262 アーダの姉たち 夏の78
今日は目を覚ますと雨の音がする。ロクサーヌも目覚めたようだ。俺は濃厚な朝の挨拶をしてもらう
右にも左にも大きな乳房があり、きっと力尽きて寝てしまったのだろう
「今日は雨か……」
「そのようですが、私たちはそのまま迷宮に入ってしまうので、あまり関係はありません」と、キリッと答える
朝はいつもちょっと弱いベスタだが、今日は雨で調子良いらしい。
ベスタに朝の奉仕をしてもらった。ベスタの長い舌が俺のに絡みつく。朝から激しい……
みんなはそそくさと自分の用意をする。
俺もベスタに出してしまう頃にはアーダとエマが来る。
こっちと、ここと、オーモルでは天気も違うらしい。
「おはよう」
「おはようございます」「おはよう」
「今日の朝食後にアーダの実家にポーションを届けよう。午前中はオーモルの館にいてくれ」
「かしこまりました」
「あと、聞きたいことがあるんだが、このエルフの外套ってアーダの実家とかで売ってないか?エルフだけに」
「マジックアイテムですから、販売はしておりません。ですが、いくつかあったと思いますので、行った時に確認してみましょう」
エマが言う
「ところで、どうしてミチオだけ裸なんだ?」
「あっ!そうだったな」
「みんな自分の女だと思って油断しすぎ。朝から誰にしてもらった?」
と俺のをエマが強く握る。
「まったく…これは節操がないな」
「いたた」
「こっちも我慢してるんだから…」とエマは小声で言う。
「ほら、早く用意して」
ベイル迷宮33階層に来た。この階で魔物パターンを一巡することになる。
33種類の魔物が順繰りに出てくるんだよな。セリーに確認すると、
「その通りです」
と、そんな当たり前の事聞く?と言う蔑んだ目で俺を見る
ロクサーヌが
「この階はタルタートルですね」
続けてセリーが補足する
「タルタートルは水属性に耐性があり、土属性が弱点です」
ロクサーヌが「今日もするんですよね?」と目をキラキラさせている。
「わかったわかった」
袋小路の方が見つけやすいな。行き止まりを探して、そこに口寄せで呼ぼうとしたところ申し訳ないが、リザードも来るんだよな
やはり天井の形を変形させて準備をする
「いいぞロクサーヌ」
大きな音で口寄せをするとたくさん集まってくる。
シザーリザードはやはり壁や天井を這ってくる
俺はグラウンドストームを唱えると、一斉に床から
棘状のものが突き出て、タルタートルを串刺しにする。
「あんまり前に行きすぎると、天井からシザーリザードか降ってくるぞ」
ベスタはアイスジャベリンを投げて近づいてくるのを阻止する。
ルティナもダートボールで攻撃。近づいてきた魔物はロクサーヌ、エマ、ベスタ、ミリアがどんどん石化させていく
その石化した敵は俺がデュランダルで攻撃してMPを回復させていく。
何度目かのグラウンドストームで終了した。
ミリアが何かを見つけた。亀のカード1枚と亀の腹の部分が10個ほど残っている。トカゲの革が25個落ちていた
「セリー、亀のカードは?」
「はい。防具とアクセサリーにつけられ、雷防御でコボルトのカードとつければ耐性となります」
「雷耐性か……まぁ取っておこう、それとこの亀の腹の部分は何に使うんだ?」
「珍しいですね。階層ボスは甲羅の部分で柔化剤でしたが、レアドロップ率大上昇をスキルで付けているのに腹の部分はこれだけ倒して10個しか手に入らないとは……後で調べてみます」
階層ボスの部屋の前まで来た。
この階の魔物もほぼすべて片付いたので、エンカウントなしで行ける
開けるとトータルタートルとタルタートルが2匹いる。
始まってすぐに石化して終了。
本当に申し訳ない。柔化剤になる甲羅を手に入れた
34階へと脚を進める
ここは俺でもわかる。1階がニードルウッドだからウドウッドだ。
「この階はウドウッドだろ?」
