チャラゲス男がゆく!NARUTO世界! 作:特盛炭酸ラーメン
圧倒的な力でソとカの国を統合し、新たな支配者として君臨した現人神テンジと女神カグヤ…と、神の庭の牧者と謳われ恐れられるアイノ。
今ではテンジの国はソカの国となって、更に外の小国郡も自然と降ってきて気付けば大陸をほぼ飲み込む大帝国となっていた。
「なんか自然と俺の国がでかくなってる…これって…とうとう俺の時代きたのか?もうドデカイ後宮作って世界中から美女集めて宮殿中でセックスしていいのか?」
「もしそうなったらワラワがこの国ごとあなたを滅ぼす」
「え…?」
ビキキィっと白眼に力を入れながら、玉座で踏ん反り返っているテンジを睨むカグヤと、そしてそれを見て怯えるテンジ。
へへっ冗談だってばよ、と愛想よく笑うもカグヤの眼力は和らがず…怖い。
チャクラの実を食したテンジ達3人は、それはもう膨大なチャクラを体内に発現させ、そして見た目も少々変化していた。
カグヤの見た目はチャラテンジにとっては見慣れたスタイルで、つまり二本の角と額の輪廻写輪眼。
土着人であったテンジとアイノは、見た目上そこまでの変化は無いが、良く見れば小さな角が髪の間に見える程度。
だが見た目の変化など些細な話。
テンジファミリーにはそれ以上に大きな変化があった。つまり、待望の新たな生命の誕生…妊娠だ。
カグヤは先年、長男ハゴロモと次男ハムラの双子を出産し、ついでに言えばアイノもまた現在妊娠中である。
神樹の実の一欠片(テンジが噛み砕いたやつ)を食したアイノは、テンジとカグヤ程ではないがやはり超常の存在となっていて、以前に盛られた思われる流産毒の効果から抜け出していたから、妊娠も極めて順調であった。
まさにテンジファミリー幸せの絶頂。
「そのような後宮などいらぬ。ワラワが今宵も、あなたの相手をするのでな…ふふ」
カグヤの顔が和らいで腕に双子を抱きかかえながら、そう囁いてテンジの頬にキスをする。
彼らは知らないが、実はテンジがチャラくなりカグヤと心底イチャついた事で思わぬ副産物がある。
それは今見た通り、チャクラの実を食してもカグヤが心を失っておらず、今もって愛を胸の内に抱いている事だ。
むしろ愛は強まる一方で、肌を重ねるごとにテンジへの想いは強くなり、アイノに関しても妹のように可愛がり、そして腹を痛めて生んだハゴロモとハムラに関しても侍女達に任せず己の乳を与え、四苦八苦ながら手ずから養育をしているのは驚きだろう。
カグヤ自身、(神樹の実を取り込めば、荒れ狂う膨大なチャクラに精神が引き裂かれるか、潰されると思っておったが…)そう予想していたので驚きの結果である。
恐らくはテンジと実を分けたのが、彼女が心を保っている理由だろうとカグヤは推測する。
なので同じくチャクラの実を摂取したテンジもまた変わらずにチャラいままなのであった。
(…ぬぅ。このチャラチャラした性格を治す最初で最後のチャンスであったかもしれぬが…)
そう思うと実の折半は(惜しいことをした…)かもしれなかった。
本来の彼女が辿るべき運命を知らぬから思えた、幸せな苦労という奴だ。
「おっ、カグヤのりのりじゃん。いいねぇ、エロい女になったよなぁ」
「あなたがワラワをそう変えてしまった。…罪な男」
「ぬはは。じゃあ今夜もまた3人目作るチャレンジだな。寝かさないぜ~カグヤ♪」
「あンっ…テンジ…こ、ここではダメじゃ……ハゴロモもハムラも起きてしまうから…」
原作で着ていた、チャラテンジにとって見覚えのある例の和服風衣装。和服Hの要領で合わせ目から手をねじ込まれ、カグヤは着物の下の大きく柔らかなおっぱいを揉まれ、豊かな果実の先端までくにゅくにゅ潰されて、僅かに顎が震えた。
このまま続けられたらHモードになってしまうと自分でも分かるカグヤは慌てて夫の手を止める。
「♪わかってるって。本番は後でするから、今はカグヤっぱいのやっこさ堪能してるだけー♪」
