ベスタの落ち込みは見るに耐えなかった
「…………」会ったら伝えようと思っていた事をベスタは小さな声で泣きながらブツブツと言っている
指導官も「ベスタさん……」
シャンタルは何人かの部下を連れて、俺たちの横を通り抜けようとしたので、シャンタルの腕を掴む。
「どうしましたか?何か用ですか?」と冷静に俺の目を見て話す
「いや、彼女の話をもうちょっと聞いてもらえないか?」
「うん?」とベスタの方を見てもシャンタルは顔色ひとつ変えなかった。
ベスタはそれでも何も言えなかった「………………」
間近に迫ってくるとシャンタルもベスタ同様に身長が大きいベスタより少し小さいくらいか……胸もベスタ同様、爆乳を超える魔乳だ
「可愛いご主人様ね。羨ましいわ」とシャンタルが言うと、俺の頬にキスをした。
「……」
「俺モテてる?」と言うと、ラウラが
「ご主人様!!なーに鼻の下伸ばしているのですか?」
シャンタルはシャンタルの部下に
「シャンタル様お戯がすぎます」と言われている。
「いいじゃないキスぐらいぃ」
と甘える子供のように言いながら通り過ぎていった。
とても魅力的な女性ではあったが……
俺たちは途中だったが見学を終了した。ベスタの落ち込みようはかなりの物だ。指導官も「ここの人はあんまり親子関係とかって深く考えてないのかもしれませんね……」とフォローしてくれているが、ベスタの耳には届いていなかったようだ
その頃応接室では
セレとジョゼそしてルティナはパールスが言って持って来させたお茶と菓子を食べて待っていた。
パールスは調子良く色々と話をしてくれた。この国の事の聞いてないことまで話してくれた。
セレと、ルティナはパールスを持ち上げて気分よく話を盛り上げた。
ジョゼが、「ちょっと眠気が……」と言うとパールスは
「横になっても構いませんよ。見学には時間かかりますからね」
4人がけのソファの真ん中にいたジョゼがいち早く眠りについてしまった。
「私も……」と言ってセレが寝てしまった。
ルティナは「勝手ね」と起きていたが、
パールスは「ミチオ様が帰ってきたら起こしますのでルティナ様もお休みになっても大丈夫ですよ。長旅でお疲れでしょう?」
とルティナは眠そうにしているのを見てパールスが言う
「そう?」
「ええ」
「じゃあちょっとだけ眠るわ。ご主人様が帰ってきたら必ず起こしてね」と念を押す
「はいかしこまりました」と言うとルティナも眠ってしまった。
パールスは「ふーっ」と息をつくと
「なかなか薬が効かないからどうしたのかと心配したわ」
右の猫人族の黒髪の女性は巨乳を見せつけんばかりに谷間を見せつけやがって……
左のエルフは美形だけど……
俺はやっぱり真ん中の金髪の人族がいいんだよなぁー
脂も乗って美味そうだ。
「俺が寝ている間に孕ませてやるからな。ケッケッケ」
お茶の中には強力な睡眠薬が入っていて、ちょっとやそっとじゃ起きないだろう。
テーブルを乗り越えて、ジョゼの服の上から胸を揉む
「うおーこりゃいいわい」と服の上からジョゼの胸を揉みしだく
興奮しているパールスの腕をセレが持って、反対の手をルティナが持っている
「あなた何してるの?」
「はひゃゃゃ!!なんで?」
「なんでって?」
「なんで起きてる?」
「はぁー何か薬をもった訳ね」
「孕ませるとは、どう言うこと?ここの店は客に睡眠薬を飲まして孕ませるの?」
「いやいやそういうわけではないです」
「じゃあどう言うこと?」
「いや、それは……」
「さぁ!なんか言いなさい!!」
「いえそう言う意味じゃないんです」
「じゃあどう言う意味なの?客に睡眠薬で眠らせて、胸を揉んで孕ませてやる!!ってどう言う意味なの?」
「いや、……あの……すみません」
「これってさクビじゃないの?誰か上司の人呼んでもらえる?」
「いや、ちょっとそれは勘弁してください」
「ここまでして勘弁してくれはないんじゃない?」
「なんでもしますので、それだけは許してください」
と言ってパールスは土下座している
「なんでも?」
「えっ?あっ?」
「じゃあ!!」
…………
俺たちがルティナの所に帰ってくると対照的であった
俺たちはどんよりとした感じだったが、ジョゼ以外は嬉しそうにしている。
その時はまだルティナ達が何をしてきたのかは知らなかった
が後で聞いて、「そんな危険な事しないでくれ」とお願いした
ら、
セレは「そんな外で出されたあんなイケすかない男が出したものをそのまま飲むなんて信じられない」
と答えて、
ルティナは「いやいや、私は毒耐性とかあるから」と答えた。ジョゼは「スミマセン、気をつけます」と胸も揉まれたのに可哀想だ。
セリー達に合流して宿屋に戻る事にした
帰る途中で、エマに連絡した。
(エマそちらはどうだ?こちらは今ステーラでベスタの母シャンタルに接触したがあまりうまくいかなかった……)
(ご主人様。そうでしたか……先程、ルシール達が帰ってきてこちらでのみんなとも合流しました。一旦帰ってきますか?)
