ホテルの廊下を歩く二人の女性。
一人は天羽奏。もう一人は風鳴翼。
二人揃ってツヴァイウィング。世界にその名を知られるボーカルユニットだ。
有名ボーカルユニットの二人は、今日も各放送局から引っ張りだこだった。
ここ2週間で東へ西へ、北へ南へ、それからまた東へと、あちこちに移動して撮影に番組出演。
天羽々斬の装者である翼と、ガングニールの元装者にしてS.O.N.G.特務員の奏。任務や日々の特訓でフィジカルもメンタルも鍛えられている二人ではあるが、ここ連日の過密スケジュールは流石に応えたのか、部屋へ向かう足取りは重く、のそのそと歩いていた。
「お疲れのようですから、セラピストの方を手配しました」
ホテルの鍵を受け取る際に、ツヴァイウィングのマネージャーを務める緒川慎次が告げた言葉を支えに、癒やしを求めてのそりのそりと部屋へ向かう二人。
キーカードを通し、部屋への扉を開いて中へ入り──
「おかえり翼ちゃん、奏ちゃん」
ディアンがベッドの前で待ち構えているのを見て、翼の思考が止まった。
「だ、だ……旦那様……………?」
「あー……ディアンだぁ……♡ えへへ、ハグしようぜー…………」
「はーい。おいで奏ちゃん」
「ぎゅー♡」
「いやちょっと待って奏ぇ!?」
疲れでふわふわした頭のままディアンとハグして唇を寄せる奏に、現状に理解の追いつかない混乱と若干の嫉妬で頭をぐるぐるさせながら翼が叫んだ。
「緒川さんの言っていたセラピストって、ディアンのことだったんだな」
「翼ちゃんと奏ちゃんがとても疲れているようだから癒やしてあげてほしい、って緒川さんが声をかけてくれたんだ。…………どう、翼ちゃん。気持ちいいかな?」
「は……………はいぃ……………♡」
もみもみ、むにむに、ふにふに。うつぶせに寝た翼の身体をディアンの大きな掌が揉みほぐしていくにつれて、翼の顔がふにゃりと緩んでいく。
ディアンの調合したアロマの香りが、最近のスケジュールで張り詰めた精神を落ち着かせ、癒やしの力を集中させた掌による按摩が、蓄積した体の疲れを癒やしていく。
うとうとと舟を漕ぎ始めた翼を優しく見つめながら、施術を続けるディアン。奏は室内のソファーにどっかりと座りながら、翼の様子を眺めていた。
肩甲骨あたりをぐりぐりと指圧されて翼の口から猫型ロボットみたいな声が出た。大丈夫だろうか。
やがて、翼から安らかな寝息が聞こえてくた。
よほど疲れていたのだろう。ディアンはそのまま念入りに彼女の身体を揉みほぐし、翼の頭をひとしきり愛しげに撫でて頬にキスをする。それから彼女の身体が冷えないように衣服を整え、毛布をかけると奏に向き直った。
「さ、次は奏ちゃんの番だよ」
「待ってましたっ!」
ソファーへ近付いたディアンに、顔をほころばせた奏が抱き着いてきた。
むぎゅむぎゅと押しつけられる豊満な肢体に鼓動が早くなるのを自覚しつつ、ディアンは奏を抱いてベッドへ優しく寝かせると、奏が身を乗り出して唇を重ねてきた。
「ん、ちゅっ……………んふふっ、ディアン♡」
「今日は甘えん坊さんだね、奏ちゃん」
「えへへ……たまにはこういうのもしたくてなっ♡」
互いに笑い合って、もう一度唇を重ねる。奏の両手が彼の頬を包むように挟み、舌が彼の唇を軽く撫ぜると、応えるように突き出された彼の舌が奏のと絡み、交わり合う。