「はいその通りです。そしてドロップはワンドです」
ルティナが
「えっ?ワンド?いらないでしょう、かさばるし」
ロクサーヌも「そうですね、焚き木には使えるかもしれませんが……途中エンカウトした分でいいかもしれませんね」
セリーが「カードは?木のカードは土耐性ですよ?」
ロクサーヌがやる気を出してきた
「やりましょう!!」
今回は袋小路ではなく、長い直線の道ですることになった。
「準備はよろしいでしょうか?」
「あー、やってくれ」
ロクサーヌが大きな音で口寄せをすると、ウドウッドとタルタートルが大量にやってきた。
片側にはブレイズウォールをかけて、ルティナにバーンストームをかけてもらう。反対側は直接戦闘で戦っている。相変わらず、ロクサーヌとミリアは楽しそうに戦っている。
二人ともギリギリのところで避けて、次々と石化させていく。
やはり、片側だけに集中できないと戦闘に時間がかかる。先程の戦闘の2倍以上の時間をかけて戦闘が終了した。
袋小路は逃げ道のない緊張感があるが、直線の廊下だと時間がかかることが証明された。今後、敵が強くなってきたらどっちが有効か考えていかないといけない。
そして戦利品はワンドが58本と木のカードを1枚ひろえた。そして先程の亀の腹は1つだけ手に入れた。
何に使うのだろう?
時間かかってしまったし、早くボス戦に行こう。
ボスはウェローウッド
やはり石化が効くのであっという間に終了。
35階にきたところで、戻って朝食にしよう
その前にギルドによってこの亀の腹は何に使うのか聞きに行こう。
ギルドにみんなでワープて行くと、
あちこちで「ミチオ殿だ」と言う声は聞こえるが、気にしないで受付に行く。
セリーは
「先日オークションに出した物を確認してきていいですか?」と俺に尋ねるので、
「ああ、確認してきてくれ」
「かしこまりました」
別の窓口の受付に行った
俺は俺で受付に亀の腹を出して
「これ、迷宮で手に入れたのだが…何に使うのか教えてほしい」
「こんにちは。売却希望ですか?」
「いや、何に使えるのか聞いてから判断する」
「少々お待ち下さい。専門家を呼んできます」
裏からヒゲのおっさんが出てくる。
「これは珍しい!亀板(キバン)じゃな。生薬にできるのじゃが、かなり不味いぞ」
「で、効能は?」
「一粒で10日分若返ると言われておる」
エマが割って入ってくる。
「この亀板一つでどれくらいの生薬ができるんだ?」
「10粒くらいかの」
使い道ないしな、俺は
「そうか……じゃあ売――」
エマが俺の胸ぐらを掴む
「ミチオ、これは売却しない」
「え?」
小声でエマが言う
「ミチオ?計算してみろ。11個あるんだぞ。1100日分若返るんだぞ?私は3年若返る事ができるんだぞ。もちろん味はエールに変えてくれ」
「え?まじで?11リットルだぞ?」
「たいした事ない、私の水分はほとんどエールだから問題ない」笑ってる。
「わかったって。じゃあワンドの売却を」
58本ワンドを出す
「こんなに買い取りできません…50本まででお願いします」
「わかった」
残りの8本をカバンに入れる。もちろんたいした金額ではない。
買取価格30%アップをつけているので、3.3万ナールになった。ついでに滋養丸2000個を3割引で8.4万ナールで購入した
セリーに呼ばれ、膨大な明細を確認して、ご主人の採択を待っている
「一応確認しました。それと売れ残りはギルドで買ってもらう事にしようと思います。これ以上待っても、値段は上がらないようなので。問題ないですか?」
「ああ、セリーが言うなら問題ない」
セリーは受付の人に換金してもらう。
待っている間にセリーが
「ご主人様はどこのギルドにも所属してないんですよね?」
「ああ、いろいろ勘繰られるのが面倒だからな」
「なるほど…内密な件が多いですからね」と笑顔でセリーに返される
