※この作品はR-18です。

異世界迷宮でハーレムを(仮    作:九白

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82階 魔物とは?

 

マロルに帰ってくるとすでにダイニングホールでみんなが待っていた。

そして、みんなミリアの心配をしていたがケロッとしているミリアを見て安心した。

「大丈夫だよぉ」

ロクサーヌは安堵したように「ただ、レベルは1になっているはずです気をつけなさい」と一言いうと「うん!!ありがとう」と返事をした。

 

「クーラタル82階になります。魔物はオオミズアオです。毒と麻痺攻撃をしてくるかも知れませんが確認は取れていません」

ワープで移動してきたら、セリーがいつものように俺たちに知らせてくれる。

エマは「オオミズアオってクーラタル50階手前にいた剣を使う魔物だよな」

「はい。そうです」

「もうあれから33階上がってきたのか」

「はい。手探りでここまできました」

 

今日のメンバーも昨日同様にフルメンバーとなった。

「敵は82レベルです。簡単には倒せないので注意が必要です」とセリーが言うと、

「それはいいね」とエマ

「それはいいのか?」メーア

 

「次を右に曲がるとオオミズアオが5匹います。」と冷静にロクサーヌは言う。

 

エマは「ほらタイマンで誰が最初に倒せるかやるぞ」

エマ、メーア、ロクサーヌ、ミリア、ベスタの5人が

前に出る。

 

 

アデリナは「何が始まるのですか?」と俺に聞くが俺もなんて説明していいかわからず、「こうなってしまうと彼女達が納得するまでやらせるしかない」

と諦めたように言うとこれから何が始まるのか見ていればわかるのだろうと待っている。

80階以降少し迷宮の廊下が大きくなっている。やはり、敵が増えているから必然廊下もおおきくなるものだろうか?

 

暗闇から現れたのは確かに49階で見たオオミズアオだった。

一体づつ前に立ちはだかり、奴も剣を抜いてくる。

 

5人は一斉に各々のオオミズアオに対峙する。

ベスタがいきなりアイスジャベリンを投げる。

オオミズアオは剣で払い除けるがそれを見たエマは

「あっベスタきたないぞ!!」と注意するもお構いなしにみんな突撃する

 

早速みんなの剣戟が聞こえてくるが、

ミリアは急に立ち止まり

「ミリアが倒していいの?」と俺に振り返って聞いてくる

「いや、前を見ろ。ミリアが倒すんだ」と俺が慌てて言うと

背後から襲おうとしているオオミズアオの突きを振り返りもせずにギリギリでかわすと、そのまま背後にオオミズアオにミリアは背中で背後に強く飛ぶとオオミズアオは少しよろけた。オオミズアオのゼロ距離の手中に入って「旋風」(つむじかぜ)と小声で言うと、オオミズアオの腕と脚が切断された。俺にはミリアが全く動いているようには見えなかったが、いつの間にかミリアはくるっと一回転して抜刀し逆手持ちで両手両脚を切断したようだった。振り返るとすぐさまミリアはトドメを指す。

「うそ?!ミリア早すぎ?!」とエマも驚いている。

 

ミリアはゼロ距離のインファイトでもあれだけの攻撃ができるのを見てみんなが驚いている。

 

初めてオオミズアオを見るメーアはいきなり「トリプルスラッシュ」と言うと大剣で奴の剣ごと真っ二つにしてしまう。

ベスタは「カラドボルグ」で雷撃を喰らわし勝利ロクサーヌもオーバーホエルミングでスピードアップするとあっという間に倒せたが、エマは他の子がやっていることばかりを見ていたので結局最後になってしまった。

ロクサーヌからは「あんなに煽って……えっ?最後?」ととびきりのイヤミを言われていた。ロクサーヌやるな……と感心してしまう。

そして冷静にアデリナは俺に「えっと毎回これがあるのでしょうか?」と俺に聞くので

「あー多分もうないよ」

「でも皆さん本当にすごいですね。この階であってもあっという間に敵を倒してしまうなんて……」

「まぁ確かに……」

すっかり意気消沈してしまったエマだったが、

「いやここは必殺技とか使う場面じゃないでしょ……」と一人剣技のみでオオミズアオを倒したエマに

「では、剣技のみで戦っている皆さんが戦うのはどうでしょう」と嬉しそうにアデリナが提案するとみんなは少し驚いたように「えっ?!」

「アデリナいいこと言う。そうしよう。」

訓練と称して、必殺技を持たない仲間達にオオミズアオを当てた。

ジョゼやトトも入れて始める。キーカももちろんその中に入っている

 

