先程いわれたセリーの事を考えてみる
セリーのなりたい職業もあるのだろうか?俺が一方的に決めてしまっていいのだろうか?
それにセカンドジョブはミリアとルティナは何にしようか決めていない
エマは自分で勝手に考えるだろう。そういう人だから選ばせてあげよう
ミリアは僧侶にすれば、自己回復できる忍者はかなり強そうだし、必ずその先にモンク的な職業があると踏んでいる
ルティナも戦士にして、いずれハンターにした方が良いのだろうか?
それとも、僧侶にしてスペルユーザーとして育てた方がいいのか?悩むところだ。
弓使いにするのがエルフの本懐だろうが、この世界は弓がなかった。ハンターはどちらかというとモンスターハンターなのだろうか?
迷宮に潜っている俺たちには同じだが、もしかして狩人みたいな職業があるのかもしれない
漁師があるのだから、あっても全く不思議ではない
帰りに狩りをしてみよう。そうしたら解放されるかもしれない
セリーとはもう一回話をする必要があるな
「49階はマダムバタフライになります」
「じゃあ引き続き毒と麻痺の耐性をつけたままにしよう」
麻痺耐性があるととても簡単な敵だ。俺がファイヤーを次々にエンチャントして弓攻撃
次々に落下してくるそれを、エマとベスタが仕留める
何回かエンカウントしてもらって、ロクサーヌの憑依の時間が終わる
ロクサーヌが
「終了のようです」
と告げると
「この後、みんなで狩りをしないか?」
と提案。最初にこの世界に来た時にうさぎを狩ったが、その時狩人は出てこなかった
あの時は、剣で倒したのがよくなかったのかもしれない
遠距離武器、又は罠で捕まえるとジョブが発生するのかもしれない
もしそういったジョブがなければ森は獣天国だ
誘っておきながらなんだが
俺には弓の才能がない。なので見学
場所はどこでも良かったのだが、先日来た洞窟の前の少し開けているところに来た、
洞窟はあの時に岩と砂で固めてしまったので、どこにあるかがかろうじてわかるくらいで、言われなければわからないだろう
みんなに弓を持たせてと言うが、俺とミリアは広場でお留守番。せめて焚き火の用意でもしようか?
ミリアの弓はセリーが持って、ルティナとエマとロクサーヌが長弓、ベスタはアイスジャベリンで狩をする
まだ4時くらいだろう。夏だからか夕方にはなっていない
俺は子供の時に、家族3人で河原に行ったバーベキューを思い出し、親父が作ったかまどを思い出して作ってみた
あの時はお母さんもいたからな。まぁいい思い出だ
親父はあの時はまだ酒飲んでなかったな
あの人はどうしてあそこまで変わってしまうのだろうか?
でも
人のことは言えないな
俺だって、あっちでは自殺も考えていたのに、こっちに来てから一度も考えたこともないし、ロクサーヌをはじめ誰も失いたくないし、会えなくなるのは辛い
俺もロクサーヌを失ったらあんな風に自暴自棄になるのかもしれないな
この世界は死が間近にある
だから自らの命を絶たなくても簡単に死ねてしまう
簡単に死ねてしまうと、それから足掻いてしまう物だろうか…
そんな事を考えていたら、ミリアがクナイで鳥を撃ち落としたらしい。凄い動体視力だ
鑑定すると、やっぱりあるよ
狩人Lv1
効果 腕力小上昇 精神力微上昇
スキル 狙う 罠作成 皮剥
「鳥に手が届いたよ」
「魚釣りと同じくらいできるようになるといいな」
「うん」
焚き火の用意ができた。
しばらくするとみんなが帰ってきた
みんな各々獲物を捕まえたらしい
鳥やウサギ、ベスタは猪を捕まえたらしい
みんなを鑑定するとやはりみんなに狩人がついていた
近くに川があったので、みんなで血抜きと皮剥をした。
俺は慣れていないが、みんなは何事もないように進めていく
まぁそりゃそうだよな
解体した肉と皮はセリーのアイテムボックスに入れてもらった
セリーに串と網を作ってもらい、バーベキューにしようと思う。たまには野営もいいかな。毎日家に帰れるから基本冒険者は野営しないが、僻地に行く時、大きな荷物がある時は野営をするので、街道の整備は一応なされている