もにゅもにゅっと揉まれ、さすさすと乳首の表面を擦られ、ふにゅふにゅ乳首を優しく潰されて、カグヤは「っ、は…ぅ……や、やめ―――っ」と吐息を漏らし、段々と白い頬も紅潮して眉も困ったように曲がる。
チャクラの実を食す前から凄まじい強さを持った女で、実を喰らった今ではそれこそ神のような力を誇るも、一人の男に愛撫を受けただけでカグヤはただの女になる。メスになる。
カグヤを雌に堕とす事ができる男…それがテンジだった。
「っ……あ……あぁ……だめ…やめ、て…」
出会った当初はまだ固さのあったカグヤの巨乳は、今やすっかり揉み解されて極上のふわとろおっぱいだ。そして、もにゅもにゅと柔らかく形を変える乳房とは反対に、豊満な双弓の頂きの突起はすぐにコリコリだった。
テンジに毎夜毎夜開発された成果だ。
カグヤの冷徹な白い眼に桃色のモヤがかかり、吐息も甘くなる。
(あ……だ、だめじゃ……まだ日も高いのに…テンジに発情させられてしまう。蕩かされる………っ、ふぁ――――)
まだ我が子を抱いて母親をしていたいのに、カグヤはもうあと少しで…テンジに乳首を一擦りもされたら完全にただの雌になってしまうだろう。
テンジだけに孕み乞いをするような、テンジ専用の淫らな雌の本性が、この昼間っから剥き出されてしまうのは威厳ある鋭利な女神として許されない。
「OK!じゃここまでね!カグヤがやめてって言うからな~。今晩まで俺も我慢すっわ」
「なっ」
ぽぉっと上気した頬。潤み始めた白い眼。しっとりとしたうなじ。カグヤは発情する正に寸前で寸止めをくらって、思わず抗議の声が上がってしまうのは女の本能だ。
だがすぐに口を真一文字に結んで、淫らな息をグッと抑え込んだ。
「――ふん。そ、そうじゃ…まだ、日も高いのに……あなたの相手などしていれいられない」
大筒木の者は感情があろうとそれが顔に出づらい。だが今のカグヤの表情を見れば童貞でもこのクール美女が発情して雄のチンコ待ちなのは分かってしまうだろう。
テンジは、未だ強気に振る舞う妃をニヤニヤと下卑た顔で眺めていた。
「…ハゴロモとハムラをアイノに預けて…ベッドいく?」
「…い、いかぬ」
「オマンコ濡れちゃったんじゃね?」
「っ、破廉恥が過ぎるぞ、テンジ…!」
「え~?そ~お?」
いやらし~笑顔のままテンジが、スッと手を滑らす。身体の線など全く出ない厚手の着物の上からカグヤの下っ腹をグッと押すと、それだけでカグヤはまた少し背筋を震わせた。
「く…、やめて……っそこ、押すでない…ふぁ…っ…し、しつこいっ…!」
「なんで押しちゃダメなん?」
憎らしいトボケ顔でわざとらしく言うテンジ。愛しいがムカつくものはムカつくカグヤだった。
「も…っ、押す、な…!」
「うりうり~ぐりぐりーっと」
「ひゃ、はっ、あ………う……ほんと、に……これいじょうは…た、耐えられぬ、のだ…」
「いいじゃん。スケベな本性だしちゃえよ。カグヤは子作り大好きだろ?」
「ひ、ぅ……好き、だけど…でも……ハゴロモと、ハムラと…一緒に、いてあげたい、の…」
「でもさ、家族は多いほうが楽しいぜ~?女の子も欲しいっしょ?カグヤ」
「っ、で、でも…まだ、この子達を、生んだ…ばかり、で…ふぁ……っ……あっ、やめて…そこ、グリグリ押すなぁ…」
「んな事言われっともっと押したくなっちゃうなー、こことか♪」
「っんぁ!?だ、だめ…だめ、だめだめだめじゃ!あぁぁぁ…も…我慢、できぬ……っ、あ゛あ゛あ゛~~~~~~っっ、あ゛っ、あ゛っ、イクっっっっ」
着物の上から散々乳首を捏ねくり回され、服の上から子宮をグリグリ押され、そして最後にドンピシャでおまんこを着物の上から押し込まれて、その拍子にカグヤは軽イキした。着物の上から圧されただけで、クチュゥという音が僅かに聞こえるほどマンコを解されて、そして着物の上からでさえクリトリスの位置までテンジにはバレていてとどめを刺された。