「んちゅっ♡ れろっ……ちゅるっ、ちゅぱ……っ♡ ん、ふぅ……これ、きす……しゅきっ……ぁむ、ちゅ……っ♡」
嬉しそうに目を細めて彼とのキスを楽しむ奏。その胸が熱く昂ぶっていくのを自覚しながら、奏は彼の手を取って自分の胸へと押し付けた。
豊かな胸越しに、どくんどくんと伝わる鼓動。早鐘を打つそれは、奏がすっかり昂ぶっていることをディアンに伝え、つられてディアンの股間も大きく膨らんでいく。
「ちゅぱっ…………♡ あはっ……相変わらずデカいなあ、アンタのチンポ♡」
ズボン越しに奏の手がそこを撫で上げると、肉棒がびくんと震えた。ディアンもまた、服の裾から滑り込ませた手で彼女の胸を揉み始め、固く張り詰めた乳首を優しく爪弾く。
互いの吐息が荒くなるにつれて瞳は情欲に濡れ、顔を近づけさせればどちらからともなく唇を重ねる。奏の舌がディアンの口内をねっとりと犯し、続いてお返しとばかりに彼の舌で口内をぐちゅぐちゅに犯される。
「ぢゅるっ、ちゅうっ……♡ ちゅぶっ、れりゅっ、ん、ふぅ……ちゅぱっ♡ ……なあ、ディアン……あたしのマッサージはさ……♡」
ズボンのファスナーを下ろして左手を中へ侵入させて肉棒を直にシゴきながら、奏は右手で自らの下腹部を指し示して。
「ここから、ここまでを………この熱くてぶっといチンポで、蕩けるくらいに……ほぐしてくれよ♡」
股間までゆっくりとなぞりながら、奏は淫靡に笑った。
緒川慎次の手配で、ディアンの部屋は翼と奏の隣に取ってあった。
眠った翼を起こすわけにもいかないので、ディアンは奏を姫抱きにして自分の部屋へと運びこむ。
カードキーを通して部屋に入ると、ディアンが爪先を二度、床に打ち付けた。最近覚えた防音結界の起動キーだ。
そうして奏をベッドに寝かせると、ディアンはもう一度彼女にキスをした。そのままじっくりと唇を睦み合わせつつ、奏のバスローブを脱がしていく。
「んぅっ……♡ はむ、ん……ちゅぷっ、ちゅっ♡」
甘いキスの感触に目を細めて笑う奏の秘部を、指先で優しく撫でる。くちゅり、と指先が濡れた感触から更にゆっくりと指を上下に動かし、割れ目をなぞる。
奏の体はすでに彼を受け入れる準備を整えている。けれどディアンは、そのまま愛撫を続けた。
今日のディアンは彼女達を癒やしに来た。そのために準備は念入りに行わなければいけないのだ。
指が動くたび、愛液が指先を濡らす。
ヒクつく膣口を指の腹で撫でれば吸い付いてくる。そこが何を欲しているかは明白で。けれども敢えてそのまま優しく撫でていく。
睦み合わせていた唇が離れると、ディアンは笑みを浮かべて彼女の両足を開かせる。露わになった秘部は、膣口がひくひくと動き、肉棒の到来を待ちわびているかのようだった。
──じゃあ奏ちゃん、そのままリラックスして。
「うー……まだ挿れてくれないのか? あたし、もう準備万端なんだけど……」
──たくさん気持ちよくなるためだから、もうちょっとだけ我慢してね。
そう告げると、ディアンは奏の秘部に唇を寄せて愛撫し始めた。
わざと水音を立てて行われる愛撫に、羞恥で顔を更に赤く染めた奏が足をバタつかせる。
「あっ、こらぁっ……! ん、んんぅっ♡ 舌、入ってえ……♡ じゅるじゅるって音出すなぁ……っ! 恥ずかしーだろ、ぉっ♡♡ ていうか、これどれだけヤるつもりだよ……っ!」
──んー、1時間くらい?