「帝国解放会くらいか……」
「そうでしたね」
受付嬢がやってきた
「お待たせしました、合計で214万ナールになります」
とまたドンッと麻袋を出された。
帰り道、パンと卵とベーコンを買って帰る
家でシャワーを浴びて、みんなと朝食を作る。パンばかりだからな。たまには米も食べたいな。
卵とベーコンをいつも焼いただけだからな。
今日はサンドイッチにしてみた
みんなにも好評だった
みんなと一緒に湖畔の館にワープでやってきた。
セリーにはここに来るといつも
「ジョブを隻眼と採掘マスターにしてもらえませんか?」
と言われるので、何か作っているのかもしれない
みんなも各々こっちに来たらやる事があるらしく、
俺はアーダと共にエディング、アーダの父親に会いに行く約束だ。
エミリーに先程買った滋養丸を2000個渡し、代わりに今日持って行くポーションをもらう
帰り際にエミリーに声をかけられた
「先日、アーダさんとHしているところを見てしまいました。苦しそうな声が聞こえたので…すみません」
「ああすまない。俺も我慢できなくて」
「あの!!我慢できなくなったら、嫌じゃなければ私も使って構いません……あっ……なんか変な事言ってすみません」
「ああ、そうなんだ……ありがとう。俺あんまりモテた事ないからなんて言っていいかわからないから」
「そうなんですか?ミチオ様はかっこいいですよ?お優しいし、私もずっとここに置いてほしいと思っています。明日は意思の確認日ですよね?もうすでに明日の夕食時に奴隷商人をお呼びしております。夕食の時にこちらの館においでください」
「ああそうだったな。必ず来るよ」
「お待ちしております」
俺は広間に戻る間、エミリーの告白に驚いた。あれってしてもいいって事だよな!?はじめての女子からの告白だった
俺はアーダを呼び、エディングの所へ。庭で既にエディングが待っていたようだ。主人自ら迎え入れてくれた。
「お招きありがとうございます」
「ミチオ殿、お待ちしておりました」と頭を下げている
「ささっ、どうぞこちらに」と家に招き入れてくれた。
アーダの顔を見ると、父の態度にかなり驚いている
広間に入ると、4人の女性が席についている。上座にはカシアが居る。
俺はカシアの横の席に通され、アーダと並んだ。
相手側の席には多分、エディングの妻、その隣に綺麗なエルフらしい美しい女性が2人並んでいる。
ここでは俺以外みんなエルフだから、申し訳ない感じだ。
エディングは議長席の上座に座っている
俺はカシアに耳打ちする「今日もお綺麗ですね」
明らかにカシアは嬉しそうな顔になるが、カシアは抱きつきたい気持ちを抑えて、平静を保っていた
「今日はミチオ殿に全員ではないが家族をご紹介したいと思い来ていただいた。それと、カシア様にはアーダをミチオ殿に紹介していただき、本当に感謝しております。ミチオ殿、アーダはうまくやっておりますか?」
「はい、アーダはとても気がきく良い子です。私の仕事も手伝ってもらって大変助かっております」
「そうでしたか。ありがとうございます」
「え?あなたアーダなの?」
「はい」
「ずいぶん綺麗になったね。ビックリした」
アーダの目の前にいる女性が言う
「私の隣にいるのが妻のビアンカ、その隣にいるのが長女のフィーネ、その隣にいるのが次女のニコル、そして私の左隣にいるのが、カシア様にミチオ殿、三女のアーダです」
妻のビアンカもとっても綺麗だが、フィーネとニコルも美しい
続けて
「昨日、エステル殿がポーションの買い付けにいらっしゃいました。定期的に卸していただきたいそうです。月に1000本は欲しいとのことでした。また、エステル殿がミチオ殿の事を絶賛しておりました」