ふぅーー、ふぅーーー、と荒い息のカグヤは、とうとう理性を剥ぎ取られたのが見え見えだ。
太ももを擦り合わせる度、くちゅ…という感触がカグヤには分かる。
垂れてきた愛液で、もう着物の内の下着は濡れ濡れなのは明らかだ。
「ア、アイノ…アイノは、おるか…!」
「はいは~い」
カグヤに呼ばれ、隣の別室に控えていた妊婦のアイノがぱたぱたとやってくると、カグヤは抱っこしていた双子を半ば押し付けるように、せかせかとアイノへ預け、アイノも苦笑しつつ受け取った。
「3戦までにしといてくださいよ?あまりやり過ぎると、私が嫉妬しますから」
もう腰砕け状態のカグヤを抱えたテンジがにこりと笑う。
「ちょっとカグヤちゃんムラムラさせすぎちゃったからなぁ~。5回すっかも。ハゴロモとハムラよろ!」
「はぁ…はぁ……ん…ふぅ……テンジ……ワラワ、もう……」
すっかりおねだりエロモードなカグヤと一緒に、昼間からベッドルームへしけこむチャラ男は、その日は結局日付が変わるまでそこから出てこず、変わりに発情期の獣のようなあられもない声がアイノの部屋まで聞こえてくるのだった。
「…安定期に入ったら、絶対抱いてもらおう…」
アイノにとってもんもんと眠れぬ夜はまだまだ続く。
◇
凄まじい衝撃がカグヤを襲う!
その言葉はまさに衝撃!
「今…なんと言った」
「え?だからさ、そろそろアイノの出産に備えてベビー用品一式を―――」
「違う!そこまで巻き戻らんでよい!その後じゃ!」
「え~~~っと…一式といえば大筒木イッシキって続編に出てくんだぜって…」
「っっ!!ゾクヘンがどのような次元かは知らぬが、つまり…まだ大筒木イッシキが生きておるというのか!?」
「ぽい?俺も詳しくは知らねーんだけど。俺のダチが言ってた気がする。確か…次元大介…?えっと…なんかチゲーかな?ダイスケかジゲンか、ンな感じのオボーサンになってメッチャ逃げてるらしいんだわ」
「――――~~っ!!なぜそれをもっと早く言わぬのじゃ!!」
「…いや、だって……今思い出したし…こっち来てもう20年以上経ってるし…その話したの何年前だと思ってるし…。つーか思い出せてエライってほめて欲しいぐらいなんだけど?」
「ぬ…た、確かにな…。え、えらいぞ、テンジよ」
大筒木イッシキ。
そいつはカグヤと共にこの星へやってきた大筒木一族の男だ。
この星に魅せられ、この星に生きとし生けるものに強い興味を抱き、そしてこの生命力豊かな青い星になるチャクラの実を独占したくもあったカグヤは、この星に着いた途端に相棒とも上役とも言えるイッシキを殺害した。
下役であったとはいえ、カグヤも大筒木一族として凄まじい力を持っていたから、不意を突かれたイッシキは為す術もなくカグヤに半身を消し飛ばされて死んだ………筈だったのだが、テンジがもたらした予言?は大変な衝撃を持ってカグヤに受け入れられた。
(テンジは、土着の下等種族ではあったが、不思議な知恵を持っている…。大筒木一族の言葉も知っておったし、何よりも…ワラワはイッシキのことなど誰にも言うてはおらぬ。普段の言動から、テンジが心を見透すような異能を持っていないのは承知している事……つまり、テンジは時を超えて事象を見透せるのだ。一種の時空間術。…さすがは我が夫となった者。…しかし、故にこれは由々しき事態)
カグヤの顔つきが変わった。
それは愛する夫を持つ妻の顔ではなく、子を愛する母の顔ではなく、妹分を思う姉の顔でもなく、大筒木一族そのものの冷酷さと威厳を醸し出す顔。
「誰ぞ」
呼びかければ、控えていた兵がツツッと参上し傅く。
そこからのカグヤはただひたすらに冷徹な女帝であった。
