……無理やねん。原作のあんな触手の細かい描写なんか出来るわけないねん。
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……なんでか捕捉されてる……(白目)
ただ戦うだけでは勝機はない。わずか一太刀と一撃で敗れた円城咲耶は、道鏡の身体能力が自分の及びもつかない場所にあることを思い知らされている。
たとえ全裸でベッドの上に寝転がる男に完全武装で斬りかかろうとも、児戯のように弾き飛ばされるのが関の山だろう。
毒を盛ったとしても効果はあるまい。現に道鏡に撃退され這う這うの体で逃げ延びた荒神の退魔師は、呪毒を発する式神を使役していたのだ。
それ以上の毒を咲耶は用意できず、出来たとしても匂いや気配で察知されてしまうことは容易に想像できた。
武器は通らず、毒は効かない。ならばどうやって打倒すればいいのか。
あの男の弱みとは何か。退魔省の提示した大金にすら淡白な反応を見せた男が執着する数少ないものとは?
そこまで考えたとき、咲耶の脳裏に閃くものがあった。
――――
自惚れかもしれない。でも、そうであってほしいという願望じみた想いが予感を補強する。
二度にわたって遭遇した男の言動。一度目は明確に咲耶を救い、二度目は忠告のような言葉まで残して去って行った。そして最後の「俺のモノになれ」――
何も関心が無いわけがない。道鏡は間違いなく自分の肉体を欲している。それも、何かの儀式に使うというわけでもなく、本当にただの女として。
咲耶が付け入るとすれば、そこだけだろう。他の誰でもなく、円城咲耶のみが道鏡の弱みを突くことができる。
咲耶が求めた資料は、神守家が所有する古びた蔵の中にあった。
今は散逸した立川流、その邪教としての側面が記された奥義書である。江戸時代に弾圧され消滅した宗派の残滓を、辛うじて神守の蔵がとどめていた。
そしてこれはいわゆる房中術の手引書である。セックスによって男女の気を高め合い、あるいは一方的に吸精を行う淫魔のごとき外法の極意が記された、もっぱらの退魔師から忌まれる書物だった。
「咲耶お姉さまたっての願いで書物庫を開放しましたが、わたくし自身は反対です」
超実戦的武闘派で知られる神守家当主、神守清華が柳眉を逆立てて異を唱えた。咲耶に渡すために持参した古文書に皺が寄るほど握りしめ、敬愛する先達に翻意を促す。
「敵を、その、セ……ね、閨に誘って討つ、などと。相手が妖魔にしろ人間にしろ、正統な退魔師の手段ではありませんわ」
苛立ち紛れに濡れ羽のような黒髪をかき上げる清華。戦闘の際は教皇庁から取り寄せ神守流の改造を加えたシスター風のラバースーツを身に纏う彼女であるが、何事もない日はこうしてカジュアルな服装に身を包んでいる。
吊り上がった強気な目つきとほっそりとした輪郭が否応なく周囲に鋭い印象を与える、清廉かつ潔癖な退魔師である。
直接的な表現を言いよどみ、つい顔を赤らめてしまうのはご愛嬌だ。
「誰を相手取らねばならないのかは存じませんが、敵ならば武力をもって討てばよいのです。わたくしとお姉さまが二人でかかれば、いかなる魔性とてきっと打倒できますわ」
「いいえ、清華」
確信をもって言い放つ年少の退魔師に咲耶が言い諭す。
「今回の敵は一筋縄ではいきません。むしろ、わたしとあなたで掛かっても九分九厘で敵わないでしょう」
「それほどの……?」
「おそろしく逞し――強靭な肉体能力を持つ男です。アグネアをもってしても一合すら打ち合えませんでした」
