なんだかは思い出せないまま湖畔の館に帰ってくる。
ロクサーヌは疲れたので、自室で休みたいと言ってきた
「大変だったからな、ゆっくりしてくれ」
「申し訳ありません」
と言うと自室に戻ってしまった
やはりかなりショックなようだ。殺されるだけではなく、尊厳まで傷つける行為がロクサーヌには理解を超えるものだった
俺は俺自身でローレルが言っていた
「やっている事はお前と大して変わらんだろ!獣人や亜人を囲って毎日取っ替え引っ替えだろ!?」
と言われた事がショックだった
俺もやばい奴なのだろうか?この世界では普通と思っていた事が自分自身もよくわからない。前の世界とのギャップがすでに感覚をおかしくしているが、前の世界では当然だが許されるはずもない。それは殺人も同じで、少し慣れっこになっている自分がいるのが恐ろしい。
俺が俺の好きにやっていった成れの果ては、レオールと同じことを楽しいからという理由だけでしてしまうのか?いつか先ほどロクサーヌの言うように、「どうして人間はここまで酷いことができるのですか?」と言う言葉がよぎる
考えると自己嫌悪になってしまう。
いくら相手から求められているからという理由で次から次へと肉体関係を持ってしまうのは、どうなのだろうか?
最初はハーレムと浮かれていたが、
俺とレオールの差は虐待、拷問、殺害をしていないだけでそれ以外はもしかして同じなのかもしれない
この世界の法は緩くシンプルだ
奴隷に対してもおこなってはいけない事として、アランが言っていたのは
『奴隷を著しく不当に扱ったり』というもので曖昧で大雑把だ。手枷足枷を着けてから不当に扱っても逃げられるわけがない
そういう点ではあの屋敷にいた奴隷は奴隷契約が解除されてはいたが、何があったら解除されるのか、その線引きも曖昧で何処からが罪で何処からが罰せられる対象なのか疑問が残る。
俺がみんなにしているのはみんなにとってレオールと変わらないのか?
トントン
エマが入ってきた。俺の顔を見るなり
「ミチオどうした?」
俺がすごい顔をしているのだろう。心配して近づいてくる
「一人なんて珍しいなぁ、ロクサーヌはどうした?」
「今は疲れて自室にいるよ」
「そうか……」とエマは俺を抱き寄せる。
「昨日の商人が言っていた事が気になるんだな」
「どうしてそれを?」
「あの時そんな言い方したら、うちの優しいご主人様は傷付くだろうなって思っていたよ」
……
「まぁあんな奴らと一緒にするなって話だけど、ミチオがみんなのことを気にかけてくれているのはみんな知ってるし、奴隷で買われてきたとはいえ、みんながみんなミチオの事愛しているかはどうかはわからないけど、少なくとも感謝はしてるよ」
ぎゅっとミチオの顔を胸で抱きしめる
「少なくとも私はミチオの事が好きだよ」
とウフフっと笑う
「みんなのミチオだからね。私が独占するってわけにはいかないから。私からみたら幸せのお裾分けかな〜」
「だから、そんな難しい顔してないで、私を抱きなさい。抱いたら少しはスッキリするから」
とエマが言うと俺は押し倒された、スルスルとエマは俺の服を剥ぎ取り抱きしめた
「エマ」
「私をミチオでいっぱいにして」
俺はエマの胸にむしゃぶりつく、俺はエマの体にのしかかりエマを蹂躙する
少し強引にエマに迫り、少し乱暴にエマの体を襲った
俺は自分勝手にエマの体を弄び、激しくエマを求めた
エマは嫌な顔ひとつせず、俺を受け入れてくれた
「エマ、エマ……」
「ミチオ!……ミチオ……」
俺は更に激しい律動と共にエマの中で果てた。エマも何度も俺のでいっていたようだ。小刻みに震えている。
俺をエマは胸の中で抱いた
「ちょっとはスッキリした?」
「あ、ありがとう」
「そんな暗い顔しないで、したいときにしていいんだよ、私は奴隷でも何でもないから私が嫌ならやめるだけだから」
「少し乱暴にしてしまった。ごめんな」
……
少しの沈黙の後に
「ああ、大丈夫……ミチオ……でもそれでもミチオが全部めんどくさくなったら、私は一緒に二人で遠くに逃げてもいいよ」
