帰ってくる頃にはセリーのデレ期は終わっていた
早く帰れたので、まだ全然日は傾いていない。木陰に
簡単なテーブルとかまどを用意して
今日は外でBBQにしようと思う
もちろん肉が来ること前提なのですが
4人が帰ってきた
でもロクサーヌがルティナを肩に担いで帰ってきた
「大丈夫か?」
と慌てて俺は駆け寄る
もしや……ルティナが?
ロクサーヌはルティナを肩から下ろすと
「大丈夫です。怪我をしたのではなく、途中から歩けないというので担いできました」
「今日はルティナも頑張ってくれたので、最後は甘やかしてしまいました」
確かに鑑定すると、ルティナのレベルは探索者20まで上がってた
「頑張りましたが…もうヘトヘトです……」
ルティナが俺に抱きつこうとしていたのでそれを邪魔するように頭を掴んだ
「ルティナさん?そろそろ立てるでしょ?ちゃんと立ちなさい」
ロクサーヌの目が笑ってない
「はい」
と背筋を伸ばして立ち上がった
探索者から魔法使いに戻しておいた
じゃあ晩御飯にしようか
「クリエイトファイヤー」
またターゲットと火の大きさと、時間が選べた
一番大きくしても、攻撃には使えるレベルではなかった
薪がいらないじゃん
でも、きっとMPを使ってするもんじゃないんだよね
貴族なら使用人が火を起こしてくれるからね
フィールドウォークと、ダンジョンウォークが有れば
毎日家に帰れるしな
そんなこと他のみんなは全然気にしてないようだ
ミリアは喜んでいる
「ご主人様すごい です」
「ご主人様ですから。皆さん、これも内密にお願いします」
とロクサーヌが言うと、みんなが笑っていた まぁ俺の顔は引きつっていたかもしれないけど
その後は楽しく外でBBQを楽しんだ
もちろん夜も皆で楽しんだ
次の日
目が覚めるとすでにロクサーヌは俺に口付けをすでにしていた。ミリアは大きくなっていたものを咥えていた
「おはよう」
皆と口付けを交わす
「今日は43階層だな」
「43階層はパーンです」
「パーンってヤギの呪文使ってくるやつだよな」
「じゃあ、俺とセリーで呪文を使ってくるやつを呪文破棄だな……うーん、それだと呪術師の呪文使えないな」
「じゃあ初めは42階で、呪文の実験を行ってから43階層に向かいましょう」とセリーからの提案を受けた
「そうしよう」
準備ができたので42階までワープした
「蟻だと、元々の色のせいで状態異常がかかったのかがわかりにくいな…」
もう一個下に行こう
41階にワープして来た
「ウドウッドの団体に毒を全体攻撃したけど…かかっているのか全くわからないな……」
「ミリアはわかるよ。ちょっと青くなる です」
「えっ、わかるの?」
「はい です」
「毒と麻痺と石化か……」
まぁあまり使わないけど、上位職が気になるので
これも育てて行こう
「ダンサーはどうかな?遊び人の上位職だったよな」
空きスロットが沢山あるのはとてもよい
「ダンスと鼓舞って何が違うんだろう…ルティナ、ダンスってできるか?」
「多少は習っていましたが、ワルツとかでいいですか?」
「ご主人様はお出来になるので?」
「いや、全く」
……
とりあえずやってみよう
「えっ?ここでするんですか?」
「ああそうだ」
皆ご主人様はいろんな実験を常日頃説明なしでしているので急に何を言い出すかわからない……
よりによってダンス?迷宮で?
全く音楽はないが、手を取り合って始める
「わたしがリードしますので」
始まった途端急にダンスができるようになった
頭にぐわーっと入ってくる感じだ
「えっ すごい」
ルティナが驚いている
素人が急にグイグイ迫ってくれば、そりゃ驚くだろう
わずか3分だが、もう十分だ
「ルティナありがとう」
「私よりも全然お上手です。さすがご主人様です」
「でも、急にどうしたのですか?」
ミチオは自分の中で色々と考えていてルティナの言葉を全然無視している
ダンスというのはパッシブスキルなんだな
鼓舞というのは……アクティブスキルなのだろうか?
色々心の中で名前を言ってみる
攻撃力アップの舞……
剣の舞……
力の舞……
うーん反応ないな
エンカウントしないと発動しないのか?
それとも他の条件があるのだろうか?
