到着前に既にアレクシアとシロンが馬で迎えに来ていた。
シロンはアレクシアの馬を懸命に追いかけて来ている様だった。
騎士爵の馬になかなか走って追いつけるわけがない。
「アレクシア様!!少しお待ちを……」
と後からついて来ている。
「別に追いかけて来なくていい!!」とアレクシアは言っているが「一人で行かせられるわけないでしょう?」と小声で愚痴っていた。
アレクシアが俺のゴーレム車の車列を見つけると並走していく
「ミチオ様!!ミチオ様!!」と大声で言っているのでしかたない
走行中の車の扉を開けて返事をすると
全力疾走の馬から飛び移って来た。
「ミチオ様!ミチオ様!」
「馬はいいのか?」と聞いても
「勝手に戻ってくるので大丈夫です。それよりも今日はアルフレールにお泊まりですか?」と俺に聞いてくるので
ルティナが即答した。「今日の夜は一旦帰ります。今日はこの後自国の船を見に行きます」
「えっと……船ですね。シロンが把握しております。ってシロンは?」
と扉を開けるとだいぶ後方を走っている。当然追いつけるはずもない。
一旦ゴーレム車を停めるとシロンがやっと追いついた。
「アレクシア様無茶苦茶です……」と息を切らしていう。
確かに俺もそう思う
シロンを載せると、すぐにアルフレールに到着した。別にここで待っていても問題なかったんじゃない?とは思ったが当然アレクシアが乗っているので税関は顔パスとなった。
アルフレールに着いてずっとアレクシアは俺にべったりとくっついて居る。
ミリアが「なんでご主人様をずっと掴んでるの?」とアレクシアに聞く
「え?!それはもう大好きだからです」と答えるとミリアも
「ミリアも〜」と言って反対の手を掴む
アレクシアの変貌ぶりをエマは見てすっかり毒されているのに呆れている。
魔王討伐の際に既に毒されていたか……
町は活気にあふれ輸入品であまり見た事のないものまで並んでいる。
エマも町の賑やかさに嬉しそうにして居る。
「ちょっと見ていくか?」と俺に聞くとルティナが
「まずは船を見に行きましょう」と被せ気味で答えて居るあたり何かあるのだろう。
「そうだなまずは船を見に行こうか」と俺がいうとみんな納得した。
港に着くと沢山の大きな船が接岸していた。
その中からうちの船を見つけるとアデルが俺たちよりも早く見つけてくれた
「ミチオ様!!」と大きな声で手を振りながら俺を呼ぶ
「アデル!!」と俺も手を振りかえした。
船に乗船すると「うん?」
「どうしました?」
「これ、木製ではないのか?」
俺が買った時は間違いなく木製だったが明らかに上から何かが違う
「あっこれですかロージーさんがこうした方が良いというので」
改良したと言っていたが大改造ではないか……
ルティナが答えた。「ダマスカス鋼を薄くして全体に貼り付けてありその上からサビを防止する魔法を含んだものをフィーネさんが塗る様に指示されて……一日でできちゃいましたよゴーレム船への改良の方が時間かかってましたよ」
そうだロージーが作ったということはゴーレム船ということか……
「いや驚きですよ。以前にも帆がなくても進む船には驚かされましたがこれは別格です」
そうか……ステーラに行く時にアデルに船の操縦をお願いしていたな……
「いつ出航できるんだ?」
「明日にでも出航できますよ」
「セルマー領迄どれくらいかかるんだ?」
「三、四日ですね。」
「それでも結構かかるんだな」
「まっすぐ行ければ朝出れば夕方には着きますが海賊が出るんです帝国領の港に寄港しながら行くとそれくらいかかりますね」
「陸を見ながらって事か……」
「はい」
「その海賊はどこからくるんだ?」
「ハイランドから来る様です」
「ハイランド人はこのアルフレールにも来ているんだろ?」とアレクシアに聞くと
「はい。ですが、ハイランド人はあれは違う国の奴らだと言っているので捕まえることはできません。我々も彼の国についてくわしくはわからない状況ですが、彼らの多くは食糧、主に麦や大豆を売って鉄や武器を手に入れている者が多いと聞きます」
「食糧よりも武器か……」
「はい。ですが彼ら商人はとても豊かな身なりとは言えません」
エマは俺とアレクシアとの会話の間にアデルに海図を持って来させた。
その地図をテーブルにひろげると
「見ろ。こんな感じだ」
そこには確かに直線で行けばセルマー領は近いが海を突っ切らないと行けない。そして思ったよりも近くにハイランドがあるのかわかる