ワープにしてもフィールドウォークにしても、運ぶ量とMPは比例しているので、商品が沢山ある場合とても魔法では運べない
「今日はここで野営の練習してみないか?寝るのは家で寝るが」
ルティナ以外はみんなしたことあるみたいだ
家の前でバーベキューするのとは違い、獣が襲ってくるかもしれない恐怖があるが、みんながいれば、そうそう襲われることはないだろう
外で肉に塩胡椒して食べるだけでも美味しく感じた。
鶏ガラのスープもとてもおいしかった。
ミリアにも聞いた
「鶏肉はどうだ?」
「魚も好きだけど鳥も好き」
お腹いっぱいになった
用を足すために俺が立ち上がると、ロクサーヌがついてこようとするので
「ちょっと用を足しに……」
小声で
「見張ってなくて大丈夫ですか?」
「みんな楽しそうに話してるから、ロクサーヌもみんなの所にいて」
「多少離れてても、ロクサーヌなら何か来たらわかるだろ?」
「はい、監視しておきます」
俺は広場のハジまで来て用を足すことにする。
オシッコをしているのを監視されていると思うと、出るものもなかなかでないもんだ。
森の中は真っ暗だ、闇に吸い込まれそうになるくらい真っ暗だ…だから人は明かりを求めるのかもしれないな……
隣に目をやると、そうだよな…ここには女の子達のお墓もあるんだよな
手を合わせておくか。
目をつぶり心の中で、
彼女達にした俺の選択は間違っていなかっただろうか?
毒を飲まさずに
「早く忘れて元気になれよ」と言うべきだったのだろうか?今となっては確かめる術はないが、最後にありがとうと言われたのはせめてもの救いか。せめてあの世では幸せになってほしいな
「ありがとう」
俺は驚いて目を開けると
半透明の3人が立っている。
俺は驚いたが、不思議と怖くなかった
「私たちの幸せを願ってくれてありがとう」
もう一人の全然喋らなかった女の子も言う
「優しいのね…私たちの事を悔やまないで…自分たちが望んだ事だから」
「これだけは伝えておきたかった……苦しまなくていいのよ」
「ありがとう」
と言われてスゥーと消えた
「どうしました?」
「うぁ!」
とロクサーヌが急に肩を叩くのでビックリした
幽霊よりも肩を叩かれた事の方がビックリした
「あっすみません、驚かせてしまって」
「今の見たか?」
「??なにかいましたか?」
「そうだよな。いやなんでもないよ」
沙門 Lv1
効果 HP小上昇 精神小上昇 知恵小上昇
スキル 幻術 精神魔法 超常魔法
死者と話したら新たなジョブが出てきた
またおかしな魔法が出てきたが、なんて言う魔法かは載ってないし、調べようもない
「お腹もいっぱいになったから、帰ろうか」
「はい」
後片付けをして
みんなでクーラタルの家に帰ってきた
エマが聞く
「今日の成果はどうでしたか?」
「今日か?今日はベスタは騎士になった。セリーは今、狩人になった。後は魔結晶の一つが白魔結晶になった」
「え?」
ロクサーヌが間に入ってきて驚く
「今日1日で黒から白にかわったのですか?」
「ああ、今日はこれがメインだったからな」
エマが
「これを早く白にする方法があると……」
「内密にな」
セリーに芋虫のカードが手に入ったので
「セリー、身代わりのミサンガを作ってくれないか?」
「はい。皆さんも防具を使ってみて、不具合があったら直しますので言ってください」
俺が空きスロットのあるミサンガを選び
「これで頼む、予備用だ」
ロクサーヌとベスタで防具と武器の手入れをする
ミリアとルティナで風呂場掃除と、お風呂の用意をする
エマはその掃除している横でシャワーを浴びて燕亭に帰るようだ
エマがシャワーを浴びて出てくると、
「今日も燕亭に帰るのか?」
と聞いた
エマは周りに誰もいない事を確認して、
小さな声で言う
「だってあんなに若い子たちと比べられたら嫌でしょ。ちょっとは考えて……それに、私はミチオに甘えたいんだよね。それを人に見せるのまだ慣れてないの。そういう事だからごめんね」
そういうものなのか?俺から見たらそんなに年齢のことを気にしなくてもいいんじゃないかと思うがそれは女子にしかわからない事なのだろうか?
