3時間ほど前……
ロクサーヌとセリーはミチオの部屋から出て自分たちの部屋に戻ろうとした。途中でダイニングホールを通過するのだがそこにはエマが一人でいた。
「リタを知らないか?」とエマが聞いてきたが
「さっきの話聞いてなかったの?」
「なんだっけ?」とすでにお酒をエマは飲んでいるようだった。
セリーが「先ほど今日はメイドを集めてミチオ様の夜伽をするということになったので、今はメイド一人もいません」
「ああ……そうだったな……まぁたまには二人も一緒に飲まないか?」
「……」
「まぁたまには……」と言ってセリーは調理室の冷蔵庫からお酒とそのおつまみを持ってきた。
「セリー」
「まぁたまには良いじゃないですか?」とセリーがロクサーヌを嗜める
ロクサーヌには冷たいエールを持ってきた
セリーは自らドワーフ殺しのお酒を持ってきてエマの前に座った
エマは飲んでいたせいか、普段聞かない事もストレートに聞いてきた。
「ロクサーヌ、どうしてロクサーヌはここにいるんだ?ミチオは女を次々と連れてきて」
……
セリーはその質問に驚いた。ロクサーヌは正妻になったものの特に正妻らしい事はせずにいたからだ。
エマが続ける「ロクサーヌ、奴隷からも解放され、それなりの金もある。どうしてミチオなんだ?」
ロクサーヌは少し考えるように答えを出した。
「私がここにいてはいけない理由はないと思うけど……」
「じゃあ言い方を変えるよ。目的はなんだ?」
とエマの目が変わった。
真剣に答えないといけない空気が漂う
「私の目的は……魂がそう言うから?」
「はぁ?」
「確かに出て行く事もできるけど結婚をして確信した。私は理由とかじゃない魂がそうさせている気がする。確かにミチオ様はたくさんの女の子が好きみたいだけど、まぁ好きなものは止められないし、それをダメというルールもないし、そもそも私がミチオ様を好きと言うのも誰にも止められないかな」と少し照れながら答える。
「なんだその答えは……」とちょっとエマが思っていた答えが違っていたようだ……
「お前はもっと賢く立ち回れると思ったんだがな……」とエマが答えると
「じゃあエマさんは?」とセリーが聞く
「私か?私はミチオとの間に子を設けるそして、ミチオがどんな王道に進んでいくのか一番近くで見たい。
ミチオも『王』だ王にはみんなを導く責任があるからな。楽しみだよ」
セリーは「気が早いですね。他種族間では子は生めないのに……」
と野暮な事を言ってしまったが周りのみんなもそれはわかっているから反論も反応もしなかった。
「セリーは?」とエマが聞くと
「私は……私自身もそうですけど、お父さんも兄も弟もみんな救ってくれたのはミチオ様です。救ってくれたからはい終わりでは申し訳ないのと、ここでは自由に研究できるのが良いですね。私も妻ですし、みんなの生活を救う『鍛治』と言うのも実現できるのはミチオ様のもとでないとなかなかできないと思いますからね。
時折ミチオ様から的確なアドバイスがあったりするのでなかなかミチオ様は面白い人物です。出ていってしまうなんてちょっともったいないです」
「そうか……なら良いんだ」とエマが答える
「なら良いとは?」とロクサーヌが聞き返す
「妻がいるのに次から次へと自分と違う女と寝ているのだろ?イライラしないのかちょっと心配になってな」
「最初はモヤっとした気持ちがある時もあったけど……エマが来た時くらいかな……私のそんな感情でミチオ様を縛り付けたくない……って途中で思ったんだよね。」
「ああ、あの時はからかいがいがあって面白かったけどな」
「嫌になったわけでも諦めたわけでもなくて、私より本当に上の存在だと思ったのよ。私なんかが縛り付けて置いてはいけないって」
セリーが間髪入れずに「まぁいやらしさは最初からでしたし、止めても次から次へといくとは思っていましたからね。まぁ変態ではなかったので私的にはセーフかなと思いましたね」
「ミリアも18年間離れててよく戻ってきたなと黙っていたけど私は思ったよ」とエマ。つい先日の話だが、ミリアにとっては18年の長い年月他の男と付き合ったりもせず待っていたのは意外だった。
彼女が猫人族だった事もあり確かに驚きだった。
セリーが「テオの事もあったからかもね」