確かに海賊の攻撃を避けるなら帝国の領土の港を転々として行った方が安全な気がする。
だが、エステル男爵領迄行くとなると結構大回りになる。
「海賊は強いのか?」
「ハイランドの東側の領主が率先して海賊行為をしているらしいのだが、我々も海戦となると装備が充実してるとは言えない……」とエマが答える
「後々ハイランドとは関わるなら早めに手を打っておいた方がいいかもな」
エマが「ではバルハに言ってスパイと連絡しますか?」
「ってもう入っているのか?」
「ええっだいぶ前に周辺国には全て送りましたよ」
「いやまだ行くと決まったわけではないからな。でもここから四日もかかるのか……海賊って事は自分達がやられるのも想定しているんだよな」
エマは「それはもちろん」
「アデル、この船は海賊船なんて振り切れるよな」
「向こうが帆船なら追いつけるはずありません」
「ならちょっと見に行ってみるか……」
アレクシアが「でしたら私達も同行させてください」
「遠くから見て危なくなったら自分達は帝国領土に逃げるのを優先できるなら。俺たちも逃げながらアレクシアを助けられるかわからない」
「はいもちろんです」
アレクシアはシロンに命令して明日には出航できる様に手配する
「じゃあ帰ろうか、また明日朝来るから」とアデルに言うとアレクシアよりも先にミリアが「え〜っ」と言う
「ご主人様魚見に行きましょうよ。さっき市場で沢山お魚売っていたよ」
「そうだな。おみあげに買って帰ろうか?」とミリアの頭を撫でると嬉しそうにしていた。
「うん。ご主人様ありがとう」
と市場に戻ってくると、ミリアは魚を中心に「あれも欲しい。これも欲しい」とミリアは俺にお願いしてくるがルティナは「ミリア、そんなに買ってどうするの?」
「お家のみんなに……と、あと保育園の子供達に」
「ミリアお金持ってるんだから自分で買いなさい」とルティナの指導的説教をすると、
麻袋に入った金貨をそのまま出した。
ミリアはまだお買い物には不慣れだった。周りのみんながフォローして本人がほとんど買うことは買ったので鯖サンドを買った時からあまり変わっていないからみんながいる時に買うしかない。
「これ欲しい」と魚を指さすと
「えっどれくらい?」とルティナが聞き返す。
「ううん?いっぱい」
ルティナは歯切れの悪いミリアに対して亭主に話しかける
「じゃあ、おじさんこれをあるだけと、このカゴに入っているのを3つ買うから安くして」と交渉すると「こりゃあ……かなわないな」とおじさんは嬉しそうに3割引してくれた
「ううんもっと欲しい」とミリアが言うと「そんなに?」
「だってキューちゃんも沢山食べるから」
「おじさん、じゃあありったけ持ってきて」とお願いすると
「そんなに買っても保存できないだろ?」
「大丈夫だから」
そう言われたら魚屋の親父は「……じゃあ好きなだけ買いな」
ミリアは「コレも」「アレも」と言って次々に買っていく
隣ではルティナが値段交渉をしている。
確かにミリアは影収納があるのでいくらでも保存できる様だが……
肉も野菜もお菓子も大量にミリアは買うことになった。
「こんなに?」とルティナが呆れ顔で聞いた
持っていたお金をほとんど使ってしまった。おじさんも
「もう今月は働かなくても良いかもな!!」と楽しそうに笑っていた。
「ありがとうおじさん」とミリアが言うと嬉しそうに答えた。
「またきてくれよ。サービスするから」と言うとおじさんは手を振って俺たちを見送った。
一旦アレクシアの館に移動することになった。
アレクシアの館には、この場所に明日の朝移動するためだった。
「もうお帰りになるのですか?まだ夕暮れにもなっていません」
「アレクシア達も明日の準備があるだろう」
と言うとそれ以上アレクシアは言葉を返す事はできなかった。
「では明日お待ちしております」
レティシア達は残ると言う事だったので俺達だけで戻ってきた。
家に着くとダイニングホールだけが慌ただしくなっていた。
夕食の準備だろう……
リタに「ロクサーヌ達はまだ帰ってないのか?」と聞くと
「もうそろそろではないでしょうか?」と言うと本当にロクサーヌ達が帰ってきた。
ロクサーヌはダイニングホールで俺を見つけると駆け寄ってきた。
「ご主人様やりました。ベスタチームのナイアラが威霊仙を発見しました!!」
と言ってきたが一瞬威霊仙?と思ったがすぐにこれでエリクシールを作ることができるドロップアイテムだと言うことを思い出した。