(明日にはそちらに合流するかもしれない)
(かしこまりました。それと、カッシームから今日の午前中に正式に旧帝国は宣戦布告されました)
(なんと!!)
(予想の範囲内です。ここまでやってますからね。そして、新帝国を暫定政府として、同盟を組んだようです)
(茶番だな)
(はい。なので、今いるステーラは敵地になります。身分がバレないように気をつけてください。すぐに戦闘になります)
(わかった注意する)
あっちはあっちで大変なことになっているな……
セリーにESP で宿の場所を聞くとすぐに場所がわかった。
部屋に着くなり
セリーが「半分は成功で半分は失敗という感じですね」
と言い当てる
「ミリアは?」
「まだ帰ってきてません」
みんなでセリー達が買ってきた食事を少し食べて
一休みしながら今後の事を考えていた……
ベスタは落ち込んで、ベッドに横になっている
「ベスタ大丈夫か?」
「…………」
珍しく返事もできないようだ
「上手く言えないけど、大丈夫だよ」と慰めの言葉をかけたが
「そんな勝手な事言わないでください!!」
ベスタは珍しく声を荒げて言うがすぐに我に帰る
「…………すみません。……私には誰よりもご主人様がいます」と目に涙を浮かべ話す。
ベスタはベッドで俺に抱きつくと俺は頭を撫でてやった。
ミリアが帰ってきて、部屋の前に誰か立っている。
「何してるの?」
「ここの部屋のものか?」と聞かれ
「多分、そうだけど?なんで部屋の前で立ってるの?」
「いや、ベスタというものを知っているか?」
「ベスタちゃん?知ってるよー」
「じゃあこれを渡してもらえないか?」と手紙を渡された。
「うん?なんで?やだよ」
「えっ?」
「自分で渡せばいいじゃん。その扉の向こうにいるんだから」
「……」
黙ってしまった。
その隙にミリアが扉をノックするとセリーが出てきた
逃げようとしていた彼女をミリアがマジックウィップで捕まえている
俺とベスタは寝室にいたのでわからなかったが、
1番驚いていたのは、ラウラだ
「あなたはシャンタルさん?!」
「うん?!そうなの?ベスタちゃんのお母さん?」
ベスタは飛び起き、俺を跳ね除けリビングに向かう。
ミリアは
「ほら。自分で渡しな」と手紙をシャンタルに向けた。
シャンタルは手紙を受け取る
慌てて出てきたベスタと目が合う
「ベスタ!!……さっきはごめんね……ああしないとあなたに危険が及ぶと思って……でもね、私は、私は、あなたを産んでお母さんらしい事をした事ないし……私のことなんてとっくに忘れていると思ってたけど、目の前にまさか現れると思っていなかったの……ごめんなさい。」
膝をつき俯き加減で話し始める……
「私はあいつらに騙されて、自分の自由を手に入れる為に3人の子供を産んだ……だから……お母さんなんて資格ないの……今更来て喜ばれるはずないと思ったからこの部屋の前で立ちすくんで……手紙だけでもって思ったんだけど……もう一度……もう一度だけ会いたい……という気持ちが扉を開ける事も去る事もできなかった……」
涙を浮かべながらシャンタルは話している
「私にそんな資格ないけど……一度だけでいいから、触れさせて……」とベスタに懇願する
「お母さん、私を産んでくれてありがとう」
ベスタは笑顔でシャンタルに話しかけた。
「ベスタ!!ありがとう!私の事お母さんって呼んでくれるのね」と言うとシャンタルはベスタに抱きついた。
「お母さん、お母さん」とベスタも名前を連呼する
2人は充分な抱擁を交わすと
「よかったな」
「はい」
「実はさっき……また後で、ここはうまくやって……って頬にキスされた時小声で言われたんだけど……」
「えっ?どうしてもっと早く言ってくれなかったんですか?」
「いやだってあれだけじゃ、まさかここにくるとは思わなかったし、ベスタに好意的かどうかわからなかったから……」
「えーもう」
シャンタルも「私も言葉が足りなかったわ、ごめんなさい」
「でもよかったなベスタ」
