いや充分午前中もレティシアさん俺たち大変でしたよ。アラクネと戦い70階攻略して来たし。
と思いつつも
「どうした?」とレティシアに聞く
「はい。以前にもお話があったと思いますが、教皇が顕現しました」
「アデリナか?」
「はい」
「いま、その話を誰が知ってる?」
「はい。私と、イサキオスさんになります」
「なっちゃったか……」
「黙っておくということはできませんので、皇帝陛下に連絡をお願いします」
「……そうだな。レティシア、この報告でどんな事が起こるか想定してくれ」
「はい。猫人族の教皇が現れた事で、亜人は更にマロルに集まる可能性があり、帝国内部の人種差別が助長される可能性がありますので、建国に反対する貴族も現れると思います。
教皇が現れて建国は神の意思と言う昔からの言い伝えもあります。そこでの貴族同士の対立も生まれるのではないでしょうか?
ミチオ様はまだ建国の長である事を内外に知らしめてなく、今まで言ってきたものは全て内密での行動となっております」
「えっ全部?」
「はい。今まで目立たないようにと言うのが仇となっております。ブルガ王国での戦いも皇帝が助けてくれたと言う事になっておりますので……」
「その他もそりゃあそうか……」
「先日のクーデター、カッシーム第3皇子
も全部内密になっています」
「……」
メーアが「ステーラの解放も?」と聞くも
「はい。内部のクーデターという事になっています。むしろ、第一次魔王戦では参戦を部下にやらせたという事、我々の被害が少ない事をよく思っていない貴族もいるようです。
それにラーゲル領、ラッセル領、ルーデルク領、リベメール領と連続で手になさっています。ラーゲルの前の領主は賄賂をだいぶあちこちに払っていましたから。払わない私達はちょっと邪魔な存在なのではないでしょうか?」
セリーが「ここではないですか?」
「なにが?」
「エリクシールを使う場面です」
「何に使う?」
「皇帝陛下のガイウス様、お妃様のアリシア様に一本づつ献上すればお二人とも10代に若返るのではないでしょうか?」
「うーん確かにそうだが……」
「これは確かな成果だと思います」
「そんなもんか?」
「それは大成果でしょう」とエマが言う。
「ミチオは若いから若さについて全くありがたみが無いが39歳が19歳になるなんて大事です」
「とりあえず、俺とレティシアで行ってみるよ」
「私ですか?」
「ああ。問題あるか?」
「えっ?!はい。ご一緒させていただきます」
「じゃあ午後は皇帝陛下のところに行ってくる」とみんなに言うと午後は解散という流れになった
「この間もそうでしたが、そんなに簡単に会えるものなのですか?」とそれはそうと思うぐらい納得できる質問をレティシアがして来た。
「いつも会えているけど……」
俺とレティシアはロッジにワープで向かう
「ここは?」
「俺がガイウスと会う場所になる。ここでは皇帝陛下ではなくて、ガイウスと呼んでくれるか?」
「……えっ、はい」
セバスチャンが迎えてくれる
「ミチオ様いらっしゃいませ。こちらの方は初めてですか?」
「はい」
「お名前をお聞かせください」
「はい。レティシアです」
老骨な風体とは思えない強い眼光にレティシアは少し驚いた
「レティシア様ですね。よろしくお願いします。今日は?」
「今日は……ガイウスに会いにきたんだけど……」
「ガイウス様ですか?どのような御用で?」
レティシアの顔を見るとレティシアが
「マロル領にて、猫人族の教皇が顕現されましたのでご報告に」
「それは大事ですね。かしこまりました。連絡いたします」
俺たちはメイドに2階の個室へ案内された。
「緊張しているのか?」と俺はレティシアに聞くと
「もちろんです」
「ちょっと変態おじさんだけど、大丈夫な人だから。話せばちゃんと意味が理解できるし、意思疎通もできるよ」
「変態って……そういう事を言っているのではありません」
「……レティシア難しく考えるな。今後も貴族や王族と接見の場はたくさんあるだろう。レティシアには期待しているよ」
「……はい。がんばります」
「あっすみません。何か食べれますか?」と近くにいたメイドさんにお願いした。
「食べるんですか?」
「朝食とってないから」
「よく食べれますね……」
……
今日はレティシアのあたりが厳しいな。やっぱり緊張しているのかな?
「いやー美味しかったよ」とメイドさんに話しかける
しっかりステーキを食べてしまった。
食べ終えるタイミングでガイウスがやって来た。
俺たちは立ち上がり
「ミチオです」
「おお、兄者元気だったか?」
(兄者?!)
