METROID-SIGNAL- 作:VitaminC500g
サムスのキャライメージはOther Mやフュージョン、漫画版などを参考に書かせていただきました。
前後編でオリジナルキャラとの恋愛重視、エロは後編のみとなります。オリジナル要素苦手な方は申し訳ありません。
短めではありますが、楽しんで頂けたら幸いです。
私はサムス・アラン。
フリーの
幼き頃、故郷であるコロニーを
惨劇の唯一の生き残りであり、孤児となった私は、惑星ゼーベスに住む鳥人族達に引き取られた。
しかし、惑星ゼーベスは私が生きていくにはあまりにも過酷な環境だった……そこでこの過酷な環境に適応するために、彼らは私に鳥人族のDNAを移植してくれた。
さらに、彼らの高度な技術の結晶であるパワードスーツを授かり、それに見合うだけの高い戦闘技術も身に付けた。
長命による高齢化と繁殖力の低下により、文明が衰退し滅亡の危機に瀕していた鳥人族……
故に、彼らは私に鳥人族の技術を授けたのだろう……鳥人族文明の正統な後継者として……『銀河の守り手』という銀河社会を脅かす存在と、戦い続ける使命と共に…………
・
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今回の依頼は、現地民の脅威となる害獣の殲滅……
「目標の沈黙を確認……任務完了。これより帰還する」
私の10倍以上の体躯を持つ巨獣がその場に倒れ伏す……恐らく、たまたま縄張りに入った現地民を襲ったのだろう……それはこの獣にとって、純粋な本能によるもの。そこに悪意は存在しない……私はそっと亡骸を撫でた……今更、感傷に浸るかのように……
「流石は、銀河最強の
どこかで見ていたのか、
「採掘……?」
「ここ一帯には潤沢な希少資源が眠っているんです。それらが我が社に多大なる利益をもたらしてくれる」
「……現地民はどうした」
「現地民? ああ、社員のことですか。このデカブツを彼らに片付けさせなくてはいけませんねぇ」
現地で働く社員のために、採掘場を荒らす原生生物の駆除をする……依頼内容が間違っているわけではない……ただ、そんな身勝手な依頼を受けた自分自身に腹が立つ。
「……報酬の支払いは手早く頼む。私はこれで失礼させてもらう」
最初から知っていれば受けることもなかった依頼……浅はかだった……
「お待ちくださいサムス様。実は上層部がぜひ貴方様と長期の契約をしたいと」
上空から降りてきたスターシップに乗り込むと、シップの操縦者である彼が迎えてくれた。
「サムス、
低い男の声が私を名を呼ぶ。深い彫りの底で光る真紅の双眼が私を見つめていた……
「心配ない。少し手違いがあっただけだ」
彼はロバート・ウィンチェスター。通称ロブ。私の相棒……
「済まないが依頼の後始末を頼む……少し、疲れた……私はシャワーを浴びてくる」
「ふむ……じゃあ、連中は適当にあしらっておくよ」
着脱装置を起動させ、私はパワードスーツを脱ぎ去る……全身を包み込む青いボディスーツ……ゼロスーツの姿となる。それは機能性を追求した結果、肉体に密着してボディラインをはっきりと強調させる。
かつての私なら、誰かの前で、こんな大胆なことはしなかっただろう……だが今更、ゼロスーツを見られたくらいで羞恥を感じる間柄ではない。
「……ふぅ」
温かい水流が全身を清め、任務の疲れを癒す……洗い流されていく汚れと共に、私の思考もクリアになっていく……緊張がほぐれ、忘我の境地へと至るこの瞬間……あの姿も、この姿も……私自身なのだと自覚させてくれる……どちらも決して、偽りではないのだと……
「……」
シャワーを切り上げ、ラフなショートパンツとインナーへと着替える。
どうやら気づかぬ内にかなりの時間が過ぎていたようだ。シップは
「……んっ」
