 

(そんなの……そんなの……)

 

 ――――――その瞬間、リーゼの中で何かがぶつりと切れた感覚がした。

 

 

「―――最っ高すぎるぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~っ!!!」

 

 

 何かが折れた。何かが砕けた。後戻りができないほど自分の中で何かの方向が変わってしまった。

 だがその感覚は歓喜の絶叫が口から迸るほど心地よくて、それは断じて誤りではないのだと雌の本能が叫んでいる。

 

「突いて! もっと突いてぇっ♡ ご主人様の極悪ペニスで気持ちいいところ全部ズボズボしてぇぇぇっ!!」

 

「リーゼ。これの呼び名は前に教えただろう?」

 

「あぁ、ちんぽぉ♡ オチンポっ、オチンポっ、オチンポぉぉぉっ♡ 最悪で最高なぶっといオチンポぉぉっ! こんなのでゴリゴリされたら堕ちるに決まってるじゃない! 一年もおあずけして―――むふぅぅぅっ♡」

 

 快楽に崩れきったアヘ顔はもはや別人と見紛うばかり。彼女がかつて指折りの退魔師であったなどと一目でわかる人間がどれほどいるだろうか。

 唇を奪われ、力尽くに舌を吸引されればそれだけで絶頂した。カクカクと痙攣する安産型の腰は、今なお呑み込んだままの剛直から精液を搾り出そうと渾身の思いで締め上げている。

 

「―――ならば宣誓の時間だ」

 

 それはまるで、契約を迫る悪魔のような口ぶりで。

 

「リーゼ・ヘルデブランド。富める時も健やかなる時も、お前は俺の専用孕み奴隷として生涯を捧げるか」

 

「捧げますぅっ♡」

 

 即答する奴隷退魔師の顔は、これ以上なくだらしなく無様に歪んでいた。

 

「わたし、リーゼ・ヘルデブランドはぁっ、ご主人様の奴隷として病める時も貧しき時もぉっ、んひぃ、一生かけて忠誠を誓いますぅぅっ♡」

 

(あぁ……お父様、お母様。わたし……リーゼは幸せになりますっ♡ 家族も一杯増やしてっ、いっぱい愛して愛されてぇ……っ♡)

 

いや、そこまでは別に……ゴフン。―――そうか。ならばこれが誓いのしるしだ」

 

 下腹部にて爛々と輝きを放つ大輪のごとき淫紋。第五段階に至ったそれは、リーゼの子宮が精を受ければ確実に妊娠することを示していた。

 後戻りのできない隷属の証。しかし屈服シスターはそれを見ても恐れるどころか、いっそ嬉々として腰を振った。

 

「ご主人様っ♡ ご主人様ぁっ♡ ご主人様の孕ませオチンポで種付けしてぇっ♡ おほぉぉすごいぃぃ♡ わたし赤ちゃんつくってる! あはっ♡ こんなの反則よぉっ! こんな逞しい極上チンポで愛されたら堕ちないわけないじゃないっ! あひぃぃおなかめくれてまたイってるぅぅぅ~~~っ♡」

 

 ごつごつと荒々しいストロークでポルチオをいじめ抜く極悪肉棒に、リーゼはメロメロに蕩かされていた。膣襞を押し潰し淫膣を拡げる亀頭も、愛蜜を根こそぎ掻き出しながら内臓ごと引き出すようなカリ首も、なにもかもが愛おしい。

 マスティマートなど比べるべくもない。あの魔神の触手は獲物を絶望させ諦めさせるもので、この男の巨根はメスを支配し屈服させるものだった。

 この男に組み伏せられたい。このチンポに孕まされたい。そうすることで得られる圧倒的な充足感。この行為こそが男の()なのだという確信がたまらなく胸を熱く満たすのだ。

 

(主よ、主よ、あぁ神様! ありがとうございます、ありがとうございます……っ! リーゼはあなたのお導きでご主人様に巡りあえましたっ♡ あぁわたしの馬鹿っ、もっと真剣に祈っておけばもっと早く出遭えたのにぃ……っ!)

