「だから不安を感じているものはいると思いますが、諦めている人もいるのが実状でしょうか?」
ミリアが「地下3階で死体をたくさん見つけたよ」
「地下3階?2階までしかないはずよ」
「隠し扉で入れた」
「うーん、じゃあ奴隷解放したら、みんなマロルに連れて行くしかないなぁ」
セリーが「マロルに?」
「ああ、何度もやってるし、まーちょっとレティシアには怒られるかもしれないけどな。放っておくわけにはいかないだろ?全体でどれくらいのいるんだ?」
「奴隷は40万人くらいですが、半分はついてこない事を考えると、20万多くても30万人を受け入れられないと厳しいですね」
「んーーーレティシアは100万都市を目指すって言っていたから問題ないだろう?」とあっけらかんと言ったがきっとレティシアに怒られるだろう。だってさ、それ言ったの2日前だからなぁ……まぁでもレティシアならなんとかしてくれるだろう
「そもそもどうやって連れて行くんですか?ちなみに戦争始まっているならフィールドウォークは使えませんよ。」
「うぐっ」
「陸路はカッシームかブルガ王国を通って行くことになり30万人歩いていたら目立ちますから無理です。海路で行くなら600隻のガレオン船が必要です。そんな数の船ここにもマロルにもありません。どうするんですか?」としたり顔で俺に詰めよる
「ぐぬぬぬぬっ」
ルティナが「じゃあ!飛んで行ったら!!」
「飛ぶ?」とセリーが聞き直す
「ほら!弓矢で永遠に飛んでいく奴あるじゃん?」
「うん?」とセリーは首を傾げる
「ほら重い弓矢が飛んでいく奴!!」
「反重力装置ですか?あれを30万人が乗っても平気な板ってあるの?板の強度が耐えられないですし、そもそもそんな弓誰が引けるの?」
「そっか……」
「じゃあ何日もかけて運ぶって感じかな」
「そんな悠長なことしていたらカッシームの軍がやってきますよ」
ルティナが「タダオさんから習った魔法でなんかいい魔法ないんですか?」
「考えているよ……うーん」そんな都合のいい魔法あったかな。でも呪文は200以上あるんだぞ!何かいい方法はないか?ちょっと整理してみよう
『フィールドウォーク』は神殿のネットワークを使って移動する魔法でパーティみんなを移動できるが戦争が始まると他国へ移動できなくなる
『ディメンジョンドア』は自分だけを見える所迄瞬間移動する魔法。これは自分に触れている者にしか効果がない。
『ワープ』は座標で移動できるがこれもパーティのみに有効
これが今までの移動方法だ
タダオに習った魔法では、
ワープでは一気に行けない場所への移動として
『グレーターテレポート』は超長距離も行ける魔法らしいが使った事はない。今の所全てワープで行けた為だ。
『テレポートオブジェクト』これは大きな物品を運ぶ時に使う魔法らしいがどれくらい大きな物が運べるかはわからないが、生きている者は無理だとタダオが言っていた……今の所アイテムで小さくすれば同じ事をできるような気がするが、魔法のアイテムはアイテムで小さくならないらしい……
『トランスポーター』はペアで門を作り10分だけ遠くても物を移動させる事できる魔法だただ10分では30万人移動できないし、新たに作る時も俺が両側の門の魔法を唱えないといけないからな……
うーん……せっかく救っても置いて行く事になったら意味ないし……
「そうだ!!こう言う時はボロ爺に聞こう!!」
「確かに」とセリーも納得
シャンタルは「ボロ爺?」
精霊召喚を行うとミチオの頭の上にボロ爺が留まる
「なんじゃ?なんか用か?」
みんなにわかるように喋ってくれているらしい
「30万人をここからマロルまで運びたいんだけどなんかいい魔法あるかい?」
「…………あるよ」
「それタダオに習ってないと思うんだけど?」
「魔法は威力ではなく知恵を使うんだ。まぁタダオは攻撃魔法も教えたみたいだな……」
「それで、なんて言う魔法?」
「トランスポーターじゃろ?」
「あれだと10分しか効力ないから10分じゃ30万人が走っても無理でしょう?子供もいるから」
