10分ほどで
賞金稼ぎギルドに帰ってくると明らかに先ほどよりも薄暗い。物陰に隠れているエマが手招きをしてる。俺はよくわからないが、身を低くしてエマの隣に行く
カウンターも鉄製、窓口は鉄格子でできているので窓口を塞ぐだけで、カウンターの受付は何もしない
取る物も、燃やす物もここには何もない、受付の窓口で文句を言っているのか、辺りは静かだが、武装した者がギルドを襲撃に来たようだ
「多分こういう輩がたくさんくるのでしょう」
「賊は?」
「見える範囲ですが10名ほどです」
見える範囲で鑑定すると、盗賊Lv38ドノバンが一番レベルが高く、あと20台が5人一桁が6人
「ドノバンってわかるか」
「ドノバン一味ですね。賞金かかってます」
「このまま逃げると言う方法もありますが、どうしますか?」
「そうだな…まだ俺たち見つかってないしな」
カウンター近くにいた褐色で白髪。左右で白と黒のカーラーリングされた鎧を着ている女性が絡まれていた
「ねぇちゃんも賞金稼ぎか?」と盗賊の1人が後ろから肩に手をかけて聞いてる
「私は賞金稼ぎではありません……って訳にはいかないだろ」
と振り向き様に盗賊の左手を落とす。
「野郎」周りの盗賊が一斉に近づく
「ここは加勢しないとな、まずドノバンだ。行くぞ」
「はい」
エマは縮地と居合いで一瞬でドノバンの背後まで行く
俺はオーバードライブでドノバンとの距離を詰めて、背後から攻撃する
最初の攻撃はエマの攻撃、そして俺の攻撃。俺の攻撃で相手のミサンガが切れたようだ、
続けて、エマはディザームで相手の武器を落とす。
そのまま、俺はラッシュを決めると
ドノバンは倒れた。全く相手の実力を出させないまま終了させる
みんながこちらを見ると、すかさず絡まれていた女性が両手にショートソードを持ち、手前のやつから次々に倒して行く
オーバードライブ
エマと俺は近くにいる盗賊を攻撃する
カシラがやられて、もう烏合の衆だ。慌てふためいている
「ウァーまて、置いていくなー」
結局俺は最初のドノバン以外は倒すことなく、エマが3人、7人を絡まれていた女性が始末した
部屋の中は血みどろになっていた
俺はすぐさま絡まれていた女性を鑑定
剣聖Lv20 女 25才 ルイーサ
剣聖って剣豪の上位ジョブについている。
鉄格子にノックして
「終わったよ」
「私はエマだ。加勢させてもらった」
と握手しようとエマが手を出すと、それをみて無視する
「別に加勢してくれなくてよかったけど……一番美味しいの取られちゃったじゃない」
「私はミラ。ほら、あんたも殺ったやつの左手を切り落としな」
ミラ?賞金稼ぎは本名は言わないってことか。間違って言わないようにしよう
近くで見るとグラマーなおねーちゃんだが、白黒のコントラストが目立つな。アイパッチもしているし
死んだら30分待てば勝手出てくるのに、まぁ待ってられないって事か。何度見てもグロい…俺はドノバンの左手からインテリジェンスカードを抜き取る
みんなは手際良く左手を落とす。
そして全員分のインテリジェンスカードを抜いた
左手はそのまま放置してある
奥から賞金稼ぎギルドの職員がやってきて、死体袋の中に手際良く死体を入れて行く
職員は口元だけ開いた白いデスマスクのようなものを付けている
ミラは受付でインテリジェンスカードを出すと、2人の賞金が出ていたらしく
「ハズレかー…金貨8枚って…」しゅん
続いてエマと合わせて4枚出した
「4人に懸賞金がかけられているので、金貨32枚になります」
とやけに明るい声で言われる
ミラがしゅんとしてる
「そっちが当たりかー」
「すまない、結果として横取りしてしまった」
俺はミラに謝る
「うーん、いいっていいって。このギルドは早いもん勝ち、そんなこと気にしてたらいくつ命があっても足らないよ。次は私が横取りする形になっちゃうかもしれないからな。恨みっこなしでー」
「でも、素敵なコンビネーションでしたよ。2人は付き合って長いのかしら?」
エマが答える
「愛人になってから2日目。まだキスまで〜」
「素敵!!じゃあまだラブラブね。今度会った時は私も混ぜてね♪アディオス」
エマもあっけに取られる
翻訳がアディオスってどういう事?と思った
「凄いねーさんだな」と俺が言うと、
エマが答える
「キャラ濃いね。多分、プライベートを狙われないようにじゃない?普段は意外に地味なのかもしれない」
カモフラージュってことか?名前も違うもんな
