レティシア達と別れ俺は東方帝国会議に出席する
会議にはエマとルティナが同行することになった。
その他のみんなは産直物産展の方に足を運ぶようだ。
ルティナに言われてリタも今日は来ている。いろんな食材など見れる機会がそうそうないからだ
会議場に入るときにアレクシアを見かける。
「やぁ今日は見学かい?」と俺が声をかけると
アレクシアは俺をジロっとみると
「騎士爵の身分ですから、東方にいつ配属されるかわからないので今日は見学に来ました」と挨拶した。
ルティナは感じ悪いなと思いつつ「ルティナです」と言って握手を求めた。するとミチオ様と話している時とは違う表情で握手する。
「エマさん以外にもこんな素敵な女性が居たんですね」と挨拶する。
エマも「今日はよろしく」と握手した
やはりミチオ様の時とは違うようだ。
我々に用意されたテーブルに座り周りを見ると、やはり昨日の西方帝国会議とは違いギャラリーも沢山いるし、当事国も沢山いるようだ
この会議には最初からガイウスと大臣もいる
ガイウスが最初にイリジューム公を紹介する
「こちらはイリジューム公である。イリジューム公に現状を説明してもらおう」
「私がイリジュームである。戦況については彼が話す」
イリジューム公の横に座っていたものが立ち上がり
「ワタシはシャラモンと言うものです。状況を説明させていただきます。
1ヶ月ほど前にカッシーム軍から魔王が突然現れました。
現れた魔王にカッシーム軍は瓦解。第一皇子が倒された後、そのままイリジューム公領ノボルチェスクに魔王軍3万がそのまま進行。我々イリジューム軍と帝国連合軍で抗戦しましたが
相手の兵をだいぶ駆逐するも、攻めきれず撤退となってしまいました。
その後魔王軍はノボルチェスクの城をそのまま居城としましたが、すぐに冒険者の一人が魔王に重傷を負わせると
その後数々の冒険者が魔王討伐に名乗りをあげるも完遂できずでした。魔王軍は次々とコボルトを創造、集結させてリセリカ聖王国に進軍
ノボルチェスク、ミッケラ、クオスキュア、セガラの町を陥落し、全ての住人を暴行して殺害しております。
現在はムエバスガに進行中で現状は交戦中となっております。
我々の提案ではイリジューム領のノボルチェスクの居城を落とせば本城のない魔王軍は野戦のみとなります。
まずはノボルチェスクの攻略をお願いしたい」
ガイウスが聞く「今はコボルトの兵隊はどれくらいになっているんだ?」
「7万ほどに膨れ上がっていますがそのほとんどがリセリカ聖王国に進軍中です」
「なるほどそれはまただいぶ増えたな」
ガイウスは俺を紹介する「彼が今回魔王討伐に名乗りをあげてくれたミチオ殿だ」
エマが聞く「現在リセリカ聖王国から援軍の申し出はないのでしょうか?」
「朕のところには届いていない」
エマがそのまま質問する「我々の目的は魔王討伐であって、ノボルチェスク奪還、魔王軍の撃滅ではありません。我々は直接魔王を打ちに行く予定です」
それにはイリジューム公も反論する「援軍の要請もないのに?その後勝手に軍を派遣した罪に問われるぞ?」
だから俺の言う事を聞けと言わんがばかりでまずはノボルチェスクを取り返してもらいたいと言う感じが見え見えである。
エマは「我々がノボルチェスクを手に入れた場合、我々の土地になると思うのだが?それを買い取ってくれると言う事だろうか?」
「何を言っているあそこは元々我々の土地だ!!なぜ買い取る必要があるのだね?」
「ならあなた達が奪還すればいいだけの話では?我々は3日後帝国とは袂を離れる。我々のクワガ王国とイリジューム公国とではまだ国交すらない。我々の唯一な同盟国は帝国のみだ。帝国が買い取るのかイリジューム公国が買い取るのかはっきりしないと我々は手を出せない。また戦費の出所も知りたい」
ガイウスが答える「いくら必要なのだ」
「30億ナール。前金でいただきたい」と指を3本出してエマは答える
前金ということは勝っても負けても30億ナールは欲しいということだ。
「前回の遠征では20数億ナールのお金がかかった。それくらいは妥当であろう」とガイウスが言うが、それを払わされる諸侯は皆動揺し会場は皆の不平で議事が進行できない。イリジューム公も例外ではない。
尚且つノボルチェスクは誰が買ってくれるのか?と聞かれているわけだから……
「ここにいる皆さん。他人事だと思っているかもしれませんが、人類の存亡もかかっているのです。自分のこととしてちゃんと考えていただきたい」
俺は隣でエマが言っていることにビビる。
30億ナール?ESPでエマに言う(そんなに出せるわけないだろう?)