「そんなにされたらマンコふやけちまうってぇ……っ♡」
奏の抗議を右から左へ流し、愛撫を続けること30分。
舌や唇、指でたっぷりと焦らされた結果、奏は強い快感を求めて腰をカクつかせ、蜜壺からメスの匂いを振りまく淫らな腰振りを見せてしまうハメになった。
「も、もう無理っ♡ 待てないよ……っ♡ お願いだからさあ、チンポを……ディアンのチンポを挿れてくれよぉっ♡」
真っ赤になった奏のギブアップ宣言にようやく腕の拘束が緩み、自由になった彼女はベッドにうつ伏せになった。
ディアンは頷きを返し、興奮と愛撫ですっかり濡れそぼった蜜口に肉棒の先端をあてがうと、彼女に覆い被さるように背後からゆっくりと挿入し始める。
「ぅ、くぅううううぅっ♡ ああ……ディアンのおチンポきたぁ………………っっ♡」
足を閉じることで膣内もよりキツく締まり、彼の肉棒の感触が奏の脳にハッキリと伝わる。
膣口から最奥までの隘路をみっちりと埋め尽くし、奏の子宮まで容易く届く彼のモノは、時折びくんと震えている。ただ挿入しただけなのに、凄まじい快感を得ているのは明白で、
────それじゃあ始めるよ、奏ちゃん。
どこか切羽詰まったようなディアンの声色に喜びを得ながら、奏は頷いて彼に身を委ねた。
「んぁああァァ……っ♡ これ、すごっ………ん゛ぅううっ♡♡」
ゆっくりと肉棒が引き抜かれ、そうしてまたゆっくりと挿入される。
形の良い奏の尻を彼の腰が押しつぶす度に、カリ首が膣肉をこそぎ、突き込まれる亀頭が最奥を優しく押し込んでいく。
「あひっ、んひぃ………ッ♡ んふうぅぅっ………おマンコマッサージ、きくぅうう……んはぁァ……っ♡」
うっとりと快感に浸る奏の手に、彼の手が重ねられた。
愛しい人の熱を全身で味わい、幸福感で満たされる奏の首筋と背に、愛情を伝える優しいキスが落とされていく。
スローペースで続く穏やかなピストンは、奏の膣内をとろとろに仕立て上げ、彼が腰を引くたびにカリ首で掻き出された愛液によって、シーツに大きな染みができていた。
「硬くてぶっといチンポでゆっくりほぐされてくの……ぅくぅううっ……んッあ……気持ちいい……あぁっ♡
でも……もっと好きに、激しく動いてからなっ……♡ アンタにも、もっと気持ちよくなってほしいからさ♡」
奏の言葉を受けて一つ頷いたディアンは、腰の動きを変えた。
子宮口に亀頭を押し付けそこを支点として、円を描くように腰を動かし始めたのだ。
極太の肉棒が絡みつく奏の媚肉を味わいながらも我が物顔で強引に拡げて掻き回し、子宮口をぐりぐりと抉っていく。
「あ゛ひィっ♡ んぉっ、お゛お゛お゛お゛ぉお゛お゛ッッ♡♡♡」
強烈な快感を受けた奏の口から、あられもない低い嬌声が溢れた。
奏の肉体が反射的に身をよじろうとするが、
それどころか尻を左右に振ったことによって膣内を更に掻き回し、子宮口を刺激するように自ら誘導してしまう。追い打ちとばかりに湧き上がる快感が、奏の脳髄を犯していった。
「あ゛ぐっ、ぅぅう゛う゛う゛う゛〜〜……ッッ♡♡ これぇっ、やばい……っっ♡♡ うあああっ、おくを、ナカをチンポでぐりゅぐりゅされるのやばいってぇッッ♡♡
すごいッ、んっ、ひィィッッ♡♡ だ、めぇっ、あ゛ぁあぁアァあ゛あ゛っ♡♡」
彼の腰が円を描く度に幼子のようにいやいやと髪を振り乱し、足をバタつかせながらも、その顔は淫靡に蕩けていて。
肉棒をねだるように締め上げられて、ディアンもまたこみ上げる快感に歯を食いしばって絶頂を耐えながら、上体を上げて奏の尻肉を掴み、またも動きを変えた。
ゆったりと突くピストンではなく、ねっとりと掻き回すのでもなく、腰を前後に力強くグラインド。膣奥目掛けて遠慮なく挿し込み、締め付けてくる奏の膣肉をこそぎ続けていく。
性感を高めたことによって、ディアンの子種を求めて下りてきた奏の子宮。ディアンの鼠径部が奏の尻肉を押し上げる度、下りてきた子宮もまた、亀頭で容赦なく ごりゅ♡ごりゅ♡ と押し上げられていく。
