「じゃあこの際一緒に湖畔の館に帰るか?」
「えっいいんですか?」
「この後狼狩りもあるからな」
「はい。ではフィーネさんに連絡してもらってもいいですか?」
フィーネにESPで先に帰る事を伝えてエマたちを拾って帰らないといけないので、燕亭に寄った。
もう二人はすでに着替えも終わっており何事もなかったような顔をしている
俺は思った。先程まであんないやらしい顔をしていたのに、すっかり凛とした顔に戻っている。女性は魔性の生き物だ。と実感した
セリーが心配して
「エマさん大丈夫ですか?」
「ああもう問題ない。それより急に頼んでしまって申し訳ない」
「それはいいんですけど……あっソフィーさん?」
「セリーさんご無沙汰しています」
「もしかして装具壊れちゃいましたか?」
「いえ、ちゃんと使えてます」と言って、どうしてご主人様に会いに来たのかを説明する。
くんくん
「うん?もしかして……ここで、3人でHしてたから私呼ばれました?」
「えっ?」
なんで俺だけを白い目で見ているの?
「話の流れを考えるとそういう事ですよね。だってソフィーさん綺麗になってるし、つまりそういう事ですよ・ね」
さすがセリー鋭い。俺の心を抉るような鋭さだ
俺は話題を逸らすために
「そういえば、芋虫のカードをたくさん買ったんだよ。これでみんなに身代わりのミサンガを作ってほしいんだけど……」
ジーー
「あっそれと、オリハルコンのブレストプレートをエマに」
と言って取り出した。
「すげーこれ私に?つけてみていい?」
凄く嬉しいのか、それともこの場を誤魔化そうとしているのかわからないがとても喜んでいる
セリーは俺に聞いてくる
「他に今日はどんな物を購入したのですか?」
「目新しいのは、オリハルコンの剣と真実の指輪かな」
……
セリーが
「その真実の指輪をソフィーさんに使えばいいんじゃないですか?」
「あっ」
エマは横からブレストプレートを嬉しそうに見て、セリーにこれも赤に塗装してくれない?と頼んでいるがセリーの話を聞いてえまも
「えっどういう事?」
ソフィーも「どういう事ですか?」
と聞いている。
「あっ」
エマは理解したみたいで、冷や汗をかきながら
「ミチオ役得だったな。そういうのがあるなら早く言おうな」
セリーはソフィーを呼び、
「あなたにこれからいくつかの質問をします。正直に答えてください」
と言うとその指輪をソフィーに渡してはめさせる。
「あなたはミチオ様の奴隷になる事、またそれ以外の事を誰かから密使を受けてますか?」
「いいえ、ミチオ様に会いにいくのは誰にも話してませんし、奴隷は本心からのお願いです」
「あなたはミチオ様になんらかの危害をあたえますか?」
「いいえとんでもないです。その危害を与えそうな人から守る事を誓います」
「あなたはミチオ様と先程までHしてましたね。そこにエマさんは混じっていましたね」
「う……はい」
セリーがしたり顔で
「ソフィーさんはすべて真実を言っています。最初からこうすればよかったのでは?」
と言い終わると、セリーが白い目で俺を見ている
「さ、さすがだなセリーは」
「これで一件落着で狼狩りに行けるな」と話題を変えようとするがちょっと無理っぽい…
「お仕事サボってまぐわっていたってロクサーヌさんに報告しなくちゃ」
エマは、「まあまあそこは平和的にいこうよ」
俺も続いて「そうそうセリー穏やかに行こうよ」
エマとソフィーにパーティ申請をして、とっとと湖畔の館に帰ってくる
広間にはロクサーヌが待っていた。
セリーがロクサーヌにすぐさまつげくちをしそうになったので、取り押さえた。
にっこり笑って
「これカシですよ」
俺とエマはソフィーの腕を持って、
「実はソフィーがいろいろ不幸が重なって俺の所に戻ってきてくれた」
ジョゼとルシールが駆け寄ってきた。
「ソフィー!!」
「どうしたの?」
「悪いが食事の後風呂に入れてやってくれないか?」
「いえ、大丈夫です。私も狼狩りに連れていってもらえませんか?」
「ああ、でもいいのかい?」
「問題ないです」
今日の朝ごはんは
お肉たっぷりの具沢山スープとベーコンエッグとパンだった
ソフィーの隣にはジョゼとルシールが付いている。
ソフィーは
「美味しい」と言いながら涙して食べている
「いつのまにか、あたりまえのようにここでいい食事させてもらっているけど、これって実は異常な事だよね」とジョゼはルシールに言う。
「そうですね。外はもっと過酷ですからね」
うんうんとソフィーは頷きながら食べている。
ロクサーヌに新しい剣を渡す。
「オリハルコンのエストック(細身の剣)だ。是非ロクサーヌに使ってほしい」
「私にですか?そんな高価なものを?」
「ロクサーヌが使う事に価値がある。エマにはブレストプレートを渡した」
