エロが今の所殆ど無くてごめん
でも戦闘シーン描写するのきもちよすぎた
開戦数時間前――
ニューヘブンポリス市街地
消防士達は先の爆撃事件で生き埋めになった民間人を救助し、救急車はひっきり無しに道を行き交い、病院は庭先まで患者で一杯になっていた。
そして道は自動車で溢れかえり、帰路を急ぐ人間で溢れていた。
マイクとファビアンは自分の車まで急いだ。
ファビアンは中型の小回りが効きそうな中型バイクだ。一方マイクの愛車は30年モノの中古車だった。
マイク自身が選んだ訳では無いが。
ファビアンが言い出した。
「取り敢えず一旦お互いの家族の安否を確認しよう」
「ああ」
ファビアンは端末を取り出し何処かへ高速通話を掛けている。
「ダメだ。繋がらない。想像だけど多分基地局の処理能力を超えて通話がパンクしてる」
「えっマジか」
「マジだ」
「なら一旦直接家に帰るしか無いか。母さんの事も心配だ」
「そうだな、俺も一旦家に帰るよ。道の混み具合からして何時帰れるかは分からないけどな」
「ファビアンは妹が居るんだったな、高校まで迎えに行くのか?」
「ああ、そうするしか無いがバイクが一人乗り用でな…」
「分かった。俺の車はボロの乗用車家に帰る次いでに学校に寄ってお前の妹を拾って届ける位は出来るよ」
「一応連絡先も知ってるしな」
「済まない。世話になるな」
「良いって事よ。貸しイチな」
ファビアンは苦笑いをしながらも感謝の表情を浮かべていた。
マイクは愛車にキーを差し込んでエンジンを掛け、ファビアンの方を見て任せろという意味合いのグッドポーズを取った。
ファビアンは少し不安になったが、此所は親友を信頼して任せる事にした。
現在――
戦闘中の連合軍のイルミナ連邦軍基地
コルテスに率いられた数十人の戦闘員達は司令部までの道を一直線で駆けていた。
目的は「司令部の高級将校を何人か人質に取って連れ帰り、敵との交渉に使ってあわよくば敵を撤退させる事」それが出来なければ「敵軍を機能停止させ、最前線に居る正規軍兵達を助ける」事であった。
指揮官クラスであれば尚の事良かったが、この計画は時間との勝負でもあった為「何か」あれば誰かを適当に連れ帰る事も視野に入れていた。
増援が来て包囲され、大軍の火力とMUTE能力を遠距離から受ければ一溜まりもない。
だから急がねばならない。
どうせ用が済んだら後で殺すのは変わらない。
戦後まで生かしておいたとしても教会の審問官達か軍の憲兵達が拷問の末に殺してしまうだろう。
なら此所で死ねるのはある意味幸せかもしれない。
それに元から彼らは「教義」に反する存在であるが故、生かしておく気など更々無かった。
ゴールが割りと穏当な物になったのは作戦立案担当の参謀が北か西ガデスの人間だからだ。
「南」や「東」の出身であればこんな温い作戦目標は立てない。
コルテス達は司令部の前まで到達した。
「下がってろ」
コルテスは鋼鉄製のドアから10メートル程下がると勢いよく駆け出し、思い切り跳び蹴りを鋼鉄製のドアにかました。
鋼鉄製のドアは部屋の奥まで吹っ飛び、飛ぶドアに巻き込まれて数人が犠牲になった。
完全に出たトコ勝負だ。
これで人質対象が死んでいたらどうしようもない。
コルテスは即座に高速思考装置を起動させた。
周囲を確認したが、幸いにして死んだのはオペレーターと警護の人員だった。
「今だ!確保しろ!」
「そこの金髪の女とその隣、そして左に居る将校共だ!」
「それ以外は殺して良い!!」
一斉に軽装甲兵が雪崩れ込む。
オペレーターや戦闘員達の頭や身体がサブマシンガンで吹き飛ばされていく。
同時に数人の軽装甲兵が対象を確保した。
作業完了だ。
まだ工程は残っているが。
「社長」
アリアドナがコルテスに話しかけてきた。
「何だ?」
「幾つか端末を持ち帰って分析して良いですか?」
「出来るなら基地のサーバーをハッキングしてデータを吸い出したいのですが」
「端末は良いがサーバーのハッキングは無理そうだな…予定にも無い。しかし、出来るとして何分掛かる?」
「規格も違うだろう」
「規格に関しては大丈夫です。連邦用に機器やツールを闇市場から調達してカスタマイズした物がバッグの中にあります」
