※この作品はR-18です。

異世界迷宮でハーレムを(仮    作:九白

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謀略

 

「モーリスこれは?」フィリップ王子は王国からの突然の発表とそして自分は何も知らされていない事への不安と不満が爆発しそうだった。

フィリップは遣いの者を本国に送る

 

そして数日後には本国から「伯爵」の叙爵と帝国との国境の街アルフレールの隣のセスタとセルロウの住んだことも無い領主として出向せよと言う兄からの命令に戸惑いを感じていたがモーリスが嗜め「今は事を検めずに動くべきではありません」

そしてモーリスにも伯爵として元の領地へ戻るように知らせが来た。

 

「これは明らかな分断工作だろ?」

「そうかもしれませんが、今は……私はすぐにフィリップ様の下に戻ります」

「くっ……」

「ジョンメイトリクスしばらくフィリップ様を頼むぞ」

そこにはクーラータル80階でリーダーをしていたジョンもその場にいて一緒にブルガ領に帰って来たのだった

「フィリップ、俺がいるから誰か襲って来ても俺がなんとかする大丈夫だ今は情報を集める事が先だ」

「確かに」

 

フィリップとジョンはそのセスタ領へと馬車で向かうことにした。

途中野盗の襲撃があったがジョンの敵ではない。凄まじい戦斧の勢いで次々に薙ぎ倒す。フィリップとてその辺の野盗にやられるわけもない。

最初は兄のペドロからの刺客かとも思ったが、こんな事でやられるわけないと思ったら単純に治安の悪さが原因だとわかる。

隣の帝国の都市アルフレールの領主が廃爵となり帝国直轄領となり騎士爵の者が運営して優秀だと聞いている。

 

そこから逃げて来た者も多くいるのだろうセスタ領の治安は悪くなる一方だった。

着任早々フィリップは盗賊の討伐に乗り出さなくて行けなかったが、

兄が戴冠式を行うのに弟の俺が行かないわけには行けないし、もし行かなかったら弟は納得できずに兄に対して『そういうことだ』と言う事が世間に伝わってしまう。今はその時ではない。セスタ領の事は現地の騎士に任せることになり自分とジョンメイトリクスは二人で本国に行くことになった。

 

もう既に本国では戴冠式の用意はできており、

フィリップが着いて早々に戴冠式は始まった。

ブルガ王国の法王から冠をもらう事で新たな王となる事ができた。

ブルック宰相は貴族みんなの前で

 

「諸公、刮目せよ!

ここに、聖なる法王猊下の手により、天上の神の祝福が我が君主に下された。

神に選ばれ、法王に認められし、我が王国の正統なる統治者──

新王ルイス3世陛下の御誕生である!

栄光ある王国の貴族、そして忠誠なる臣下たる諸公よ。

今こそ新王陛下に、永遠の忠誓を捧げよ!

新王陛下万歳!!」とブルックが胸に手を当てて言うと

貴族の皆皆から「万歳!!、万歳!!」と続いた。

 

戴冠式の無事に終わり、そのまま謁見式へと続いた。

待合のホールでは食事をしながら自分謁見の番を待っていた。

当然帝国領の者はおらず隣国のアデルとフォーラの2国の国王と自領の貴族が集まった。

貴族たちの話題はやはり、帝国とクワガ王国、リセリカ聖王国、ノーケルリンフ王国の同盟が大きな話題になっていた。そしてこの4国はカッシームとの戦いが長引きそうだと言う話も入っていた。

 

だが今はハイランド王国との戦いなど他にも多くの問題がブルガ王国にはあった。

帝国との休戦協定ではこの先も多くの賠償金を払って行くのか?なども大きな問題になっていた。

 

ルイス3世と名乗ったペドロ王子は謁見式で一人づつあって持参したお祝いの品を受け取っていた。

当然フィリップ王子もその中にいたが突然の事でお祝いの品を持ち合わせる事はなかった。兄弟である弟は挨拶だけで充分だと思っていたからだ

「なんだお前は祝いの品も無しか?」とルイス3世はフィリップにそう言った

「申し訳ありません。急な配置換えで持参する事が叶いませんでした」

「まぁいい。俺の大事な弟だからな。これからも俺の補佐を頼みたい」としたり顔でフィリップに言う。

フィリップは下を俯いたまま短く「身に余るお言葉ありがとうございます」と答えるだけであった。

既に先代の宰相の顔はなくなり、隣にはブルックが立っていた。

「新しく余が任命した宰相のブルックだ。よろしく頼む」

「よろしくお願いします」

フィリップは悔しさと情けなさで消沈していたが、所詮私は兄のスペアでしかない。致し方ないと諦める事で自分を納得させていた。

 

フィリップは謁見する人達に紹介と顔を合わせる為に陪席することになった。

隣にはモーリス伯爵も座っていた。

次々に謁見は進んでいくが一人、気になる人物もいた。ただでさえエルフは珍しい。

彼はハルツブロッケンと自分で名乗った。

「ん?」フィリップは帝国と自治区ハルツ領の領主ではないか?