「ありがとうございます。ふさわしい戦士になりたいと思います。賜ります」
「まだ何もスキルをつけていないが、改善箇所があったら言ってくれ。俺が手直しする」
「はい。ありがとうございます」
「それと、執事のスティーグがルティナの店の前に現れましたが何も言わずに中にも入らず外から見ているだけでした」
「そうか、そろそろかな」
食事が終わるとまずは昨日の黒い法衣を着た刺客に会いに行く
ルティナとミリアはこちらで食事を摂ることになっている
「おはようございます。
「あいつ先程まで大声を出してました」
「そうか」
見に行くと、すでにおとなしくなっている
俺とロクサーヌ、エマ、ルティナの4人で牢屋を外から覗いた
ロープですまきにされたまま床に転がっている
エマが「入るぞ」と言って鍵を開けて中に入る。
「クサッ」
男は寝返りをして
「そりゃそうでしょうよ。俺が何したかわからんけど、ロープでぐるぐる巻きにされて牢屋にぶち込まれたら、漏らす物は漏らすでしょ。我慢したよこれでも。もう限界だった」
「もう普通に話せるのか?ここがどこでお前は何をしてここにいるのかわかるか?」
「いや、全くわからん。ここはどこだ」
エマが続けてどんどん聞く
「では名前と年齢、最後の記憶の場所はどこだ」
「名前はイサキオス。年齢は28歳。最後の場所は……クラフの宿屋の酒場で飲んでいたところまで覚えている」
俺はエマに聞く「クラフとは」
「レイン伯爵領です」と小声で答える
俺は嘘を言っていないか鑑定で確認する名前は合っているが年齢は31になっている
「俺が何をしたかわからんが、酒に酔って捕まっただけだろ?この縄を外してもらえないか?それと着替えを」
「はっ?本気か?覚えていないのか?」
「全く覚えていない」
「みんなそう言ってきたよ」
「……すまない本当に覚えてないんだ」
ロープを外すと余計臭いが充満する。
ルティナは頭の上から水が溢れるように魔法をかける
「クリエイトウォーター」
頭の上からジャブジャブと水が溢れ、コックを捻ったように水が身体中に溢れる
「うぉ気持ちいいーーってええええっ?」と自分の体を見て驚く胸には鷹の刺青があり、右肩から右手には女神の刺青、左肩から左手には獅子の刺青が大きく彫ってある
「なんだこの刺青!?誰がやったんだよ〜……あーまーでもいいか、かっこいいし」
俺が「クリーン」の呪文と「ドライ」の呪文で匂いは無くなった
「それ魔法か?すごいな」
後ろで手を結ばれて取調室まで連行する。
途中捕まった忍者の牢屋の前を通ると
「お前も大変だったな」と声をかけられる
取調室までくると、エマが話す
「お前の年齢から話していこう。お前の年齢は現在31歳だ。3年間何者かにずっと操られていたようだ。その間詳細はわからないが、暗殺や工作員として働いていたようだ。お前は腕がいいのか、賞金すらかけられていない。つまり実態なく3年間暗部で働いていたようだな。戦闘の訓練はどこで?」
「は?言っている意味が判らない…おい、嘘だろ?」
「いや本当だ」
……
……
「俺は帝国諜報部に所属していたが、酒で失敗して、クビになったばかり……いやクビになった」
「なるほど」ESP リングをはめて俺に
(マキシムを呼んでもらえないか?)と連絡してくる
俺はマキシムを呼んだ
覚えているところから順に以前の記憶を話させている
俺は離席して、マキシムを待っていた
「昨日の囚人の取り調べだな」
マキシムがくるともう一度取調室に入った
マキシムの顔を見ると
「お前はマキシムか?」とイサキオスが言う
「お前は……イサキオス?お前変わりすぎだぞ。どうしてここにいる?」
「昨日の黒のローブの男だ」とエマが答える
「は?貴様!!なにしてんだ」と奴の首根っこをマキシムが押さえる
「待ってくれすまない本当にすまない。全然覚えていないんだ」
エマが改まって話し始める
「そういう事だ。レイン伯爵領でイサキオスお前はなんらかの方法で捕まり、呪いをかけられて、誰かの言いなりで暗殺や工作員をやっていたが昨日呪いを解いた事で3年間の記憶を消されている状態だ。その刺青もその間に入れたのであろう」
「俄には信じられないが、俺がここにいるということはそういう事なんだろう。申し訳ありません。俺を止めてくれてありがとう」と土下座で謝る。
「私たちはあなたをこのようにした人物を誘き出しているなので協力していただきたい。自ら命を絶つような真似は絶対しないでいただきたい」
「わかった」とイサキオスは肩を落として返事をした
奴は思った以上に律儀な奴だった。しばらくはここの牢獄に入れる必要があるので、食事を渡して自分の独房に入ってもらうことにした。彼はそれを拒んだりすることはなかった
マキシムはとてもショックだったようだ。