そんな彼の隣へゆっくりと身を寄せる……ただ理由もなく……彼の胸に耳を当てて鼓動を感じると、不思議と安心した。
「……お疲れのようだな」
起きていた彼が一言そう呟くと、私の頭をゆっくりと撫でていく……どうやら、彼に勘付かれてしまったようだ……
「……」
自分の愚かさを慰めてほしいのか、ただ愛してほしいのか……自分でもわからない……ただ二人で静かに微睡む……何故だろうか……こうしていると、いつも決まって昔を思い出すのは……
・
・
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────彼との出会いは、私のファーストアタックとなった『ZERO MISSION』まで遡る……
コスモ歴20X5年、深刻な事件が起きた。
未知の生命体を搬送中の銀河連邦の調査船が、
『メトロイド』という名を持つ、惑星SR388で発見されたその浮遊生命体は、他の生物に取り付き、生態エネルギーを吸い尽くすという危険な生物だった。
メトロイドが
連邦警察は必死の捜索の末、
────……そう。私が幼い日々を過ごした第二の故郷『惑星ゼーベス』は、仇である
連邦軍が総攻撃を行ったが、
地下要塞の中心部では、メトロイドを増殖させる準備が着々と進められている。
銀河連邦は最後の手段として、当時まだ駆け出しだった私に惑星ゼーベスへの侵入、要塞を管理している機械生命体『マザーブレイン』の破壊作戦を決定した。
────憎悪、望郷、宿命……さまざまな感情が私の心を駆け巡ったのを覚えている。
惑星ゼーベスの防空網を突破すると、懐かしき故郷は荒れ果てた大地に変貌していた……感傷に浸っても意味はない……それでも、遠い日の記憶を回願せずにはいられなかった……
スターシップを着陸させ、岩盤で覆われた大地に降り立つ……地下要塞への入口へ向かうと、そこにはすでに先客がいた。
「……」
黒い装甲に赤いラインが入ったフルフェイスの全身アーマー……どことなく私のパワードスーツに似ている。
謎の人物はすでに私の存在に気づいていたらしい……真紅のバイザーが、私の方をじっと見つめていた……敵にしては妙だ……攻撃をしてこない……私は警戒しつつも接触を試みた。
「お前が連邦の依頼を受けた賞金稼ぎか……部外者は引っ込んでいろ」
「……何者だ」
────その人物こそ、ロバート・ウィンチェスター……彼との
軍の命令に背き、独断専行で惑星ゼーベスに侵入していたロバート。彼は当時、軍の特殊部隊に在籍していた。
────当初、ロブが私にキツく当たったのをよく覚えている。
大義や正義では動かない。自己の利益でのみ動く……それが
そして、それは正しい……ただ私が例外なだけだ。
「お互い独自に動く。協力は無しだ」
「当然だ」
売り言葉に買い言葉……当時の私は幼く、未熟だった……彼の発言に機嫌を損ね、それぞれ別々に行動を開始した。
しかし、お互いの目的は一致している。当然、道中の衝突は避けられない。
「くっ!? ……なんのつもりだ」
フロアの先へ進もうとすれば、突然爆発が起きて扉を塞ぐ……その扉の向こうには案の定、彼がいた。
「邪魔をするなサムス。奴は俺の獲物だ」
探索の妨害、標的の横取り、そんなことが度々発生する……今振り返ってみれば、敵地で何と無茶苦茶なことをしたのだろうか……
大きな迂回を経て要塞深部へと到達した時、いきなりエリア全体に衝撃音が鳴り響く。音の発生源へと急ぐと、そこには奴がいた。
「GRrrAaa!!」
「っ!? ……リドリー!!」
一見すればただの巨大な翼竜型エイリアン……しかし、あの爪、あの牙……そして、邪悪に満ちたあの瞳を決して忘れることはない。
────私にとって忘れられぬ悪夢。故郷を、父を、母を……奪い去った張本人がそこにいた。
「ハアっハアっ……ちぃっ!」