次々に現れるオオミズアオにロクサーヌとエマの指導のもと2人1組で当たる。基本は1対1でやるが危なくなったらフォローすると言うやり方だ

敵は魔法を使ってこないし、基本的には目の前にいる敵に攻撃する習性があるようで、二人でヘイト確認をしながら声を出し合い戦う。82階までくると敵もそう簡単には倒れないので、今までの生ぬるい訓練よりもグッとみんなの気持ちが引き締まる。

特にキーカは本業は『時魔導士』だが剣士としての才能も発揮していた。ハイエルフになってからはその出立ちで美しさを感じるほどまで成長し、小柄で腕力のない彼女はロクサーヌの使う剣よりもさらに細い刺突剣を使っている。セリーに作ってもらった剣をとても気に入っているらしく大事に使っていた

 

彼女の使っている鎧は俺と同じように金属製ではなく皮製だが薄い金属製の合板を革で合わせた特別製の鎧で彼女の雰囲気にあった綺麗な鎧だ。

パーティ内では彼女のポジションは俺よりも後ろのポジションで主にみんなにバフをかけてスピードアップさせたり相手にスローをかけて動きを鈍らさたり、後方警戒と前衛が撃ち漏らし、後衛に流れてきた敵との接近戦や遠距離攻撃の弓を担当している。

 

彼女の剣の持ち味はトリッキーな攻撃と動体視力の良さで敵を倒していく。

「なんか最近僕強くなってきた?!」と嬉しそうにするキーカを見て

ジョゼが「調子乗るとやられますよ」オオミズアオもキーカ同様スピード重視の剣士だが一枚キーカの方が強く1匹目を倒すと、次の敵の時はジョゼを逆にフォローする場面すらあった。

 

何回か敵を見つけては実践的訓練を行うといつ間にかボス部屋の前まで辿り着いていた。

 

ボス部屋の扉は開き、入ってくるものを拒んでいる様子はなかった。

当然どんなボスなのかはわからないので、お互いにバフを掛け合う。とは言ってもどんな敵かはわからないので何を集中させてバフをかければいいのかわからず、まぁどんな敵であろうと必要そうなバフをかけていく。アデリナだけでなく、ロクサーヌをはじめ、ベスタ、リナ、キーカもバフをかける要員になっている。

 

扉の向こうは広い部屋が真っ暗になってどこまでもそれが続いているようにも見える。

「まぁこればっかしは資料がないから入ってみないとわからないよな」

と俺が言うとロクサーヌは頷く。

 

みんなが部屋に入ると大きな扉は閉まり大きな部屋の中央に煙が集まっていく

人ほどの大きさのものが現れる

「1体だけだ……」セリーがそう言うと、みんなはその意味を理解した。

これを意味するのは1体でも充分強いと言うのは今までの迷宮探索で解っている。

やはり3週目はかなり強く特に70階以上は相当な強さだ。なかなか80階以上上に行けないのは理解できる。

 

煙から1体の魔物?!が現れるが蝶のような羽のついた女性であった。見た目は美しく幻想的な雰囲気で現れると草木が一気に溢れるように伸びていく。

「解析」

妖精大母lv82

「ファルファーラ様」俺が全部を読む前にその名前を呼ぶ者がいた。

ガンちゃんが現れてその名前を言っている。「どうしてこんなところに?誰かに捕まったのでしょうか?」と必死に言っているがファルファーラには伝わらなかった。

俺はガンちゃんに「知ってるのか?」と聞くと

「私のお母さんで、全ての妖精の母だから!!」

「はぁ?!」

「私です。ジェツゥェンガンフィルドゥルグズムンディーナです」と声をかけても反応はなく返事もない。

むしろ彼女は敵対的な召喚をして、イグニットという炎の妖精を呼び出した。

人と同じくらいの大きさで全身が発火しており、長い槍を持つ

一気に30ものイグニットを出したがガンちゃんは

「流石に一気に30のイグニットを呼び出すのは無理なはず?!」

イグニットは横に一列に並ぶと槍で一気についてくる。

槍の先からはファイヤーボールが放出される。

俺の後ろにいたトトが霧となって俺の前に出て俺とアデリナ

の盾となった。その前にはジョゼも立ちはだかる

ロクサーヌやエマ、ミリアはギリギリで避けるも二列目の

ラウラやコレットは被弾した。すぐさまアデリナが回復する

そしてルティナとルシールも反撃の魔法詠唱を始める。

 