「あいつは酒でクビになったと言っていたか?」
「ああ、いや違うんだ。奴は部下の失敗を被っただけなんだ。真面目ないい奴だったのに……」
「わかっているよ何も言わずに牢屋に入っているのだから」
「マキシムも一旦帰って用意しておいてくれ。ソロソロ本命が来ると思うぞ」
「わかった」
……
俺たちは予定通り斥候のレベッカ先導で狼狩りに来ている、
今日の朝から森に狼狩りをすることを伝え森には入らないようにミアに伝言を伝えるため村へ行ってもらった
戦闘メンバー全員できて馬車と何頭かの馬に便乗して森の奥へとやってきた
レベッカの合図で馬車と馬から降りる
「ここからは徒歩で行きましょう」と小声で言う
ロクサーヌは大いなる祝福と言う魔法をみんなにかけた
「あちらの方角です」と向かっていく。もうすでに道なき道を進んでいる。木々の間からは陽の明るさはほとんどささず昼間なのに薄暗い。
「すでにつけられています。ここでは木があって戦いにくいので少し広くなる所まで走りましょう」
と言うとみんな咄嗟に走り始める。
確かに何かが追いかけてきている
少し広いところに出るとすでにオオカミに取り囲まれていた
円形に陣形をとり待ち構える、オオカミはそれが遠距離攻撃とは知らないので走って襲ってくる。
直前まで引き寄せて弓で狼を撃つ
初めての攻撃にオオカミもなかなか攻め入らない
2発ずつ打ったところで人員の半分は剣に持ち替える
一旦落ち着くと、奴らもなかなか攻め手がない
奥の方から巨大なオオカミがやってきた。3メートル以上あり熊よりも大きなオオカミで全身が白く美しい感じだ
俺の隣にいたセリーが俺に言う
「あのモフモフ欲しい」
「は?」
「今すぐ、私をハンターのジョブに変えてください。テイミングしたい。はやく、はやく」
エマは「ベスタ、ジョゼ、奴の初撃を防ぐんだ」
「わかった」
と言うと二人は盾を構えて、待ち受ける
「エマさん、エマさん」とセリー
「え?今忙しいんだけど?」
「私あのモフモフをテイミングしたい」
「あの熊より大きい奴をか?」
うんうん。ほらさっき黙っていたよと言う目をしてエマを見つめる。
「わかったって」
「防御陣形だ。まだ攻撃するなよ」
俺はセリーのジョブをハンターに変えた。
セリーはこの時のためにちゃんと練習していたようだ。
ブツブツと呪文を唱えている。
その間にオオカミはベスタの盾に体当たりしてくるがベスタもびくともしない
その隙を狙って、セリーは
「テイミング」
と唱えると、まるで混乱したかのように白いオオカミは同じ所を何度も回ってしまう。
迷宮では煙が出てきて、小さい個体になっていたが……
周りのオオカミはどうしたらいいものか判断できないようだ。動かずにその場を見ている
30秒程回っていると、伏せのポーズを取っている
セリーは「テイミング成功しました」
「えっ?これで終了?」
セリーは「もう1匹大きなオオカミがいるそうです。こっちに向かっているそうです」
すぐさまもう1匹のオオカミが来た。今度は黒い大きなオオカミだ。黒いオオカミは警戒してすぐには近づいてこなかった
エマが指示する
「奴らには飛び道具はない。4.4ファラビアータ」
と大声で言うと、密集陣形をとり盾で攻撃を防ぐ
以前エマがいろんな陣形や合図を教会の名前で隠語にしてあると言っていたがこれもそうなのだろう。
「恐れるな! 相手はただの動物だ」と鼓舞する
オオカミが迫り来ても全く寄せ付けなかった。それどころか隙間から剣で狼を刺す。
ルティナが大声でエマに言う
「奴らが来た」
「は?わかっているよ。目の前にいるよ」
「違う。洞窟の牢屋の方」
「この忙しい時に?まだ昼間だろ?」
「でも来てる」
「わかった!ここは私とセリーに任せろ。みんなは牢屋の方に、みんな二手に分かれるぞ。紡錘陣形で黒いオオカミの所まで引っ張るぞ.3.2.1ゴー」
と言うと
俺たちは密集陣形から離脱した。
「マジックミサイル、マジックミサイル」
と連打して戦闘から外れる。追いかけてくるが、そんなのはすぐにミリアがクナイで撃破する。しばらく離れないと、ワープが使えない
完全に追いかけてくるものがいないことを確認するまで走る。
俺とロクサーヌ、ミリア、ベスタ、ルティナの5人だ。
「さぁ洞窟の牢屋に行こう」
アニメの2話までアマプラで見ました。
2話目の最初はアニメしか見てない人は全く意味わかんないですよね、10年経ってもミリアはカタコトでしか話せない、、、、
みんな変わらなさ過ぎてちょっとなぁと感じでしたが、他種族からは見た目では年齢わからない設定ですからね。そう言うことにしておきます。
もっとルティナは大人ぽい設定でこのお話は書いてます小説12巻の表紙はもっと大人ですよね
2025.07.28改編