「はあ……なら効果時間を伸ばすエクステンションか永続化するパーマネンシィを使えばよかろう?」
「それだ!!」
「もっと知恵を使え。要件はそれだけか?」
「ああ、すまない」
「ふん、シャンタル、息災か?ベスタに会えてよかったな」
「はいボローニャ先生が現れるとは思ってもいなかったです」
「まぁ色々あってな」
「えっ知り合い?」と俺が言うと
ベスタも驚いてたようで「お母さん?知ってるの?」
「ええっ人類の守護者ですよ」
「はぁぁあ?こいつが?」思わずそんな言葉が出てしまった
「じゃあタダオは知っているのか?」
「タダオ?すみませんわからないです」
「ああ。タダオは知らないだろう。タダオはもっと昔からの知り合いだ」
「じゃあなんだっけ?あのエロ宮廷魔術師」とセリーに聞く
「パルパさんですか?」
「パルパさんでしたら知ってます。有名な魔法使いです」
「ええ?!ま、まさか同じくらいの歳とか言わないで」
「20歳くらい年上だと思います」
「ふーよかった」
何がよかったかはわからないが、見た目の感じと年齢がこの世界では色々バグっているからわかんなくなるんだよな
「パーティを組んだこともあります」
「はあ?エロい事されなかった?」
「昔は?真面目でおとなしい方でしたよ?」
シャンタルの思っているのは、パルパではないんじゃないか?
ボロ爺が「あいつは若い時はお堅い奴だったんだが急に変わってな。何かあったのか知らんが……じゃあわしは帰るぞ」
と言いたいことだけを言ってボロ爺は帰って行った
「じゃあみんなに作戦を伝える」
この日は深夜までみんなと作戦を練った。シャンタルは途中で怪しまれないように帰った。
次の日の朝早速ミリアと地下3階を見に行った。
俺にはミリアはかなり堂々と歩いている感じに見えるが周りの人には認識阻害が働いているので見えないらしい。俺はエルフの外套を身にまとい向かった。
当然朝早いので門はしまっているが、ミリアはヒョイと門を乗り越えた。
俺は「ジャンプ」の魔法を唱えてやっと手が届く感じで中に入れた。
「こっち」と言ってミリアに案内される
「ここから地下2階にいける」というのは蓋をされている井戸のような物だった。
「えっここ?」
「うん」
蓋をずらすと確かに階段がある
蓋をしっかり元に戻して中に入って行く
「地下一階には何があるんだ?」
「食べ物とか?いろんな物が沢山あった」
貯蔵庫みたいなものか
扉を開けると反対側は本棚になっているようだ。
地下二階はまだ誰も来ていないのか、静けさがあったがなんだか薄暗くて不気味な感じだ。しかも血生臭い
ところどころ蝋燭の火が付いているが、朝日が当たるようなところではない
研究施設なのかそれとも拷問室なのかわからないが間違いなく入っては行けない感じの所だ、
この階の1番奥に回転する隠し扉がある。中に入ると死臭で鼻が曲がりそうで吐き気もする。俺とミリアは耐性があるからまだ平気だが、通常なら立っていられない。
先に進んでいくと、1人の女性が立っている。明らかに死霊であるが怖いという感覚は無かった。以前にも霊と話したことがあるからだろう。
「なぜ君はここに?」と聞くと
「私も、子供達もここに居るの。あなたは?」
「俺はズワルトを倒す為に来た。ここに本当に殺された遺体があるか確認しに来た」
「毎年3000人がここに捨てられる……あいつは悪魔……あいつは憎悪を集めて何かを作っている。奴隷を売り買いして、繁殖させている。売れなくなったらここに捨ててきた……ニクイ……」
ここまでしっかり話せる霊も少ない。
「あいつに何か言いたいかい?」
「うん……言いたい。殺したい」
「他の人は殺さないって約束できるなら……」
「約束する」
「わかった……クリエイトグレーターアンデット」
彼女はスペクターと種族名が変わった。生前の美しい姿になりさらに流暢に言葉を話す、
「ありがとう名前を聞いていいかしら?」
「俺はミチオだ。ズワルトを倒すまで、てつだってもらえるか?」
「わかった。約束しよう。私の名前はケルス」
「じゃあしばらく待っていてくれるか?ここという時に呼ぶから一緒にズワルトを追い詰めよう」