「そうか…ごめんな。」
「ミチオが謝るな。じゃあまた明日な」
エマは身支度すると家を出た
ロクサーヌのところに行くとセリーに相談をしていた
「どうした?」
「ここをみてください」
とロクサーヌが使っているエストックを見せられた
「なんとか使ってきたのですが、ヒビが入ってしまって…どうしようかとセリーに相談していたのですが、作り直してもスキルは残るのか心配で…」
「ああ、じゃあこうすれば」
ジョブに錬成師を入れ、修理のスキルを使う
「えっ?」
「ご主人様、そんなことできるんですか?」
「ああ、いつのまにかできるようになっていたけど」
「ご主人様、でしたら他にもあるのですが……」
「え……?」
「そうなのか?いつもロクサーヌに任せていたからな……」
「持ってきてくれるか?」
いくつかの武器の修復をした
「凄いですね、さすがご主人様です」
セリーも
「わたしにもできるといいのですが…」
「じゃあ、まずは石鹸を作るところからだな」
「はい?」
「石鹸を作る先にこのスキルがあると言うことですか?」
「そうだな」
「スキルというのは、全くどう繋がっているかわかりませんね」
「そうだな」
全くその通りだと俺も思う
「風呂入ろうか?」
ロクサーヌがピッタリと俺にくっついてくる
みんなを一通り洗うと、ロクサーヌが俺を洗ってくれた
もちろん唇も
「風呂は最高だ…命の洗濯だよ…」
隣にいるロクサーヌが答えてくれる
「そうですね」
みんなと口づけを交わすと、ロクサーヌに
「昨日はご主人様がいなくて寂しかったです」
セリーも
「今日はくっついて寝てもいいですか?」
「ミリアも」「わたくしも」「私もお願いします」
「でも、みんなとくっついて寝るのはできないだろ」
「はいはい、ご主人様と離れて」
とロクサーヌが諭す
「今日はお疲れでしょうから、ゆっくり休んでください。2日連続でビーストになってるんですから」
だけど、ベッドに入るとみんなと一回ずつしてしまうのは我慢しなくてもいいよね
最後にルティナとすると、寝落ちしてしまった
ロクサーヌの胸の中で寝ていて、意識は朦朧としているが
みんながお話ししているのは聞こえる
「ご主人様大変ですね」
「沢山女の子がいる中でエマさんみたいな子もいるからね」
「エマさん結構いい人ですよ」
「ロクサーヌおねーさんがお酒で眠っちゃった時、エマさんとみんなでお風呂に入ったんですよ」
「えっそうなの?」
「ここはロクサーヌ姉さんがしっかりご主人様の面倒見てるから、私は違う所の面倒見るからって」
俺って面倒なやつなのね
知らぬ間に眠ってしまった
いつのまにか、俺は真っ暗なところを歩いていた。ずっと先に小さな光がゆらゆらと揺れている。俺は、虫のようにその光に吸い寄せられ歩いた
少し歩いて、コレはもしかして夢なのか?と思う
自分の重さを感じない
俺はいつもこの方法で夢と現実を見分けている
光のもとに行くと、ローブを頭からかぶっている人がいるその人の背後へと来た
その手にはスタッフ[杖]を持っているその先にランタンが揺れている
「よう!調子良さそうだな」
思っていたより若い感じの声に驚いた
しかも日本語を話している
「誰だお前?」
「ああ俺か?俺はタダオだ」
というとこちらに振り返った
「えっ」
「タダオって?」
俺はギョッとして一歩引いて身構えてしまった
彼の見た目は骸骨だ
「まぁ座れよ」
どういう仕組みで喋っているのかわからないが、声を出している
でも、俺は何故か冷静で、タダオの言う通りになんの変哲もない岩の上に座った