「はい」
セリーが「でも……まだステーラの領主の奴隷なんですよね。自由に行動できないと言う事は……またお別れになっちゃいます」
「あーそうか」
シャンタルが答える「今日もすでに約束された事はしたので奴隷を解放して欲しいと言う話はしたのですが……」
「そもそもどう言った経緯で奴隷になったのですか?」
「ここから砂漠を超えてさらに南に行くと竜人族の国があります。そこに今から20年ほど前にここのステーラの領主ズワルトが攻撃してきて、つぎつぎに竜人族を奴隷にして行ったので我々の王が龍神様からの予言で私が交渉すればズワルトもこの地から引き上げるだろうと言う話を私にしました」
ベスタが反応する
「龍神様が?そのような予言を?」
「そうです。わたしは交渉する為にズワルトの元に向かうと、私自身の身柄が条件という事でした。そして3人の子供をズワルトに取られてしまいましたがそれが、わたしが自由になる条件でわたしはズワルトの奴隷になったのですが……こんなことになるなら……私は……最後まで戦うべきでした。子供を産む度に、引き離され……子供だった私にはそれがどれだけ辛いことか分からずに奴の策略に……」
「でももう3人産んだのなら解放じゃないのか?」
「ですが……そんな約束はしてないと言われて……私がバカだったんです。それから15年……もう諦めていましたベスタを見るまでは……」
「なるほど、ちょっと言いづらいんだが実は俺奴隷商人の上位ジョブの奴隷豪商と言うジョブを手に入れて……」
セリーが食いつく
「そんな大事な事どうして今まで言わなかったのですか?珍しいレアジョブじゃないですか?それで!手に入れてどうしたんですか?」とセリーが詰め寄る
「いや手に入れて、この間俺が強制的に奴隷契約を神殿で破棄されただろ?それがスキルでできるようなんだけど……」
「えっ!!神殿なしで?」
「した事ないからわからないんだけど、多分できると思う」
「じゃあ早速やってみましょうよ」
「いや試したら、ズワルトにも『破棄された』ことが伝わるからな」
「確かにそんなことしたら一気にここにステーラの軍が来そうですね」
「このままワープで一気に帰るでいいならそれでもいいが、さっき言っていただろ?シャンタルの子供はまだここにいる可能性があるんだろ?置いていけないだろ?」
「じゃあ思い切ってここを奪い取っちゃいますか?私に妙案があります」とルティナ。
俺に耳打ちをすると、いつの間に……通りでさっきパールスの態度がおかしかった……
「シャンタル、君はどうだ?俺たちと組んでズワルトに鉄槌を下すか?」
「わたしは……わたしは娘の竜王に従います」
「私のジョブが竜王だとわかるの?」
「ええ。」
「ベスタどうする。ここの奴隷を解放するか?」
「はい!!よろしくお願いします!!」
セリーが「でもそんなことしたら戦争になってしまいます」
「今日の午前中にカッシームから旧帝国に宣戦布告されたそうだ。だからこっちが攻撃しても問題なかろう?」
「まぁそういう事なら確かに……ですが……和平交渉していたら……んなぁ訳ないか」とセリーも納得できたようだ
「どうせ、ロクサーヌのことで事を構えるなら同じだ。ただどうだろうか?今までずっと奴隷のままでいた者が自由を与えられたら生きていけるのだろうか?」
シャンタルは少し考える
「確かにすっかり奴隷根性が身についているものもいるでしょう。飲んで食べて交尾して子供ができたら取り上げられることに慣れてしまっているものもいるでしょう。特に男性は多少の兵役義務がありますが、ただただダラダラと何もせずに生活している者もいます……実は男女とも40歳になったら売却と言っても過酷な労働者として売却されるか、放逐または犯罪奴隷は殺処分になります。それはここに住んでいる者なら暗黙の了解でみんな知っています」
「殺処分?!」
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