日本最高戦力と称される咲耶の敵評に戦慄する清華。姉とも慕う人物がそこまで敵わない敵とは一体……と眉を寄せて考え込む。
対し、咲耶は不意に脳裏に蘇った男の裸体に顔を赤らめ、誤魔化すように口まわりを手で覆った。
咲耶が言う。
「――ですので、もしものことが起きたときのためにあなたは保険に残しておきたいのです。私だけならいざ知らず、神守家の当主までもが同時に不在となればこの国はどうなることか」
「後進は育っていると聞きますわ。公安にも有能な人材がいるようですし――」
「あなたもその『後進』のひとりなのですよ、清華」
やんわりと押し留めて咲耶が言った。立川流の古文書にそっと指を這わせ、気丈にも微笑んで見せる。
「大丈夫、わたしはきっと勝って帰ってきます。こうして勝ち筋を手に入れたことですし、ね」
充満した湯気の中、生温かい水の音が響いていた。いつもなら心地よい温かさのシャワーも、火照った体にはむしろ冷たく感じられる。
「大丈夫……大丈夫……きっとうまく出来る……」
頭からシャワーに打たれながら咲耶は念仏のように唱え続けている。自身を奮い立たせられるように、相手に打ち克てるように。
脳内で何度もシミュレートした道鏡討伐の手筈。それはこれから最終局面にして最難関に到達しようとしている。
術はもうとっくに施したあとだ。あとはこれから男のもとへ赴き、そして――
「――射精。射精さえさせれば。こちらがイクより早く、あの人に射精させれば……」
ぶるりと肩が震え、釣られるように胸に携えた巨大な柔肉がたゆんと揺れる。……気が付けば、乳房にかかる重力の感触だけで感じるようになっていた。
――――房中術。本来は交合する男女が同時に達することによって互いの気を高める手法だ。
咲耶がこれから行おうとしているのは、逆にこれを崩した外法。相手を先に絶頂させ、放出した気を取り込み己のものとするものだ。
これを受けた男は一時的に虚脱となる。精気を奪い取る術である以上、それは女にとって絶対的優位に立てる瞬間。たとえ精力絶倫の道鏡とて、これを受ければ必ずや隙を晒す。
武器は必要ない。弱りきった男など、咲耶の細腕で首を絞め殺すことも可能だろう。
――――男を先にイカせることができれば、の話だが。
(勝ち筋はこれしかないのです。出来る出来ないの話ではなく、やる以外ありません……!)
顔を上げて顔面に熱い水滴を受ける。心地よい温水の感触。――目の前で炸裂したあの人の精液は、このお湯よりも勢いが強く、そして熱かった。
「んんっ……」
明瞭に思い出すことができる。顎が外れる限界まで広げた口を、なお狭いとばかりに押し広げようとする男根の感触を。
腕の筋肉のように筋があり、ビクビクと脈打っていた。喉を占拠する亀頭の感触も、唇に当たった陰毛のゴワゴワした感触も、ありありと思い出すことができる。
「ふぁ、ん……」
目を瞑り、口を広げる。飛び込んでくるものを受け止めるように丸く開けた唇、舌でなぞり感触を確かめる。
視線を落とせば、未だ粘つきの取れない双丘があった。どれだけ濃厚だというのか、シャワーで流れ落ちていない男の精液がゼリーのようにプルプルと震えながら乳房を伝い、ピンク色の乳首に乗りかかろうとしている。
咲耶はそれを指先で掬い取ると、躊躇いなく口に含んだ。
(ぁ……にがい……)
嚥下した子種が食道を伝い胃へと落ちると、火酒でも飲んだようにカッと身体が熱くなった。それは本当に極上の美酒のようで、心地よい酩酊感に酔い痴れる。
知れず、左手が胸を揉みしだいていた。
「ちがう、からぁ……これは、先にイっておけば、イきにくく、なる、からぁ……」