しっかりと手を取り握手すると
「兄者はやめてください。こちらはレティシアです。現在マロルを彼女に運営してもらっています」
「おおっ初めましてだな。パブロの娘か?いい女じゃないか」とガイウスは気さくに握手した。
レティシアはそれはそうか……帝国の皇帝ともなると元敵国であっても小国の姫など怖れるに足りないと言うことかと逆に安心した。
レティシアはこの場で手打ちになるのではないかと恐れていた。
私が死ぬのは問題ないが、まだまだミチオ様の手助けをしたいと思っていたので、それだけを恐れていた。
ブルーノ伯爵とエステル男爵、カルロスとマキシムも同席している。
一気に男臭い感じになった
レティシアは胸の谷間が目立つ露出の高い服を着て来ている。もう服からこぼれそうな感じだがみんなは全くそれに興味ある感じでないようだ。
ガイウスが周りの
と憤慨しながらも話を進める
「ミチオどうした?直接来ると言うことは只事ではないと言うことだろ?」
「はい。我がマロル領にて猫人族の者が教皇として顕現しました」
「そうか……それは大変だな。セバスが慌てて来るわけだ……」
「で、ミチオはどうしたい?」
「……私は……実は魔王ユウヤを打ちたいと思います。今すぐと言うわけにはいかないのですが帝国の一員として戦います。もし自分が敗れた時には魔王の矛先はこの帝国に向くかもしれません。であるなら……独立して魔王を打ちたいと思います」
レティシアは魔王を倒すと言う話は初めて聞いた。
そこまで覚悟していたのかと、感銘を受けた。
「そうか!よく言った。俺は構わん!教皇がミチオの所で現れると言うのは天啓だ!俺はそれに逆らうことはない。だが帝国とは同盟関係を結んでほしい。それと帝国から離れると言う事はブルガ王国と敵対する事になる。
この間の和平交渉はあくまで帝国と、ブルガ王国の交渉だったと言うのは理解しておいてくれるか?」
「はい。理解しております」
「よし、では次の諸侯会議で発表しよう。反対する貴族もいるだろう。
だが魔王の討伐をすると言うのだったら話は別だ。恥ずかしい話だが、
多分我が身可愛さで反対する者はいないだろう」
「イリジューム公国にはワシから話しておこう。そしてそこまでの軍の移動は我が機動部隊を動かそう」
「はい。ありがとうございます」
「話はそれだけか?」
「はい」
「……時にジゼルはどうしている?」
レティシアが話す
「ジゼル様は現在私の元で領地運営の手腕を振るってもらっています」
「そうか……不器用な娘だがよろしく頼む」とガイウスは深々と頭を下げた。
レティシアはそれに驚いたが、
「ところでマロルには巨大な歓楽街があると言うではないか?しかも、領主経営だと聞いた。なぜ俺を誘わない?」とミチオに聞く。
えっ何言ってるの?今自分の娘のことをお願いして、すぐさま歓楽街の話を普通する?とレティシアは考えていた
「それは私も行ったことないし。そんな事になっていたの?」とレティシアに聞くと、
「そうですよ。ご主人様も了承しておりますよ。ほら、リリカとノエルを館主にしましたよ」
すると、エステルが「あの
「そうか、だから俺の家に全然いないのか」
「えっ知らなかったのですか?」
「ああ。すまん」
「はっはっは」
ガイウスは大声で笑った。
「じゃあ頼んだぞ」ガイウス達は談笑することもなく
忙しく要件を終えるとすぐさま帰ってしまったので俺たちも帰る事にしたのだが、
「一回ルークの所に行くのはどうでしょうか?」
とレティシアに言われて行く事にした。
「ご主人様気になった事があるのですが、あの方達は皆私の胸を見る事が全くなかったのですが、まさか女性に興味がないのですか?」
「うん?彼らは小児性愛者だからね。セクシーレティシアには興味なかったんじゃないかな?」
「あーーそう言う事ですか。変態共ですね」
なぜだ?なぜ俺の胸が痛い?
マロルに戻りオークション会場に向かう。
マロルではすぐさまレティシアには文官がそばにつく
まさに女帝のようだ。
受付でレティシアを見かけると深々と受付嬢が頭を下げる
「ルークに会いたいのですが」と声をかけると受付嬢が
応接室に俺たちを案内してくれた。
オークション会場もすっかり完成したようだった。
受付嬢がお茶を持って来ると、ルークが現れた
「ミチオ様、お待ちしておりました。レティシア様御来店ありがとうございます」
「ひさしぶりだな」
「指輪の件ですよね」とルークが確認する
ってなんだっけ……
2つの指輪を目の前に出されて初めて、ああこれか……確かにルークに鑑定してもらっていたな。
セリーとキーカがタダオからもらってつけていた赤い指輪だ。
ルークの顔が神妙になり「こちらの指輪はどの様に手に入れられたのですか?」と珍しくそんな事を聞いて来るルークに驚いた。
「ルーク失礼ですよ」とレティシアが制止すると
「たいへん申し訳ありません……こちらのアイテムは超レアアイテムだったので」
「そうなのか?」
「こちらのアイテムは特に呪われていたり、追跡されていたりするような何かを発している事はありませんでした。そして……効果は経験値50倍を得られるという物でした。通常の鑑定では鑑定防御がついているのか、普通の指輪にしか見えますが、魔法遮断をしてスキルで鑑定を行なわないと効果を発見できませんでした。二つの指輪とも全く同じ効果でした。このようなマジックアイテムが二つ同じところに集まってしまうことも通常有り得ませんが、効果もこのようなものは見たことありません」
と早口でルークが話している。よほど興奮しているのだろう
「売却すると言うことではありませんよね」
「ああ。よく調べてくれた」
そうだったのか……でもどうして、そんな貴重なものをタダオはセリーとキーカに渡したのだろう?
