無事?会談が終わり残った5カ国での話となる
クワガ王国からリセリカ聖王国に10億ナールを無償提供と労働力の派遣、そしてトランスポーターの設置を提案してみた。
ロクサーヌは頭を抱えていたがリセリカをあのままにはしておけない。ロクサーヌが「皆さんこれからいう話は国家機密として内密にお願いします」
「で、トランスポーターというのは?」とエレオノーラが聞く。
「誰でも通れる時空間転移の『門』です」
「すまない。もう少しわかりやすく説明してくれるか?」とガイウスが聞く
「はい。フィールドウォークはいろんな制約があります。一つはその質量に応じて魔力がかかる、そして呪文の詠唱が必要な事です。このトランスポーターは質量や距離に魔力を必要としません。呪文の詠唱も必要ありません。開きっぱなしです。だからこそ注意も必要です。門は距離感をゼロにしますので常にその門を物理的に破壊できる様にする必要があります」
「おおっそんなことできるのか?」
「それはつまり毎日行き来し放題という事?」とエレオノーラは前のめりで聞いてくる。
俺は引き気味で「そ、そうですね」
エレオノーラはルドルフに向かって「ならさっきのは話は保留にするわ」と言っていたが一体何の話だろう。
ガイウスは「物流革命ではないか?なぜもっと早く朕に言わないのか?」
「時間とコストを使わないので既存の物流を全て潰してしまいかねないので復興するまでと期限を設けたいと思っています」
「徴税官も張り付いていないとな」
「確かにその通りです。復興までの期間、家のない方には家を提供する事もでき、孤児などを一時的に預る事もできます」
「やはりミチオ様は素晴らしいですね。神からの使徒としか思えません」
エレオノーラは俺を崇める様に手を合わせる。
「そんな事ないです。俺にできる事はそれぐらいなので、リセリカはリセリカの人達で復興するべきですから」
「ありがとうございます」
イリジューム公が手を挙げている。
「この同盟の要はクワガ王国に依存していると思います。我々では魔王が突然出て来たとはいえカッシームには勝てませんでした。ミチオ様は魔王を倒し、ルベリオでもカッシーム軍に圧勝と聞いております。この同盟をより強固にする為に我が娘を、妃とは言いません。せめてメイド見習いとしてもらってくれませんか?」
すると俺が声を発する前に隣にいた見覚えのある女性が「はぁ?何で私が?」と言っているイリジューム公が甘やかしている娘……
ああ、諸侯会議で若獅会で一緒になった高圧的な『リュドラ』だ
小声でイリジューム公が娘に言っているが全部聞こえている
「少しは私の立場になって考えてくれ。今度カッシームが進軍して来たら本当に我が領土がなくなるかもしれないのだぞ」
「……」リュドラは明後日の方向を見て話を聞いていないふりをしている。
「自国再建は今かなり厳しいリュドラわかってくれ」
「……」
その流れからなのかノーケルリンフ国王が「うちのシャーロットとソーニャを頼むぞ」と国王はしれっと言ってくる。
「ミチオ様よろしくお願いします!!」「これからよろしくお願いします」と二人は恥ずかしそうにお願いしてくる。
「えーまぁははは…じゃあ新しい環境にも慣れないとね」
「はい!」と嬉しそうに返事する
そしてエレオノーラは「私、先ほどまで聖女を辞めて嫁ぐ気でいましたがトランスポーターの話と、再建にはやはり私が陣頭に立って進めないと実感しました。しばらくは通い妻として……」
「ん、んんんっ!!!」ルドルフが途中からエレオノーラを止めた
「ミチオ様も困惑しているでしょう。またその話はリセリカに返ってじっくり話をしましょう」と遮っていた。
ルドルフも大変だなと思いつつ一気にそんな何人も来られても困るので、
「今はリセリカ復興を一緒に頑張ろう」と俺が言うとエレオノーラは嬉しそうに返事をした。
と安堵したところに
「わかった。私メイド見習いとしてクワガ王国に行く」と
先程のリュドラが言って来た。
「無理しなくても俺はイリジューム領も護る気だよ」
「それはそれでキッチリしていない気がするし、無理なら勝手に帰る」
「勝手に帰るのは困るから帰る時は誰かに言って帰ってくれ」
と俺が言うとリュドラは笑っていた。
「何それ面白い」
俺には何が面白いかわからなかったが本人は笑っている。
何となく俺も笑った。
イリジューム公は、俺の手をがっちりと掴み「よろしく頼むぞ」
とちゃんとお父さんなんだなと思いつつ自分の父と少しくらべてしまった。
「お預かりします」と言うとイリジューム公の目には涙が浮かんでいた。
ノーケルリンフ国王も「シャーロットとソーニャを頼むぞ」
「お預かりします」
各々馬車で宿泊先に帰り今日中には帰路に着くのだろう
俺の馬車は行きは三人だけだったが帰りは六人になっていた。
シャンタルとジョゼが御者席に座り後ろの荷台にはイサキオスが載っていた。
帰ってくるとレティシアが「大変でしたね。でも思い通りになりましたね」
「なぁ、何が思い通りになったのだ?」
「たとえばカッシームが弱い妥協案を出してもみんなは突っぱねるし、逆にこちらに賠償してくれと言われても何言ってんだ!ってなりませんか?」
「まぁそんな展開だったが……みていたのか?」
「いえ見なくても想像はできます。そうなったらミチオ様は怒って和平条約には参加しないし、残りの5カ国の結束が強くなるだけですよね。だからお嬢さん達がこちらに来ているのでは?」
そこまで見えていたのか……恐るべしレティシア。
エマも分かってはいた様だった。「こうなるのは自明の理」と俺に言ってくる
じゃあ俺たちは何のために呼ばれたのだ?