「ところでよ〜、お前最高だな」
とえらく陽気に言う
俺は何のことを言われているのかわからなかった
「何が?」
「お前さぁ、普通こっちの世界来て、まず仲間を見つけるとかさ、旅をするとかさ、いろいろあるじゃん?」
「それをさ、いきなり奴隷買っちゃうし、盗賊は殺しまくってるしさ。しかもさ、ずいぶん囲ってんな〜ヒャヒャヒャ
すげ〜よ。嫌いじゃないよそれ」
「お前なんでそれを知ってるんだよ、お前か?俺をこっちに連れてきたのは?」
と俺は感情を抑えられずに立ち上がる
「なんだよ怒ってんのか?まぁまぁ座れよ」
「急に連れてきたりしたら怒るだろ」
「帰りたいのか?帰りたいなら何故自殺を考えたんだ?」
「うっ…」
俺は言葉が詰まった。正直俺は前の世界に未練はない。むしろ、ロクサーヌや他の女の子たちを手放して帰る理由は1ミリもない。しかし何故そんな事を知っているのだろうか?
やはりこれは夢だから?
タダオは
「まぁいいや、帰せるわけでもないから」
「多分死者と話せるようになったからここにきたんだろ?」
「結構待ってたぜ」
先程手に入れた職業のことだろう
「何か聞きたいことがあったら聞けよ?答えられるやつは答えるよ」
「俺はなんのためにこの世界にきたんだ?」
「嫌だったか?何してもいいぞ?何かしないといけないことはないぜ」
「じゃあ迷宮とはなんだ?」
「迷宮とは何か?哲学的なこと聞くなぁ…うーん難しい質問だな〜うーん人類のため、だな」
「人類のため?」
「補完又は保全だな。あんまり難しいこと聞くなよ」
「この場所はなんて言うところだ?」
「フォルトゥナの谷だ」
「俺はいろんな魔法がつかえるようになっているようだが、それをおしえてくれ」
「魔法は沢山あるからな。わかるやつに聞くしかないだろうな」
「魔法はどれくらいあるんだ」
「詳しくは知らねーが1000はあると思うぞ」
「HPとかMPとかあるみたいなんだが、どうやって見ることができる?」
「ある時見えるようになるかもな。やり方は自分で色々やってみろよ。お前、自殺考えていたやつにしては必死だな」
そう言われて俺は答えに詰まった……
ガイコツは言う
「まぁ、俺は今日お前と話せて良かったぜ」
「俺の方からこうやってちょくちょくくるわ」
俺は骸骨に聞く
「お前は何者だ?」
「だから、タダオっていってるだろ?」
「見た目骸骨だが?」
「ああ?お前にはそう見えてるのか?……ヒャヒャヒャ」
と言うところで目が覚めた
目が覚めた時に今見た夢は大事なことのように感じたので、起こった事話した内容を頭の中で復唱した
ロクサーヌが
「ご主人様大丈夫ですか?」
「ああ大丈夫だよ。ちょっと嫌な夢を見た」
「ロクサーヌは常にご主人様の近くにいますよ」
「ああ、ありがとう」
「ロクサーヌはタダオという人物を知っているか?」
「すみません、わかりません」
「じゃあフォルトゥナの谷というのは?」
「それは存じ上げてます。絶望の谷とも、幸福の谷とも言われています」
「場所はわかるのか?」
「はい、急にどうしましたか?」
「今度行ってみたい」
「かしこまりました。でも近くの町からでも、馬車が必要なくらい遠いですよ?」
「そうか…ならいずれだな。まずはセカンドジョブが優先だ」
「はい」
「今はもう少しお休みください」
「ああそうするよ」
次回、いよいよクーラタル50階層に そこには一体何があるのか!?お楽しみに月曜、金曜更新してます
2023.10.24改編