83階から一旦家に帰り午後からも迷宮探索を続ける。
前から思っていたが朝飯で一回家に帰ってくる冒険者なんて他にいないだろう。みんな迷宮内で干し肉や簡易食をとって何日も潜るというのが普通なのだろう。(通行料をケチる為に)
俺たちは何日も泊まり込みなんてことをした事がないのでセーフ部屋的なものを利用したことがないので冒険者との横のつながりもないし、そもそも冒険者登録をしていないので、
所属ギルドにアイテムの搬入もしたことなければそういうクエストを受けたこともない。冒険者ギルドに入っていなくても売却できるが、たまにジョゼ個人が冒険者ギルドに加入しているので行って不要なアイテムの売却をしているらしいが、俺たちは魔結晶の販売ぐらいしかしたことがない。ギルドもジョゼがたくさん白魔結晶を持ち込んでくるのを不思議には思っているだろう。
ちなみにジョゼはギルド貢献度がすごく上がり一番上のランクまで上がっているそうだ。
本人的にはただのおつかいなので、全く自慢にもならないし、それをひけらかす事もないが、クーラタルのギルドでは本人は否定しているがジョゼはギルド内ではエースの冒険者らしい。
食事中ではそんな話に盛り上がった。
食事後は今度は83階へと移動する。
「クーラタル83階になります。ここの33階前は50階だった為ゲイナールがいましたが本来ならブラックダイヤツナとホワイトシャークがいるはずの階でした。
なのでこの階はワンダリングでホワイトシャークがいるはずです」
「ホワイトシャークって……ホホジロザメ?」
「はいそうですね」とあっさりとセリーが答える。
ミリアは「えーブラックダイヤツナがよかったなー」と残念そうにいう。
ロクサーヌが「魔物が近づいています4匹です」
暗闇からゆっくりとこちらに4匹が向かってくる。
何度見ても不思議な光景だが空中をホホジロザメが間違いなく泳いでいる。
体長は5メートルほど真っ黒な目が特徴的だ
俺たちを見つけると勢いよくこちらに向かって口を開けて突進してくる。俺の知っているサメはほとんど見えていないはずだったが奴らはどうやら目がしっかり見えるらしい
一気に距離を詰めてくるが
前衛の4人が一刀両断で真っ二つに切る
切られてもビチビチと床で暴れているがもう攻撃はしこてこない。動いている姿はかなりグロい。
「うん、これも他のみんなで対峙しよう。2人1組になって……」
レベルが83となっていても前衛の4人には関係ない様だ。バフのおかげなのか一撃で倒せている。やはりフロアボスだけが特別の様だ。俺には充分このホホジロザメも脅威だと思うが……俺もそのローテーションに入りセリーと一緒に組んでホホジロザメを一緒に倒した。
エマはそれをみて「あなたがそれをする必要はないでしょ」と誰にも聞こえないほど小さい声でつぶやく……
目の前に来るのさえ気をつければどうってことのない敵だがこれが水中だとしたら自由に動けなくなると思うと地上であってよかったと思った
10回ほど自分が倒す事になったがなんとかフロアボスのところまで来た。
セリーは「83階のフロアボスは知られていませんので充分注意してください」
とみんなに言うが当然みんなも知られていないのはわかっているのでセリーを攻めるものはいなかった。
扉を入る前にはみんなでバフを掛け合って入室した。
扉をくぐると大きな部屋になっていた。自分が少しづつ小さくなっているのではないかと思うほど上の階に行くほど部屋も大きくなっている。
扉が閉まると大きな部屋の中央に煙が集まって行く
それと共に水が部屋に流れてきて驚いている間にあっという間に15センチほど溜まったが水はそこで止まった。
蛸の上に人型の槍を持った男が3匹と巨大な7.8メートルほどあるホホジロザメが3体現れた。
セリーが「ここは1匹ではない?!」と驚くも本来はこの人数位のはずだ。今までの1体しか現れない方が異常だったので、むしろこのパターンの方が自然である。
ホホジロザメも巨大と言っても見た目が少し大きくなった?!ぐらいで問題なさそうだった。
だがすぐに今までのやつとは違うことはわかった。それは今までの奴は壁にぶつかりはするもののコイツらはすり抜け壁に吸い込まれていく。そしてこの部屋の高さもあるので上にも泳いで俺達のなんとか死角に行こうとしている。
そして、後ろから急に壁から現れる。
レベッカの腕に傷をつけた。みんなもなんとか避けるのがやっとだったエマが「壁から離れろ」と言うとみんなはエマに従い少し壁から距離を置いた。
そして肝心のタコ野郎は下半身がタコで槍攻撃をしてくる。