なぜブルガ王国の謁見に来ているのか少し不安と違和感を感じた。

謁見式では普通におめでとう御座いますと言うに留めたが、折り入ってお話があると言うことで別室にて話したいという内容だった。

 

その先の話はフィリップが聴く事はできなかったがモーリスもそれには違和感を感じていた。

 

ルイス3世はブルックと共にハルツの話を聞くことにした。既に人払いも済んでいる。なぜこんな遠くまで単身でこられたのか?ルイス3世とは初めてでよもや捕まる事もあるかもしれない。そんな中ハルツはブルガ王国まで来たのだ。

「で、お話とは……?」

「実はお願いがありまして……」

「お願い?私と貴公の国でお願いを果たすような間柄ではないと思うが……」

「それを知ってても聞いていただきたい事があります」

 

ブルックが「それはなんでしょう?」

「はい。実は前日ハルツ領の隣にセルマー領があるのですが先日まで私がセルマー領を統治していたのですが、我妻であるカシアは私と離別してセルマー領の領主になってセルマーカシア伯爵によって統治されることになったのですが、

この土地は我がハイツ領を通らない場合と海からの物資を輸入することになります。

そこでセルマー領を向かう商船をハイランド船のフリをして積荷を略奪してもらえませんか?」

 

ブルックはすぐにこれは痴情のもつれというのはすぐにわかり、我々に何をして欲しいのかをすぐに理解できた。同じ国ゆえ攻撃することもできずに敵対する国にわざわざお願いをしに来るとはいささか残酷でもあるなとブルックはそう感じていた。

ルイス3世はよく意味がわからなかった様子だったので代わりに答える事を要求するとよくわからない自分よりもブルックの方が妙案を出すに違いないと思いブルックにその件を任せる事にした。

 

「その件は……うちになんのメリットがあるのでしょうか?それだと我々にただの海賊になってくれと言われているみたいです。

それにその海域では先日ハイランドの艦艇が次々に拿捕と破壊されたのを知っている。つまりアルフレール領の艦船の中に戦艦が含まれているのではないでしょうか?だとしたらこちらも甚大な被害を受ける事になります」

 

なんで我々がそんな事をしないといけないのか?またブルックはどう考えても我々の利になる事は何もないと一蹴した。

 

「……」ハルツは確かに虫のいい話をしている自覚はあった。

「では、ノーケルリンフの勇者の住まいを私は知っております。そこにクワガ王国の騎士を偽装して襲撃すると言うのはいかがでしょう?」

 

「うん?」ブルックは少し考える。

クワガ王国の王はミチオ……コイツはそもそもミチオに恨みがあるのか……

ならこれは使える

しかしハルツも節操がない。

続けてハルツは食い入る様にブルックに話す。

「クワガ王国とノーケルリンフ王国に亀裂が入ればアルフレールの戦艦を容易く動かせないと思いますがいかがでしょうか?」と冷や汗混じりに答えるのであった。

 

「なるほど……そういう事でしたらアルフレールからの商船を襲撃できそうですね」と嬉しそうにブルックは答えそしてハルツには襲撃する事を約束した。

 

 

 

 

「ここはクーラタル92階です。ここの魔物はバーベルカープです。今までは水属性に抵抗があり火属性が弱点でした。更に空中に魔物が浮いているので、上にも注意が必要です」

セリーがそう言い終わると俺たちは新たな迷宮92階に到達している。

ただここはほとんど地面が水没しているがくるぶしくらいまで水位で水草が浮いている。

湿度は高くムワッとしているので湿度が肌に絡みつく。

壁にはどれくらいの時が過ぎたのかわからないが白い壁に草がみっちりと伝って生えていた。

 

俺とルティナは『ガイドポストスペル』を使って俺たちの進むべき道を照らしてもらう。

俺が「こっちだ」と言うとみんなはその方向に進んでいく足を運ぶと水の弾くジャバジャバと言う音が20人以上するとかなりの音だ。

 