「ん゛ぐっっ♡ オ゛ォっ♡ うァあッそれだめそれだめそれだめぇッッ♡♡ イっくゥゥッ──あ゛ッ、イ゛ぐゥゥッッ♡♡♡
あぅっ、んァッ、あ゛ァァっ────あ゛ぎゅッッ♡♡ ん゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁあ゛ァァア〜〜〜ッッ♡♡♡」
たまらず全身を一際大きく震わせて絶頂した奏。ディアンはすかさず腰を押し付けて、深く挿入したままカクカクと小刻みに動かすことで、亀頭を押し付けている子宮口をほじくり始めた。
こりゅ、こりゅ、こりゅっ────先程と比べるとゆっくりと優しいものになっても、絶頂する彼女にその刺激の効果は絶大で。
「あ゛ぐぅっ、んはッ、あァッ!? あ゛ーーーっ♡♡ う゛あ゛ぁーーーッッ♡♡ イ゛ぐッッ♡♡ まだイぐッ、イ゛ぐぅううううッッ♡♡
んぐゥッ♡ はぅ、う゛う゛あァッ♡♡ んっアあ……ッッ♡♡」
奏の絶頂は収まることなく、深く、長いものへと続けられていく。
跳ね上がる奏の体に覆いかぶさると、ディアンはまたも動きを変えた。
続けて繰り出されたのは短いストロークのピストン。動きは激しくないものの、尻肉にぶつかる音をぱちゅぱちゅと立てながら一定のリズムで打ち込まれるそれは、絶頂する奏の子宮を盛大に揺さぶるもので。
「お゛ほっ、あ゛ぁあァッッ!?♡♡ はっアァッ♡ イくイぐイぐま゛だイ゛ぐゥウゥッ♡♡
イ゛ぐのとまらにゃ、……ァア゛ッ♡♡♡ ん゛ッ、ゥお゛ッ♡♡♡」
そして、イきっぱなしの膣肉に刺激を与えられてたディアンの肉棒も、すっかり膨らみきって射精寸前まで昂っていた。
「(──ああっ♡ ディアンのチンポがふくらんでるのわかる♡♡
いいぞ、出してくれっ♡♡ 我慢なんてしないで、おもいっきりしてくれぇっ♡♡♡)」
艷やかな唇からは、叫びに似た嬌声しか上げられない。だから奏は、淫らなとどめを刺されることを心の内で願った。
────その瞬間。奏の閉じた脚を彼の脚が内側から割り開かせて、はちきれそうなほどに膨らんだ肉棒が、更に角度を変えて深々と奏の肉穴へ突き刺さった。
奏の心中を察してか、ついに始まった彼の本気ピストン。極太の肉棒が絡みつく肉ヒダを激しく擦り、子宮口へ遠慮なしに突き刺さる。
尻肉を押し潰すほどに彼の腰が何度も何度も叩きつけられ、水気の混じった肌のぶつかる音が、ばちゅんっ♡ と部屋に何度も響く。
「う゛ぎゅッッ♡♡ ん゛ッ、オ゛ォッッ♡♡ あ゛ぁッ、んぎゅっ、ん゛ッふぅゔッッ♡♡♡
お゛、ほォッ♡♡ ア゛あ、ほあ゛ぁあっっ♡♡♡
あ゛ひィっ、あ゛ひッ、ひァあ゛あ゛ァア゛ッッ♡♡♡」
体重を乗せた一突きが打ち込まれる度に奏はイかされ、ピストンの激しさと絶頂で身を跳ねさせる奏によって、ぎしぎしとベッドの軋む音が室内に響く。
重いピストンでベッドへ縫い止められて。淫靡に乱れ狂う奏と重ねあった手を握り合いながら、ディアンはスパートをかけていく。
全身で互いの熱を感じながら、彼の亀頭が先程の激しいピストンから一転して優しく子宮口へ押しつけられて────胎内目掛け、一気に精液が放たれた。
「ん゛あ゛ァッ♡♡ ああっ、おくにっ、どぷどぷきてぅぅっ……あ゛ッ♡ ぉ、あァァあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ァあ゛──────……ァッッ♡♡♡」
熱く濃厚な精液を注ぎ込まれて、奏は灼けつくような快感と深い絶頂を味わい、身体を跳ねさせながら獣のようなぐくもった嬌声を上げた。
絶頂する媚肉に締め付けられる肉棒は、脈動する度に精液を吐き出していく。
奏は茫然とした瞳でだらしなく舌を突き出し、どぷどぷと精を放つ亀頭に子宮口をいやらしく吸い付かせながら、胎内を満たされていく快楽に酔いしれている。