宿敵に相対していたのは、先行していたロバートだった……彼は私の目から見ても、明らかに苦戦していた。
「クソっ!!」
動きは決して悪くない。だが、火力が足りていない。このまま続けても消耗戦となり、勝機は薄れていくだろう。
「GRAaa!!」
「うっ!?」
「っ!!」
ついに彼は捕まった。リドリーの剛腕に鷲掴みにされ、空中へと舞い上がっていく……まずい、このままでは彼が……
「Grrr……GA!?」
「っ!? お前っ!!」
ほぼ反射的に、私はリドリーの腕を撃ち抜いた。鷲掴みから開放されたロバートが地面へと落下する。
「下がっていろ。ここからは私が相手をする」
「ふっふざけるな! 俺はまだやれっ!? がっ痛っ!?」
喚くロバートを無視して戦闘を開始する。私にとっても、この怨敵は譲れない……この手で、私自身の悪夢とともに葬り去ってやる。
「GAAAAAA!?」
私の怒りと憎しみを込めた猛攻を受け、怨嗟に満ちた断末魔を上げるリドリー……やつの肉体は崩壊し、爆発四散させて消滅していく。
────リドリーは消えた……だが、この時の私には、自らに巣食う悪夢を……完全に払拭できるほどの強さを持ち合わせてはいなかった……自分自身との戦いは、生きている限り永遠に続くのだ。
「何故っ助けた! 協力は無しだと、言ったはずだ!」
戦闘を終えた私に、激しい剣幕で詰め寄るロバート……確かに、彼は協力者ではない。だが、敵対者でもない……とっさの行動ではあったが彼を見捨てるという選択肢は、私には最初からなかった。
────当時の話題を振ると、彼は決まってばつが悪そうに言う。
『あの時は……俺も余裕がなかったんだ。反省してる。だからもういい加減、弄ぶのはやめてくれ』
ロブの反応は、どうにも私の童心くすぐってくる……つまり、やめられそうにない。
『そういうなら、君も同じようなことをしていただろう? 俺のゆく道をわざと崩落させて奈落に突き落としたり……』
────……話を戻そう。作戦の最終目標マザーブレインに目前と迫った時。私たちの間で、ついに武力的衝突が起こった。
「奴だけは俺の手で倒す……立ちはだかるなら容赦はしない!」
「ロバート……貴方にマザーブレインは倒せない……なぜなら貴方は、私よりも弱いからだ!」
一進一退の攻防……とはいかず、勝負は私の圧勝で終わった。探索中に得た新たなる能力と経験が、私を圧倒的に成長させていた。
────それでもロブは、私に追い縋った。
「まだだ……! 賞金、稼ぎなんぞに……仲間の仇はっ……断じて渡さん!」
仲間の仇、彼の仲間、彼の部隊……彼の背負う背景が、私の中で徐々に形となっていく。
事の発端……メトロイドを輸送中だった連邦の調査船への
彼は部隊の中で、唯一の生き残りだった。
────ロブも私と同じように、奴らから大切なものを奪われた1人だったのだ。
「貴方の痛みはわかる……だが、貴方では奴に勝てない……だから、ここで待っていろ」
「ぐっ!……くっそおおおおおおおおお!!」
彼をその場に残し、私は歩き出す。周囲には彼の慟哭が響き渡った……
私は決して振り向かなかった……彼の悲しみを終わらせるためにも、私は進まなければならない。
────そうして、宿敵マザーブレインと相対する。
「……っ!」
「rfc1*#edx!!」
奴との戦闘は熾烈を極めた。鳴り響くパワードスーツの警告音を無視し、意識が続く限り戦い続ける。
「これで、終わりだ!」
「tgv2;_yhb────!?」
長きに及んだ死闘の末、私は辛くも勝利を収めることができた……しかし
《自爆装置作動! 総員、直ちに脱出せよ!》
マザーブレインが仕掛けた最後の攻撃。奴の絶命がトリガーとなり、基地の自爆装置が作動したのだ。
「ハアっハアっ……っ!」
荒ぐ息、悲鳴を上げる体……無理矢理に動いて、出口へ急ぐ……満身創痍のこの体では、無事に脱出できる可能性は低いだろう。