「ジゲン、或いはダイスケと名乗る僧侶を探すのじゃ。イッシキという名でも良い。見つけ次第、丁重に宮殿に連れてまいれ。これは重要なことであるが…ワラワの名を出してはならぬ。我が夫テンジの名において、ジゲン、ダイスケ、イッシキの名の僧をここへ連れてくるのだ…よいな」
ほけーっとしているテンジを差し置いてテキパキと指示を出し、何やら忙しそうに動き出したカグヤだが、周りの者は誰もそれを不思議には思わない。
いつも政務を忙しくこなしているのはカグヤだからだ。
テンジは今ではカグヤの政策に対してYESと頷きハンコを押すマシーンとなっていて、小難しい事は全部奥さん任せであり、言ってみればそれはテンジが目指した自堕落セックス生活の体現。テンジには何も不満は無い。有るとすれば妻の監視が厳しくハーレムを作れない事だが、カグヤという極上の美人といつでもH可能となればその不満も小さい。それにアイノに関しては、カグヤよりも前にテンジと懇ろだっとしてお目溢しとなっていた。
「おいおい?イッシキくんをそんな熱心に探すって…ちょいちょーい?俺という男がありながら昔の男にお熱ってぇ~?マジショックなんすけど?」
「な、ち、違う。イッシキはそういう存在ではないのじゃ。良いか、イッシキとは―――」
口を尖らせて文句を言ったテンジに対し割と本気で弁解し、そこから非常に長いカグヤの説明が始まったが、それはそれは長く、とてもテンジには理解できないレベルだったが、テンジの結論はつまりこうだ。
「わーった、わーーーーった!あれっしょ?昔の男と縁切りてーって話だろつまり。オッケ。わかった!俺って昔の事いちいち気にしねーし!それにカグヤの処女は間違いなく俺もらってっし!」
「あ、あまり処女がどうのと大声で言うでない……誰かに聞かれたらどうするのじゃ。……とにかく、分かったかしら…イッシキがどういう男か」
「放っておいたらヤバピーな宇宙人が地球にやってきて〝ワデワデハウヂュウジンダ、チキューヨコセヤ〟っつってばりばり宇宙戦争始まってアルマゲドンなんだろ?わかったぜ!」
「本当に分かったのかしら、この人…」
一抹の不安を感じながらも、より大きな不安に対処するカグヤ。
この日から、カグヤの〝彼方より去来する大筒木〟対策もまた本格化していくのだが、それでもカグヤは無限月読の発動と白ゼツの量産には踏み切らなかった。
踏み切れなかったという方が正しいかもしれない。
未だ愛と心を失っていないカグヤは、国民に対しても一定の慈愛を抱いているから、とてもじゃないが国民達を犠牲にする決断は出来なかったのだった。
◇
イッシキ探索から数年の歳月を掛け、カグヤはイッシキことジゲンを捕捉する。
発見自体は割合すんなりといった。
カグヤは既に大帝国と言っても差し障りのない国の女帝であるから、使える手足は実に多いから当然だった。
が、そこからが大変だったのだ。
カグヤと同じく大筒木一族であるイッシキは、未だに力がろくに振るえぬ状態とはいえ頭はキレるし、それに力も全くの無力というわけでもない。カグヤには大きく劣るとも、この地上の人間にとっては十分脅威であった。
故に兵が捕捉しては逃げられ、捕捉しては逃げられを繰り返していて、イタチゴッコを続けているうちに10年以上の歳月が流れていた。
発見の報があった時点でカグヤが赴いても、既にイッシキは逃走した後というパターンが何度もあり、そして流れる歳月の間にカグヤもまた自由に動けなくなっていってしまった。
「く…!イッシキめ…逃げ足が速い!……このまま奴のチャクラの残り香を追って、ワラワが息の根を止めてくれよう…!………うっ、く…し、しまった…お腹の子が、暴れて……っ、えぇい……イッシキめ、命拾いをしたな!」
そう。
〝おめでた〟であった。
それはもう、毎年、カグヤはぽこぽこ妊娠した。
当然だ。なぜならテンジとは未だにラブラブ。妊娠しないほうがおかしい説まで出回る始末。
毎年出産と妊娠を繰り返し、今やテンジファミリーは家族だけで野球が出来るぞ!