「そうか!やったな!」
ロクサーヌの後ろにはベスタとナイアラが膝をついていたので
頭を撫でてやる?これでいいのか?と思いつつ
「大変だったな。よくやった」と労いの言葉をかけた。
そしてその威霊仙を俺がポーション化すると2つのエルクシールが誕生した。
「これは俺が預かっていていいか?」ときくと
「もちろんです。ミチオ様の覇道にお使いください」とベスタが述べるとナイアラも「はい。ミチオ様が必要だと思った時にお使いください」と話してくれた。
ここのところやっていなかったみんなを鑑定してみる
ベスタが戦士のジョブから重戦士へと上位職にした
トトは戦士から重戦士へ悩んだ結果変更した。
ヴィクトリアは狂戦士からバトルマスター上位職になった
ブリジットは剣聖となった
ブリジットはあえて他の職業は選ばず剣豪のみでシングルジョブで頑張ってきた。『剣の道は諦めろ』と言われて冒険者になったブリジットにとっては剣聖になったことは本人には感慨深い
俺も事情を聞いたことがあるので「よかったな」と声をかけると涙を止めることができなかった。
「ありがとうございます」と膝をついて感謝された。
最後にエレーヌが司祭から司教になった。
本人も「半年で司教にですか?」と驚いていたが彼女には経験値1/2が有るので成長が早い。要領がいいのだろう。
「これなら私も教皇行けますかね」と冗談半分で聞いていたがまぁ無理ではないだろうと思ったがあえて言わず「頑張り次第だな」と濁して答えた。
誰でも教皇にしてはいけないようだし色々背負うものがありそうだし、簡単にはしないほうがいいのだろう
ロクサーヌが「明日は?」
「ああ明日はゴーレム船に乗ってみようと思う。アルフレールからセルマー領迄行ってみようと思う」と言うとロクサーヌは点と点がつながり合点がいった
ルティナが仕切りにミチオ様をセルマー領迄の道のりを説明したがっていたのはこの為か……そしてロクサーヌは明日は海賊達と戦うという事を知った
「ルティナ!!」と大きな声で呼ぶとルティナがビクッと身体が動く
「はい!!」
「どういう事?」
「はい?!何がでしょうか?」
「わかっているの?ルティナ!!あなたご主人様を危険な目にあわせているのではないの?」
「いえ、ご主人様を危険な目にあわせることはありません」とはっきり言った。
ロクサーヌはエマにも聞く
「エマ!大丈夫なの?」
「ああ大丈夫だろ。明日は鬼人族の者も護衛に連れてこよう。ロクサーヌにしかできないパワーレベリングを頼む」
「グヌヌ……そうねそうしましょう」とそう言われるとロクサーヌも引き下がる。エマはロクサーヌの扱い方を心得ている
その日の夜、ロクサーヌはベッドで「ミチオ様大丈夫ですか?私も明日は同行しましょうか?」と聞いてくるも
「いや、エマの言うとおりパワーレベリングはロクサーヌしかできないからな。明日はちょっと船に乗るだけだから大丈夫だよ」とロクサーヌは心配そうな目で俺を見る。
次の日の朝はロクサーヌに起こされると先にロクサーヌは迷宮へと向かう。
キスをされて「ご武運を……」と言うと先に出てしまった。俺は遅れてダイニングホールに着くとそこにはバルハとセレそして……
鬼人族の二人が跪いている。
エマが「ライラとレイラだ」と紹介を受けると
立ち上がる
180センチはあろうかと思うほど大きく、何より二人とも全身にタトゥーが入っている。そして彼女達は女であった。
なんと言うか迫力がある。
「あっ今日は同行を頼む」と言うと「はっ」と頭を下げる。
「彼女達は歴戦の猛者だ。男を連れてくると色々問題がありそうだから女にした」
とエマが紹介するとルティナが「女性で大丈夫ですか?ご主人様の事をすぐ好きになってしまうのではないですか?
「いや彼女達は精神防御呪縛耐性の印も入っている」
俺は呪いの一種じゃないぞ?
二人が立ち上がると額に黒い少し小さな角があるのがわかる。
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「X」にて、こんな人をモデルとしていますと言うのと、相関図を出しています。カギがついているので、捨てメールなどでアドレスを作ってアカウント作ってもらい申請してください。
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