セリーが「あいつはなんと言う名前ですか?」と戦闘中に聞いてくる。
今はタコの脚攻撃、ホホジロザメの攻撃にみんなが慌てているのにセリーは冷静だった……
『鑑定』
「うん?ホワイトシャークだが?」
「違います。タコの方です」
『鑑定』
「あいつはカリュウブディス?!と言う名前らしい」
「あのタコが?」とセリーは驚きと共に不思議がっていた
「3匹とも?」とセリーはしつこく聞く
「ああそうでている」
確かにタコの脚で次から次に波状攻撃を仕掛けてくるが対処できないわけではない……
「盾で防ぐと吸盤で動けなくなるぞ!!剣で切り落とすかよけろ!」「サメは下からも来るぞ!」とみんなの怒号が飛ぶ。
タコ野郎は近くに寄ってくると槍で攻撃してくる。
エマはカウンターを取って槍を持っている敵の腕を落とした
するとそこからタコの腕が出てくるとすぐさま回復した。
「リジェネレーションが使えるのか?」
ベスタが「頭を吹き飛ばしてもそこからタコの脚が出てくる!!」
見た目ちょっとグロいが確かに頭部を失っていても倒れることはなかった
ロクサーヌは「オーバーホエルミング」と言うと一気にタコの脚を次々に切り落とし一気に乗っている人型も真っ二つに切り落とし、連撃を加えてそのまま回復できないように細切れにした。
その人型は水溜まりに落ちて消えてなくなった。
「よしまずは1匹だな」と俺が言うも、気がつくと3匹に戻っていた
「はぁ?どう言う事だ?これではジリ貧だぞ」
タコの脚での攻撃もホホジロザメの攻撃も避けるのがやっとの状況だった。そして、だんだんと俺たちは中央に追い詰められている。
ミリアが「なんか来る」セリーがそれを聞いた瞬間
セリーは『カリュウブディス』『水』のキーワードから
「ご主人様!!トラベルの呪文を!」と大声で言う。
下に張ってある水は流れ出し渦を巻いてくる。
「えっ?なに?トラベル!!」と言った瞬間セリーがジャンプして俺を上空に引っ張り上げる「みんな上に飛んで!!」と言うのが先だったかそれとも下から突き上げるのが先のギリギリのところでみんなが上にジャンプした。
下から直径30メートルの大きさのワームの口のような物が現れその下には提灯のように膨らんだ体が現れた。
口の周りにはたくさんの触手が飛んだ俺たちを捉えようとしたがミリアが「空歩」をその触手を切り落とした。
床から飛び上がってきたカリュウブディスは絶対の一撃がかわされたのでまた地面に消えてしまった。
「上のタコは陽動ってことか?」とエマ。
かと言って弱い攻撃とはいえなかった。
まぁまぁこちらにもダメージは入っている。
タコをいくら倒してもダメージにはならないのはわかった
ミリアが俺に「あいつを引っ張り出さないと勝てないんだよね?」聞いてきた。
「そうだなでもあいつをどうやって?」
セリーが「あのタコの上に乗っている人型から視覚で私達を見ているのかと思いましたが奴は首を落とされても死にませんでした。奴らは音に反応しているかホホジロザメの視覚を使っているかのどちらかだったのですが、タコの脚攻撃は私たちが宙に浮いたら放射状に攻撃しているので見えていないように思います。水音で位置を確認しているのではないでしょうか?」
「足元の水で俺たちの位置を把握しているのか?」
「はいそうだとおもいます」
「ご主人様!!ホホジロザメを餌にしてアイツをミリアが釣り上げる!!」とミリアが言う
「釣り上げる?」
「うん!!だってアイツの姿が見えないままだと決着がつかないから」
「どうやって釣り上げるんだ?」
「あのホホジロザメ倒すと消えちゃうから尾っぽだけを切って、特注のはりを付けて餌にしてあの水の上に落とす」
「わかった。俺たちは何をすれば?」
「セリーお姉ちゃんは特大の針と絶対切れない鋼の糸を作って欲しい。
「わかった」
イカリのような大きな釣り針とローブウェイでしかみたことないような針金の集合体のような糸をセリーが使ってくれた。リールは無理だったが特製の釣竿まで用意して、アデリナに魔法で折れないように武器強化してもらった。
流石にミリア一人で釣り上げるのは無理だろうと、セリーは滑車を二つ作り奴の口が現れたら2箇所でイカリのような釣り針を引っ掛けてリナとセリー達で持ち上げる作戦を立てた。
セリーがスキルで道具を作っている
他のみんなは待っている間にホホジロザメの2匹を倒し水に物を落とすとやはりその落としたところにタコの脚が攻撃をしている。宙に浮いている俺たちには反応を示さなかった。
そして30分程で用意が整った。