(出せるかどうかではなくその覚悟があるか?と言うことですし、タダで安全が買えるわけありませんから。そのために領主は領民から税も取っているわけです。我々は害虫駆除会社ではありませんので吹っかけていいんです)
ここで話は頓挫した。
俺はエマに小声で「結局話がまとまらなかった」と言うも
エマは「これでいいんです。交渉とはすぐにみんな判断できるわけではありません」
レイン伯爵が発言する。ペルマスクはどうなんだ?と聞いてくる
「ペルマスクは我々は我々の戦い方があるので、どこの国にも加担はできない」と言う返事だったらしい。
職人の街だから、どこかで手を組むと代償を求められるから最初から誰とも組まないと言うのが国策らしい。そのためペルマスクは道を引かずフィールドウォークのみで出入りを認めている。つまり自然の要塞に囲まれていると言うことだ。
どこも兵隊を出さないかと思ったら、エステル男爵とブルーノ伯爵が兵を派兵すると言い出した。そして、コッゾーラの商人エディングも兵隊を出すと進言されたようだ。
ありがたい。
でもこの会議ではノボルチェスクを攻撃するのかそれともリセリカ聖王国と共闘して本陣を叩くのかは決まらなかったが出陣はあくまでも冬の3日と言うのは決まった。
逆に言えば散々話してそれ以外何も決まらなかった……
まぁ俺が戦うのだから俺の好きにして構わないだろう。
外野がいくら騒いでも何の効力もない。エマが言うにはちゃんと戦費が捻出されるのかどうか支払い先が明確かどうかこれが一番大事らしい。
会議は一応何も決まらないまま終わりまた明日もこの話は出てくると思われるという事で終了した。
若獅貴族会は今日もあり、ルティナ、ロクサーヌとなぜかルシールがドレスを着て来ていた。
言われてみれば彼女は元貴族。社交界デビューの前に取り潰されてしまったお家。
ロクサーヌがルシールも来てみたら?と誘ったらしい。彼女の年齢的にはデビューというのは恥ずかしいとは言っていたものの、いざここに来たらワクワクしているようだった。冷静な彼女の目の輝きを見て、やっぱり女の子だなって口には出さなかったけどそう思った。
昨日のデビュタントで華麗なダンスをしたおかげでキャバリエ(ダンスのエスコート)を何人にも頼まれるが、今日はルシールで明日はロクサーヌと決まっているので丁重にお断りした。
休憩時間は
何人もの女性に囲まれて「二人でお話ししたい」と何回も誘われた。
言っている意味がよくわからなかったが一人だけ様子の違った女の子がいた。その子はいきなり
「私はミチオ様の妾の末席に入れて欲しい」といきなり言って来た。何を言っているのかわからなかったが俺がいきなりイケメンになったわけではない。
「オランディエ領のアンリエットと言うものです。」
と名乗り金髪ボブの青い目をした可愛い女の子であった。
鑑定するとまだ14歳となっている。
その事を伝えると明後日には15歳になります。
ルティナが親御さんの勧めでそんな事を言っているのかを聞くとそうではないらしい。
自分の意思でここに来て、ミチオ様が必ずここにいると思って昨日も探していたがダンスで初めてミチオ様の名前を呼ばれ気がついたみたいだ
帝国は細かく領地が細分化されていて、オランディエ領と言われても全然わからなかったので
ルティナにそれとなくオランディエ領について聞いた。
ルティナはもちろんどこの領土かすぐにわかるらしく
「オランディエには直接マロルとは道では繋がっておらずドブロー領を通って迂回する必要があるのですが、港で行くと、隣の港らしいオランディエ領は漁港街の小さな領土です」と細かくオランディエ領について説明してくれた。
アンリエットは俺がマロルの領主になってからずっと気になっていたらしく、15歳から若獅貴族会なのに先走って14で来てしまった。明後日には十五になるんだからいいだろう?と思って来たらしい。
彼女は自領オランディエ領を守るにはミチオ様に頼るしかないと思って来たらしい。
「オランディエ領は皆いい人ばかりなのですが、領民は貧しく何日も海が荒れると食べることもできません
お願いします。ぜひお力添えを……私でよかったら何でもいたします」
「それなら俺じゃなくて若くなった皇帝を頼るべきでは?」
「えっと……あっ……その皇帝陛下は胸の小さい女性がお好みで……私はその……」
確かに彼女の胸はドレスからこぼれ落ちそうなほどだ。
これで14歳とは……うーんけしからん!!