……
俺は咄嗟に何と答えていいのかわからず沈黙した
……
「って逃げなくてもいいようにしないとな。そんなに暗い顔するなよ。もう一回するか?」とエマは笑顔で明るく言ってきた。
「エマには敵わないな」
「よしよしいい顔になった」
「ところで用事があったからここに来たんじゃないのか?」
「ああ大した事ないけど、アマロが言っていた家に行ったかな?って思って」
「あ!!それだ!行ってない忘れてた」
何か忘れていると思ったらそれだ
「私もいくか?」とエマが聞いてくるので、
「ああ頼む」
「じゃあジョゼとルシールも連れていくがいいか?」
「ああ問題ない」
「もうちょっと二人でイチャイチャしたかったけどな、仕方ない」とエマは立ち上がると、大きな声でジョゼとルシールの名前を呼んだ
俺は自分の服を着ると、エマもその横で服を着るが彼女は元々薄着で露出高めなのであっという間に服を着れる
クーラタルの街に来たがすでに陽は陰りつつある
「確か2区って言っていたよな」
「そうでしたね」
区長さんの所でジョゼとルシールにアマロの家を聞いてもらって、家の前まで来た。
トントントン
扉をノックすると中から
「アマロか?」と言う少女の声が聞こえる
エマが代わりに扉越しに答える
「アマロの使いだ」
「そうか、でもアマロは使いなど使わない」
……
「アマロから首飾りを預かっている」
と言うと走って扉にやってくる足音がする
扉は急に開き、
「アマロに何かあったのか?」
と飛び出してきた
俺はびっくりした。肌が灰色だったからだ
肌もそうだが、小さな少女だった
「中にはいれ」
ジョゼが耳打ちする
「ダークエルフです」
そう言われても意味がわからなかったが、そういう種族がいるんだと思う程度だった
中に入ると、その家は質素そのものだった。家具もなく、テーブルとイス、そしてベッドがある。まるで安宿屋のようだ
今食事をとっていたのか、
台に乗って洗い物をしている。見た目は12、3歳というところか
「その首飾りはどうした?アマロはなんか言っていたか?」
「アマロから譲り受けた。君に見せたら理解すると言われて」
「ああ、そうか……」
後ろ姿でわからないが、ちょっと泣いているようだがわからない
「その首飾りは僕の首飾りで運命の首飾りっていうんだ、僕を良い運命に運んでくれる首飾りで、君がそれを貰ったんだったら、僕は君についていく」
「は?」
俺はエマに聞いた
「エマどういう論理だ?」
「いや全くわかりません」
洗い物を終えると、俺の前にその小さな少女は手を出す
「僕の名前はキーカだ!これからよろしくな。面倒なことでも何でもするから連れて行ってくれ」
「俺の名前はミチオだ、こっちがエマ、こっちがジョゼ、ルシールだ。だがどうして、この首飾りを持っている人が君の所有者になるんだ?」
「ミチオが気に食わないなら誰かにやってもいいぞ」
ジョゼが耳打ちをする
「今の世の中ダークエルフは一人では生きていけません」
エマがキーカに聞く
「食料はどうしていた?」
「森に取りに行っていたが、肉は取れないから葉っぱと木の実だけしか食べていない」
「どうやって森に?」
「ワープ」
「!!」
「ワープが使えるのか?」
「うん」
「フィールドウォークだろ」
「いや違うワープ。僕支援魔法が使える」
「魔法が使えるんだ」
「うん」
エマが俺に耳打ちする
「一旦連れて行った方がいいと思います。置いていけばどんな奴に利用されるかわかりません」
「そうか」
「じゃあとりあえずウチにご飯食べにくるか?」
と俺が聞くと、
「肉はあるか?」と聞くので
「あるよ」と答えると
キーカは大きく頷く
「うん!」
キーカは何も持たず、家を出るようだ。
「何も持っていかなくてもいいのか?」と聞くと
「私の物は何もない」
「じゃあ行こうか」
「うん、ミチオちょっと待って」
「アマロありがとうな」と言って部屋に向かって頭を下げた
キーカはアマロが死んでいることを理解しているようだ
特に鍵をかけることもなく、部屋を出た