エマが「魔物からはこの音で獲物がやってきたと丸わかりだな」と言うと

向こうからバーベルカープが向かってくる。

ロクサーヌが「こちらに六匹魔物が向かってきています」

と言うと「早速かよ」とエマも答える。

 

姿が見えると六匹は猪突猛進でこちらに向かってくる。

そうだコイツら見た目は巨大なハンマーヘッドそのものだった。

宙に浮いたバーベルカープをベスタとトトはその大楯で奴らの攻撃を受け止める。

ラティカもその攻撃を刃で受け止めた。ミリアがするりと避けてエラの近くを刀で一突きするとそのままビィーンと固まったようになって早速一匹目を倒す。

泳いでいる魚を生き締めにするとはミリアはやはりかなりの達人だ

特に魚の事になると神がかっている。

 

続いてラティカも最初に体当たりしてきたバーベルを避けてバーベルカープを仕留めていた。

 

ジョゼの前にも来たが盾でその突撃攻撃を上に弾くと俺がデュランダルで一刀両断した。

昨日練習した攻撃方法を早速試したが確かに昨日よりもしっかりと攻撃に力を乗せる事ができるようになっていた。

「一撃?!」とセリーも驚いていた。

 

ロクサーヌ、エマ、ベスタと次々に倒す。

ロクサーヌが戦闘終了後には「お見事でした」と声をかけてきた。

「昨日の練習の成果が出て良かった」

「昨日練習して今日すぐできると言うのはミチオ様しかできる人はおりません」

と俺をベタ褒めする。俺は少し恥ずかしくなって

「ありがとう」と短く照れ隠しで答えた。

 

ただやはり少し進むと水音のジャバジャバと言う音ですぐに敵に見つかってしまうようでまたすぐに戦闘が始まってしまう30分程で6回も戦闘があった。

これではなかなか進めず時間がかかりそうだ。

ミリアは水の上に立っているので全く音がない。

 

それを見たルティナも「ああすればいいんじゃないですか?」

「確かに」

 

水上歩行の指輪はでも一個しかないし、あれは俺がミリアにあげたもの返してとは言えないし……

「でもどうやって?」

「トラベルの呪文があるでしょ?」とルティナは簡単に言うが、

「えっ?」と言って俺とセリーは顔を見合わせた

俺とセリーは飛ぶのが苦手でいまだに克服できていない。セリーは最初から諦めている。「いや、俺飛ぶのは……」

と俺が言うとルティナは小悪魔的にくすくす笑って「私が手をひきましょうか?」と笑みを浮かべるが当然冗談で言っている。こんな死線の中で冗談が言えるルティナがすごいと思うし、みんながそれで緊張の糸がほぐれる

 

「冗談です。ウォーターウォーキングという魔法があるのは当然覚えていませんよね。マジックアイテムの指輪のように水面の上を地上と同じように歩ける魔法です。ご主人様とセリーさんはその魔法でどうですか?」

「ああ、確かにそんな魔法があったな」と完全に忘れていた当然呪文も覚えているわけもないが俺には詠唱破棄があるので呪文を知らなくても、魔法を唱える事ができる。

 

ルティナとその他のみんなは「トラベル」の呪文で飛べるようになった。俺とセリーは「ウォーターウォーキング」で水面を歩くようにした。

確かに水面が地面のように硬い。

セリーもバツが悪く「申し訳ありません」と小声で謝ってきたが、人にはなんでも得手不得手がある「問題ないよ」と答えると「私がご主人様を守りますから」と決意表明をしてくる。

指輪を持っているミリアはもちろん飛んでいる……って指輪使わないのかよと心で思いつつも彼女はまぁ飛ぶのに慣れている。

 

 

と言うか後で聞いたら、ミリアは常に空歩でどんな場面でも何度でも使えるので別に特段水だけではないらしいと言うのはだいぶ後で知る事になる。

 

この水音を立てないのは劇的な効果だった。ただの水たまりと思っていたがこれ自体が敵を誘き寄せているとはエマの言う通りで俺には思いもよらなかった。

 




いつも読んでいただきありがとうございます
今日のお話で出てきた人物みんな覚えているでしょうか?
フィリップ 、ペドロ、モーリス、ジョンメイトリクス、ブルック
久しぶりに出てきましたよね。
今回の半分はミチオの知らない所で起きていた事件を書きました。



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