ハゴロモとハムラは長男と次男として、弟・妹達の面倒を一生懸命見続けていた。
ちなみに、毎夜、親の寝所から聞こえてくる獣のうめき声については、アイノお姉さん(アイノおばさんと言うとキレる)がドストレートに「弟君か妹君を作ってるんですよぉ~」なんて言うから賢い二人はもう察している。
「また父上と母上は
〝めいくらぶ〟とは父テンジの言。
「ははは。でも仲が悪いよりはずっといいじゃない」
「ま、そーだけどよ。…つーか、また
「…兄者、口調!また父上のがうつってるよ!」
「ぬわ!?く…つい出てしまう…まったく、父上のせいだ」
こんな感じで少年期は過ぎていき、二人は大家族に囲まれてスクスク育つ。
そして、少年と青年の狭間の年齢の頃には、ハゴロモとハムラの力は強大なものになっていた。それは年中おめでたで動けぬカグヤと、その代理で政治に忙しいテンジ…そして両者の世話で忙しいアイノから見ても充分な力。
「ハゴロモ、ハムラ…お主達も良い年じゃ。初陣を飾っても良いかもしれぬ」
「とか何とか言っちゃって、母上ェ…自分は父上とめいくらぶしたいから俺達にイッシキ討伐押し付けるっしょ?」
「兄者、口調!」
図星をつかれて腹の大きなカグヤはぷいっと横を向く。と、そこにはテンジが。目が合うと二人は何やらピンク色空間で笑いあった。
「ちょっ、母上ェ?それやめてくんね?ビミョーな年頃で思春期な
「兄者ァ!口調ゥ!ちょっと僕には理解不能なレベルだよ!?」
「…ふふふ、ハゴロモもすっかり父上に似てきたわね」
言語崩壊を起こしつつあるハゴロモだが、カグヤはまんざらでもないらしい。
腹を擦りながらカグヤは言う。
「ハゴロモ、ハムラ、見ての通り母は動けぬ。そなたらの力は既に充分強くなった。手合わせでアイノをくだしたのでろう?」
「…まぁ、それはそうですが…でも二人がかりでしたよ」
「充分じゃ。であれば、今のイッシキ相手ならば二人してかかれば遅れはとらぬ。自慢の我が長子と次子が、手負いのイッシキ風情に負けようはずがない」
未だ二人がかりでなければアイノに勝てない不甲斐なさに少し不満顔のハゴロモだが、真面目な顔つきでカグヤが言えば双子は静かに頷いた。
「父上にも特訓をつけていただきましたし…アイノにはお墨付きはもらっています。ご安心下さい、母上!」
ハムラが実に爽やかに言えば、ハゴロモもカグヤも、そしてぽけーっとしているテンジも笑う。
こうして、カグヤに代わりイッシキ討伐軍の大将はハゴロモとハムラという年若い皇子が大抜擢されたわけだが、国民の喜びっぷりは大変なものだった。
まだ少年の色を多く残す男前のハゴロモ。そして柔和な美少年のハムラ。
好対照の双子皇子は国民の歓声を背に受けて勇ましく旅立つ。
「ワラワも、この子を生んだら応援にゆく。それまでしっかりとイッシキめを追い詰めておくのじゃぞ。アイノもそなたらに付けてやるから、何かあれば頼るがよい」
「パパも腹ボテのママの代理で頑張って政治やっとくぜ!暇になったらパパも応援行っちゃうからよ!なんならイッシキ倒しといていいからな?めんどいし!」
ぶんぶんと手を振る両親の愛と期待も背に受ける双子は、アイノおねえさんをお目付役として堂々と出陣したのだった。
だが、やはりというか、才気溢れる双子皇子をもってしてもやはり簡単にはいかない。
確実にイッシキを追い詰めはしたものの、追い詰めすぎた結果、イッシキは思いも寄らぬ切り札を出してきた。
十尾である。
「なんだあのバケモノは…!幻術か?…イヤ、幻術じゃない!…………イヤ…幻術か?また幻術なのか!?イヤ…………………何だアレは!?」
「あれは…!カグヤ様がおっしゃっていた神樹の異なる形態です!ですが…神樹がまだ存在しているのに…なぜ十尾が!」
驚くハゴロモにアイノが答えるが、それは正確ではない。
せせら笑いと共に十尾の中から現れたジゲンことイッシキが恨み節をぶち撒けながら答えてやる。
「なるほど…カグヤからはある程度聞いているようだな。あの裏切り者め…。フン、この十尾は、この星の神樹とは別のモノ……カグヤに追われる中で、オレはどうにか隙をついてこいつを持ってきたのだ。だが、この不完全な身体でそれを為したのは大きな負担だった…オレの寿命も大幅に削られた…!その分ここで役立ってもらう…!カグヤの忌み子共…そしてカグヤの狗…ここで始末してやるぞ!」