────それでも、諦めることだけはしなかった……命ある限り、戦い続ける……それが、私の使命なのだから……
「こい! サムス! こっちだ!」
「っ!?」
崩落していく基地の中、私の名を叫ぶロバートがそこにいた。
「出口への近道だ。ついてこい!」
「くっ!」
彼の後を必死で追う。崩落していく基地の中を跳んで走って駆け抜ける……気がつけば、目の前には私のスターシップがあった。
背後では巨大な爆発が巻き起こる……彼の案内がなければ、私もあの爆発に巻き込まれていただろう。
「……なぜ、見捨てなかった?」
役目を終え、何も言わずにその場を去ろうとする彼に、私は問う。私を置いて逃げることも出来たはず……むしろそれが自然だ。
「待っていろと言ったのはお前だ……だから待った」
素っ気なく、振り返ることもなく……彼はそう答えた。
「さよならだ。サムス……ありがとう」
最後に述べた謝意だけが、彼の感情というものを私に感じさせた。
────もう二度と、会うことはない……あの時はそう思ったものだ……
そうして私は、惑星ゼーベスを飛び立った。
成層圏に到達した頃……安全な船内で消耗しきった体を癒すために、パワードスーツを脱ぎ去る。
スーツは修復のため、シップに備え付けられたメディカルキットへと転送した。
────これが大きな誤りだと気づくのは、すぐ後の事だった。
突然、船内にアラートが鳴り響く。最悪のタイミングで、ゼーベスに帰還してきた
「くっ!?」
執拗な追撃を交わしきれず、ついにパイレーツが発射したビームが船体を貫いた。
シップは大破、操縦不能に陥る……私はゼーベスにあえなく逆戻りしてしまう。
シップは完全に破壊され、同時にパワードスーツも喪失してしまった……
パワードスーツの性能から、遥かに劣った青いゼロスーツの姿……私は、この無防備な体のままでの脱出を余儀なくされた。
私に残されたものは、護身用と呼ぶことさえ憚られるような、一丁の銃……そして、たまたま手元にあった小型通信機……
これだけを頼りに……私は、活路を求めて
先の激闘の傷も疲労も癒えていない……しかし、生き残るにはこれしか無かった。
はたして、生きて帰れるのだろうか……過去に消し去ったはずの死への恐怖が、私の中で蘇ろうとしていた……
《おう……サム……応答……ス……応答せよ。サムス。応答せよ》
「……ロバート?」
────その声が、私をどれほど勇気づけてくれただろう……小さな通信機から聞こえる声は、確かに彼のものだった。
《やはり、生きていたか。お前はあれくらいで死ぬような玉じゃないからな》
撃墜されるスターシップを目撃して、彼は危険を顧みず、助けに来てくれたのだ。
《座標を言え。迎えにいく》
「救援感謝する……しかし、まだ帰れない」
気がつけば、蘇りつつあった死への恐怖は、完全に消え去っていた。
《なぜ?》
「目の前に
理由はこれで十分だろう? 私は心の中でそう続けた。
《……了解した。お前がいくら銀河最強の
普通なら止める。彼は先程、私の満身創痍な姿を見ている。
────それでも了承してくれた……その彼の信頼が……嬉しかった。
《周辺の地形をスキャンした。マップピングデータをそちらに送る》
「感謝する」
お互いを認め合い尊重し合う……いがみ合っていた私たちでは想像できないやりとりだろう。
彼のサポートを得て、順調に先へと進む。敵の目を掻い潜り、隙を突いて無力化していった。
それでも敵の勢いは増すばかり……もはや私1人での探索は困難だった。
そこでロバートは、2人で探索することを提案した……正直に言って、私はその案にあまり賛成できなかった。
しかし、一人での探索に限界を感じていたのも事実だ……私は渋々、その案に同意した。
その後、私たちは鳥人族の巨大遺跡で合流することになる。
