俺は一人でアントンに戻ってきた
アントンの宿屋に入ると、宿屋の娘が
「お客さん、どこ行ったのか心配していたよ。昨日一日中いなかったよね。どこか行っていたなら連絡してください!」
12歳ぐらいの娘に叱られた
「ああすまない。ちょっと用事があって……」
と当たり障りのない対応で言葉をつぐんだ
「お客さん食事は?」
「実はまだなんだ……何か食べさせてもらえるかな」
娘は大きな声で「お母さ~ん!食事まだ大丈夫?」
って厨房に向かって声をかける
おかみさんからの声はよく聞こえなかったが、大丈夫らしい。テーブルに案内されて配膳を待った。
そういえば、一人ってあんまりないな。何気なく窓の外を見ると、馬車やら人やらこの宿屋の前をたくさん通る。
普段あんまり一人でいることがないせいか、それとも周りの風景をあまり見ていないのかとても新鮮に見える。
「俺本当に異世界にいるんだな」と小声で吐露してしまった
「はいお待ちどう」
とおかみさんがスープとパンを持ってきてくれた。
「昨日騎士団の詰所で何かあったみたいだよ。軍と領主様が来ていたから只事じゃないね。まぁ、私らには何があったのかはわからないけどね」
と情報をくれたが、その中心人物が目の前にいるとは思っていないだろう
スープは牛タンのポトフと少し大きめなパンだった。
口にしてみると、塩気が利いていて
「美味しい」
と言葉に出てしまった。
「ありがとうね。今日はどうするんだい?」
「ああ、今日食事が終わったら出発します」
「そうですか。お仲間は?」
「もうすぐ来ると思いますので」
「ありがとうね。またアントンに来た時は泊まっていって」
と笑顔で言われると、美味しいポトフを飲みながら
「ああ、また来るよ」と挨拶した。
しばらくすると、ソフィーとロクサーヌ、マリーが今日の馬車の旅に付き合ってくれる。
精算を終え、みんなに手を振られて、昼過ぎの出発になってしまった
おかみさんも、この時間から行くと次の宿場街までに日が落ちちゃうよと忠告してくれたが、途中野宿することにしている
と伝えると笑顔で送り出してくれた。
色々あったアントンを出発すると
すぐにハーフテルに続く道を見つけたが、騎士団の方が
「しばらくハーフテルには行けない」と言われて、看板の設置をしていた。
「新街道の方に」と言われてそれに従った
御者席に座っている者はこちらの騎士団には面識がないので、当たり障りのない言い方で案内してくれた。
この道はポプラ並木が立ち並ぶ街道で秋を感じさせる。
気持ちよさそうなので馬車の屋根に移動して風景を楽しんだ。
隣にはロクサーヌが来て「風が気持ちいいですね」
と俺に声をかける。
「そうだな」と俺はロクサーヌに返した。
耳が風で僅かに揺れるのを指で押さえている仕草がとても可愛く見えた。
じーっとロクサーヌを見ているとロクサーヌも気がついたようで、「どうかなさいましたか?」と俺に聞いてきた。
特に何もないのだが、何か言わないと挙動不審になってしまいそうだったので苦し紛れに
「ロクサーヌの生まれた所はどんな感じ?」
「私の故郷はもっと南の方なので、このくらいの時期でも暑いです。森もありましたが、魔物が住んでいるので近づいてはいけないと言われてましたね。こういう爽やかな風を感じる時期はほとんどなかったです」
「そうなんだ」
初めてロクサーヌが自身の故郷について話してくれた。
好きだったお店や思い出の場所を教えてもらい、いつか行けるといいねと言う話をした。
色々話したことでロクサーヌの中で一つタガが外れたような気がしたが、『まだ俺に話してない事があるんだろうな』とも感じた。しかし此処は今回のようにまた自分から話してくれる事を待とう……
川の所まで来ると立派な石造りの橋が架かっていた。きっとこの街道の整備はこの橋ができたからなのだろう。
時間的に少し早いが、この川で今日の宿泊地にしようと言うことになった。