俺たちのパーティにキーカを入れると、
ダークエルフ ♀
15才キーカ
と出てくる
15才?!職業は時魔道士Lv5とある
見たことのないジョブだ
俺のワープで湖畔の館に戻ってきた。
アーダが一番に近づいてきた
「ご主人様……ダークエルフ!?」
「うん?どうした」
「ご主人様……ダークエルフ!??」
「何で2回言った?」
ジョゼに先に広間に連れて行ってもらった
アーダは俺に近づいて、説明してくれる
「ダークエルフはすでに絶滅したと思っていました。エルフの中では忌み子とされています」
「何で」
「何でって……わかりません」
「あの子に何かされてどうにかなっちゃうなんてないだろ?迷信だろ」
「確かに迷信かもしれませんが……エルフ全体でそう思われています」
「思われているだけなら別に問題ないよ、それともアーダはあの子を見て何かイヤ?」
「いえそんな事はないんですが……」
「なら、よくしてやって」
「ご主人様がそう言うなら私は全然問題ありませんけど」
すでに広間でもキーカは取り囲まれている
ニコルがびっくりしてる
「ダークエルフか?すごい初めて見たわ。どこにいたの?」
キーカがニコルに答える
「わかんない。気がついたら森で寝ていた。その前の記憶は覚えていない」
「いやーめっちゃ可愛い」
意外と好評価だ
「ご主人様がこんな小さい女の子連れてきたからがびっくりしたわー」
そっち?!
キーカの周りには沢山の人だかりができる
ロクサーヌが俺に聞く
「休ませていただき申し訳ありません、あの子は?」
「アマロが言っていた子だ。アマロが死んだのは理解しているようだ」
「そうでしたか。連れてきたのですか?」
「あの子ワープが使えるらしい」
「それは放っておく事はできませんね」
「とりあえず食事を摂ろう」
リタが近づいてきて
「今日はハンバーグにしてみました」
「楽しみだな」
食事の用意をしている間に
エルフのミアに聞いた。何となく6人の周りにいるからだからだが、担当をお願いしたわけではない。ミア自ら世話を焼いていた6人の事についてだ
「名前を改めて付けてほしいと言われたのだが、みんなは名前が変わる事に反対はないかな」
「名前についてはみんな承諾しております。みんな奴隷として売られた時点で実家に帰れるとは思ってはいないようです。むしろ新しい名前をつけていただく事に期待しているようです」
「そんなもんか?」
「どのような名前を?」
「うーーーん。まだ決めてないんだけど、みんな可愛いから俺の国の花の名前にしようかな」
「いいですね」
「じゃあ君はスミレ」「君は葵」「君はさくら」「君はもも」「君はユリ」「で最後にひまわりは長いからひまり」
「これでどう?」
ドワーフのひまりはキョトンとしている
「私、ひまり?」
「イヤだったか?」
「ううん。可愛い。私今からひまり」
奴隷としてちゃんと躾はされているはずだが、彼女達は虐待で退行しているようだ。ちょっと喋り方が幼い。何でも受け入れないといけない環境だったため、自我を消失しているのかもしれない
6人に呪文をかけた
「ポリパーパスパナーシア」
リラックスできる呪文をかけた
「なんかスゥーとします。気持ちがスッキリしました」
「もうすぐ夜ご飯だからしっかり食べな」
と言うと
「ありがとうございます」
呪文をかけて、極度の緊張状態から喋り方も少し変わったようだな
俺は自分の席に戻ると、みんなにこの6人の名前と、キーカを紹介した。
やはり並んでみると、キーカはひと回り小さいし、ちゃんと躾がされていないから喋り方も辿々しい。
「7人ともこの館から出ないようにな。出たい時は誰かに言ってくれ」
とお願いすると
理解してくれたようだ
7人は初めて食べるハンバーグに驚愕していた
「ミチオ凄い!!このお肉すごく美味しい」
とキーカも絶賛している
奴隷の女の子達も椅子に座って食べると思っていなかったためおどおどしていたが、一口食べたら、モリモリ食べていた
「気に入ってもらえたようだな」
2024.09.12改編