────それはある意味……ロブにとって、私との第二の
「まさか、お前が……サムス?」
「……そうだ」
彼の反応は予想できた……厳ついパワードスーツの外見とは、あまりにも不釣り合いな私の素顔……私はこの姿を、滅多に人に見せることはない。
────当時の私は、周囲から子供扱いされることを嫌っていた。女性扱いされることもまた耐えがたかった……悲惨な過去を持つ私の心が……自分がか弱い者であることを、受け入れまいとしていたのだ。
「とにかく、ここからは俺が先行する……
「……善処する」
「サムス、違う。こっちだ。そっちは敵に張られている」
「今は2人だ。連携すれば突破できる」
合流するまで息が合っていた二人は、一瞬にして最初のぎこちない関係へと戻ってしまう……主に、私のせいで……
「待てサムス! 1人で行くな!」
「お守りは要らない。私は戦士だ!」
意地を張る少女のエスコートは、さぞや苦労したことだろう……それでも、何とか遺跡の深部に到達することができた。
────そこはどこか懐かしい……幼き日を想起させる、不思議な空間だった。
中でも私の心をひきつけたのは、壁画に描かれた巨大な鳥人族の戦士……覚えがある……私は昔、ここを訪れたことがある……?
「っ!? サムス!!」
突然、壁画から私に向かって光が照射された。
「大丈夫だ……心配ない」
私の身を案じて駆け寄る彼を制する……恐怖は不思議と感じなかった……私は光を受け入れることにした。
「……凄い」
光が晴れると、私の体にはパワードスーツが装着されていた……体が軽い……装着しただけで、従来のパワードスーツを凌ぐ性能だとわかる。
「コソコソするのはこれで終わりだ……ついてこい、ロバート。敵を殲滅する」
「フっ……了解、
────
新たなスーツを得た私は、怒涛の快進撃で、一気に
「終わったな……どうする? 乗ってくか?」
遠方の丘からマザーシップの自爆を確認すると、彼は帰りの同伴を誘ってくれた。
「……必要ない。奴らから鹵獲したシップがある」
「そうか。じゃあ、達者でな」
「……あぁ」
それだけを告げて、私は去っていく……
────本来ならば、命の恩人である彼に、もっとちゃんとした別れを告げるべきなのだろう……これ以上、彼に情が移るのを……人との繋がりを……私は恐れていたのかもしれない……
たった一人の帰路につく……こうして、私のファーストアタック『ZERO MISSION』は終わりを告げた……
────同時に、ロブとの関係の始まりだった。
彼は命令違反のために、銀河連邦軍からの除隊処分を受けた。
そこで彼は、私と同じ
「よぉ、久しぶりだな」
「また貴方か……」
その後、私が受けた依頼の先々で、彼と再会を果たす……まるで、私の後を追うように。
────後にロブに聞いたところ、それは偶然ではなく、私のことを追っていたらしい……全く、困った奴だ。
しばらくして、私に新たな連邦の指令が届いた。
前回の事件を重く見た銀河連邦は、メトロイドが発見された惑星SR388へ再び調査船を向かわせた。
そして数日後、緊急連絡が入った。 なんと調査隊が失踪したというのだ。さらに救助に向かった部隊までもが失踪してしまった。
残された数少ない調査データを調べていくうちに、連邦はついにメトロイドの存在を確認した。メトロイドは地下深くに潜んで、活動を続けているというのである。
私は連邦から『メトロイドの殲滅』という指令を受け、惑星SR388へと向かった。
「来たか。サムス」
この任務にはロバートも同行した。彼も私と同じく、連邦からの指令を受けていたのだ。
「ロバート、前回と同じだ。サポートを頼む」
「了解、相棒」
「……その相棒というのは止めてくれ」
「なぜ? ほとんどそんな関係だろ?」
「たまたま一緒に仕事をするのが多いだけだ……私に相棒は必要ない」
