黒服に連れられてやってきた2stステージの会場は石造りの部屋だった。その中央には正方形のリングがあり、それは5人で戦うには狭いように思えた。
部屋の隅のスピーカーから大砲女の猫撫で声が聞こえてくる。
「両チームからこちらが指名した人物が1対1で戦いまーす」
「なんや、みんなで戦うチーム戦やのうて、柔道みたいな団体戦かよ」
猿おやじが指名されてリングに上がる。
そして、その後ろでおじさんは冷や汗を流していた。本当の能力を他人に教えなくて本当に良かったと。
というわけでおじさんは高みの見物をすることにした。
相手の控えの眼鏡をかけた黒のセーラー服の子がかわいいなと思い、目をつけていると決着がついたらしい。いつの間にかおじさんの番になっていた。
「あっ、出番か」
野郎の声援が聞こえる。そんな中優利ちゃんは虚ろな目をしてぼーっと立ち尽くしていた。
「声援、欲しいな」
にちゃっとした笑顔を優利ちゃんへ向けると、彼女は「…… はい」と短く返事をして声を出した。しかし、その言葉はあまりにも棒読みだった。
「おじさん、頑張ってー」
まるで無理矢理言わせたかのような口調。実際そうなんだけどさ。
「そういえば好感度上げてなかったな。後でやろう」
まずはこの対戦カードを勝ち抜くことが優先だ。猿おやじは死んでしまったし、自分もそうならないように気を付けなければ。くわばらくわばら。
目の前の対戦相手と目を合わせる。さっき目をつけたセーラー服の女の子。たしか委員長だったかな。
「うひょ」
対戦相手が催眠をちょうどかけようと思っていた相手なのは僥倖だった。おじさんの鼻息と変な声が出てしまった。
セーラー服の女の子は目の奥でこちらを真っすぐに見据えていた。
きっと強力な能力なのだろう。堂々としている。
まあ、おじさんの能力なら関係ないんだけどね。
おじさんは精神を集中した。ここでおじさんの能力をおさらいしてみよう。
『5まで数えた後にゼロと言うことで催眠にかける』能力は発動すれば強力な代わりに5つ数える行為が相手に聞こえていないといけない。
これにより能力が知られた場合相手には容易に対策される。
さらに困ったことに早口で数えても催眠をかけることはできなかった。つまり、催眠にかけるまでに必ず5秒程度のタイムラグが発生する。
これが一番の弱点と言って差し支えないだろう。しかし、このバトルにおいてはおじさんの弱点を克服する方法があった。
会場のアナウンスがバトルスタートのカウントダウンを始めようとしていた。
「5」
それに合わせておじさんは声を出す。
「4」
このカウントダウンはバトルスタートの合図であると共に能力が使えるようになるカウント。
「3」
カウントがゼロになった瞬間、手錠が外れ、能力発動が可能になる。
「2」
目の前のセーラー服の子は微動だにしない。
「1」
何をしかけてこようともうおしまいだ。
「ゼロ」
能力発動ができるのは手錠が外れた瞬間であって、発動の準備は問題ない! これがおじさんの必勝法だ。
「ゼロ! オラ! 催眠!」
目の前のセーラー服の子だけじゃない。部屋にいる全員に向けて催眠能力を解き放った。
「君、名前は?」
「…… 多々良りんご」
セーラー服の女の子改めりんごちゃんの後ろへ回り込む。彼女は虚ろな瞳でどこかを見つめて対戦相手が後ろを取っているのに動かない。周りの人間も全員催眠にかかって虚ろな目でその場に立ち尽くしていた。
「たまらないね。君はこれから何をされても疑問に思わない」
「…… 疑問に思わない」
セーラー服をめくると白いシャツがのぞいて、さらにそれをめくりあげると白い肌が見えた。
「りんごちゃんの服の中に入っちゃうよ~」
おじさんはシャツのなかから両手を侵入させてブラの上から胸を揉みしだいた。
「うーん、優利ちゃんよりは小さいかなあ」
セーラー服の胸部分がおじさんの手が動く度に盛り上がる。初対面のおじさんに服の中に手を突っ込まれ胸を揉みしだかれているのに、りんごは喉から空気を漏らすだけで無反応だった。
「うっ、くっ、んっ」
「だんだん、胸を揉まれるのが気持ちよくなってくる」
耳元でおじさんがささやくと、だんだんとりんごちゃんの声に嬌声が混じり始める。
「あっ、くっ、あん、あん」
揉んでいるうちにブラのホックが外れたらしく、やわらかい乳房がダイレクトで手に伝わってきた。
「裸にしてもいいんだけど、このままやりたいなあ。下着だけ脱いでよ」
おじさんは少し名残惜しそうに一度彼女から手を離す。
「…… はい。下着を脱ぎます」
彼女は抑揚のない声で復唱すると、まず彼女のセーラー服の中で宙吊り状態だったブラを外す。それからスカートの中に手を突っ込んでパンツを床に置いた。
今、目の前にいるのはセーラー服を着ているがブラとパンツが彼女にはない。
