ノボルチェスクから持ってきた臨時の砦に戻り
エレオノーラに戦闘終了の報告をした。
「本当に、本当にありがとうございました」
エレオノーラの瞳には涙が溢れてこの戦いの終了を喜んだ。それと同時にこの戦いで多くの国民が犠牲になり、多くの土地、家屋が失われた。
「ミチオ殿ありがとうございました」
「いえ、実際にはこちらのタカシ殿が魔王のトドメを刺し平和を手に入れました」
「そうでしたか。タカシ殿ありがとうございます」
「僕はたまたま近くにいただけです。戦略的にミチオ様が誘導してくれただけです」
「それでも、なかなか一歩先に足を出すのは難しいことだと思います」
「多くの犠牲がありましたから、兵士達みんなが頑張ってくれたおかげで魔王を倒すことができました」と俺はなるべく俺の手柄にならないように話したつもりだ。
「ミチオ殿ご苦労様でした。英雄に相応しい功績でした」
俺達はみんな跪きエレオノーラに一礼をした。
俺は要塞に待機していた人達も要塞を破棄してバルハ達も全員こちらに連れてきた。兵士たちは砦の外に野営になるので、『アイテム』の魔法で兵舎を出すとみんな喜んだ。
俺達は砦の中に
「メイジズ・マグニフィシャント・マンション」を唱えると
大きな扉が出てくる。みんなをここに入って貰うと
「何度来てもこれはすごいですね。遠征先とは思えません……」とエレオノーラ
勝利後の食事はとても賑やかとなった。ルドルフは特に喜んだ。「ミチオ殿のおかげであります」ルドルフと共にカミラも頭を下げる。
「ここからまた騎士団を編成しないといけないから大変だと思いますが頑張ってください」
「うううっ……まさにその通りです。この戦いで死んでいった仲間にいい報告ができて嬉しいです」と泣きながら俺に言う。
まぁ辛いことがあったのだろう。
「ルドルフ殿なら人望もありますしすぐに再編できるでしょう」
「悔しい限りです。こんなおいぼれが残ってしまって……」
とかなりお酒も入っているようだった。カミラもルドルフに肩を貸している。
カミラも「本当にありがとうございました。私も色々ありましたが新たに解ったことがありましたら報告させていただきます」
カミラもブルックに操られていたから、真実はどうだったのか心配なのだろう。
ロクサーヌは自分に謎の声が聞こえてエクストラジョブ英雄を得た事を俺に伝えてきた。
「ど、どのタイミングで?」
「ミチオ様が我々と離れて大地の割れ目の方に向かってすぐです」
英雄というジョブは魔王を倒すことでも得られるジョブなのか……しかしロクサーヌが英雄のジョブか……すごすぎる。
すぐにロクサーヌを英雄にした。
「これでロクサーヌも英雄だ」
「特に何か変わった感じはしませんが……」
俺はロクサーヌに英雄のスキルを説明した。
「ありがとうございます。これからもミチオ様をお護りする事を誓います」
と言うと嬉しそうにしていた。
セリーはすぐ横にいた。「今回も俺のフォローありがとうな」
「私は何もしていません。何かやらかすのではないかと見張っているだけです」と素直にはセリーは喜ばない。
ゴーレムだってその装備だってセリーがほとんど作ったのだろう。だがセリーはそんな事をわざわざここで言うような子ではないが彼女がいなかったら色々用意できなかった事だろう。
軽く頭を撫でると
「髪型が崩れるのでやめてください」と軽く言い返される
セリーの顔は赤くなっていた。
シャンタルとベスタ、ルティナは食事もそこそこに先ほど見たシールドの方法を習っていた。
リナとミリアがやってきた。
「今回2人はよくやってくれた」
2人が協力して不意打ちで牙城深層崩壊をしてくれたので奴を倒すきっかけを作ってくれた。
「ご主人様の作戦がうまくできてよかった!ネ!」とリナに向かってミリアが言うと
「そうですね。魔王と正直正面から戦ってみたかったですが全く歯が立たなかったかもしれませんでした。不意打ちでしたが勝ててよかったです」
リナは少し不満だったようだ。格闘家だから正面から戦いたかったのだろう。ただ奴はまだたくさんのスキルを持っていたかもしれないし、魔法も使っていた。奴は格闘家ではないから思った戦いはできたかどうかわからない。それはリナも理解してこの結果を喜んでいるのだろう。
続いてエマがエールを持って俺のところに来た。
「いたいた。どこ行っちゃったのかと思いましたよ。今回の戦いは辛いこともありましたが、魔王討伐おめでとうございます」
源次郎との戦いは先程聞いたそれで新しい技も手に入れたことも聞いた。
「魔王戦のエマの技もすごかったな」