「さぁ早く出よ。またあるかもしれないから」
ギルドを出て、ブティックまで歩くことにする
「1時間くらいで金貨貰えたけど、賞金稼ぎはやっぱり人間を殺めている感が強くて、どうしても抵抗があるな」
「なにも感じず、抵抗なくできる方が恐ろしいです」
エマには言えなかったが、手の震えがまだ止まらない
「賞金稼ぎは最終手段だな」
「とりあえず、貼り出されていた顔と名前はすべて覚えました」
「エマすごいな」
「そういうの得意なので」
「でも、ああいう狭いところの立ち回りは、ご主人様からいただいた打刀の方が良さそうですね」
「乱戦では、短い刀の方が壁や天井にぶつからないからな」
「参考になります」
しばらく雑談をしながらブティックに到着した
ロクサーヌ、ベスタ、ルティナに
「3人でお菓子と甘い飲み物を買ってくるといい」
と言ってお金を渡す
ロクサーヌが血の匂いに反応する
「私がいない時に何かあったのですか?」
「賞金稼ぎギルドで立ち回りしたよ。正直、あんなことばっかりじゃ俺には賞金稼ぎは無理だな」
「お気をつけください。私がいない時にすみません」
「すまない」
ロクサーヌは俺が変な事して死んだら自分も死んじゃうからな。知らないうちに戦うなというのは至極当然だな
「エマは一応ドレスを選んでくれ。いろんなところに急に呼ばれる事があるから」
「服を買ってくれるの?」
「ああ、店員さんと選んでくれ。あんまりセクシーすぎないやつで」
「うん、もう〜。でもやったー!ミチオ好きー!」
セリーを迎えに行く
ロッジに行くとセバスチャンが迎えてくれる
「たびたびすまんな」
「お呼びしますので少々お待ちください」
「あっそうだ。エステル殿に、45階を突破したら連絡してくれと言われていた」
「突破したのでエステル殿に連絡してくれ」
「はい、かしこまりました」
「こちらからはどのようにご連絡したら?」
「クーラタルのオークション会場にルークというものがいるのでその者に連絡してくれ」
「かしこまりました」
「では、セリー様をお連れします」
「頼む」
しばらくするとセリーがやってきた
「お待たせしました」
「何度も呼んですまなかったな。成果はあったか?」
「もちろんありました」
「ご主人様お願いがあるのですが、素材屋に行っていろいろと素材を買っていただけませんか?それで防具を作ろうと思いますので、我々の装備を整えませんか?」
「それいいな。じゃあ寄ろうか」
「今日の夜、みんなにいろいろ聞いて作ってみたいです」
セバスチャンに素材屋と冒険者ギルドの場所を聞いて、最も近いところにワープする
まず冒険者ギルドに来た
「またインゴットを買ってもらってよろしいでしょうか?」
「わかった。どれくらい必要だ?」
「なるべくならダマスカス鋼の方がいいですが、こないだの9つの塊があるので、1つあれば大丈夫だと思います」
「他にもここで買えるもので必要なものはあるか?」
「竜の皮があったら欲しいです、それと硬皮があれば」
聞いてみよう
受付で商人のジョブをつけているやつを見つけて、その人の前に立つ
「ご主人様どうしてこちらに?もっと空いている受付けもありますよ」
「ここがいいんだ」
自分の順番が来ると、買取と販売をお願いする
まず売りたい商品を出す
「セリーも売れるものを出してくれ」
今までのドロップ品で余っているものを出した
それと白魔結晶も出した
「少々お待ちください」
120万5600ナールになるのですが、大量に持ち込んでいただいたので特別価格で買い取ります。156万7280ナールでどうでしょう?
よっし!さっきの賞金と合わせて
これでまた白金貨2枚に戻った。
多分、いま全財産は250万ナールはあるはずだ
「販売品に、竜の皮と硬皮とダマスカス鋼のインゴットはあるか?」
「ございます」
「革は6つずつくれ。それとインゴットは1つで頼む」
「竜の皮は一つ1万、硬皮は一つ2000、インゴットは10万になります」
「頼む」
「17万2000になるのですが、お客様には感謝しております12万400でどうでしょうか」
「それで頼む」
セリーが小声で言う
「ご主人様すごいです」
「なにもしてないのに、おまけしてくれた分だけで購入できてます」
ちょっと得意げに言う
「な、ここに並んでよかっただろ?」
「以前にも仲買人から割引有りましたが、謎スキルですね」
セリーが顎に手をやり、考える人のポーズを取る
セリーはどこまでわかっているの?