ただの顔見せ?
「レティシア、なら何で俺たちは呼ばれたのだ?」
「アスランがみんなの顔を見ておきたいと思ったのではないでしょうか?……と言うのは冗談ですがすでにエマさんと次の手はうってあります」
「えっ何を?」
と俺が言っていた頃冒険者ギルドにはアスラン達がフィールドウォークを使うため集まっていた。
アスランが頷くとフィールドウォークを唱えた一行はその中に消えるが一人だけ残っている。
ギルド職員が「あなたは行かないのですか?」と確認すると
狼人族のその男はフィールドウォークが使える壁面に遮蔽セメントを一気に塗った。
「何をしているのですか?」とギルド職員が制止しようとしてもその男はギルド職員を弾き飛ばして一気に全面ではないが壁を塗っていく。
職員やら騎士が集まった頃に
その男は口の中に自ら自爆玉(魔鉱石)を入れ飲み込むと
その体は弾け飛び辺りにいた職員や駆け寄って来た騎士もろとも自爆した。
これで冒険者ギルドは騒然とした。
『ドン』と言う音は俺たちの泊まっていた宿にも聞こえて来た。それを聞いたレティシアは険しい顔で
「始まりました」
「何が始まったんだ?」
エマが言うには最悪の手だと言う。
エマはESPでベスタを呼ぶ。
レティシアは「ベスタはどれくらいで到着しますか?」とエマに聞くと
「30分ほどで到着する」
「これはカッシームが画策したものなのか?」とエマに聞くと、「まぁそうでしょうけど、そう見えない様にしていますよ。だから遠慮なく攻撃していいんですけどね」
外が慌ただしくなって来た。窓の外を見ると
この城砦都市の騎士団達は海に向かって走っている
騎士達が通り過ぎると10名程の男達がマントを取るとこの宿に入ってくる。明らかに『族』だな。
レティシアに「俺たち以外の4カ国はどこに宿を?」聞くと
ミリアとイサキオスにその宿に向かい今回参加した国々の者を守る様に伝えた。
そこにはルドルフやレイノルド、ガイウスやマキシムもいたから大丈夫だとは思うが一応向かわせる。
その前に階段をすごい勢いで登ってくる輩だな。
ロクサーヌが「私にお任せを」ショートソードを装備すると
階段を登ってくる敵を次々に撃破する。まるで敵にならない。
間をぬってイサキオスとミリアは移動始めた。あの二人ならすぐ着くだろうが、ミリアが迷子にならないかどうかだけが心配だ。
ロクサーヌが階段の敵を倒している間にレティシアが
鳥ゴーレムから得た情報は、この島の周りには海賊船が300隻以上集まっているとのことだった。
海賊船がこの島に向かっているらしい。
「レティシア、これは正規軍ではないから全部沈めてしまってもいいんだよな」と確認すると
「海賊船ですからね何も問題ないです」
と返事される。
エマは「だが上陸されると面倒だな。私は騎士団の向かった先に向かう。いいか?」と俺に聞いて来たので
「俺も後から向かう」と言うと
「狙いは5カ国首脳だ。その一番はミチオだぞ?」
「まぁ大体そんなことばっかりだろ?」
「まぁ確かに」とエマは半笑いで答える。
「じゃあお先に」と言うと窓から飛び降りた
レティシアも戦闘の準備をしてくれ。
「はい」
「お預かりしたお嬢さん達はどうしますか?」
それを聞いていたリュドラは「私たちにも武器をくれたら戦える」と言うとシャーロットもソーニャも頷く。
「レティシア、彼女達にも武器防具を」
「かしこまりました」
ロクサーヌが階段の敵を一掃するとロクサーヌは安全確認をしていた。ジョゼは俺の盾役だ俺から離れる事はない。
「俺たちも城壁の方へ向かうぞ」とロクサーヌに言うとロクサーヌは力強く頷く。
その頃ミリアとイサキオスは屋根の上を伝って島の反対側にある4カ国の首脳宿へと向かっていた。
「イサキオス、何が始まってるの?ちゃんと説明して」
「えっ?!」
ミリアは誰も説明してくれないままご主人様の命令を遂行している。
「ミリア様、私達は今、この街ごと襲われています。多分カッシームのあの連中です」
「えっ!!!何でもっと早くにいってくれないの?」
「言葉の流れで何となく分かりませんでしたか?」