誰に向けて言っているのか。弁解じみた言葉を漏らしながら安産型の腰をくねらせる咲耶。
視線を彷徨わせると、まだ鼠蹊部に白い液体が残っていた。
再び掬い上げる。指で弄ぶと白濁汁はニチャニチャと形を変え、糸を引いて指に絡んだ。ぼうとそれを見つめた咲耶は、粘ついた指先を自らの秘裂に寄せ――
「遅い。20分も経ったぞ」
シャワーの水音が足音を消していたらしい。
突如として脇から伸びた太い腕が咲耶の肢体に絡みつく。不意を衝くように浴室に現れた男は乱暴な動きで後ろから咲耶を抱きすくめ、断りもなく豊満な乳房を揉みしだく。
「んはぁぁぁああ!?」
「悪いが、ご馳走を前に長々と待ち呆けられるほど行儀よくはないんでな」
「そんな――んんんっ」
突然の乳虐に気の抜けた悲鳴を漏らす咲耶。男は背後から彼女の頬に口を寄せ、勝手な言い分を囁く。咲耶の反論はあえなく唇を塞がれて封じられた。
(なんて身勝手な男……こんなのひどすぎますぅ……っ)
男の両腕に添えられた細い腕は蛮行を止めるためなのか、それともただ逞しい腕を感じたいだけなのか。……確かなのは咲耶の腕は道鏡の腕を引き剥がせず、咲耶自身目を細めて口づけを受け入れていること。
舌を交えず、互いの呼気を互いの口内に送り込むキス。荒く上下する互いの胸が同調するようにタイミングを合わせていく。
(あ……あたって、る……)
熱い感触が咲耶の尻にあてがわれている。
つい先ほど喉で味わった肉棒が、衰えもなくいきり立って咲耶の媚肉に挟まれるようにしてうずもれていた。裏筋が肛門をこすり上げるたびに火傷しそうな気持になる。
ズリズリと呼吸に合わせて上下する。押し付けられた男の腰、潰される尻肉は亀頭が上下するたびに形を変え、剛毛混じりの陰嚢がぶらぶらと咲耶の尻を叩いた。
絶え間なく尻穴を刺激する熱い裏筋。まるでアナルを犯されているようだ。
いや、むしろ肛門を破壊されてもいいから容赦なく貫いて直腸をグチョグチョに掻きまわして欲しいと懇願したくなる衝動にすら駆られる。
しかし同時に、この人は絶対にそんなことはしないと理解していた。なぜならば――
「咲耶」
「んぁ……」
乳肉を離れ伸びてきた男の大きな手が、咲耶の首を掴んだ。そのままじわりと力を籠め、女の喉を軽く絞める。
息苦しくなるほどの、しかし決して気が遠くなるほどではない絶妙な力加減。ただ首を締めるという、上下関係を躾け込む行為だけが後に残った。太腿を伝う熱い感触は、感極まって零れた愛液だ。
――ズン、とアナルを擦りあげ、男は言った。
「さっきのアレ、二度とやるな」
「ァ――――」
耳元で囁かれる男の声。喉を絞められ応えられない咲耶は夢見心地の気分のまま、豊かな尻たぶで男根を挟み込む。
男の左手が乳房を離し、咲耶の薄く脂肪の張った滑らかなお腹を撫でまわす。下腹部に刻まれた淫紋は今や大輪の花のように大きく広がり、痛々しいほど鮮やかな赤い光を放った。
赤い模様を指先でなぞりながら男が囁く。
「――少し俺が力んだだけで、お前の喉が裂けるところだった。俺が欲しいのはお前の身体と、心だ。死体なぞ万金積まれたところで御免被る。
わかったか、咲耶? ――――解かったか?」
「――んっ……」
ズルン、と裏筋がアナルを擦るたび、先走りが肉棒と尻たぶに塗り付いて滑りをよくする。竿の太さも大きさも、亀頭の形も、もはや完全に尻に憶えこまされた。きっとこれから毎夜横になるたびにこの肛虐を思い出す。
声もなく微かに頷いた咲耶に満足したのか、男は首から手を離すとまた乳房を苛め始めた。ずっしりとした柔乳を下から持ち上げ、波打たせるように弄ぶ。丸い乳輪を人差し指でなぞり、ボタンかスイッチのように乳房へ埋まるほど押し込んだ。