「そうでしょう!あーミチオと一緒にいると飽きないな。私が本当にジャッジと付き合っていたのかと思うとびっくりですが今なら奴にも勝てる気がします!!あいつ死んでもまた現れるんでしょ?」
「ああ、まだまだ不穏な動きがあるからこれからも頼むぞ」
「もちろんです!!ミチオもお酒飲めたらいいのに」と言ってみんなに「ミチオ様の勝利に!!」と大声で言うと
「ミチオ様の勝利に!!!」と大声で返され乾杯した。
嬉しそうにルドルフとレイノルドにめちゃくちゃ飲ましているのはエマだった。
アナイシャには「今回は移動が多かったからアナイシャの上に乗っていることが多かったな」
「いえ、お供できて嬉しいです。これからも陰ながら支えていくつもりです」
ロージーとエミリー、ニコル、フィーネの4人も今回活躍してくれた。「今回の戦いで戦い方の革命が起きたよ」
「そうでしょう。そうでしょう」とロージーは言っている。
「ああ、戦況がリアルタイムにわかることは戦いを大きく左右するからな。魔王を居城で倒すとなるともっと大変だったと思うよ」
「エミリーがゴーレム一体無駄にしてしまったのがもったいないですけど」
「仕方ないですよ!!あれしかないと思ったんですもん」
「確かに。エミリーも頑張ってくれた」
「やった〜!」とエミリーは嬉しそうだった
「今回ゴーレムの投入は正解だったな」
「ミチオのおかげだよ」とロージーも嬉しそうだった。
「フィーネも、ニコルも頑張ってくれたな」
「私達は鳥型ゴーレムを操っていただけだから」
「いや、あれがなかったら色々ピンチだった」
「そう言ってもらえると嬉しいです。でも課題もできました。まさか夜も戦うとは思っていなかったので、今後は夜でも行動できるようにロージーさんと調整していきます」
「ああ、頼むよ。でも2人は国の内政官もしてもらっているのにすまないな」
「いえ、家にずっといた頃に比べると充実しています」
「そう言って貰うと助かる」
「やっと私の番きた」とメーアが来た
「魔王戦頑張っていたな」
「はい。でも課題だらけです。私はスキルに頼っている戦い方なので、もっと動けるようにならないとです」
「そうか。でもメーアのファイナルブローは頼りにしているよ」
「そう言われると照れるな」
「メーアこっちこい!!」とエマに呼ばれている。
「はいはい」
「エマの面倒も頼むな」
「こればかりは他の人じゃできないですからね」と笑いながら俺に答える。
ジョゼを含めて俺の戦闘旅団みんなが来た
「誰1人かけることなく魔王戦を戦えてよかった」
「はい。先程キーカさんから聞きました」
「そうか……」
「私のためにありがとうございました」
「ジョゼのあんな姿をもう見たくないから。いつまでも俺のそばにいてくれるか?」
「もちろんです。私がどんなだったのかは自分でもわからないのはちょっと恥ずかしいですがこれからもよろしくお願いします」
「ああルシール明日から魔法学校も始まるよろしくな」
「はい。お任せください」
キーカがきて「僕はあんまり活躍できなかったよ」
「そんなことはない。もう大丈夫なのか?」「うん」
「キーカがあんな魔法使えるなんて……」
「ジョゼにもどうやったかは言ってないから内緒だよ」
「ああ」
「今度は僕も大活躍するからね!!」
「頼むよ」と頭を撫でてやると嬉しそうにしていた。
最後にシャンタルとルティナ、ベスタが練習を終えて俺のところに来た。
「ミチオ様!!、シャンタルさんのシールドのやり方を教えてもらいました」「私もです」とルティナとベスタが俺に嬉しそうに告げる
「今回も2人は頑張ってくれたな」
「はい!!でもシャンタルさんの話ちょっと聞いちゃいました」
「あーそこまで!自分で言うから」とシャンタルが2人の言葉を遮る。
「実は相談なんだけど……私たち竜人族の都市はステーラよりもさらに南にあるの。以前からカッシームの影響をずっと受けていたのだけど……」
「ああ前にもそんな話があったな」
「私が祖国に帰ったらまさに厄介ものが帰ってきたと言う扱いだった。我が祖国ルベリオはカッシームの属国に成り果てていた。年間500名の兵隊を自らの保身のために赤ん坊を奴隷としてカッシームに献上し続けていた。だから私にもカッシームに戻ってくれと……」
「私がこのままカッシームから独立しようと言っても国を割ることになるだからベスタの力を借りたい。彼女は竜王のジョブになって竜人族を統べる力を継承している」
「それはベスタ次第だろう。もしそれを使ってみんなを統治するのであればベスタはその土地に留まらないといけなくなるのではないか?」