「はい。では今しばらくお待ちしております」
ルティナに連絡をすると、同じ建物の5階に来ていることを告げられて、みんなエルフの外套とインジビリティで姿を隠しているがミリアだけ堂々と歩いている。あれで見つからないから不思議な感じだ。
俺たちはルティナの合図を待つため5階の会議室の隣で待った
ルティナは昨日パールスに各区画の奴隷番頭5人に紹介してくれとお願いした。パールスは自分の失敗を隠す為已む無くルティナを紹介した。
「私たちはこちらの奴隷をたくさんいただきたいと思ってやってきましたのでご挨拶をと思いパールスさんにお願いしました」
みんなは「???」「素敵なお嬢さんね。でも客を選ぶのは私たちで貴方ではないわ」
と立ち上がり女性の奴隷商人が言うと、
みんなも「そりゃそうだな」と相槌を打つ
「では私のご主人様を紹介します。どうぞ」と勝手に言うと
ベスタと一緒に会議室に入って行った
深く一礼すると大賢者、賢者とジョブをつけた俺は顔を上げる瞬間に「マジックウェブ」を唱えて、2人を蜘蛛の巣で封じ込めると、ベスタ、ルティナもそれに続けて「マジックウェブ」を唱えるとさらに2人を拘束した、
慌てて逃げる1人も俺が「マジックウェブ」で拘束した。
逃げようとするパールスはベスタの盾に小突かれて気絶してしまった。
うるさいので、残りの5人もマススリーブをかけてみんな眠ってもらった
「じゃあやってみよう」
奴隷豪商をジョブに組み込むと、
6人の奴隷をみんな解放した。もちろん目に見えて何かが変わるわけではないが多分40万という人々に
「奴隷契約が破棄されました」と言うメッセージか流れただろう。
もうここは放って置いてもいい、シャンタルと共に8階にいるズワルトの元に向かう。
ズワルトの部屋の前で「1回私だけで話をしたい許してもらえるかしら」
と俺に聞いてきた。俺はESPの指輪を渡すと、
「何かあったらこれで俺に連絡できるから、連絡するなら行ってもいいぞ」
「わかった」
シャンタルは1人中に入って行く。
「おお、シャンタルか?これはどうなっている?」
8階から見下ろすと沢山の人が塔に詰めかけている。シャンタルの命令通りに副官をはじめ、軍は阻止するだけで、怪我をさせないように、攻撃しないで暴動を鎮圧するようにという厳命を守っていた
ズワルトは60は超えている老人で白い髭を長く伸ばして、大きなベレー帽のようなものをかぶっており、目つきが鋭い。
「わかりません。それよりも私は以前から貴方との約束は果たして、奴隷を解放すると言う約束でしたよね」
「今はそれどころじゃないだろ?」
「それと私の最初の娘達2人はどこにいるのでしょうか?売られた形跡もここで働いているのも見たことありませんが?」
「それを知れれば暴動を鎮圧してくれるのか?」
「ええ」
2人はそんな話をするとフィールドウォークで消えた
すぐさまシャンタルから連絡が来て
「地下2階に移動した」と短く連絡が来たので、「インジィビリティー」とエルフの外套を使って透明化してから俺たちも地下2階へと移動する。
やはり先ほどとは違いたくさんの人が地下2階に居る
その人々を避けながら シャンタルを見つける。
「まさか!!この2人が私の娘なの?」
「ああそうだよ。竜人族は高く売れるからな」
2人の話の先には、壁に塗り込まれたような女性が2人彼女からは何やら幾つもの管が体についている
「1ヶ月で20人もの竜人族を妊娠できる彼女達はまさに俺の宝だ」
培養液に浸かって急速に成長させている竜人族の子供達がすごい数いる100じゃ済まないだろう……
「1年ほどで10歳ほどに育てて、そこから5年で教育して出荷する。素晴らしいだろ?」
「娘達になんてことしてくれたんだ!!」
「はあ?お前を無理やりこの装置に組み込もうとしたら、娘2人が私たちが母の代わりになると言って自らこの装置になったんだぞ?」
ズワルトは完全に奴隷達をものとしてしか考えておらず、奴隷の子供は奴隷、衣食住を与えればこれはここのルール的にはアリなのだろうか?