川のほとりにコテージを展開させて隠蔽の魔法をかける。
まだ陽も落ちておらず明るかったので一旦自宅に帰り、例のタライを魔法をかけ小さくしてから持ってきた。
川は流石に少し冷たい。
ソフィーは火をつけて焚き火の用意をしている。マリーはウサギを弓で取ってきたようだ。
「そういえば、あの時は出来なかったけど森林管理官はどうする?」
「うーん、では今お願いします」
「1レベルになるから気をつけろよ」
弓でウサギを捕まえてきたせいか狩人のジョブも得ている
森林保護官 Lv50
効果 知力中上昇 精神小上昇
スキル 木の実を見つける 動物と話す
森林管理官 Lv1
効果 知力大上昇 精神中上昇
スキル 保護官のスキル 追跡 薬草を見つける 天候の知らせ 森移動
「ほら、森林管理官になったよ」
と告げると「え?もう終了?」
「ああ」
「森林保護官になった時は結構時間かけて儀式をするのにあっさりしているのだな」
それと俺はある違和感を覚えた
「マリーって肉とか食べるの?」
「えっ、もちろん食べるよ?食べないのに捕まえてこないでしょ?」
「エルフは肉を食べないと勝手に思い込んでいたな」
「きっとご主人様が会ったことのあるエルフはみんな食べるよ。そういうのは郷に残ったエルフだけかな」
「そういうエルフもいるんだ」
「人族でいう、宗教みたいなものかな?」
人にも肉を食べない人っているからな。似たようなものなのか?
「うーん、でも肉を食べると肉欲も出てくるのかも……郷にいる人たちは滅多にセックスしないからな……私も何かに侵食されているのかもしれない。エルフの男のセックスはあっさりしているからな。ミチオ様を覚えたら戻れんがな」
前にもそんな事アーダが言っていたな……
「でも、結婚となったら話は別だな。同族としか結婚できないからな。私は別にもう結婚する気はないからずっとミチオ様のそばにいてやる」
と恥ずかしそうに強気で言っている。
「ありがとうな」
「ああ。だから私の事を大事にしろよ?」
「マリー、変なこと言わない」
とロクサーヌが横から注意するとみんなの笑いを誘った
俺は早速タライにお湯を出して風呂の用意をする。露天風呂になるな。
ここにも隠蔽魔法を唱えると、入っている人からは丸見えだが、外から見たらただの岩だ。
食事の用意を終えるとみんなをソフィーが迎えに行った。
「おっ!今日はお風呂もあるのか」とエマが風呂を見て嬉しそうに言う。
食事の用意も終わり
「できたよ」
ウサギ肉のシチューをソフィーが作ってくれた。
ニンニクが利いていて美味しかった。そういえばルティナも普通に肉を食べていたな。
すっかり陽が落ちて辺りは暗くなる。
みんなで焚き火を囲って談笑しながら食事を取ると、お風呂に入ることにした。久しぶりにみんなで風呂に入る。
岩肌に特製ジョウロを設置して、二つのシャワーを掛け流しにした。
まずロクサーヌを洗う。
目の前に一番に来る。可愛いやつだ。洗い終わると
「寒くないですか?」と言って俺の後ろにピタッとくっつく。続いてセリーを洗う。
「久しぶりでちょっとくすぐったいです」
シャワーがあるので寒くはなかった。まぁろうそくの灯りだけだからよく見えていないが、体のラインはその陰影でよく見えている。
次はミリアを洗っていく。プリッとしたお尻を見ていたら、よく考えたらもう24時間以上誰とも体を合わせていない。
俺の股間も矜持を誇っているのを見てミリアが
「苦しそうです」と俺のを撫でた。
敏感になっている俺は、より大きさを増した
「ヒャッ」ミリアは驚いた声を出した
ベスタを洗う。彼女の肌はひんやりとしている。
「寒かったか?」
「いえ、私は元々少し体温が低いので大丈夫です」
そうだった、彼女はそういう体質だった。他の人と見た目が全く変わらないので失念していた。
俺の目の前に俺の手には乗り切らないほどの大きな胸があり、それはもう島だ!顔を埋めたい気持ちだ。
ベスタは少し顔を赤らめて、