「それは……」
ベスタは「それは嫌です」
「誰かを担ぎ上げてそれを維持するのには俺は反対だ。あくまで竜人族が自らの意思で決めることが大事だと思うが?」
「それはそうなんですが……我々を分断させるわけには……」
「前回は自分で今回は自分の娘を利用するのはならベスタは渡せない」
「……」シャンタルは黙ってしまった。
「ご主人様……」ベスタも何も言い返すことはできずむしろベスタは自分が大切にされている事に嬉しかった。
ルティナは「まぁまぁ。ご主人様がこうやって言うってことは何か方法があるってことですから。シャンタルさんもそれを知っているからご主人様に相談しているのでしょう?」
「……すまない。ミチオ殿の言う通りだ」
「わかってもらえたなら嬉しい。俺のできることならなんでもするよ。でもシャンタルやベスタが犠牲になるようなことは手助けできない」
「わかったわ、でも一回来て貰いたい。我々の祖国に」
「わかった。でも俺たちは一旦マロルに帰って魔王討伐を報告しないといけないよ。フィールドウォークは使えるのだろうか?」
「いや直接は行けないからどこかの町を経由することになる」
「直接行くか、ステーラの近くか……一回行った事のあるクワァバはどうだ?……」
「ああ、クワァバなら問題ない」
「ならベスタとロクサーヌの3人で伺おう」
「わかった来る前に連絡をちょうだい」
「わかった」
「私たちは食事をいただいたらもう今日中に戻るわ」
「頑張れよ」
「うん。話を聞いてもらってよかった」と嬉しそうに頷いた。
さぁ俺たちも食事が終わったら帰ろう。
ガイウスのパーティはガイウスだけがもちろん若返っているので「いやー若返るとはすごい事だな。それだけで戦いでは興奮するな」
神官のスレイターに「いい加減にしろよ」と怒られていた
そう言うものなのか?と思ったがやぶ蛇になりそうなので黙っておいた。
タカシのパーティも「ミチオさんありがとうございます。ミチオさんのおかげでまたいい経験を積めました。また何かあったら自分も参加させて欲しいです」
「ああその時は頼むな」
タカシの協力の申し出は純粋に嬉しかった。
エレオノーラは
「ミチオ様我々とまずは行き来ができるようにフィールドウォークをクワガ王国とつなげませんか?」とエレオノーラから申し出があった。
「そうですね。私たちと繋げると帝国やノーケルリンフ王国とも繋がってしまうのですが大丈夫ですか?」
「ええ、問題ないですよ」
「では後ほどアデリナ教皇をお連れします」
ガイウスは横から話に入ってきて「カッシームとの戦後の交渉も今後しないといけないしな……」
とスッと入ってきてそんな話をしてきたので
ルドルフは「こちらの御仁は?」
「ああ、ご紹介遅れました。元帝国皇帝ガイウス陛下であります」と俺が紹介すると
「はいっ?!」ルドルフもエレオノーラもみんな驚いていた。
「先程我々と普通にコボルトと戦っておられましたよね」
「元ですから。一兵卒として戦いたいと本人の強い希望で」
と俺が紹介すると
エレオノーラも「えっともっとご年配かと思っておりましたので、これまでの失礼をお詫びします。」
「いや、お忍びで来てますし。もう息子に皇帝の座は譲りましたゆえ。」
「かなりお若いのでは?」
「ああ、これはミチオがくれたエリクシールというのを飲んだら若返ったわ。はっはっは!!」
「レジェンド級のアイテムを?ミチオ様が?」とエレオノーラは目を丸くしている。
「コイツは色々規格外故」と笑いながら答えている。
「いずれにしても我が国の為にありがとうございました。」
とエレオノーラは丁寧にお礼を述べた。
「いやいや引退したらただの子爵故に、聖女様の方が格は上になりますぞ」
と言いながらも偉そうに言うのはなかなか癖が抜けないらしい。
いや待てよガイウスは皇帝の座を降りたら王様の俺はガイウスよりも格上?!さっき『コイツ』って言いましたよね。今度一度ビシッと言ってやるべきだな
ロクサーヌとセリーが「お疲れ様でした」と頭を下げて
長く楽しんでいた食事をお開きにして2人の手を取って俺は
言う
「さぁ帰ろう。我が家へ」
このお話で第3章終了です。
次回からは4章が始まります。
そして本編とIFストーリー合わせると
今回でちょうど500話目になるはずです。
ちょっと3章長かったですねー
ミチオは小国ではありますが王になり、魔王を倒して存在をアピールすることもできました。ミチオの夢は叶い安定したはずでした。
と言うところから始まります。
まだたくさん残っていますよね伏線が、、、
今後ともよろしくお願いします。