(あぁ……おっぱいそんなにいじめないでぇ……)
切なげな鼻息を漏らす咲耶。心の声と裏腹に身体は拒む素振りもなく、眼前に持ち上げられた片乳を目の当たりにすると迷いなく舌を伸ばした。
チロチロと自分で自分の乳首を舐めるという倒錯した自慰行為。勃起した乳首で感じる発情しきった舌は、驚くほど熱かった。
咲耶の腹を撫でまわしていた男の左手が、さらに下へ潜りこんだ。茂みすらない女の秘部、こんもりと盛り上がった大陰唇を指先で揉み込むように刺激する。
「あはぁぁあああああ……!」
たまらず咲耶が感極まった息を吐いた。ようやく本命に触れて貰えた満足感と、まだ前も後ろも表面でしか触れられていない物足りなさ。相反する感情が淫欲を煽り、さらに裸身の退魔師を追い詰めていく。
じゅぶ、と男の指先が秘裂の中に沈み込んだ。抵抗はなく、糸を引くほど潤った秘裂は男の指を受け入れ、快感を引き出そうと膣全体を蠢かす。
「なるほど」
男が指先を引き抜いた。秘裂から洪水のように溢れた愛液でギトギトになったソレを咲耶の目の前に見せつけるように掲げてみせた。
「準備は万端のようだな」
(来る……あぁ、来る……っ)
背中を押され軽くかがまされた身体、高く掲げさせられた尻。早く早くとせがむ肉欲がくびれた腰をいやらしく誘うようにくねらせた。
膣口に当てられた熱い感触に、女の胸は期待一色に満たされて、
――――ずぶ。
ひと息に、女の穴は埋め立てられた。
「お、おぉほぉぉおおおお……! んっ、ふぁああぁあぁぁんっ」
挿入は前回以上に抵抗が無かった。
拳ほどの大きさの巨大な亀頭は絡みつこうとする膣襞を蹂躙して前進し、あっけなく子宮口まで到達する。
ぎちぎちに広げられた膣口。しかしそこにもはや苦しみはなく、それ以上の被虐的な快感。子宮を押し上げられる圧迫感はポルチオを押し潰される絶感に塗りつぶされた。
「はぁぁああっ、あっ、あっ、んぉおぉおおおおお……っ!?」
(すごいっ、すごいっ、このオチンポすごすぎるっ! あぁっそこダメダメダメ……!?)
男はすぐに注挿を開始した。バチュン、バチュン、と深く重々しいグラインド。単調で工夫もない腰使いは、しかし着実に咲耶を追い詰めていく。
まるであるべきものがそこに収まったような充足感。天にも昇るようなと称すべき酩酊感に酔い痴れる。このまま登りつめた先にある絶頂が恐ろしくも待ち遠しい。
――――しかし、それだけは通らない。
彼女には使命があり、虚勢で塗り固めたとしても決意があった。
(ダメ、ダメダメ! まだイっては駄目! 約束したでしょう円城咲耶! 必ず勝って帰るって!)
房中術とはすなわちが閨での戦いだ。先に相手に気をやらせた側が主導権を握る。そしてこの男に一度でも主導権を明け渡せば、きっと咲耶はもう戻れない。惨めな敗北にまみれるだろう。
敗れた先に何があるのか。思う存分に子宮を突かれ、痛いほどに乳房を揉み潰され、口の中は男の唾液で満たされる。膣の中がパンパンになるほど子種汁が注ぎ込まれ、それでもなお足りぬとばかりに男に愛され続けるのだ。それはどんなに――
「あぁぁあああっ、んんっ、んふうぅぅぅっ、んんんんぁっ!」
不埒な妄想、流される思考。
雑念の混じった頭を振り払い、咲耶は下唇を噛んで正気を保った。切羽詰まった荒い鼻息が漏れ出てくる。
(余計なことを考えてはダメ! ただこの人をイカせることだけを考えて、はやくしゃせいを、ぉぉぉおおおおおっ!?)