 

「おヒぃぃっ♡ まら大きくなったぁっ♡ もうおまんこギチギチなのにオチンポまらおおきくなったぁぁ♡ もうダメもうダメ絶対妊娠しちゃうぅ♡ おほぉぉぉっ、らってこのオチンポ絶対受精させる気満々じゃないっ♡ ~~~ぃひぃぃぃまらおっきくなったぁぁぁ~~~♡」

 

 子宮を突きあげるたびに大きさを増していく怒張。それは射精への秒読みであり、リーゼが死ぬまで孕み袋に成り果てる最後通告だった。

 快楽に脳髄まで支配された女退魔師はもはや形ばかりの拒絶を口にすることすらない。むしろ自ら種付けをねだって男の逞しい腹筋に自らの媚尻を押し付け、更なるスパンキングすら求める始末。

 そして―――

 

 

 ―――ぼびゅうううぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

 

 その吐精は、リーゼが想像していたあらゆるそれを凌駕していた。

 

「お゛お゛お゛お゛っ♡ お゛ほぉ゛ぉ゛ぉ゛おおおぉぉ~~~~♡」

 

 獣じみた野太い嬌声が喉から迸る。ぶちまけられた白濁は子宮を瞬時に満たし、逃げ場を失って膣壺内を荒れ狂った。

 一体誰が耐えられるというのだ。熱くて濃厚な女殺しの孕ませザーメン、その直撃を受けて正気でいられるメスなどどこにいるというのだ。

 

「おっほぉぉぉ―――むふぅぅぅっ!? ふむんぁ、んんんんんん~~~~~~っ♡」

 

 そして男はリーゼのなけなしの断末魔さえ許さなかった。弓のように背を仰け反らせ舌を突きだして咆哮じみたアクメを晒すリーゼの唇を奪い、舌の根が痛くなるほど吸い上げる。

 もうこうなればマゾ奴隷に為す術はない。後ろ手に回した腕で男の首に固く縋りつき、見る影もないアヘ顔絶頂をご主人様の目の前で見せつけるだけだ。

 

 鍛えられたリーゼの腹筋を押し退けて、精液が腹を臨月のように膨らませていくありえない光景。膨らんだ腹の分だけが注がれた愛の証と思えば、悍ましさなど微塵も湧いてこない。

 十秒以上にわたる射精が終わり、なおも硬さを失わない逞しい肉棒。ヘコヘコといやらしく腰を動かして尿道に残る精液を搾り出そうとするのはもはや本能的な行為だった。なぜならばリーゼは既に半分以上意識を手放している。

 

(あぁ……さい、こぅ…………)

 

 拘束を解き放たれ、前のめりに倒れる隷属の退魔シスターの顔には、これ以上ない至福の笑みが浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 敗残シスター、リーゼ・ヘルデブランドの末路は明快である。

 心の底から道鏡に屈服した彼女は、残りの生涯をご主人様に性奉仕し、子種を注がれ子供を産み育てることを至上の幸福として過ごしていく。

 身も心も固く囚われた彼女を解き放つ術はなく、それを彼女も望まない。

 誇り高い『イバラの姉妹』であったリーゼが再び世に現れることは二度とない。

 

 

(ううん、これがわたしの幸せ。これがわたしの、新しい誇りだから……)

 

 

 穏やかなまどろみの中、リーゼの心に悲観はない。愛するご主人様の子供を、何人、何十人でも孕み続ける―――それが彼女の望んだ新たな使命なのだから―――

 

 

 

 

 

 

「まーさかーり かーついで きーんたろっおー!」

 

「くーまに まーたがり おーうまの けっいっこっ!!」

 

「ハイッシィ ドゥッドゥ ハイドゥドゥ!」

 

「ハイッシィ ドゥッドゥ ハイドゥドゥ!!」

 

 

「……………………………………は?」

 

 

 目を覚ませば、横たわる自分の周りを四つん這いになった男が背中に幼女を乗せて練り歩いていた。

 意味が分からない。

 

 日本語は学んでいたものの、童謡までは履修範囲外だったリーゼにとって、大の男と幼女のそれは何かしらの儀式のようにすら見えた。

 意味が分からない。

 

 気が付けばリーゼは和風の寝巻に身を包まれていて、清潔な布団に横たえられていた。明らかに日本家屋の和室で、つい手を伸ばせば真新しい畳の手触りが返ってくる。

 ますます意味が分からない。

 

「―――む、起きたか。……初穂、そろそろアンパンマンの始まる時間やろ。テレビつけてええか咲耶お母さんに聞いてきぃ」

 

「ぶぅ~~~っ、くまさんごっこがいい!!」

 

 そして始まる親子の会話。ぐずる幼子をあやす男の顔は父性に満ちていて、あれだけリーゼを痛めつけた同一人物とは思えない。

 

「ごめんなぁ、寝る前に一緒にごほん読もうな。プリキュアの新しい絵本買ってきたから……」

 

()()()()がいい!」

 

「えぇ、うそぉ……」

 

 何やら子供の我儘に振り回されている様子。男の着古した甚平の襟を紅葉のように小さな手で掴みながら、幼女は馬の鐙でするように男の脇腹を蹴った。

 幼女の踵蹴り程度でまるで動じる様子もなく、男は困った顔で言う。

 

「いや、せっかく買ったんやし……付録でトントン相撲もついっとったんよ?」

 

「ももたろがいい!!」

 

「わかった、桃太郎な。よりにもよって桃食べたおじいさんたちがハッスルする昔のヤツな。……なんでこんなのが子供向けなん……?