アランは「著しく不当に扱えば……」と言っていたがこれは著しく不当ではないのか?そもそもその不当とはどんな事なのだろうか?法に触れるような事というか事であれば、本人達が望んでこの装置に組み込まれ法的には子供を産む装置に入っただけでは不当ではないのかも知れない……
シャンタルは涙を流しながら「ズワルト!!お前は許せない」
「なんでだ?わしはなんていう罪だ?自分の奴隷を増やして何が悪い?シャンタルお前の方こそ誤解しているぞ、ここから生まれた者は高値で買ってもらい、冒険者として、兵隊として、位の高い人のもとに他の種族の奴隷よりもずっといい待遇で買われて行き、人類に貢献しているのだ。
これのどこが問題なんだ?
人は牛、豚、羊、鶏を増やして売っているではないか?なぜ言葉が通じるからって竜人族はダメなんだ?ワシ達人族と比べて、君たちはもともと繁殖力が低いから黙っていたらそれこそ絶滅してしまう危険性すらある。感謝される事はあっても卑下される事はないと思っていたぞ」
だいぶあいつ歪んでいるな……
「なんだズワルトもっとらしいことを言っているな」と現れたのはスペクターのケルスだった
「奴隷として体を売っても、心や感情は売ってないぞ?女が生まれれば好きなような弄び、殺してもいいとはなっていないぞ?繁殖できないからって勝手に殺していいものなのか?そこに罪はないのか?増やしたのなら最後まで責任を持つべきではないのか?」
「お、お前はケルスなのか?化けて出てきたか?」
「ああ、死んでも死に切れないからね。散々おまえにいじくりまわされたからな」
「ぐっ」
「シャンタルには言い返せても私には何も言い返せないの?そりゃそうよね。最後はあの暗いゴミ捨て場にポイだもんね」
「言わせておけばエルフ族の分際で私に意見しようとは……作っていたのは竜人族だけではないぞ?」
薄暗い中からコボルトゲネナールが3匹現れた。
「は?」
コボルトを養殖?それはどう考えてもまずいだろ?
「シャンタル早くこっちに来い」
「ミチオ!!」
俺はシャンタルの横に行くと、インジビリティを解除して、彼女の奴隷契約を解放した。
「はぁ?お前何をした?」
やはりズワルトの方にも解除された事は伝わるようだ。
2人の姉達はベスタとリナが壁から引き離していた。
「貴様ら何をしてくれているのかわかっているのか?」
「狂った爺さんから女性を助けた?」とリナが答える
「キサマ!キサマ!キサマ!!」と激昂している。
研究員を非常ボタンを押して呼び出す。
今回投稿が遅くなって申し訳ないです。最初に書いた内容では納得ができなかったので当日書き直しました。待っていた方すみません、