「ミチオ様、カードはレティシア様の所に大体10枚程度備蓄があるように送っていますのでレアカードのみになります
ドラゴン3枚、ゴーレム2枚、サイクロプス2枚、ハイコボルト2枚になります。
アイテムはオリハルコンの鎖帷子が2点、オリハルコンのグリーブ、聖銀の斧、オリハルコンのブレストメールの5点になります」
「全部でいくらになる?」
「120万ナールになるのですが、84万ナールに値引きさせていただきます」
「わかった全部買わせてもらうよ。レティシア後で払ってもらってもいいか?」
「はいもちろんです」
俺は買ったアイテムをアイテムボックスに入れて行く
「ルークありがとう」
「私は今後どんなものをご用意すればいいでしょうか?」
「そうだな。オリハルコン系のものは戦闘用であれば色々ほしいな。後は使えそうなマジックアイテムとかかな」
「かしこまりました」
俺とレティシアはオークション会場を後にした
レティシアと二人でぶらぶらと歩こうと思っていても次から次へ俺ではなくレティシアに声がかかる。
まぁそりゃそうか普段顔を合わせているのはレティシアで俺のことを知らなくてもそりゃ仕方ない
「なぁところで居住者の状況は?」
「はい建築は進んでいるのですが、数が必要な事と、それに対してのインフラも用意しないといけないので時間がかかっています」
「ちょっと見に行こう。なかなか見に行く時間がないからな」
「はい。ありがとうございます」
レティシアの部下ティナにフィールドウォークで案内してもらった。
「この北東部分はラーゲルにつながる道だったのですが、ここも城内となり、あの場所まで城壁を作るつもりです」
と指を指しながら通りのずっと先を指している
町中で家作りが行われているが、集合住宅もその一つだ
なかなかに大きい建物だ。
「これも住居かい?」
「はい。ドワーフ達が作りました。80世帯が入れます。お風呂はありませんが水洗トイレもありますし、魔力コンロもあるので便利だと思います
これが簡単に複製できたらいいのですが……なかなかそう言うわけにも行きません。一個作るだけでもかなり大変そうです」
「……うーん複製か……できるかも」
「えっ?!そうなんですか?」
「そうだな。ドワーフ達を呼んできてくれないか?」
「かしこまりました」
しばらくするとドワーフ達が集まってきて
「ご領主様でないですか?」と一人俺の顔に見覚えがあったのか話しかけてきた。
「ああ、ミチオだ」
「えっ?!ミチオ様ありがとうございます」
「ん?何が?」
「私達はステーラからの移住組ですが、こんないい所に家まで貰って働き口もあって天国のようです」
「まだあの世ではないよ。まだまだドワーフのみんなには作ってもらいたいものが沢山あるんだ。だが今は家だな」
「はいそうです。まずは難民キャンプの者が全て家に入ってもらい毎日水浴びや風呂に入ってもらわないと、病気も蔓延しそうです」とレティシアが答える
「あのさ。この建物を複製しようと思うんだけどいいか?」
「これをか?なんで俺らに聞くんだ?」
「だって君らが作ったんだろ?」
「でも領主様あなたのもんだ。自由に使ってくれ」
「ありがとう」
俺は「アイテム」の魔法を使い建物のサイズをサイコロ3つ分ぐらいの大きさにした。それだけでみんなかなり驚いている
「えっえっえー!!」
「なんでちいさくしちまったんだ?!」
「まぁみててくれ」
俺は錬金術の複製を使う。物が小さいからまだ魔力は少なくて済むはずだ
1個が2個に2個が4個に4個が8個にと少しずつ多くなってきたが、途中から俺も魔力を回復するポーションを飲みながらそれをみていた。
256になったのを見て、そのスキルを止める
やはり魔力をゴッソリ持っていかれるな。まぁ今日はもう迷宮に入る事はないだろうから大丈夫だろう
「さぁ大きくするからみんなこれを作りたい所に持っていってくれるか?とても慎重に丁寧に設置してほしい」とお願いする
ドワーフ達が建設予定地のところに持っていって準備は完了した。
「じゃあ行くよ!」
俺は走って次々に「アイテム」を使って256棟を全て建てた。
レティシアも驚いている。
こんなの前に見ただろ?と思ったが、ここまでとは予想していなかったのだろう。
レティシアは慌てていた。
「えっ!?ちょっと待ってください。256棟あるんだから1棟に80世帯が入ると2万世帯この中で暮らせるの?
ほとんど難民キャンプの人が入るじゃない」
「せっかくステーラから来てくれたのにいつまでもテント生活じゃな」
ドワーフ達も涙を流して喜んでいた。
「みんな、俺がやったと言う事は内密にな」
レティシアは難民キャンプのところに行って
すぐさまその事情を伝えてきた。
教会のボランティアで食事を配っている人もその報告に驚いた
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