「こういうの、一度やってみたかったんだよね。よいしょっと」
おじさんは裸になり、りんごを後ろから押し倒す。りんごの体は四つん這いになり、おじさんの体がその上から覆いかぶさる形になった。
「いくぞ! いれるぞ!」
セーラー服の繊維がほどよくおじさんの体を刺激しながらペニスがりんごの中へ入る。
「ん、くう!」
りんごは少し痛そうにしたが、何をされても疑問に思わないようにされているため、平静を装った。
「あっ、そっか、まだ対戦中だとりんごちゃんは思ってるんだね。ほら、素直に気持ち良くなりなよ」
おじさんはまたりんごの胸を服の中に手を突っ込んで揉み始めた。
嬌声が会場に響く。
「や、あっ、あっ、やん、あっ、ああ!」
りんごは少しの間歯を食いしばっていたが、だんだんと体が快感に支配されていき、口を大きく開けて喘いでいた。涎が垂れてリングが濡れる。下も濡れておじさんが動きやすくなり、さらに激しくなった。
「いいよ、りんごちゃん。ふ、ふ、っふ。もっと気持ち良くなろう!」
おじさんの声に反応してりんごも腰を振り始めた。
「もっひょ、しもちよくぅ、あ、あっ、んん!」
りんごの顔がのけ反って上に向く。その目は虚ろで彼女の意思はない。ただ催眠によって気持ち良くさせられ、恍惚とした顔を晒していた。
「いくぞ! りんごちゃん!」
掛け声と共におじさんの体に絶頂の快感が走る。
「来て、来て、おじさん、来て! あ、あん」
りんごは快楽をただ求めた。
互いの体が痙攣する。
おじさんはスカートの中にこれでもかというほど体を突っ込んだ。
「いいっ、いいよ! りんごちゃん、ん、んん」
りんごの中に温かいものが流れる。
「あ、何か来た! 好き、これ好きぃー!」
叫び、そして四つん這いになっていた腕が折れて床に倒れ伏した。
「おじさん、好きです ……」
りんごは気絶した。その顔は恍惚としていかにも幸せそうだった。
「試合終了―!」
アナウンスが流れる。
リング上には勝ち誇って立つ裸のおじさんとセーラー服を着て倒れている眼鏡の女の子。
「やっぱ催眠は最高だ」
おじさんは天高く拳をかかげた。
試合終了と共に腕の能力を封じる手錠が起動したが、催眠が解けている人間は見当たらなかった。次の対戦カードが呼ばれたので急いで不都合な記憶を全員から消し、全員の催眠を解いた。
優利は「あれっ、ここどこだ?」と戸惑い、りんごはポーカーフェイスだったが乱れた服と壊れたブラジャーに困惑していた。
(なんかいつの間にか負けてるし―、ブラは外れてるしー、どういうことー!)
結果はおじさんの所属するチームの勝利で、おじさんはずっと2人の女性の感覚を思い出しては不気味に笑っていた。
もっと楽しみたい。おじさんの頭はたくさんの妄想でいっぱいだった。
次回更新は9月22日の予定です。最終話になります。
当初2話という計画で考えていたので、優利とりんごの2人でお話をこねこねして終わる予定でした。しかし、モブとして設定したおじさんの能力が思った以上にバトル物として成立しそうな勢いなので困りましたね。
感想で『監視カメラ越しに主催陣に催眠をかけてはいかが』という意見をいただきました。ありがとうございます。とても面白くなりそうだと思います。ですが、おじさんの能力だと少し手間がかかります。
まず、おじさんの能力を『5つ数える』と設定した時点で耳を塞がれるなりなんなりすれば無力化されるわけですし、原作7話、アニメだと2話で優利が部屋を能力で壊せないことからもなんらかしらの対策をしていると考えるほうが自然でしょう。もちろん、「ガンプラみたく同人作品は自由だ!」と叫びながら書く手もありますが、今回はなんらかの対策をしているであろうという前提で進めています。
となると、監視カメラ越しに何かするには主催者陣に何か仕込む必要がありますのでちょっと色々と準備する必要が出てきます。これをどうにかするのがバトル物の醍醐味であるのは確かなのですが、そうすると4話では収まりきりません。すぐに話を作るのは時間がかかるでしょう。
本当に申し訳ないんですがこれを書く時間が捻出できそうにありません。今回はモブおじさんが2人を弄ぶ物語にして、終わったら「アイカツカーニバル10」準備と参加しているコミケの合同の原稿に取り掛かる予定でしたので4話より先を考えてたらたぶんアニメ放送終わってますね。分身したい。
ちょうど新人賞応募にむけてバトル物で書いている途中なので練習で書くかもしれません。ここの掲示板だと通知機能がないので首を長くして待ってもいいよという方はTwitterフォローしてあげてください。
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長文失礼いたしました。それでは2週間後会いましょう。