「さぁ、素材屋に行こうか?」
「はい」
素材屋はすぐ近くにあった
「クーラタルにもあるのですが、帝都の方が品揃えがいいですね」
「ちょっと見て回っていいですか?」
「ああ構わないよ」
「時間かかりそうだな」
「急いでますか?」
「いや、待っている間にミリアを迎えに行っていいか?」
「あっすみません大丈夫です。こちらの店にずっといます」
「じゃあ迎えに行ってくるよ」
ワープで漁村まで来た
いつものところに行くとミリアがいた
「ご主人様〜」
「たくさん釣れたよ」
「ボレーってこの辺りで取れるのかな」
「ボレー?あそこのおばちゃんに聞いてくるー」
何やら交渉している。魚とボレーの交換をしているようだ
「ご主人様、魚さんと交換してくれるって」
「ミリアいいのか?」
「このあいだベスタちゃんが美味しそうに食べてたから、好きなのかな?ベスタちゃんのためにでしょう?」
「ああそうだよ」
「今日ね、あそこの入江の崖に友達と行ったんだよ」
「海には入ってないよな」
「うん、見に行っただけ」
「すごい綺麗なところだから、今度一緒に行こうねご主人様」
「そうだな」
「帰ろう」
周りの少年達に手を振ってる
ミリア可愛いからな。少年達もそりゃ寄ってくるよな
セリーのところに戻る。
「セリーどうだ?」
「おかえりなさいませ」
「たくさん欲しいものが出てきてしまいます」
亭主が寄ってきた
「お若いのにすごいです。いいものがわかるようですな」
「ありがとうございます」
亭主が
「お持ちの魚は立派な魚ですな。私は魚が好きなのですが、帝都ではなかなかいい魚がありません。よかったら2匹で2000ナールで売っていただけませんか?」
「ミリアどうする?」
「今日はたくさん釣れたからいいよ」
「じゃあ次回を期待して、2600ナールで買い取ります」
「これは立派だ!!」
だいぶ嬉しそうだ
セリーが小声で聞いてくる
「ご主人様、なぜみんなピッタリ30%高く買ってくれるのですか?」
「パーセント知ってるの?」
「昔、数学にも大変興味があったので」
商人のスキルなしで暗算で計算できるとは…
「よくわかったな。内密に」
「やはり」と、したり顔のセリー
「さぁ買って帰ろう」
「いろんなもの買ったな」
「必ず、これでいいものを作ります」
「頼んだよ」
「15万7800ナールになりますが、魚も頂いたので11万460ナールでいかがでしょうか?」
俺はそそくさと会計を済ませると、
「ありがとう。またくるよ」
「ご主人様すごいですね」
店を出てすぐさま俺にセリーが言ってくる
ミリアは何がすごいのか全くわからないようだ
「ご主人様の何がすごいの?教えてー」
セリーがミリアにわかるように説明してあげる
「ご主人様は魚を10匹下さいって言うと、みんな必ず13匹くれるんだよ」
「何それすごい!!ご主人様すごい!!」
「魚で説明するとわかるんだな」
セリーはそっと答える
「はい」
「たとえば、先程のインゴット10万を7万で買えるわけですよね?それを他所で9万で売って、そのお金で違う高価なものを買って、ここで売ればかなり儲かるのではないですか?」
「確かにそうだが、数回で値崩れすると思わないか?」
「そうですね、そういうわけにはいかないですよね」
「それは以前鏡の売買の時に考えたのだが、買い手が確実にいるとは限らないからな。余ってしまったらどうしようもない。前回は確実に買う人がいたから鏡を買ってきたけど、買い手と売り手のバランスを無茶苦茶にしてしまうと狙われるしな」
「確かにそうですね」
「コソコソする程度でちょうどいいんだよ」
「でも、それにすぐ気づくのはさすがだなセリー。」
「さすがだな」とミリアも言う
「ははははは」
みんなで笑ってしまった
ワープしてブティックに寄った
みんなもう用意はできているようだ
別室でみんな待っている。みんなたくさん紙袋を持ってる
「ルティナ今日はどうだった?」「順調に売れているそうです」
「貴族に売れるといいのですが……」
「あの人たちはごっそり買っていきますからね」
「なるほど」