武器のスキル付加の名前はどうだろう
ひもろぎの舞
ヒットした
ダンス構成が頭に入ってくる……
知力アップしてもわからないから
激情の舞
じゃあさっそく
ミチオは踊り出した
「えっ?ご主人様?どうしましたか?」
「何かの実験でしょうか?」
「私たちも真似してということでしょうか?」
ミチオは踊りながら
「そのまま待機で」
5分ほど踊り終えた所で皆が拍手してくれる
迷宮で何をしているのだろう
「何か変化はあるか?」
「うーん わかりません」
「ロクサーヌ、敵を見つけてくれ」
「はい、すぐ近くにいます」
走って行く 攻撃する
「ロクサーヌどうだ?何か違うか?」
敵の攻撃を避けながら器用に答える
「いえ、攻撃力が上がっているようには感じません」
効果持続型ではないか……
もう一回敵を見つけてもらい
戦闘中にまた同じ激情の舞を踊る
「ご主人様?あっ、たぶん来ました 」
2回の攻撃でウドウッドが倒れる。
「攻撃力が上がっています」
「ベスタはどうだ?」
「私は変わりません」
激情の剣を持っていると
やはり重ねがけは無理か……
あっという間に戦闘は終了した
「なるほど」
セリーが意見してくる
「ご主人様が戦闘に参加してこないのは、戦力的にはダウンしてしまいますが、パーティだけでなく戦略級の戦いにおいて有効でしたら、効果は高いと思います。現状では呪文攻撃や直接攻撃の方が効率が良いのではないでしょうか?」
「リーダーの俺ではなく他のメンバーがするほうがいいのか」
それにみんなが戦闘しているのに、俺は踊っているだけの光景もシュールだしな……
「セリー、迷宮でパーティが全滅するのは、戦闘中に他のエンカウントで後ろからも敵が現れて全滅するというのが多いって聞いたのだが……」
「はい。なので、違うパーティと一緒に攻略する方法があります。」
「回復系のジョブと打撃系のジョブで分かれて、ボスキャラでは、混成チームでパーティのメンバーを入れ替えして攻略したりします。かつて初代皇帝は3チームを率いて91階まで登ったそうですが……」
「え?それズルじゃない?」
「あっ……」
セリーは口を押さえて、明らかにそれ言っちゃいけないやつだったの仕草だった
セリーがロクサーヌを見る
「私は口止めしてませんよ」
笑顔で言っているけど目は笑ってない
「そういうやり方もありますね」
怖っ
「我々には、内密にしなくてはならないことが沢山ございます。ホイホイと違うパーティと組むのは反対です」
ロクサーヌさんもしかして知ってたの?
頻りに言ってたんもんな、あと何人しかパーティ入れられないって。控えさえ作れば、つまりゴリ押しで先に進むことはできるということか……
確かに嘘は言ってないけど
ロクサーヌの
情報統制はしっかりしてるな
多分ボス戦も裏技があるな
でも、良く考えてみたらみんな俺みたいに途中でジョブ変えられないし、剣も魔法も使える奴はそういないだろうし、
魔法防御系のパーティと打ち合いになる肉弾戦になるパーティなど特性があるからな。
ワンパーティーで攻略するのはかえって危険なのかもしれないな
「大体実験は終わったから、43階に行こう」
43階はパーンが魔法を使ってくるし、最大6匹出てくるので、セリーと俺は大忙しだ
でも、ミリアとベスタで次々と石化して行く
ルティナは後方から魔法攻撃で、
パーンはどんどん後に下がって行く
途中、他にエンカウントして戦闘が長引くこともあるが
次々と撃破
最大20匹になった時もあった
「パーンはどんどん後ろに下がって行くから迷宮では危険だな。さっきの連続20匹エンカウントとか普通に全滅フラグだろ?」
「フラグとはなんですか?」
セリーは一言一句聞き漏らさない
「フラグとは前触れだよ」
「そういう言い方があるんですね」
ロクサーヌがいう
「そろそろ朝食にしましょう」
ということでいったん家に
「ここで本当ならシャワーに入りたいな」
やはりセリーが聞いてくる
「それはどんなものですか?」
「家の中でお湯の雨にあたるんだが、そういったものはないのだろうか?」
「見たことないし、贅沢な物ですよね。気持ちよさそうです」
うーん
「金物屋のご主人のところの大きな鍋に小さな穴を開ければいいのではないですか?」