「そんなに胸を持ってまじまじと見つめられると……恥ずかしいです。何か私おかしいですか?」
「いや全く!!」
プルンプルンと胸を弾くように洗っていった
最後はルティナだった
「あれ?エマは?」
「後でゆっくり入りたいそうです」
けしからんやつだ。ご主人様が洗ってやると言っているのに……
「まぁそういう人なんで……それよりも早く洗ってください。早く入りたい……というか、外でもこれ毎回するんですか?」
「ぐぬぬぬっ」
俺が悔しそう顔をすると、空気を読んだのか
「えっ!?そりゃあしますよね……」
「冗談だよ。寒くなったらちょっと大変だしな」
「へへへっ……はい、ではお願いします」
と言って楽しそうに俺の目の前にルティナが立つ。
白く透き通るような美しさだ。
「くすぐったいよ。ご主人様手つきがいやらしい……もうその気になっちゃう……」
手がルティナの肌に吸い付くようだ。
「あん……もう……あっ」
「さぁ!みんな洗ったし入ろうか?」
「はい」
「気持ちいい〜〜」
みんなが肩まで浸かると声が漏れてしまう。
そこにソフィーとマリーがやってくる。
「私たちもよろしいでしょうか?」
「ああ構わないよ」
彼女達は自分で洗う。女性が自ら体を洗っている姿を俺は堂々と見ている。湖畔の館ではなるべく見ないようにしていたがここではどうしてもそれが目に入る。
ロクサーヌがそんな俺を見ていて
「そんなに人が洗っている姿を見て楽しいですか?」
辛辣な事をこの子は言う。それではまるで俺が変態ではないか?!
「いや、人の洗い方について研究している」
とドヤ顔で言ってなんとか事なきを得ようとする。
ロクサーヌは感心した顔で
「流石ですね」
セリーは俺の事を白い目でジィーっと見てる。
いや!そんな頭おかしい人を見るような目で俺を見るなって。
「もう何言ってるんですか?見過ぎです」
とルティナが俺の上に乗ってきた……いやいや俺の怒張した物の上に乗るなって、ルティナのお股が当たってる。
「ルティナ、降りなさい。ご主人様が困っているわよ」
「困ってなーい。固くなってるだ、けっ?!」
「んんん?!」
「いやいやもう全然してないからさ。ほらしょうがないだろ?」
「ええ?最後にしたのは誰といつ?」
と鋭い指摘のルティナ。
マリーとソフィーも湯船に入ると、かなり密集しているがみんなの足が俺の足に当たる。これはこれで良い。
「え?あっ?おとといの夜アーダとレティシア2人で」
「そうなんですか?」とロクサーヌが聞いている
「一昨日って私たちがハーフテルの村についた日ですね」
「うんそうだな……エマには大丈夫か?って聞いたら、問題ないって言われて……」
「ご主人様……なんで私には聞いてくれないのですか?」
「今ロクサーヌは忙しいとエマに言われて……」
「そんな事ないですよ、最優先はご主人様ですから」
途中からルティナが会話に入り込む。
「いやいや、ロクサーヌねーさん。今はその話じゃなくって、私はご主人様がこの旅に出発してから一度もないんですけど?1週間無しですよ。今日はとりあえずここでみんなが満足するまでしましょうね」
と、笑顔でとんでもない事をルティナが言う。
恐ろしい……
「それはいいわね」とロクサーヌさん。
相変わらずの白い目で見つめるセリーさん。
全然話が読み込めていない、ベスタさん。
湯船に浮かんで聞こえていないミリアさん。
「えっ、いいんですか?」と喜ぶソフィーさん。
顔を赤くして「汚らわしい」と言いながらもやる気のマリーさん。
いいだろう。伊達に自らハーレム作ろうと言っているわけではない。これくらいの事で音を上げていたらハーレムなんてとても無理。みんなを同じように愛でてこそのハーレム主だ!!
毎週月曜日、金曜日の21時頃に更新してます
ーーお願いーー
どれくらいの人が読んでいるのか知りたいので、高評価と読み終えたらしおりもお願いします。
沢山のお気に入り、しおりをありがとうございます