――ずしん、とひときわ大きな一突き。
脳天まで痺れる快感に、咲耶は舌を突きだし背筋を仰け反らせて耐える。ビクビクとした震えが尻肉にまで伝わった。
――――耐え抜いた。耐え抜いてみせた。
達成感に安堵する咲耶。これにさえ耐えたのだ、次の責めにもまた耐えて、男の射精まで我慢し続ければ、それでこの拷問じみた苦悦も終わるのだと――
「なぁ、咲耶」
不意に耳に届いた男の声。
「なんだか、とても言いづらいんだがな」
緩やかに膣内をこね回すようなストローク。肉棒から張り出したエラが愛液を掻きだし、足元でびちゃびちゃと音を立てる。
荒い息遣いをどうにか整え、咲耶が返事を返そうとした、その時、
「――――お前、とっくに負けているぞ」
何を言われたのか、わからなかった。
「え――――?」
「房中術だろう? 俺の射精を誘って弱体化させようとした。まあ、随分と思い切ったことを考え付いたもんだが」
視界が霞む。目の前の己が寄りかかっている壁の模様ですら滲んで見えるほど。
どうしてこの男が咲耶の秘策に見当をつけているのか。そもそも何をもって咲耶の負けを宣言しているのか。
「俺の耳は地獄耳でね。さっきシャワーを浴びながら唱えていたの、大半が意味不明だがダキニ天の真言だけは聞き取れた。――男と女がまぐわう前にそんなものを唱えるなんぞ、ダキニ天法の立川流くらいしか思いつかない。
……まさか前世の14歳知識が役にたつ日がこようとは……」
「――――っ」
頭がくらくらする。確かに感じ取れるのは己の中で脈動する熱い肉の塊だけ。
道鏡に思惑を読みきられていた。その絶望感に頭が真っ白になった。
ぐちゃぐちゃになった思考。足元が大元から崩されたような不安感。
呆然と立ち尽くす咲耶の耳元に口を寄せ、男が言う。
「なによりお前――――入れた直後からイキまくってるぞ」
決壊した。
「んぉぉおおおおおおお!? ほぉおおおおっ、おぉぉっひぃいいいいぃ!? いいぃぃいああああああ!?」
白い喉から迸る獣のような嬌声。クリアになった世界では咲耶の叫び声ばかりが響き渡っている。
「ちが、ちがうっ、ちがいますぅぅぅっ! わたしはイってなんか、まだイってはぁぁぁぁダメダメダメそこらめぇええええ!」
「何を言ってる! さっきから一突きごとにビクビク震えて俺のチンポを締め上げてるだろうが! これがイッてないなら何なんだ!?」
「んっひぃぃいぃ!?」
ずしん、ずしんと、まるで巨木の打ち込みのような勢いで男が腰を叩きつける。意味のある言葉も返せず、女はあられもない悲鳴を上げた。
「わ、わたしはっ、この国の退ま師としてぇっ、あな、あなたをたおすた――んんんん!?」
「まだ言うか! ならこれを見ろ!」
荒々しく背中から抱きかかえられ、真横を向き直させられる。目の前には壁にかけられた等身大の鏡。そこに写っているのは――
(――だれ、これ……?)
女がいた。
後ろから男の人に愛されている。
だらしなく緩みきった顔はとろけにとろけ、だらりと垂れた舌から涎が垂れている。
潤んだ瞳は淫欲に燃え、鏡越しに見かえすだけで子宮が疼きそう。
毛もない膣穴には腕ほどの剛直が出入りしていた。膣口が限界まで伸びきり、ふしだらな涎を垂らしながら肉棒にむしゃぶりついている。
そのさまの何といやらしいことか。そこにいるのは退魔師ではなく、女ですらない。男の肉棒を求めて潮を噴く、浅ましいメスの姿だ。
(これが、わたし……? こんな、こんな――――あはぁあぁあああ!?)
――バチュン、とひときわ大きな水音。尻肉が潰され、ぐりぐりと押し付けられる男の腰。
「よく目に刻み込め! これがお前の本性、これがお前の正体だ!」
「ち、がぁぁぁあああああっ!? ひぃぃいいいいい!?」
「またイったな! 潮まで噴いたぞ、えぇ!?」
「イってないぃっ! イってな――――らめらめらめらめイクイクイクイクぅぅぅぅうぅうううううっ!!」
支離滅裂に泣き叫ぶ咲耶。凛々しかった面影は崩れ去り、子供のようにいやいやと首を振るものの、その視線は鏡の先の淫蕩な自分に、そして己を貫く怒張に釘付けとなっていた。
「そらぁっ!」
バチン!!