「セリーは小さい穴は開けられるのか?」
「私の場合はスキルで想像するだけなので、実際ハンマーなど使うわけではないです。手でできるものはほぼスキルで作れます」
後で行ってみるか
朝食後
「43階層のボスは?」
「ご主人様、43階層は我々にとって最大の敵かもしれません」とセリーが言う
「パーンの上位種になるのですが、サテュロスになります」
「サテュロスは女性を魅了して、どちらが敵かわからなくなって相手方の言うことを聞いてしまいます。1回攻撃すれば元に戻りますが、ロクサーヌさんがかかった場合、我々ではロクサーヌさんに攻撃を当てることができなくなります。警策が必要になりますので、みんなに持たせてください」
ロクサーヌがマジ顔で
「我々が全員魅了されてしまった場合、全員切ってください。ご主人様の命を最優先させてください」
「それは一同同じ意見です」
「そうならないようにみんなで気をつけよう。ロクサーヌがなったら俺が警策を当てる。大丈夫だ。今回のボスは周回せず、1回戦ったら次の44階層に移動しよう」
43階層の待機部屋に到着した
みんなに警策を渡した
「じゃあ開けるぞ」
ゴゴゴ……
サテュロスが2体現れた
俺と、ベスタ、ミリアで片方を担当して終わったらロクサーヌ、セリー、ルティナの三人が受け持つ方へ行く作戦だ
パーンよりもさらに人間っぽい。下半身は毛むくじゃらで、山羊のようだ
かなり動きが速い。パーンのようにバックステップして魔法を使わない。前に出てくる時もある
チクチクと攻撃するが全く石化しないようだ
「石化耐性があるのかもしれない」
ミリアは後ろに回り込んで戦闘しているが、後ろ蹴りもあるので容易に近づけない
ルティナはファイヤーストームを連発させるが、倒れる気配がない
ロクサーヌへの攻撃は全く当たっていないが、高速で動いているため、セリーがついて行くのが大変だ。セリーが魔法を遮断しないといけない
10分程戦闘は続いている
ベスタがサテュロスの喉元に激情の剣を突き刺した
そのままその巨体を天井に投げつけた
倒した
落ちてきた時にすごい音がして
セリーがびっくりする
その瞬間、後方に下がったサテュロスが呪文を発動
一番近くにいたロクサーヌが手をだらんとしてる
「やばい」
ロクサーヌはサテュロスになにかを言われている
俺は警策に持ち替え、地面を叩き音を立てる
「他のみんなはサテュロスを!」
もう一人魅了されたらやばい
警策を地面に叩きつけ、ロクサーヌを引きつける
ロクサーヌが一瞬でトップスピードになった
「オーバードライブ」
すでに目の前に剣が来てる
オーバードライブをかけているのに太刀筋はかなり速い
避けるので精一杯だ
一瞬でもオーバードライブが解けたら俺、死ぬな…
警策なので、剣のように受けれない
あくまで避けて一撃喰らわさないといけない
何回か避けていると、下段の足払いが来たのでジャンプする
「しまった」
乗せられた
ジャンプしたら速く動けない。次の瞬間
壁まで蹴り飛ばされた
もう片方のサテュロスもベスタが倒したらしい
みんながこちらを見てる
かけた術者が死んでも有効か……
「オーバードライブ」
もう目の前まで剣が来ている
俺はしゃがみ込み転がった
振り向きざまに構えると、目の前を一瞬何かが横切った
それをロクサーヌが見て剣で避けた
盾のガードが下がった
「今しかない!」
顔に警策がクリーンヒット
「パーーーン」
綺麗な音が響き渡る
そしてそのままロクサーヌは倒れる
「ダメージは1のはずだ……」
顔しかなかったんだ、胴とかだったら盾で防いだだろ
顔をロクサーヌが押さえている
「ご主人様に顔殴られた〜」
ルティナが抱き抱える
「大丈夫か?見せてみろ」
「見せられません」
「いいから見せてみろ」
無理やり手を退かした
鼻血が出てる…
警策の形にバッチリ跡が残っている
ププッ
「もうやだ…」
駄々っこみたいになってる
顔を再び隠しているので、そのまま
癒やしの呪文をかける
「もう鼻血は止まっただろ?」
「はい 恥ずかしい……スミマセンでした」
「じゃあ44階に行こう」
それにしてもあの一瞬目の前を横切った物は、ベスタの剣だった ロクサーヌあれを避けたの?
