ベスタとリナは2人の介抱をしている。
ベスタは「リジェネレーション」をかける
リナは気を送る「気功」と言うと彼女達の傷がどんどん治って行く。緊急用の照明が付く中、
「ご主人様。あの方って幽霊ですよね」
「うん、まぁそうだな」
「え〜大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫だよ俺の支配下にはあるから勝手な事はできないと思うよ」
「本当ですか〜もうっ」
それに、今更ゲネナール3匹なんて話にならないですよ。
と思っていると、ズラズラと奥から出てくるじゃん!!
ミリアが「ご主人様おじちゃん出して!!」と俺に指示をするミリアがいうおじちゃんは……「サモンモンスター」
ガエルが呼び出されると「頼む一緒にコボルトを倒してくれ」
「承知」と短く答えると、ゲネナールをミリアと倒し始める。
「おじちゃん……」
シャンタルも「ベスタ!!ラウラ!!戦える?」
「はい」と嬉しそう答えるベスタ
3人とも盾と槍のスタイルだ。
とてもこの戦闘にはついて行けそうにないから
セレが2人の介抱を引き受けてくれた。
セリーとリナ、ルティナが後方から湧いて出てくる警備員と戦う研究者達を物影から攻撃する。遠距離攻撃でこの3人に敵う者はいない。
弓の名手のセリーは速射を使い次々と撃破。ルティナは弓とマジックミサイルで隠れている敵にも攻撃ができる。リナは鷹の目を使ってパチンコ玉ほどの大きさの鉄球を指で弾くと跳弾を使いながら敵を炙り出していく
ジョゼが俺の近くで盾役になってくれているが、ゲネナールを見て、もうすぐにでも彼女はバーサク状態に突入しそうだ。
「ジョゼ落ち着け」と促さないと突進してしまいそうだ。
スペクターのケルスはゲネナールの攻撃は
まるで煙に巻くように当たらない
だがスペクターが使うフリーズボールなどはゲネナールにダメージを与えている。
「結構数が出てきましたね。助っ人を呼びましょう」
というと地下3階からたくさんのスケルトンがわしゃわしゃと敵の背後から現れる
「ご主人様あれ何?骸骨が動いているよ。味方なの?っていうか私たちの方が悪者ぽくなってない?!」とルティナが驚きながら声を上げる
スケルトン達は研究員、警備員を次々に倒して行く
「な!なんなんだこの骸骨は!!」と叫びながら逃げ惑う
キーカは俺の近くで補助魔法を掛けながら、短いレイピアを構えている。危なかっかしいがジョゼのフォローもあってかなんとかついていけている
ゲネナールを1番撃破しているのは、ミリアとガエルではなく、シャンタル達だった。いつもの盾役ではなく、攻撃に転じているベスタは勇ましさを感じた。
シャンタルは
かなり長い槍を上手く使いベスタとラウラの眼前に叩きつけ、ベスタはそれを一撃で頭を撃ち抜く。ラウラも一撃とはいかないがウィップを使いとどめを指して行く。3人はみんな身長が大きいので頼り甲斐がある。
シャンタルが「誤ってズワルトを殺してしまうとその奴隷達の私の部下もみんな死んでしまうから。急いで」
と俺にESPの指輪を使って忠告する。
「わかった」
「オーバードライブ」を使うと、一気にズワルトに近づき触れて奴隷解放をしようとするが、相手が静止状態でないとできないようだ
ズワルトは「こいつを!こいつを私に近づけるな!!」とゲネナールに指を差して伝える
どう理解したかはわからないが、ゲネナールが俺の方に向かってくるキーカが「…………エンタングル」と呪文を唱えるとゲネナールに植物が巻き付きゲネナールを転ばせる。それをジョゼが後頭部から剣を差し込みとどめを刺した。
「キーカありがとう!!」
「僕も役に立つだろう?」と得意げだった
ミリアがガエルに「おじちゃん、ここを頼みます」と言うとガエルは頷いた
ミリアが背後からズワルトに近づくとマジックウィップでズワルトを拘束した。「ご主人様、今!!」とミリアが俺に言うと
「オーバードライブ」
ズワルトに近づき「奴隷解放」と唱えると、「やめろ!!」とズワルトが大きな声で言ってもそれは止められなかった。
この近くにいたズワルトの奴隷は『ゲネナール』だけだった。ゲネナールは解放された事に気がつくと
ズワルトに向かっていったが
スペクターのケルスは「それは私の獲物だ!!」と言うと背後からゲネナールに魔法を掛けてゲネナールがズワルトを殺そうとしたのを止める。
「ヒィ助かった」とズワルトは言うがそうではない。
ケルスは「…………アイシクルランス!」と唱えるとズワルトを魔法で作られた氷の槍でズワルトは串刺しにされた。
「オマエ!」
とズワルトが言うと
ケルスは「お前の顔はもうこりごりだ……」
と言うともう一つの氷の槍で突き刺した。