 

 男のぼやきも何のその。絵本の読み聞かせの約束を取り付けた幼女は、上機嫌な顔でパタパタと襖の向こうに走り去っていった。

 気まずい沈黙。あとには寝起きで思考の固まったリーゼと、四つん這いのまま悩ましげに溜息をつく男が残された。

 

「――――――さて、リーゼ」

 

「今の流すつもりなの!?」

 

「さて、リーゼ」

 

 思わず跳ね起きての抗議を丸ごと無視し、男が続ける。

 

「ここがお前の新しい家だ。しばらくはこの客間を使うがいい。朝餉は用意してあるから向こうの大広間に行け。お前の寝坊でだいぶ冷めているだろうから、適宜電子レンジを使うように。わかっていると思うがレンジ対応でない食器はチンするな」

 

「は?」

 

「『イバラの姉妹』の退職手続きはきちんと取るように。どこに住んでいたかは知らんが、私物を取り寄せたいなら清華に言って神守家に送ってもらえ。わかってるとは思うが、足がつくようなものは厳禁だ」

 

「は?」

 

「通り向かいに洋館を建築予定だ。しばらくはお前とアスカとシズル、ついでに光流。将来的に姫丸が主な住人になる。子供部屋も含めると部屋数50以上の大邸宅になるだろう。設計素案はあとで見せてやる。今度の水曜日に建築士が来るから、それまでにあの四人と相談して要望をまとめておくこと。あぁそうそう、これから共同生活になるんだから、自分の役割を周りと相談して決めていけ。閨でアヘアヘ言うだけで飯が食えると思うなよ」

 

「は?」

 

「体がなまっているなら庭の向こうに道場がある。適度に汗を流すといい。咲耶と清華は出産してすぐだから相手をしてやれないが…………ふむ、いまはアスカと姫丸がやり合ってるな」

 

「あぁそういえば二人の掛け声が聞こえてくるわね……って、そうじゃないわよ!」

 

 とうとう限界を迎えたリーゼが突っ込んだ。対し男は心外そうに眉を顰め、

 

「……まさかアレルギー持ちか?」

 

「そうじゃなくて、そうじゃなくて! あぁもう……っ!」

 

 何もかもにツッコミどころが多すぎて言語化できない。頭を抱えて蹲ったリーゼを尻目に男は立ち上がった。

 

「なんにせよ、これから長い付き合いになるんだ。気になることや引っかかることはおいおい解消していけばいい。気長にやるとしよう」

 

 何やら独りで言いたいだけ言った挙句、颯爽と去っていく道鏡。そして後ろ手に襖を閉める直前、振り返って目だけを隙間から覗かせて最後の捨て台詞。

 

「……あぁそうだ。独り寝が寂しくてサカるのは自由だが、汚れたシーツの洗濯は初穂に見つからないようにしろよ? 情操教育に悪い」

 

「しないわよ!!」

 

「それは結構」

 

 パタン、と襖が閉じる。

 今度こそ男の気配が遠ざかり、静寂が戻ってきた。

 誰もいなくなった客間で布団の上でへたり込んでいたリーゼは、どうしようもない脱力感を感じて枕に向けて突っ伏した。

 

「なんか、こう…………思ってたのと違う……ッ!!」

 

 さもありなんである。




道鏡
「ンンンンソンンン!!!! 拙僧弟子を取った覚えなどありませぬぞ!!!」
道鏡は激怒した。必ずやかの邪知暴虐な退魔師どもを除かねばならぬと決意した。
よりにもよって後継者として蘆屋道満は許されない。ロウアイだとかラスプーチンなら笑って流した。道誉とか道雪とか道真なら「そんなもんよね」と納得していた。
しかし道満。蘆屋道満である。これはもはや本来の名字である蘆名とか、実家が兵庫にあることまで知られたうえで挑発されてる可能性が濃厚だった。「蘆名繋がりで獅子斎とか一心とかにすればよかった」と嘆いても後の祭りである。
身バレの危険に晒された道鏡に残された選択肢はひとつのみ。待ち構えている退魔師を殺すか堕とすかして根こそぎ再起不能にし、敵勢力への見せしめにすることである。誰一人逃がすわけにはいかない。