「く…!?油断をするな、ハムラ!アイノねえさま!」
「分かっている、兄者!」
「バックアップはお任せ下さい、皇子!」
などと少年誌さながらの熱いバトルを展開していた。
だがバトルがメインではないので色々とはしょる事とする。
この後、さらに年月をかけて十尾イッシキをさらに追い詰めていくハゴロモ達だが、その結果さらに驚愕の事実が明らかになる。
「ざまーみろ!もう実家に連絡済みだもんね!恥を晒すのがヤだから、この手だけは使いたく無かったけど!もう連絡したからな!死ね!」(※意訳)
というわけでイッシキは何と大筒木一族本隊に連絡済みで、モモシキとキンシキという遣いが既に派遣されたとの事。
一大事である。
「母ちゃんどうしよう」(※意訳)
と連絡を受けたカグヤは「すまぬ。また妊娠してしまった。母、動けぬ^^」というわざと煽っているのかという返信をしてきてハゴロモは軽くキレそうになったが、隣で「カグヤ様ばっかずるい!!私だってさっさと遠征終わらせてテンジ様に種付されたいのに!」と身も蓋もない言い方でブチ切れるアイノを見て冷静になった。
その後やんやわんやの末に本当にモモシキ・キンシキのコンビがやってきて、戦えそうな年齢になった下の弟妹達まで戦闘に加わったり、カグヤ帝国の人間軍団までばりばり戦場に参加したり、ようやく出産の連鎖から一時的に抜け出た(子作りを自重した)カグヤが戦線に加わったり、ニートのテンジがやってきたりで、神話ばりの超大戦はテンジファミリーが優勢だった。
しかし、ここで強制イベントが起きてしまうのはラストバトルゆえだろうか。
歳月の経過と大戦争の経験を経て成長したハゴロモとハムラ(輪廻眼、万華鏡写輪眼も開眼済みで、戦争の合間に仙人モードも修行済み)でさえ、その糞イベントは止められなかった。さすが強制イベントである。
~~ラストバトルの強制イベント一覧~~
○最高のタイミングで横っ面にパンチを狙っていたモモシキとキンシキがフルパワーブッパして来てイッシキごと「テメーら全員死ね」してきて、あわやカグヤも兄弟も全滅かと思われたその時、チャラいながらも家族愛を超発揮したテンジが身を挺して守り、別のNINJA作品ばりに爆発四散。
○ブチ切れ発狂カグヤがこの星の神樹を取り込み、テンジの名を狂ったように連呼しつつ、イッシキとモモシキとキンシキをフルボッコだどん。
○でも最後の力を振り絞ったイッシキが一瞬の隙をついてハゴロモとハムラを瞬間的に洗脳。ブチ切れてる分隙だらけだったカグヤに六道・地爆天星を強制発動させて封印。
○洗脳を打ち破ったものの母をこの手で封印させられブチ切れたハゴロモ兄弟達の家族愛フルパワーを食らって、爆発四散どころか完全消滅のシーンまで詳細に描写されてしまい続編への参加フラグをへし折られるイッシキ、モモシキ、キンシキ。
こんな感じだった。
ラストバトルの余波で地形も大陸規模で変わってしまって、当然ながら大帝国は滅亡といって差し支えないレベルで自然崩壊した。
力を使い果たしてしまったハゴロモ兄弟達。ハゴロモが輪廻眼を潰されていたのあってカグヤの地爆天星封印を解するだけのパワーもなく、仕方ないので母と融合した方の神樹の強大過ぎる力を九つに分けて地球の保全を優先する事にした。
母と父の愛した地上を守るための決断だったという。
その後は割と原作通り。
ハムラは母が恋しいと言う弟妹達を連れて月に移住し、地上復興の為に頑張ると決めた長兄ハゴロモは忍宗を説き、忍術とチャクラを人々に伝え……時は流れて行く。
―
――
―――
「はー、死ぬかと思ったんだが?今何時?」
数百年後…分子の単位まで四散した肉片とチャクラが、本能的に集合と修復を繰り返し、とうとうその男は蘇った。
神話時代の怪物の一人…テンジその人が、現代に復活。
「あぁ!!父さん…!!蘇ったんだね…とうとう!!!あぁぁ父さん!!」
「っ!?うわーーーーー!?なんなんお前!?黒っ!?全身真っ黒過ぎね!?ちょっ、抱きつくなし!!!」
その肉片の面倒を健気に見ていたのは、我らも良く知る黒幕ゼツくんだ。
数百年ぶりの感動の親子?の対面であった。