────姉御肌で闊達とした彼女の美貌は今や見る影もなく、愛しい雄に種付けされる悦びに満ちた牝の顔がそこにあった。
「(ああ……ッ♡ どぷどぷって子宮に種付けされるの気持ちいい……ッ♡ あたしの子宮の入口が、チンポに吸い付いちゃってるのが……自分でも分かっちまう……♡
まだ、ダメなのに……あたしのカラダ、今すぐこの人の子供を…………孕みたくなってる………ッ♡)」
心の奥底で生じた欲求に従い、奏の身体が凄まじい絶頂に何度も登り詰めながらも動き始める。
膝を折り曲げ、彼が子宮へしっかり胎内へ種付けできるように、脚で彼の腰をぐっと押さえつけて尻肉がむにゅりと押し潰れてしまうほどに密着させる。膣肉がうごめくように絡みつき、肉棒に絶え間なく刺激を与えていくことで、より多くの精液の放出を促していく。
彼の精液は、安全日でだろうときっと孕ませてしまうほどに濃い。それを奏や彼を愛する装者達は、これまでも逢瀬の度に大量に中に出されてきた。
しかし、妊娠という結果にならないのには理由がある。
奏達には、来たるべき時が来るまで妊娠しないように、肉体に一種の保護魔法をかけられているのだ。
子供が欲しくないわけではない。皆に「彼との子供が欲しいか」と聞けば、全員が即座に首を縦に振る。もちろん奏もそうだ。
だが、今は時期が悪い。響と未来、切歌と調は、まだ学生なのだ。
だからこそ、せめて彼女達が卒業するまでは──と決めている。まあ、響は過去に彼と愛し合う最中で昂った結果、孕ませ懇願をしてしまったらしいが。その気持ちは奏にもよく分かる。
だが、ほんの一瞬だけ頭の中に浮かんだ、彼の子を身籠った自分の姿────幸せな未来の実現に向けて、天羽奏の肉体が無意識に動いていた。
そして、彼女の肉体の動きに、彼女が愛する男が気付かない訳がない。
────奏ちゃん、覚えておいて。
「………うんっ……………♡♡♡」
彼の強く静かな声音が、奏の耳朶を打つ。
いつもと違う彼の有無を言わさない声音に、ぞくりとした感覚が奏の全身を駆け抜ける。心地よい震えを味わう奏を穏やかに見つめ、ディアンは大きく息を吸って精液の放出を止め、彼女の耳元に唇を寄せてきて。
──時が来たら……奏ちゃんをこうやって妊娠させるからね。
奏を抱きしめる腕に力をこめ、精液の放出が止まった肉棒が膣内でびくびくと跳ね、震え始める。
それが何を意味しているか、奏はすぐに理解できた。
溜めている。癒やしの力で肉体を活性化させ、奏を孕ませるための精液を造り上げ、溜めているのだ。
保護魔法をかけていなければ、活性化した精子は必ず受精を果たすだろう。
ディアンがそう望んで射精すれば、間違いなく妊娠する──彼の癒やしの力による活性化は、それを可能にする力がある。
奏の肉体にかけた保護魔法を解いた様子はない。しかし、ディアンは今、本気で奏を孕ませるために射精するつもりだ。
君が欲しがってくれたように、僕も君との子が欲しいのだと。
言外の想いに、奏の胸は歓喜で満たされた。
「おぼえる…………♡ ちゃんとおぼえるよっ♡ だからさ──あたしに刻みこんでくれ、あたしのだんなさまっ♡」
満面の笑みを浮かべる奏に微笑みを返し、ディアンは肉棒を引き抜いて彼女の身体を仰向けにする。
そうして奏の両脚を彼女の頭の近くまで持ち上げて──俗に言うまんぐり返しの体勢を取らせると、その上からのしかかるように体重を乗せて、もう一度奥の子宮まで一息に突き入れた。
この体位が何と呼ばれているか、奏は知っている。
────種付けプレスだ。雄が雌と子孫を残す為に、余さず子宮へ精を注ぎ込む為の体位。
彼女を確実に妊娠させるという意思を感じさせるこの体位が完成した瞬間、肉棒の先に当たる感触に変化があったのをディアンは感じた。
────それは、孕む為の子種を求めて奏の子宮口が開いたことにより、ほんの少し深く密着し、鈴口周りが子宮口に咥え込まれた為だった。