「お時間は6分程頂ければ」
「6分か…」
コルテスは数秒間考え込む。
アリアドナは一流のハッキング傭兵だ。彼女が言うからには作業時間の間違いは無い。
「やってくれ」
決断に後悔はない
「承知しました。それまで警護をお願い致します」
「任せろ」
コルテスは共通会話チャネルを開いた。
「クレシエンテ、スール、リト二ウス聞いてるか?」
「予定が変わった」
「追加で6分程時間を稼いでくれるか?」
「了解。マオルブルフAT-3の周りに待機します」
「りょーかいしました!コルテス様。でも狙撃手の娘が確認したんですけど敵のヘリ?が見えてます。アレ電磁装備持ってると思うからそこまで時間稼げないかも」
「多分降下部隊も連れてきているし、地上からも火力支援あると思う」
「マオルブルフAT-3の対空装備使用許可を出す。戦闘工兵の一部に管制して貰う」
「スールと配下の部隊は何時でも車内に撤退出来るようにしておいてくれ」
「はい!コルテス様もお気を付けて」
「リト二ウス、聞いていたとは思うが戦闘工兵の一部を車内に戻しても大丈夫か?」
「無論です!指揮官殿!」
「貴方が戻るまで味方と輸送車を守り抜きます!銃弾一発すら掠らせません!」
「貴方のご期待に全身全霊を持って応えます!」
「リト二ウス、無理だと思ったら直ぐにチャネルを繋げろ。お前はこんな場所で失えない」
「必要ならスールが支援する」
「感謝致します!指揮官殿!!」
「ではチャネルを切る。無事でな」
「ハッ!」
コルテスは通信を切ると人質の女に話しかける。
「お前の所属と名は?」
「連邦軍第32機動歩兵師団長ナタリー・グルダ准将だ」
「今すぐ酸性雨を降らせているMUTE部隊の攻撃を止めさせろ」
「それは無理な相談だ」
コルテスは腰のホルスターに入っている厳ついハンドガンを取り出すと人質の将校の一人に向かって銃を撃った。
撃たれた将校は壁まで吹っ飛んでバラバラになった。
「お前が『ノー』と言う度にアイツらを一人ずつ処刑していく」
「攻撃を止めさせる気になったか?」
残りの将校達は覚悟を決めてる者も居れば、恐怖で失禁している者も居た。
ナタリーは数秒間目を閉じると口を開いた。
「貴様らが何と言おうと攻撃停止命令は出せない!」
「バンッ!!」
またもや将校の一人の身体が吹き飛ぶ。
「何か勘違いしている様だから言っておくが、別にお前等の存在に価値がある訳じゃ無い」
「寧ろ有害だと思っている。即座に残らず駆除したい気分だ」
「もう一回言うぞ。攻撃停止命令を出せ」
ナタリーは重たい口を開いた。
「…もう既に私にはこの戦闘を終わらせる権限が無い…」
「どう言う事だ?お前は連邦軍の指揮官では無いのか?」
「そうか、戦闘の開始終了権限を持っているのはているのは本国の作戦本部か?」
「違う…」
「!!?」
「その上の
コルテスは困惑した。
(どういう事だ一体)
(こいつらがあの化け物共をジアースに連れ込んでいる事までは軍の情報部から聞いていた)
「俺達は
「一つお前に聞いておきたい。直接の権限は何処にある」
「大統領の上だ。それ以上は私には話せない」
「何故だ?」
「家族が既に監視下にある」
「強力な精神干渉能力で私の脳内も監視下にある」
「その名前を口に出した瞬間、家族は殺される」
(戦場を細かく、そして深く監視している連中が居る。だがこの激戦の最中だ。恐らくは相当な手練れかつ強力な能力者共だろう)
(しかし最初から現地軍が捨て駒扱いか?贅沢な連中だ)
「…お前とそのお仲間は軍の基地まで連れて行く。基地の司令官は「北」の出身だ。悪い様にはされないだろう」
「殺すのでは無かったのか?」
「事情が変わった。俺一人の手に負える問題では無くなった」
「下手をすればお前達も纏めて殺される。奴等は基地とその周辺ごとやる気だ」
「どの道お前達は最初から殺される予定だった」
「!!?」
「そして一刻も早くここから逃げないとマズイ」
「アリアドナ!後何分で終わる!?」
「後2分です!!データの吸い出しがまだ40%程残っています」
「あと30秒で切り上げろ」
コルテスは本気の表情で戦闘準備をしている。
「了解しました。社長」
アリアドナは水色の前髪を触りながら答えた。