「待って!あれは私のお母さんよ。話してみるから」とガンちゃんがみんなを止めるもロクサーヌは

「あれはあなたのお母さんではないわ」アナイシャも同様にガンちゃんを止める

「あなたのお母さんは煙と一緒に現れるの?」

「いえ、違うけど」

「あれはあなたのお母さんを似せた存在。どこかに囚われているのかもしれない。私たちと一緒に探そう」

「……」

ガンちゃんは納得できている様子ではなかったが、いきなり攻撃するような母でもなかったし、言葉も通じなかった……

だが見た目は自分が知っている母だし、妖精界のイグニットも知っている。

 

とても戦いをガンちゃんは見ていれる状態ではなかった。

アナイシャにガンちゃんを任せると

反撃開始

容赦なくファイヤーボールを連発してくるイグニットに対して

ベスタがマジックシールドを発動するとほとんどのファイヤーボールを打ち消した。

こちらはフリーズストームを連発

俺の圧倒的な魔力の差でイグニットを抑えるも

実は2/3は幻影だった。

 

ファルファーラは幻術連発でこちらの全く攻撃が当たらず向こうからの攻撃は一方的にダメージになって蓄積されていく。

幻聴も使い全く位置を特定できなかったものの、ダメージを与えてくると言うことは、ここのどこかにはいるという事。

 

リナが前に出て「私がやります」とトンファーみたいな特殊な鈍器で構える。

リナはリンクを使いキーカにも位置情報を視覚に伝える。

そしてミリアも敵の位置がわかるのかジッとしている。

時々ミリアに攻撃を仕掛けてくるがそれをミリアはかわす。交わしたところを攻撃するが動きが速いため浅いダメージしか入らなかった。

リナが完全に存在を消したファルファーラの位置を特定すると連続で連発でダメージが入る。そしてその位置をリンクで受け取っていたキーカがトドメを刺した。

 

ファルファーラは悲痛な声をあげて倒れるとガンちゃんは我慢できなかった。アナイシャを押し除け近寄ると、言葉は話さなかったが口をパクパクと動かすだけだった。

泣きながら抱きしめるもその姿は煙となって消え、アイテムだけが残った。

「ほらこれは迷宮の魔物。あなたが知っているお母さんは魔物ではないでしょ?」とロクサーヌ。

「うん……」と泣きながらも納得するしかなかった。

アナイシャはガンちゃんを抱きしめて落ち着かせた。

 

83階に上がった所で一回家に戻る事にした。

途中で魔物とそうでないものについて考えセリーに聞いた。

今回の魔物とガンちゃんの違いについてだ。

なかなか際どい質問になったが、セリーもドワーフだ

魔物とは何か?と言う質問にセリーは

「言葉が通じるかどうかが今の所大きな隔たりかもしれません」

「言葉が通じない?もしかしたら同じ種では通じてコミュニケーションをとれているかもしれないぞ」

「確かにそうですが、それを言ったら全ての魔物も我々ドワーフも同じと言う事になりますね。少なくても迷宮に現れる魔物は魔結晶に魔力が貯まりますが私達は迷宮に吸収されます。

つまり迷宮の中では魔物は魔力によって作られていると思いませんか?養分はここに入ってくる冒険者達です」

 

「だが、魔物は外に出ると魔結晶には魔力はたまらず死体も残るぞ」

「そうです。それこそが魔力によって生まれた生物が魔物と言う事になりませんか。物理の世界では『無』から『有』にはならないと思います。呪文魔法は何もない『無』ところから打撃を与える『有』に変えることができます。これは魔力によって引き出された結果となります。つまり無から作り出された者が魔物と言うことではないでしょうか?」

 

「だとするとコボルト達同士は言葉でコミュニケーションを取っていたぞ」

「はいその通りです。そこが私たちが考えている基盤を根底から変える事になるのですが……明らかに今回の魔物はガンちゃんが話しかけていた妖精語を、理解している様子はなかったように思いますが、80階で出会ったラレとエムレそして、今まで退治してきた外で出会ったハイコボルトは会話が成立したのは彼らが見かけは似ていますが、『アアシマール』という存在だからです。アアシマールは我々と同じ高度な文明と文化を持っているのではないでしょうか?」

「彼らは俺たち同様で魔物ではないということだろう?」

「はい」

「あーますますわかんなくなった」

 

 

食事中にセリーと話し込んでいたが午後も迷宮に入ろうと思っている。

 

 

 




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