肉塊くん
「えぇっ!? 旅客機の汚水槽に潜入して密航を!?」
できた。
肉塊くんは激怒した。必ずやかの邪知暴虐な飼い主を除かねばならぬと決意した。でも出先で味わった五人が嫁二人に劣らない美人だったので差し引きプラスで溜飲を下げている。
よくよく考えればペットに擬態してケージに入っていれば普通に密入国できたのである。肉塊くんはキレていい。
本質はスカベンジャーなので本来糞便まみれになっても平気なのだが、生まれてこのかた綺麗どころしか食ったことがないのが災いしてかなりの綺麗好き。美人の直腸しか舐めたくねえでござる。
今回あまりの扱いの悪さに内心キレている。なのでヒロインたちへの責めが鬼畜寄り。特に忍者に対してはアナル改造まで施している。
それなりに酷使されているが、引きかえに極上の美人を何人も体内に取り込んで彼女らが撒き散らす体液から精気を摂取しているため、生活環境としてここ以上を望める場所はない。多分道鏡が死ぬまでペットに徹することになる。
日本に帰っては主に離れで異界を形成している。夜22時に渡り廊下から扉が開く異界は、内部の時間が十倍になっていてヤリ部屋としては申し分ない。子供が夜泣きする前に帰ってこれるぜ。


リーゼ・ヘルデブランド
「退職事由ってどう書けばいいのよ……」
このあと『イバラの姉妹』の事務方を相手に途方に暮れた。SEXと出産で忙しくて退魔業ができなくなります……?
なにげに家族願望が強い。幼少期に父母を失った孤独からきている。
気を失った後はてっきり魔王城の牢獄とか肉塊触手部屋に閉じ込められ、永遠に嬲り者にされるものと思っていたのでかなり拍子抜け。でもそれにときめいていた辺りこの人も末期である。
敗因:道鏡の腕に巻き付けた蛇腹剣を逆に引き寄せられ、ベアハッグからの呼吸困難


アスカ&シズル
「手続きとか面倒だし失踪扱いでよくない?」「アスカ……」
巨悪との対峙はもうお腹いっぱい。前の世界を救ったことで義理は果たしている。この世界ではお金稼ぎと若干のスリルを味わうために退魔師になった。
今は目的のモノを見つけた上にヤリたいこともできた。側室とか愛人とか向こうじゃ普通だったしまあ容認できる。まさか自分たちがそうなるとは思わなかったが。
敗因:アスカ 刀を粉々にされたうえ関節を極められ身動きができなくなったところで頸部圧迫
   シズル 認識不能な速度で肉薄、一本背負いで肉塊くんにシュゥゥゥゥっ!


荒神光流
「わたくしもお屋敷の方で暮らしてはいけませんの?」
今回勝っても負けても目的を達した人。肉塊の中に囚われて真っ先に降参宣言した。
道鏡の子種だけが目的だったものの、今回初めて挿入された肉棒にメロメロにされた。派閥争いとかどうでもよくなってきている。それはそれとして野心は捨てていない。
目指すは荒神家当主、そして蘆名家正妻の座である。
敗因:超!! エキサイティン!!!


霜月姫丸
「■■■■■~~~~~ッ!!!」(触手が肛門から口までを貫通している)
今回の敗北の戦犯。敵を舐める悪癖がとうとう致命傷になった。
忍者の癖に初っ端から姿を現して道鏡を挑発したのがいけなかった。唯一の勝ち筋は道鏡の認識範囲外である2キロ先で気配を殺し続け、戦闘が始まったと知るや隠形を維持したまま現地に急行、死角から道鏡を強襲するという全力戦闘のみ。
彼女の手の内を知らない道鏡からすれば最優先で無力化を狙われるという自覚が足りなかった。
所詮はバイト、所詮は学生。しかし年齢でいうなら清華と二歳も違わないのである。この差はいったい……? いやあんまり差はなかった……?
稀少な肉体改造なしで道鏡の御立派を受け入れられる人材。だがそれはそれとして荒ぶる肉塊にアナル改造・消化器官改造を喰らっている。おそらく「もう二度とウンコ出てこないねぇ」な身体になる。
次話で堕とす。
敗因:戦闘開始と同時に全力で猫騙し・脳震盪・心震盪・疑似点穴を叩きこまれ一瞬で気絶






円城初穂
真の暴君。
流行りのニチアサよりも古風な桃太郎の方が好き。早くも鬼退治(たいまぎょう)に興味津々な娘の様子に父は胃を痛めている。
プレゼントに買ってあげた魔法のステッキ(市販)は金太郎ごっこのまさかりになった。
父のことは大好き。二人いる母も大好き。でもしつけに厳しい清華の方はちょっと苦手。
母親が増えるよ、と後日聞かされたときに目を輝かせてるくらいには大人物




だいたい姫丸→アスカ→シズル→光流→リーゼの順番で敗北しています。
リーゼの呼吸困難はどんなんだったかって? きっと口を塞がれて鼻呼吸も間に合わないくらい肺の空気を吸い込まれたんやろうなぁ……

年末までに次話を更新できたらと思います
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