にしてもあれがなかったらやばかった
「ご主人様流石でした。」
鼻に布を挿れて言われても……
いつもの俺のかわいいロクサーヌじゃない
今の戦いで
セリーの鍛冶師のレベルが五十になって隻眼が上位職で出てる
今のところ暗殺者はいいので隻眼にしてみよう
隻眼 Lv 1
効果 腕力大上昇 体力大上昇 器用大上昇
スキル 創造製作+ モンスターカード融合 アイテムボックス操作×3 採掘
大盤振る舞いだな なかなかここまでなれないんだな
戦闘なら戦闘職に変えてしまうしな
たくさんのアイテムを作って到達するのが普通なんだろう
また新しいスキルが出てきた
アイテムボックス操作×3って
単純に3倍量かな?
なっているのをセリーはまだ知らない
「44階層は?」
「44階層はホワイトキャタピラーです」
「3時間も周回していると、絹の糸が大分貯まったな」
「セリー、どれくらい貯まった?」
「はい……ちょっと不思議なことが起こっているのですが、アイテムボックスがやたら増えたんです。ご主人様、何かしましたか?」
「ああ、今日からセリーは隻眼だ」
「えっ?ご主人様、隻眼というのは伝説的な国宝級の鍛冶師で、鍛冶師になって半年でなれるような職業ではないんですよ!?簡単になれるわけないじゃないですか!?」
もう何言ってるんですか!?という感じだ
「セリーに才能があったってことじゃないか?」
「才能うんぬんでなれるわけないです。しかも私全然両目見えるし、16歳ですよ!?」
と自分の目を指差して言う
「でもなっているから仕方ない……諦めろ」
「本当に……」
何故かしゅんとしているように見えた……
「どうした隻眼になるのは嫌だったか?」
「いえ、ご主人様ですからね。驚いてばかりです……本当に凄いです」
「そうか?」
「はい」
「最後、ボス倒して終わりにしようか?」
「ボスはレッドキャタピラーです」
「特殊な糸を出すので気をつけてください」
ロクサーヌは本調子に戻っているようだ
「ロクサーヌ、案内してくれ」
ボス部屋の前に来た
「特殊な糸を吐くそうだ、当たらないように注意してくれ」
セリーから聞いたことをそのまま言う……俺
「なんだか知りませんが、当たらなければ一緒です」
ロクサーヌよ、そんなことできるのは君だけだよ…
確かに赤い芋虫だ
動きも速い…芋虫とは思えない
今回もやはり石化は効かないようだ
ロクサーヌが一人で1匹を相手している間に、みんなでもう1匹を相手する
ロクサーヌが相手しているキャタピラーが糸を吐いた
吐いた糸をロクサーヌが軽く避ける
避けた糸は固形になって造形される
あれじゃ動けなくなるどころか、息すらできそうにない
ルティナの足にかかった
足が地面から動かせない
「ルティナ、靴を脱げ!」
「はい!」
ルティナは素早く、靴を脱ぐと戦線に戻る
「オーバードライブ!」
ここでも必要になる……ベスタが担当していたレッドキャタピラーを倒す
あとちょっとだ
レッドキャタピラーがまた糸を出す
ベスタは避け切れず自らの剣を投げつけた
当たるとそこで固形になる
それでも勢いが止まらず、
「オーバードライブ」
ベスタを突き飛ばした俺の胴体に当たる
俺は床と一体になってしまったが
ロクサーヌがトドメを刺した
「大丈夫ですか?」
一番近くにいたベスタが駆け寄る
「私の代わりに攻撃を受ける必要はありません」
「もっとかっこよくできると思ったんだけどな」
ベスタが剣を投げて勢いを殺してくれてなかったら、もっとまともに喰らっていただろう
「ほんとにもう……私たちの代わりはしなくていいです」
ロクサーヌは糸を剣で切って俺を脱出させてくれた
「うん?これは……」
「ご主人様、これ落ちてました」
「ミリア、ブラヒム語が大分できるようになったな」
「はい です?」
「この場合は「です」は要らないよ」
「はい」
渡されたのはやはり
「ゴムの糸」
「ご主人様はこれを何に使うか知っているですか?」
「もちろん知ってる」
「下着」
「え?」
「これで理想のパンティー作れるな」
「まぁそれ以外にもいろんな服を作るのに使えるな」
今までどうして流通してなかったんだろうな
「ここら辺まで来ると、ほとんど冒険者いないですからね」
「で、ここまできてパンツは作らないか……」
「よし今日は帰ろう」
ワープして、家に帰ると
ルークから伝言があったようだ
「カードを購入できましたのでよろしくお願いします。」
まぁ明日でいいだろう
「今日は昨日たくさん取れた羊肉でジンギスカンにしよう」
みんなが用意に入ると、
セリーが俺の目の前で土下座している
「どうした?」
「実は隠していたことがあります。」
23.05.31改編