本当ならシャンタルだって散々な目に遭ってきたからズワルトに一矢報いたいと思っていただろうが、それはシャンタルは口に出さなかった。
それよりもシャンタルは自分の娘の方が心配だった。
1人はリジェネレーションでかなり回復したが、もう1人はまだ自力で立つのは無理なほどだった。
みんなの生存確認を取れたところだったが、ゲネナールの何匹かが1階に向かいこの屋敷から逃亡したようだ、それを100以上のスケルトンが追っているようだ。
屋敷の区画からはまだ奴隷達は出ていないが、ゲネナール達は場外に出て他に集まってきている奴隷商人の街の方へ向かっていったらしい。
何人もの奴隷商人が集まっているこの街はもちろん戦闘奴隷も扱っている。
奴隷商人のエークもその1人でエークは六十を過ぎた白髪の爺さんだが、「メーア大変だ!!」と慌てて走って来て息も途切れ途切れに言う。
「なんだなんだ今メシ食っている所だぞ!」
「急にコボルトゲネナールがこの街に現れた」
「そんなのすぐにこの街の軍にやられて終わりだろ?」
「それが一向に軍は現れないし、ゲネナールは何匹もいる
……あーどうしたらいいのか?」と1人で嘆いていると
「何匹も?エークそれを早く言え!!飯なんて食ってる場合じゃねぇ!!」
メーアは狼人族でありながら身長は2メートル近くあり、剛腕で筋肉質な女性だ、顔には大きな傷があるが美人と言えるだろう
メーアはすぐさま立ち上がると、自分の身長よりも大きい盾のような剣を持って宿を飛び出して、街の通りに出る。
確かに何匹もゲネナールがいる
「こりゃ大量だな」
「グキャグキャ」と何人かのゲネナールがメーアを見つけると一斉に
メーアに襲いかかった。
メーアは「待ってました!」と言うとその大きな剣で一振りするとゲネナールの胴体が真っ二つになった
「ほら!どんどん来い!」とメーアは豪胆に言う
あらかたメーアが片付けてしまうと……
ゲネナールを追いかけてやって来た骸骨にはメーアも流石にビビる。「なんじゃありゃ!!」初めて見るアンデットモンスターにみんな驚いた
敵意はないのかゲネナールが死んだことを確認すると他のゲネナールがいないかを確認して、立ち去ってしまった
無事、全てのゲネナールを倒したようだ。
スペクターのケルスは俺に礼を言う
「あなたのお陰で、この世に未練は残さずにあの世に行けそうだ。私たちを救ってくれてありがとう……」と言うと、スケルトン達はその場で白い光に包まれ魂なのかどうかはわからないが骸骨の姿は消えて上へ上へと、白い光は登って行く。
そして大きな光があたりを照らす
目を開けるとスペクターのケルスは昇天していないようだ。
「どうした?」
「もうちょっとこっちでやらないといけない事があるみたいです」と舌ペロして俺に言う
「あっそうなの?」
まぁ邪悪そうな感じはしないから俺はケルスに聞いてみた
「ついてくる?」
「うん」
と嬉しそうに答える。ケルスは俺に指輪を渡した。
俺はどう言うことかわからないがその指輪をしてみると
ケルスはその指輪の中に入って行く
ずっと昼間も一緒に行動はできないからか……
シャンタルに娘の子供達はどうするか聞くと
「それはもちろん育てる」と言うことになり、シャンタルは一気に1000人近くのおばぁちゃんと言うことになった。
その後何人かの研究員を捕まえて安全に取り出すことになった
40万人の奴隷の前で、みんなを奴隷から解放したことを告げると反応はまちまちだった。シャンタルが言っていた奴隷根性が染み付いていると言うのはこのことか……
俺はみんなの前で演説することになった
「希望する者はマロルに連れて行きそこで民となり、働き税金を納めてもらう。嫌ならここに残ることになるが、皆が噂している通り、この地下には、大量の遺体が放置されていた、40歳になって処分されたものに間違いないだろう。人数が多くて最初はテント暮らしになるかもしれないがここで働いていた職員を含めて全て受け入れる用意がある。また犯罪による奴隷落ちに関しては再度奴隷になってもらうことになる」
ここの兵士だった竜人族は全て竜王であるベスタについて行くと言うことだった。職員もほぼ全て着いていくことを希望した。指導官はそのまま学校の先生になって貰えば問題ないだろうとセリーも言っていた。
出発の準備をして明日の朝からマロルに連れていくことになったが、場外で奮闘したメーアが俺の前にやって来てエークを捕まえている
「彼女は?」
「場外でゲネナールを1人で倒したものです」
とセリーが答える
「それはすごい」
「ミチオ殿とはあなたのことか?」
エークを突き出し、
「この奴隷商人から私を解放してくれ」
と言って来た
「???」