「下着のファッションショーでもすればいいんじゃない?女性限定で」
「ご主人様天才!!」
「でも、下着のモデルなんて誰がしてくれるのでしょうか?」
「モデルはエマさんとかカシアさんとかルティナがすればいいんじゃない?」
「えっ??」
「そりゃ、そんなにセクシーな女性がそばに沢山いる俺って、鼻が高いじゃない?」
エマはすぐ答える
「私は……いいよ?ミチオのためなら裸にだってなるよ」
ルティナも
「私だって大丈夫です」
「問題はカシア姉さんか……」
「男性に見せる訳じゃないし」
「ああ見えて、そういうことには引っ込み思案ですから」
「今度聞いてみるよ」
ロクサーヌも
「私もできます」
「って言うけど、下着姿で堂々と歩ける?」
「無理です。そんなことできるのはご主人様の前だけです」
エマが言う
「かわいいね」
「うるさい」
ルティナは店員さんに早速聞いている
店員さんもすごく乗り気みたいだ
「夏の90日ぐらいがいいかな」
OKをもらったらしい。場所はここで
夕方5時くらいから始める予定で
決まったらしい
「じゃあ貴族に招待状作っちゃおう!!たのしみになってきた」
「ベスタはお菓子はどうだった?」
「はい、びっくりしました。あんな綺麗な食べ物があるなんて、宝石かと思いました」
「よかったな」
「後、漁港でボレーももらってきたよ」
「え〜!!すごく嬉しいです。ありがとうございます」
「あっそうそう。ルティナ、水着はどうだった?」
「もう作ってきちゃいました」
「ベスタ、今度これ着てみんなで川遊びに行こう」
ベスタが俺に言う
「覚えててくれたんですね。ありがとうございます」
「楽しみにしてます」
「じゃあ帰ろうか?」
「はい」
キッチンで焼き魚の用意をみんなでしてる
俺とエマは交代でシャワーを浴びる
お話しながら食事を取る
「今日、ロクサーヌとセリーとベスタはセカンドジョブを手に入れた」
ルティナが聞いてくる
「セカンドジョブとはなんですか?」
セリーが答えてくれる
「私たちの常識では、ジョブとは1つしか選べないと言うのが常識でした。だけど、2つのジョブで複数のスキルを使うことができるようになりました」
「たとえばルティナさんなら、魔導士でありながら、セカンドを探索者にすればダンジョンウォークも使えようになります」
「それは凄い」
「なので、今までのジョブでロクサーヌさんは獣戦士を鍛えて百獣王を目指し、私とベスタは戦士になったので、私は暗殺者に、ベスタは聖騎士を目指すことになりました」
「セリーありがとう」
「引き続きよろしいですか?」
「昨日の精霊憑依なのですが、実はこの石さえあればいつでもできるそうです」
「この石って、昨日言っていた精霊石の事?」
「はい。先程素材屋にて購入しました」
「精霊召喚と憑依があります。事前に召喚しておいて、状況に合わせて憑依をお願いするようです」
「最初は何が出てくるかわからないようですが、戦闘も何もしないで返すとダメージを受けるそうなので、必ず憑依させてください」
「何個か気に入った精霊が出てきたら、憑依だけで良いそうです」
「それと忍術ですが、大変資料が少なく、いくつかしかわかりませんでした
分身術、変装術 隠形術 探索術 早駆け術
しかわかりませんでしたが、まだあるようです
ただ、スキル発動はブラヒム語なんです」
「今日の夜女子会で特訓しましょう」
「えーー難しそうだなぁ」とミリアも困り顔
「ハハハッ」
みんなが笑う
「明日からしばらくお金を稼ぐ事をメインにやっていく。全員にセカンドジョブをつけるのに210万ナール必要なので、魔結晶を育てる」
食事を終えて、みんなで片付けなのだが
「今日はエマさんの所に行くんですよね?」
「ああ、ちょっと見に行ってくるよ」
「いってらっしゃい」
「女子会楽しんでくれ」
「はーい」
俺はエマと一緒に宵の口で家を出る
「また明日」
ミリアが聞いてくる
「うん?エマさん緊張してるの?」
「いや、してないよ?」
「本当?じゃあまた明日ねー」
ミリアは元気よく手を振ってる
ロクサーヌは何も言わずに
窓から俺を見ている
2023.10.07改編