「そんなのミリアわかんないよ。とりあえずあの人達悪い人なんだね」「そうです」
移動しながらも追っ手はついて来ている様でイサキオスは追っ手の頭を掴むとそのまま体術で体をくるっと回転させ、膝を相手の頭を乗せてそのまま着地するとその追手は息絶えた。
「わかった。私があいつらを懲らしめてやろう!」とミリアが言うと何やら片方の人差し指を掴んで人差し指を突き立てると
『式神蜘蛛夜叉』と唱えたがミリアの前で何かが起こったわけではない。「今何をしたのですか?」
「あの大臣の服に式神を付けたから今頃大変なことになっているよしっしっし」
まさにアスラン達はカッシーム国内の『カシオン』と言う街に到着していた。
もちろんカッシーム軍が待っている都市でもある。
そこに帰って来たアスランは今頃奴らは大慌てで私が差し伸べた手を払ったことを後悔しているだろう。
これを何とか生き延びても私が関わっている証拠もない。次回から私をもっと敬うだろう。
「愚かな奴らだ」とアスランが大臣達に言う
「ごもっともです」
と頭を下げた瞬間、彼の服から6メートルはある巨大な蜘蛛が現れてその大臣にくらいつく
「うぁーーーあああああ!!助けて」と断末魔と共にあっという間に飲み込まれてしまった。そしてこの蜘蛛には両手に大きな鎌が付いており、周りにいた兵士を次々と殺していく。
「ここはお下がりください」と言われアスランは後ろに下がるが蜘蛛は素早く動きながら敵の拠点で大暴れしている。
「何だあれは?」
「誰かに仕込まれたのでしょうか?」
「わからん。いつの間に……」
街に突然巨大な蜘蛛が現れ攻撃してくるもの全てを攻撃し返している。
この蜘蛛の攻撃は次の日まで続き多くのカッシーム兵がやられ、気がついたらその蜘蛛が居なくなっていたと言う事件はここの住人がまだ仕留めていない神出鬼没の蜘蛛嫌いになる大きな原因だった。
ここから先、このことでペルマスクのことを構っている余裕はカッシームにはなかった。
ミリアとイサキオスの知らないところでこんなことが起こっていた。
二人が宿の前に到着した時にはたくさんの暗殺者が押し寄せており、敵の軍団長は包囲する様に指示を出していた。
すぐさまミリアは頭上からマジックウェブを唱えると一網打尽で三十人近くをとらえた。そしてその蜘蛛の巣に囚われたアサシン達はミリアが一刀で「スッ」喉に刀を突き刺すとすぐさま絶命されることになり、そのあまりの手際の速さにイサキオス「ここまですごいとは……」と驚きを隠せなかった……
まさか自分の後ろにいた三十人があっという間に殲滅させられ一言も言う前に全て倒されたのを見て敵の軍団長は絶句していた。
イサキオスを見て「お前がやったのか?」と聞かれたが
「お前今見てなかったのか?」とイサキオスが言うとすでにミリアはその軍団長の後ろに周り音もなく軍団長の首を刈っていた。軍団長はなぜ自分の視界が逆さまになっているのかわからないまま生き絶えた。
マキシムが宿の中で戦闘中だった為、
「マキシム!!ご主人様に言われて助けてに来たよ。みんなを守ってって言われた」
「ああっ!!、ミリア様、ありがとうございます。」
ルドルフやレイモンドはそのミリアの戦い振りは見ておらず、
「この様な少女と神官だけとは……」
マキシムが慌てて訂正する「ミリア様はミチオ様のパーティでも最強と言われている方です。そしてこちらはイサキオス、こちらもかなりの手練でこれでもうここは安心です。外を見てください」
と建物の中で戦っていた二人だったが、
あれだけいたアサシン達の死体が蜘蛛の巣でひとまとめになっているのを見てルドルフは驚いて目が飛び出しそうになる。
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「X」にて、こんな人をモデルとしていますと言うのと、相関図を出しています。カギがついているので、捨てメールなどでアドレスを作ってアカウント作ってもらい申請してください。
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