※この作品はR-18です。

赤黒の禍翼   作:獄華

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 頃合いを見て食堂に向かう3人だが……琉奈が異変を感じ取る……。


護るべきものの為に

 

 あの子達は泣き止んだでしょうか?。

 

 

 

 琉奈が部屋を除くと、先程迄の涙は何処へやら玲里達は楽しく談笑していた。

 学校があるのに何ともお気楽なものだ。

 

 

 

 

 

 ふふふ、そう言えばこの子達は喧嘩して昔も仲直りした後は仲良く話し合いましたわね。

 

 

 

 …

 ……

 ………

 ……………

 

 

 

 

 

 

 

 「おうかおねえちゃん、フーさんの縫いぐるみきずつけてごめんなさい!」

 

 

 「わたしこそれいりもあそびたかったのにフーさんの縫いぐるみひとりじめしてごめんなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふたりともよくあやまれましたね。もうけんかしちゃだめですよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 「「うん!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

 

 

 

 

 

 昔の2人の姿が今と重なって見えた。

 

 

 

 

 長女の仕事は昔から変わらない。

 2人を見守り時に厳しく、時に優しく接し3人共に活き活きと人生を歩む道を模索する。

 ………一度桜花が精神的苦痛を受け過ぎて、駄目かもしれない。と諦めかけたが琉奈達が取った行動は身を結び桜花はまた元気になってくれた。

 到底自分一人の力ではなく家族で頑張った結果だ。

 

 

 「玲里。桜花。落ち着きましたか?」

 

 

 

 

 

 「桜花お姉ちゃん」

 

 

 

 

 「姉貴いたんだ」

 

 

 

 会話は止まり、2人は琉奈を見つめる。

 

 

 

 「5分前にもね。さぁ貴女達朝ご飯が冷めてしまいますわよ。早く食べましょう」

 

 

 「うん!」「分かった!」

 

 

 

 

 仲慎ましい様子で3姉妹はキッチンへと向かう。

 

 

 

 

 「そう言えば玲里ったら一昨日の理雄君とのデートはどうなったの?私が結構際ど目な服選んであげたけど」

 

 「可愛い服って言って!……まぁ悪くなかったよ。子供達も喜んでくれたし」

 

 

 「なら良かった!あんたももっと派手なおめかしして理雄君とイロイロ経験しなきゃ駄目よ〜♡」

 

 

 

 

 「もうそれどう言う意味?」

 

 

 「まだ深く知らない方がいいかも知れなくてよ。玲里」

 

 

 人差し指を口にあてながらやらしく言う次女に長女と三女は笑みを溢しながら呆れた様子で呟いた。

 

 

 キッチンに近付くにつれ、美味しい味噌汁と卵焼きの匂いが桜花と玲里の鼻を包む。

 

 

 「もう私お腹ペコペコー。早く食べたい」

 

 

 「そうだね。食べて今日も1日頑張ろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「2人とも待って!」

 

 

 

 

 

 

 

 琉奈が突然、腕を2人の前に出し動きを制止させた。

 

 

 

 「ちょっと!姉貴!?」

 

 「どうしたの…琉奈お姉ちゃん?」

 

 

 長女の取った行動に当然2人は困惑する。

 戸惑う2人に理由を説明する為琉奈は口を開いた。

 

 

 

 

 「2人共少し声を抑えて話しましょう……お父様もお母様も食事中にこんなに大きい咀嚼音をたてていたかしら?」

 

 

 

 咀嚼音など2人は今迄大して気にしたことなかったが「ムシャムシャ」と豪快に物を噛む音が3人のところまで響いて来ていた。

 琉奈に言われ初めて気づいたが両親がこんなに大きな音をたてた事は2人の記憶上ない。

 

 

 

 「誰か……いるってこと?」

 

 

 「可能性は高いですわね」

 

 

 「やだ……怖いよ……」

 

 

 

 「落ち着いて玲里。まだ確証が持てたわけではないわ……私の思い過ごしも充分に有り得ますし」

 

 

 でもこの子達を危険な場所に近づかせるわけには行きませんわね。

 

 

 「桜花、玲里を連れ貴女の部屋に行き鍵を掛けなさい」

 

 「姉貴一人で見るつもり!?。危険だよ!」

 

 「そうだよ!」

 

 

 

 この子達ならそう言うと思いました……予想通りだわ。

 

 

 

 

 「大丈夫ただ確認するだけです。何もなかったらスマホで桜花に連絡します。スマホが鳴ったら安心だと思って下さい……但しもし鳴らなかったら」

 

 

 

 

 

 『すぐに警察に電話をいれて』

 

 

 

 

 

 

 18年の月日を共に過ごした2人の妹は姉の言葉の重みがいつもと異なるのをすぐ察知した。

 姉は本気で言っている。

 

 

 

 こう言う時の長女が頑固なのを桜花はよく知っていた。

 

 

 姉貴に私も残るって言ったら却って迷惑だよね。

 

 

 

 

 

 

 「分かった…私は玲里を連れて部屋に戻る……玲里行くよ」

 

 

 「でも……」

 

 

 

 「行きなさい玲里。大丈夫私も武道には覚えがあります。並の人間であれば倒せます」

 

 

 「そう。姉貴は強いから、入った奴の方がやられちゃうよ。だから私達は部屋に避難してよ玲里?」

 

 

 

 「……うん」

 

 

 肩を落としながら力無い歩みで玲里は二階へと昇っていった。

 

 

 

 

 「あの様子じゃ力になれなくて申し訳ないって感じだね」

 

 

 「そんなことをあの子が思う必要ないのに……付くづく優しい子だわ玲里は」

 

 

 「……私も力になれなくてごめん。琉奈姉さん」

 

 

 「あら、私はもう一人優しい妹が居たのを忘れていました。大丈夫よ貴女も心配しないで」

 

 玲里の前では強気な姉でいれる桜花も琉奈から見ればただの妹だ。

 差し迫る危機はその事実を強く実感させた。

 

 

 「姉さんの役にたててない……」

 

 

 「何を言ってるの?。貴女は玲里と自分自身を守るという大切な役割を全うしているのですよ。役に立たないなんてとんでもない。大いに役に立っているわ」

 

 

 「……ありがとう。少し気が楽になったよ」

 

 

 「それでこそ貴女です。さぁ、玲里と一緒に部屋に行って。絶対に連絡します」

 

 

 

 「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全く……本当に優しい子達なんですから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2人がいなくなった通路で静かに呟いた。

 

 

 「…進むのみですね」

 

 

 

 覚悟を決め居間へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後1時間経っても琉奈から連絡はなかった…………。

 

 

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