自分の身体に起きた淫らな変化と、確実な種付けの体勢が整ったことを感じ取った奏は、
「ぁ──────あたし、ぁあっ……ディアンに……さずけてもらえるんだぁ………♡♡♡」
期待と歓喜によって軽く絶頂した。
その絶頂は、溜め込んだ精液を今にも放出したくてたまらなくなっていた肉棒を盛大に刺激して。
────奏ちゃん、いくよ。
ディアンは、最後の一突きを合図として、その我慢を決壊させた。
「あ゛ッッ♡♡ きたっ、きたきたッ、うあ゛あ゛ァァッ♡♡ すごいっっ、ぁ、あア゛ッ♡♡ せーえきっ、おもっ、ぉ、ぐゥッ♡♡♡
んぉ、オ゛ッ♡♡ ん゛ゥっ♡ んぐう゛ぅう゛ゥッ♡♡ う゛ぅう゛ぅゥ〜〜〜〜〜ッ♡♡♡」
肉棒の脈動に合わせ、先程の射精よりも重みを感じる特濃の精液が、胎内へじっくりと注ぎ込まれていく。
絶頂で跳ね上がる奏の身体を種付けプレスが抑え込み、更なる子種を彼女の子宮目掛けて送り込む。結合部から溢れ出てもなお注がれる精液は、みるみるうちに奏の腹部を膨らませるほどの量となっていって。
「ふぎゅっ、ん゛ッ、んふう゛う゛ぅぅッッ♡♡
これっ、ぜったいはらむ゛ぅッ♡♡ こんなの、されたらァッ、あたしッ、ぜったいはらむぅうう♡♡
あたしたちのあかちゃん、かならずできちゃうぅううぅ…………♡♡ う゛ぅっ、んァッ♡♡♡」
溢れた精液がお腹を濡らし、お尻を伝わってベットへ滴り落ちる。それでも射精は止まらない。
奏を孕ませるために濃縮された精液が、先程注ぎ込まれた精液を追い出しながら胎内を隅々まで埋め尽くしていく。広がっていく熱さと、増していく下腹部の重みに幸せを感じながら、奏は止まらない絶頂に酔いしれた。
「う゛ッ、おッふぅっ、うう゛う゛ぅう゛ゥ〜〜ッ♡♡♡
あっ、お、あ、あああっっ、あたしイぐっ、また……あ゛、んぅっ、お゛ぉお゛ぉ〜〜〜…………っっ♡♡♡
あ……ぅあ、ぁああ゛ぁっ……ア……ん、うぅ……♡♡♡」
ひたすらに続く絶頂。
もう何度、その身を淫悦に震わせたか分からない。
体の芯から気持ちいいということ。心の底から幸せだということ。目の前の彼がとても愛おしいということ。
今の奏に感じることができるのは、それだけだ。
狂おしいほどに凄まじい快楽の波に呑まれて、身悶えする奏の意識がゆっくりと薄れていく。
けれども、それはとても幸せな心地で。彼の重みと温かさの安心感に包まれながら、天羽奏は未来の夫の顔に手を伸ばす。
「ね、ディアン………♡ きす、きすして………っ♡
は、ぁ……んっ♡ ……ん、ちゅっ……ちゅぷっ、ちゅっ………ん、ぅう〜……っ♡♡」
重ね続けた絶頂の影響で、舌を絡めるような深いキスではなく、軽く触れるようなキスしかできないけれど。
その代わりに抱いた奏の頭を優しく撫でながら何度も重ねてくる彼とのキスは、とびきり甘くて、とびきり幸せなキスだった。
「だいすきだよ…………あたしの、だんなさま……♡」
意識を飛ばした奏にもう一度優しく唇を重ね、ディアンはゆっくりと腰を上げて離れる。
固いままの肉棒を引き抜くと奏の身体がびくんと軽く震え、膣口から固形物じみた精液が、どぽっ♡ と溢れた。
ディアンは微笑みながら、大きく膨らんだ奏のお腹を撫でる。
撫でる手に魔力を通せば、彼女の身体に刻んだ保護魔法が反応して、その発動を示すように下腹部に紋様として浮かび上がった。
……保護魔法は問題なく効力を発揮している。けれど、いつかはこれを解く時が来る。
────皆が自分との子を望んでくれているのは、もちろん知っている。だが、こうして改めて言葉や行動で示してもらうと──歓喜の震えが止まらない。
嬉しくて。その場で踊りだしてしまいそうなくらいに、本当に嬉しくて。ディアンは奏のお腹を撫でる手を、しばらく止められなかった。
もちろん翼さんもこの後ちゃんと抱かれました