「あひィっ!?」
獰猛に歯をむいた男が咲耶の尻に手を振り下ろす。それまでとは似つかわしくない乱暴な打擲。白磁のような白い肌に赤い手の痕がくっきりと刻まれる。
バチン! バチン! と続けざまに平手打ちを繰り返す。見る間に真っ赤に染め上げられた桃尻を鷲掴みにし、再びの深々とした挿入。
「くひぃぃいいいぃ!」
「また締まりが強くなったぞ。これでもまだ認めないか、咲耶!」
電気を流されるような痛みとそれに伴う痺れ、スパンキングで引き上げられた性感と被虐の法悦。仰け反った淫乱女退魔師の口はだらしない笑みを浮かべ、自らをいじめてくれる肉棒をキュウキュウと締め上げる。
ズグン、と膣の中で一回り大きくなる男根。その意味が察せられない咲耶ではない。
(あぁ……! くる、きちゃうっ、すごいのがくる、あついのがっ! こんな身体なのに中で出されたら、わたし、わたし……っ!)
「んぁああああっ、はォおお、っひいいいいぃいぃ! おぉっ、おぉっ、んぉっ、ぉあっ」
背中からの注挿にたまらず正面の鏡に押し付けられる。淫猥な乳房がむにゅりと潰され、鏡合わせの自分と濃厚な口づけを交わす、垂れた涎が鏡を伝って乳房にかかり、汗と混じってグチョグチョに泡立った。
小刻みに打ち付けられるピストン。子宮を小突きまくられて咲耶は喘ぐ以外何もできなかった。
「おぉっぉおおんっ! ふといっ、あついっ、かたいぃっ! こんなのダメぇ、ダメなのにまたイってるぅぅぅうううっ!」
「今夜は特別だ。お前が何を言おうがめちゃくちゃにしてやる」
「そ、そん……んぅっ!? くるうっ、イキ過ぎて狂うっ! さくや、あたまおかしくなっちゃうぅぅうう!!」
「狂わせてやる。壊してやる。それがお前の望みだろう、咲耶?」
「んぉおぉおおおお!? そこっ、そこぉぉおおおお!?」
(これが、わたしののぞみ……?)
朦朧とする頭の中で男の声だけが響いた。こうしていいように男に犯されるのが自分の望みだというのか。
こんな風に、傲慢な男に力づくで組み伏せられて、もてあそばれて、いじめられて、くすぐられて、だきしめられて、あいされて、かわいがられて――――
「そら、そら! 悦べ咲耶、お前が欲しがっていたモノだ……!」
「くひぃぃいいいんっ!?」
――――そして、全てが爆発した。
「ぐぅぅうぅっ」
煮えたぎるマグマが殺到したかのようだ。
苦悶の声とともに道鏡が一段と深く腰を突き込み、中にとどめていた欲望を放出する。
夥しい量の子種汁は瞬く間に咲耶の膣内を埋め尽くし、暴力的な勢いで子宮に殴り込みをかけた。
「か、は――――」
何を喋ろうとしたのか、パクパクと口を開閉する。助けを求めて辺りを見回せど、誰に彼女を救えるというのか。
誇りも、決意も、使命も、自制心も、全ては脆くも崩れ去った。
「んぉぉおおおおおおっ!! んォぉぉおおおお!? オォお、おぉぉおおぉおおおおおおお!?」
狂女のように髪を振り乱してイキ狂う敗北の女退魔師。獣のように意味のない咆哮を撒き散らして満たされる快楽を主張する。
それだけではない。凄まじい膣の締め付けに顔をしかめた男が腰を震わせると、そのたびに淫紋が刻まれた咲耶の下腹部がみるみると膨らんでいった。
あまりに巨大な怒張と、それを外に逃すまいとする膣肉が鬩ぎ合い、白濁液が逃げ場を失ったのだ。
まるで妊婦のように膨れ上がっていく白い腹。中を強引に広げられる激痛が襲っているだろうに、咲耶の顔に浮かぶのはこれ以上ない恍惚の表情だった。
「へぇえぁあああああ、あ……おぉ、んんっ」
ポンッと栓を抜くような音を立てて肉棒が引き抜かれた。
腹筋の抑えすらだらしなく緩んだ腹は臨月のように膨れ上がり、ようやく逃げ場を得た精液が秘裂から滝のように溢れ出る。
「んぁ…………あはっ……」
鏡越しに己の痴態を見つめる咲耶の口元には、幸せそうな笑みが浮かんでいた――
次回、土日以降