「私は私が気に入った人に着いていきたい事を条件にこいつに着いて来たが、今更になって奴隷は解放しないと言ってきやがった。私はミチオ殿に着いていきたい」
「……と言っているが?」と奴隷商人に問う
「いや、彼女にはお金もかかっているし、ただというわけには……」
「お前なぁ私をただ同然で買っただろう?」と殴るフリをした
「ヒィそれでも税金やら色々かかっているから」
「いやいや買わせてもらうよ。いくらだ?」
「じゃあ20万ナールで……」
後ろから頭を殴られる
「じゃあ5万ナールで」
「1000ナールで買っておいて何言ってんだ!!」とメーアが詰め寄る。「もう奴隷解放してくれればタダだよ」
「簡単にそう言うわけにはいかないからな」
「じゃあわかった1万でどうだ!!」
「わかったそうしよう」と笑いながら答えた
「うちの最高の戦闘奴隷だからな大事に使えよ。嫌なことあったらまたくるんだぞ」とメーアに言うと
「わかったから離れろよ」としがみつくエークをメーアが引き離す。
俺はエークに金貨を1枚渡すとエークは奴隷の契約を解除した。
「私はミチオ殿と奴隷契約しても構わないよ」
「いや今は大丈夫だ」
「是非強い奴と戦いたい!」
と新たなバトルジャンキーが手に入ったようだ。
「うちにはたくさんいるぞ」
「そりゃぁ楽しみだ」
と俺たちに着いて行くことになった。
さてと、、、、大方の問題は片付いたかな。
お金も金庫に唸るほどあったのでこちらを拝借することにしたので当面の資金は問題ないだろう。
じゃあ1番の問題のマロルに行ってみよう。
今日はもう夕方だが、一回マロルに向おう
みんなに一旦帰ることを告げると、みんな忙しいらしい。何せこの城にある物で持って行くものを探している、誰も悲しまない略奪行為だな
じゃあ俺1人で行ってくるか……
目的地はマロル。レティシアに会いたいからレティシアの家にいきなり行ったら驚くかな?
俺はワープを使って移動した。
レティシアの家の一階の執務室に移動した、
レティシアは執務室で俺が急に現れたことに驚いた
「きゃ!!」
と悲鳴をあげると、内務官の子達が慌ててやってくる。
「あっごめんなさい。なんでもないわ」と内務官の子達を下げる
「もうびっくりしました。急に現れたので、いつ帰られたのですか?ステーラはどうでしたか?
「あーごめんな。帰って来たのは今だよ。どうしてもレティシアに最初に言っておかないといけないと思って」
「えっ私にですか?1番最初に?えっいいんですか?」
「うん?どうした」
「えっいいですよ」
「えっいいの?悪いね」
「もちろんです。ご主人様が望むならいくらでも。」
「さすがレティシアだね」
「はい。心得ております」
「じゃあ明日の午前中にみんな来るからよろしくね」
「みんな来る?えっ?これからするのではなくてですか?」
「うん?今日はもう遅くなっちゃうから、明日の朝から始めるよ」
「うん?なんか話が違うみたいです。明日何が来るんですか?」
「えっっと……ステーラで奴隷解放をしたんだよね。そしたらんーなんて言っていいかわからないんだけど、そのままみんなそこに置いておいたら軍に殺されそうだから、俺がマロルに連れて行くって話になったんだよねー……」
「そういう事ですか……で、何人くらい移住されてくるのでしょうか?千人二千人?ですか?」
俺は頭をかきながら照れ臭そうに
「いやちょっとそれが多くて、30万人なんだけど……」
「えっ?なんて?」
「いやだから30万人程前後2万人位はあるかも……」
レティシアは腰が砕けたようにへたり込む
「ほら、レティシアもこの間100万都市にする!!って言っていたし……な!」
「それって8日前ですよ。……いや、私が愛したご主人様はそうでなくちゃね。私が思う数段上を行くのが私のご主人様なんだよ。いちいちそんなことで驚いていちゃダメなんだよ」
と独り言モードに移行したようだ。
「お金もたくさん見つけたからそれ持ってくるからな」
「どうやって持ってくるんですか?」
「色々考えたんだけど、門をつなげる魔法っていうのがあったからそれを使おうと思っている。あんまり使ってなくて大きな門であるかな?」
「どういう事ですか?ステーラの人がその門をくぐればマロルに来れちゃうって事ですか?」
「レティシアすごいね今の説明で理解できちゃうんだ。レティシアすごい」
急に立ち上がり俺の両腕を握り目が血走って俺に言う
「それって輸送大革命じゃないですか!!」
と俺をブンブンと前後に揺らす。
「えっそうなのか?いや、そうなのかもしれないな」と言いながらレティシアに前後に揺らされ抱きつかれる
「さすが、私のご主人様です」とレティシアは嬉しそうに抱きついた。