「エステル殿に先日会った時に宣伝しておきましたからね。エステル殿は信頼の置ける方ですが、転売目的で大口で買う方もいると思いますので、お一人5本までとか制限をつけた方がいいかもしれませんね。大口の場合、契約書を作成された方がいいかもしれません」
「なるほど、転売目的の者も現れるか……」
「転売して利鞘を得るというのは困りますからね。その辺りはエディング殿にお任せします」
「かしこまりました。検討してみます。ミチオ殿、食事は?」
「私は先程いただきました」
「飲み物だけでも、ワインはいかがですか?」
「私はこの後も迷宮攻略がありますので、水で大丈夫です」
「そうでしたか、それは素晴らしい事です。地域貢献の為にそこまでとは、ポーション作りもされて忙しいでしょう」
「商売はポーション作りだけではないのですが、アーダさんも含めパーティのメンバーには才能あふれる者がいるので、手伝ってもらっています」
「他にも?商材があるのですか?」
と、エディングが聞くとカシアが答える
「女性の下着販売もされてますよ?ミチオ様のパーティのメンバーで制作して販売までしています。とても素敵なので前の下着には戻れません。アーダも着用しているのですが、お見せしましょうか?」
「是非、拝見してもよろしいですか?」「是非」
奥様と長女と次女が言う。
「では、殿方のお二人は部屋から出てもらえますか?」
とカシアが言う
「え?まぁそうですよね」
座ったばかりなのに
俺はエディング殿と一緒に部屋を出る
廊下でエディングが話しかけてくる。
「長女と次女はいかがですか?」
「いかがとはどういうことでしょうか?」
「アーダには許嫁がおりますが、長女と次女は商才があり店を手伝ってもらっておりますので、嫁に行く予定はありません。私としては今後の事もありますので、よかったら預かってもらえませんか?」
「えっ?」
「うーん困ったな…アーダがいいんですけどね」
「アーダに昨日言われましたが、婚約の事で話したいと言われたので、アーダもミチオ殿の下で働きたいと思っていると思います」
「そうでしたか……」
昨日もアーダを抱いてしまった事は決して言えないな。
ガチャ
「お待たせしました」
アーダに部屋に招き入れられた。
奥様と長女と次女に囲まれた。
「とても素敵でした」「是非私たちもほしいわ」
「お譲りしてはもらえないかしら?」と奥様まで俺に言ってくる。
「いやいや、私からお譲りすると色々問題があるでしょう?」
「あっ、そうでしたわね。お恥ずかしい…」
と長女のフィーネが言うと顔を赤らめる
「どうですか?フィーネは?ニコルも可愛いですぞ」
「お父様、何のお話ですか?」
「いや実はな、ミチオ殿にアーダだけでなく二人のどちらか預かってもらおうかと思っていてな。今廊下で話をしていたところだった」
「えっ?」
「では順番的に長女のわたくしが。お母様からも言って」
「はい?あなたは実家の店を手伝いなさいな、楽しそうだから私が行きます」
「いえ、私の方が優秀ですから是非わたしが」
「いえ私が」
「ちょっとストップ」とカシアが言ってやっと収まる
カシアが二人を手招きで呼び何やら耳打ちする
「もちろんその気で行きます」
「全然問題ありません」
と二人が言うと、
カシアが「ふー」と息を漏らす。
エディングが何の話ですか?と尋ねると、
カシアは
「ミチオ様は若くして才能に溢れていますが、どこの領主にも属しておりませぬ。故に、パーティや商売も極力内密にしております。中に入るのなら、秘密は是非守っていただきたい」
「商売に秘密は付き物です」
カシアが俺にこそっと言う。
「諦めなさい。二人は問題無いと思います。商売を助けてもらうと思って。なかなか無い話よ」
かと言ってどちらか選ぶと言うのも、どちらでもいいと言うのも問題だしな。
「うーん」
エディングが
「よかったら二人とも預かってもらっても良いのだが?」
2024.09.02改編