「ふむ……わかったよサムス」
「それでいい。行くぞロバート」
この頃になると、彼に対して大きく気を許すようになっていた……彼の言うとおり、私にも相棒という自覚はある……それでも否定したのは、気恥ずかしさからくるものだろう。
────数少ない、信頼できる……仕事仲間……そうあくまで、
惑星SR388の地下世界は、かつて栄えた文明の遺跡のようでもあった。また、そこにはあらゆる生物が棲み着いていた。
もちろん、メトロイドも……
地下世界に巣くう、数々の脅威を乗り越えて、私達は最深部に到達した。
「ロバート、下がっていろ」
「了解、背中は任せろ」
そこに居たのはメトロイドを生み出す母……クイーンメトロイドだった。
なかなかの強敵だったが、私達二人の敵ではない。
クイーンに止めを刺し、任務完了……そう思ったその時、私の目にあるものが映った。
卵だ。たった一つ残された卵……それが今まさに、目の前で孵化したのだ。
「pggy……」
「……」
生まれたばかりのメトロイドの幼生……ベビーメトロイド……どういうわけか、私に攻撃もせず、まとわりついてくる……私を、母親だと思っている?
「……サムス?」
自分と同じ生き残り……頼る者もない、1人ぼっちの存在……彼の呼びかけにも応えず、私はベビーに自分の運命を重ねていた……
命令はメトロイドの殲滅……しかし、私に……この子を……殺すことなんて……できない……
「それがどういう事か、わかっているんだろうな?」
「……ああ」
私は、ベビーを連れ帰ることに決めた。本来の任務からいえば、これは明確な違反行為である。同じ指令を受けた彼にとって、それは許し難い行為だろう。
「そうか……わかった」
問いかけるような、訴えかけるような、真紅のバイザー……私は彼と、一戦を交える覚悟を決めた。
────だが、帰ってきたのは意外な反応だった。
「……こちら、ロバート・ウィンチェスター。メトロイドの殲滅を確認。これより帰還する」
それは、連邦への虚偽の報告……彼は私の意思を汲んでくれたのだ。
「連れ帰ったところで、連邦が押収してしまう」
「……わかっている」
彼の指摘は最もだ。この子を連れ帰っても、連邦が始末してしまう。
「だから、宇宙化学アカデミーに寄贈しろ。研究対象として、保護管理されるはずだ」
彼の提案はまさに最適と言えるだろう。宇宙化学アカデミーほ研究機関として強大な権威があり、連邦も下手に手出しはできない。
「ロバート……」
ベビーと私をその場に残し、彼は去っていく。最後にこんな言葉を私に残して……
「君のその甘さは、弱点だ……だがその甘さに、救われる奴もいる……俺もその1人だ」
まただ……またあの時のように、胸が熱くなる……彼の小さくなっていく背中を見ていると、どんどん熱さが増していくような気がした……
────いま思い返せば、私は既にこのとき……ロブのことを…………いや、それでも当時の私は認めたくなかったのだろう……心の弱さでしかないと、愚かに切り捨てて……
持ち帰ったベビーメトロイドを彼の助言通り、宇宙科学アカデミーへ寄贈した。その特殊な生体構造は研究されることとなった。
研究の結果、メトロイドが持つ優れたエネルギー特性は、人類にとって非常に有効であるというのがアカデミーの結論である。
さらに、本来は平和的活用を目的として生み出された人工生命体である可能性が示唆された。
メトロイドは宇宙の驚異ではなく、希望だったのだ。
ありがとう……ロブ……
誰に向けて言うわけでもなく、私は彼への感謝を想った。
────だが、この一匹のベビーメトロイドが、さらなる事件を引き起こそうとは、この時、誰一人予想だにしなかったのだ……
そしてそれが、私と彼との関係を、決定的に変える事件へと繋ることも……
クールでカッコよくてエロくて美女なサムスがめちゃくちゃ好み