天井には滑車を吊るす巨大な鉄棒を打ちつけたがそれだけでは心配なので「ピースボンド」と言う武器を壁などに接着させる魔法で強固に貼り付けた。
エマとロクサーヌはホホジロザメの1匹の尾ひれを切り落とすと特大の針をホホジロザメの体に針をつけるとエマが泳げなくなったホホジロザメに蹴りを入れると床に落ちた。
床に落ちたホホジロザメはもがくように体をくねらせて水をバチャバチャと波紋をつけると途端にタコ脚たちがホホジロザメに攻撃するも、ここでホホジロザメがやられてしまっては死んで煙になってしまう……
セリーやルティナは弓矢でタコ脚に応戦なんとかタコ脚に倒される前に床にホホジロザメは潜って行った。
「どうだ?」と俺が聞くも
ミリアは真剣モードに突入している。少しづつホホジロザメは床の下に沈下している。鉄のローブを見れば少しづつそのロープも床に入っていく
……ロープが全て床下吸い込まれるとものすごい重さがミリアにのしかかる
しばらく反応がなかったこの作戦は失敗か?と思っていたところミリアの顔を見ると一人諦めてはおらず顔にはすごい汗をかいている。
特製の竿が少し動いた。
ミリアは「きた」と小声で言う。
みんなは一斉に次の準備を始める。
7、8秒後にいきなり『クンッ』と竿が動いた。それに合わせてミリアは勢いよく竿を上げる。
間違いなくカリュウブディスがかかった。水の上にいるタコ脚達は水をかき混ぜる金属製のロープを目掛けて攻撃している。
間違いないようだ矢で攻撃されても水の動きに合わせてタコの脚は攻撃している。
ものすごい勢いで竿がしなる
「にゃろう!!」とミリアも負けじと今までの釣りのテクニックを使って右に左に動かして奴を引きづり出そうとする。完全にヒットしている。金属製のロープはミチミチと音を立てながら反応している。引っ張られているのはカリュウブディスもわかっているようだ。
『雷遁!迅雷!」とミリアが言うと竿から稲妻がつたわり金属製のロープへと伝わり雷鳴が轟く
一瞬引きが弱くなったところを一気にミリアが竿を引くと
そのカリュウブディスの巨大な口が現れた。
「今だー!!」とエマが言うと
リナとメーアが脇からイカリのような釣り針を口の中に放り込んだ
口の中に入ったのを確認するとエマの号令でロープを引いた
リナは片側で一人でその金属製のロープを引く
それ以外はもう片方をみんなで引いた。リナの「力持ち」のスキルは凄まじく、4連滑車を吊るしている天井の金具がガリガリと音を立てる。
そしてカリュウブディスの全容が現れた。
魚でもワームでもないどちらかと言うと巨大なクラゲみたいな存在だった。大きさは横幅20メートル高さは触手を合わせると40メートル近くになる
俺とルティナ、ルシールで「「「ブレイズボール」」」を連発ものすごいけたたましい鳴き声と共に一気にその体を焦がしていく。
体のほとんどが水でできているのかなかなか息絶えない
「ガンマ線バースト」と俺が唱えると奴の体に風穴があきそこから大量の水が溢れる。
ミルミルしぼんで最後にみんなで「ブレイズボールをみんなで放つと倒すことができた。
長い戦いも終わり、みんなの口から歓喜の声が沸いた。
奴を倒すと溢れていた水も消えカードとアイテムが残った。
カードは『海水魚』のカードでアイテムは巨大な水晶だった。一体これを何に使うのかはわからなかったがとりあえず持って帰る。
このアイテムだけでこの魔物を倒すのにはリスクがありすぎる……
全部煙になって消えてしまうのでミリア的には何も得られない寂しい釣りになってしまうが今日のMVPは間違いなくミリアだ魔忍になっていったいどんな修行したのか驚きの連続だった。
84階に行ったところで早いが今日は帰宅した。
みんな各々に互いを褒め称えそして称賛している。とても良いパーティーになっていると思う。
家に帰ってくると応接室にはカシアとアーダ、そしてイリナが来客していた。その顔を見てどんな用事か理解できたが、ルティナは俺に
「いよいよ明日始まります。明日はカッサンドラ様のところにお願いします」と俺を見つめる瞳は本気だった。
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「X」にて、こんな人をモデルとしていますと言うのと、相関図を出しています。カギがついているので、捨てメールなどでアドレスを作ってアカウント作ってもらい申請してください。
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