ルティナは「うーん……人に頼る前にもっと頭を使うべきだわ」と一括。
「と言いますと……」
「あなたは体を差し出せばミチオ様が何かしてくれると勘違いされてませんか?ミチオ様はそのような方ではありません。簡単に自分の事を安売りしない方がいいです。そして自分をしっかり持って他の領地にはない利点を活かしたり、うちの領土にしかないものをもっと考えた方がいいと思いますよ」
「そうは思いませんか?」
とルティナは俺に言う。
「あっうん。そうだなその通りだ」しっかり彼女の胸元を見ていた俺は自戒した。
「わかりました。全くその通りです。自分の不甲斐なさに辟易しました。せめてこの数日勉強させてもらえませんか?」
「お隣のよしみだそれくらいいいんじゃないか?」とルティナに言うと
「ミチオ様をよく見て勉強することですね。」
とルティナがアンリエットに言った。
そこまで言われるほど俺は凄くはないぞと思いつつ隣にいるロクサーヌを紹介する。
「彼女は……」
と途中まで言うと
「第一許嫁のロクサーヌです」と俺の言葉を遮り自己紹介した。一番奴隷から新たなジョブチェンジしたかのような新しいポジションだ。
「よろしくお願いします」と握手する
「私も許嫁のルティナです。よく学んでください」
「よろしくお願いします」と頭を下げて握手した
「さっきから色んな女の子が2人で話したいと言ってくるのだが何を話したいのか?君みたいに何か要求があれば直接言ってくればいいのではないか?」と彼女に聞くと
「そうではありません」
とここですごい事実を知る。
「若獅貴族会は若い人ばかりです。みんな性の目覚めがきているのですが、なかなか誰でもいいと言うわけにはいかず、ここの貴族同士でするのが良しとされているようです」
「女の子は妊娠するとその父親が養子にして何人もの子供を我が子にして家を繁栄させている方が多いです。
男の子はしたい盛りなので、あちこちで女の子を孕ませるために色んな女の子に声をかけてここで初めてをすます男の子も少なくありません」
ルティナが思わず「はぁ?」と大きく声を出してしまった
「女の子も男の子も二十歳を過ぎると妻や夫を見つけ今度は家同士の子をもうけると言うことになります」
「じゃあさっきの女の子達はみんな俺を誘って来たと言うことか?」
「それはミチオ様は有望ですし、お金も力も名声もお持ちです。その子をもうけたいと思うのは普通では?」
妊娠させて認知しないと言うことだろ?やり逃げすげーな貴族の世界。
そりゃあ貴族は変態だらけになるな。
「20歳を過ぎるとみんな政略結婚させられたりして、おじいさんや醜悪な人に嫁がされるのですから今のうちに素敵な殿方に抱かれてみたいと思うのはそこまでダメなことでしょうか?」
「うーんどうなんだろうな。でも貴重な情報をありがとう。で君は自ら売り込んできたわけか……」
「はいそうです。ちょっとでも見目がいい時にいち早くミチオ様にと思いまして」
と意気込みを言って来た。
ロクサーヌがジロっと見ると萎縮していた。
「なるほどな。一夫多妻の弊害だな。でもそれなら貴族達は人口爆発するのではないか?」と聞くと
「貴族は迷宮攻略をしなくてはいけませんから。何人いても足りません」
そうか。迷宮の攻略を怠ると領地そのものを没収されたりするから、貴族と冒険者はかなりの人数が必要というわけか
貴族は領地存続のため。冒険者は生活のためと言うことか
とは言え
ルティナは呆れていた。
私が憧れていた諸侯会議の裏側では人族はこんな事をしていたのかと……
そりゃ私の両親が「そんなにいいもんじゃない」と言っていたし、子供は来れない理由がわかった。
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