「そういえばそんな事もあったな」とエマが思い出したかのように答える。
「……ベスタは?」
「ベスタはお母さんや姉二人をミチオ様が助けてくれたからじゃない?彼女は鉄壁の称号も得たからね」とロクサーヌ
「確かに彼女は竜人族を導いて行く存在だからね」
だが本人に聞かないと本当のところはわからないが、恩を感じているのは間違いない。
「……ルティナは?」
「みんなそれぞれ聞いてみないとわからないけど……」とロクサーヌは本質に届いてしまったが……
セリーは「自分がいた元のセルマー領の復帰とカシアやイリナと仲良くなれて3人でセルマー領を立て直して行けるのもミチオ様のお陰というのはわかってるんじゃない?それに……下着とかの店が流行って自分の才能を試したりお金もだいぶ手に入ったんじゃないかな」
エマが答える「だろうな。この際色々聞いて良いか?共有しないか?」
「なんでしょう」とロクサーヌが答える
「骸骨野郎の事とガルバンの事を教えてくれ」
「骸骨野郎?タダオさんの事ですか?」とセリーが聞き返す
「そんな名前だったな」
セリーが「タダオさんは私達姉妹に特殊アイテムをくれたりしました。経験値が半分になるアイテムです。一旦返すと言う話になりましたがミチオ様がタダオがくれたんだからそのまま持ってていいと言う事だったのでそのままつけています。少ない経験値で倍増するので貴重な物だと思います」
「聞きたいのはその後のことよね」とロクサーヌが答える
「ああ」
「カッシームでの戦闘後私はどう言うわけかわからないけどミチオ様に攻撃して瀕死な状態にしたわ……」
「それも疑問なんだよな」とエマ、「私にはわざと瀕死にしたような気がする。もしかしたらロクサーヌの普通の攻撃ではミチオは一撃で死んでしまうかも知れないんだぞ。わざと瀕死で済む武器を使ったのかも知れないだろ?」
「……」ロクサーヌとセリーは顔を見合わせた。
「そして、ロクサーヌはタダオと消えた。どこにいったんだ?」
「時間が経っても思い出せない。気がついたら森で倒れてた。その後のフェンリルに助けてもらった……」
「じゃあ進展なしか……」
「ガルバンは?」
「ジャッジとも呼ばれていたわね」
「名前を隠しているのか?」
セリーが「ジャッジはクラン3位を持っているので16人パーティが組めるはずです」
「意外だないつも一人で居るような気がするな」
「どこだかわかりませんがアジトがあるみたいですよ。あの人も謎が多いですね」
「じゃあそれも結局何もまだわかっていないってことか……」
「でも、魔王ユウヤは俺が知っている魔王ではないって言っていたけど私にはこの発言の意味がわからないけど意味わかる?」
「そりゃそうだろ。私も知らなかったし……変な奴としかあいつには言えない」
あまり話は進展しなかったのでロクサーヌは風呂に一人で入ることにした。ロクサーヌは湯船で色々古巣の意見を聞いて見て自分の考えが一番弱いのではないかと感じてしまった。
『魂』って?どうしてそんなふうに思ったんだろう……
でもミチオ様ではなかったらどうなっていたんだろう?
露天風呂に浮かび夜空を眺めながらそんな事を考えていた。
風呂も入って自分の部屋に戻ってくると隣ではすっかり宴は終わったみたいで部屋を覗くと誰もおらずミチオは裸で寝ていた。
「全く……」とロクサーヌが小さい声で漏らした
ミチオを一旦ベッドからソファに移してシーツをかけ直して
ロクサーヌはお湯と手拭いでミチオの身体を拭いてあげた
満足しているのだろうか?だらしない顔で寝ている。
身体を拭き終わると布団をかけて自分もその横で寝ることにした。
……朝起きるとロクサーヌが口づけで起こしてくれる
いつもと違う感じの内容です。
今日も遅くなり申し訳ないです
いつも読んでいただきありがとうございます
毎週土曜日の22時頃に更新してます。
誤字報告していただけると大変助かります
https://twitter.com/kujira_ts
「X」にて、こんな人をモデルとしていますと言うのと、相関図を出しています。カギがついているので、捨てメールなどでアドレスを作ってアカウント作ってもらい申請してください。
また、急なご連絡もxでしているので是非登録してください。
ーーお願いーー
高評価と読み終えたらしおりもお願いします。励みになります