ヴェルザードの提案で修行することになったリムル。
5年の年月を掛けてヴェルザードから一様の合格を貰えた。
ふとした疑問からヴェルザードの弟が封印されていると知ったリムルは事情を聞きにジュラの大森林に向かうことになった。
第2章 建国譚 始まります。
★第1話 暴風竜ヴェルドラ
どうもリムルです。
現在は俺たちの出会った洞窟をヴェルザードにスライム状態で抱かれながら探索しています。やっぱり、この状態が落ち着く。
ヴェルザードの胸の感触を楽しめるしな。(時々イタズラをする事も許されている。)
「ヴェルザードは弟と仲が悪いのか?」
「仲が悪いというより、私のことが苦手なのよ。」
「何でだ?」
「あの子は昔から暴れ回ることこそが生きる意味とでも言うような子でね、いろんなところに迷惑をかけていたのよ。」
「その度に止めたり、連れ戻したり、オシオキしたりしてたから嫌われてるみたいね。」
「それと、……オシオキのときにやり過ぎてしまったのも原因だと思うわね。」
「やり過ぎたって、何をしたんだよ。」
「………私たち竜種は消滅してもいずれ復活するのは知ってるわよね、でも記憶に関しては全てを引き継がれるわけじゃないのよ。」
「だからね、あの子の性格を矯正するためにね。」
「まさか?ヴェルザードお前…
「何回も…オシオキと称して消滅させちゃったわね。」アセアセ
「お前さぁ。それはやり過ぎだろ。」
「で…でも!今は悪かったと思ってるわよ!」アセアセ
「だったら、ちゃんと謝ろうな。ヴェルザード。」
「う…うん。そう…よね。謝らないとだよね。」
ヴェルザードは罪悪感はあるようだが同時に謝ることへの拒否感もあるみたいだ、手のかかる弟に謝るのはプライド的に嫌みたいだ。
その後はヴェルザードとたわいも無い話をしながら、ヴェルドラのいる洞窟の最奥に向かって進んでいく。
最奥に着くとそこには黒い大きな竜が結界に閉じ込められていた。
封印されている竜が話し掛けてきた。
「良く来たな、小さき者たちよ。」
偉そうな声が聞こえてきた。
「あらあら、ヴェルドラちゃんは随分と偉くなったわねぇ。」ニコォ
ヴェルザードから凄い怒気を感じる。謝るんじゃ無いのかよ。
まぁ、いいか事実めっちゃ上から目線でむかつくもんな。
「えっ?……姉上?…本当に姉上なのですか?……1500年以上も復活されないのでもしや、兄上と同じ様になってしまったのでは、と心配していたのですぞ!」
復活?何を言ってるんだ?ヴェルザードも驚いているみたいだ。
≪解。個体名:ヴェルドラはヴェルザードが凍結していた事を知らないと思われます。また、ヴェルザードが封印されていた祭壇の影響で魔素漏れが最小限のため近くにいてもヴェルザードであると認識できなかったと推測されます。≫
(なるほどな、しかし苦手意識を持っていてもなんだかんだで家族のことは気にかけているんだな。)
「あら、貴方が私の心配なんてするのね。てっきり嫌われていると思っていたのだけど。」
「い、いや!べ、別に!き、嫌ってなどはおりませんぞ!」ダラダラ
めちゃくちゃ動揺してるじゃねぇか!やっぱり苦手なんだな。
「別に取り繕わなくてもいいわよ。今までのことを考えたら嫌われていても仕方ないからね。」
「へっ?」
「ヴェルドラちゃん。今まで貴方の気持ちを考えずに勝手な理由で消滅させたりしてごめんなさい。」ペコリ
ヴェルザードは俺を地面に下ろしてからヴェルドラに向き直り頭を下げた。本当に悪いと思っていたんだな。正直言ってここまでしっかりと謝罪するとは思ってなかったけど。
「えっ?えっ?えー!?姉上が謝った!?我に頭を下げた!?」混乱中
ヴェルドラが混乱してる、予想すらしていなかったようだ。
「はっ!きっ貴様!もしや偽物だな!!?姉上が我に頭を下げるなどありえん!!よく見れば強さも姉上よりもはるかに弱いではないか!!!『白氷竜ヴェルザード』はその程度の強さではないわ!!!この『暴風竜ヴェルドラ』を騙そうとは不敬であるぞ!!!!」
なんか混乱して偽物扱いしたぞ。どんだけ予想外だったんだよ。
ゴゴゴゴゴゴ
あっヴェルザードが怒ってる。てかヤバイ!俺も巻き込まれる!!俺は急いで氷結するであろう範囲から逃れようとした。
次の瞬間、ヴェルザードは封印諸共ヴェルドラを氷結させた。*1
「だれが、偽物ですって?ヴェルドラちゃ〜ん?」ニコォ
凄まじい魔素をばら撒きながらヴェルザードが笑顔でヴェルドラに話しかけている。
「……………」サー
ヴェルドラは顔を青くして怯えている。
ここは俺がどうにかしてやるか。
[まあまあ、ヴェルザード少し落ち着けよ。突然のことでヴェルドラも混乱してるだけだって、一度落ち着いて話をしようぜ。
それと……助けてくれない?]
「リムルは黙ってて。ちょっとこの愚弟にオシオキ…す…る……か……ら」サー
今度はヴェルザードが顔を青くして俺の方を見た。
今の俺の状況は全身がヴェルザードの攻撃によっては氷結している。
しかも、ジワジワと内側まで凍りついてきていてヤバイです。*2
「イヤーーー!!リムルぅー!!!」アタフタ
ヴェルザードがパニックになった。とにかく早くしてほしい、マジでヤバイから。
この世界に転生して、初めて本当の死の恐怖を味わったリムルであった。
あの後急いで氷結から解放してくれたヴェルザードはフルポーションを俺にぶっかけて、さらに回復魔法も使ってキズを直してくれた。
マジで死ぬかと思った。氷結する瞬間は走馬灯が見えたぞ。
この5年でそれなりに強くなったけど、まだまだだったな、もっと強くなろう。
「ごめんなさいリムル。私、貴方になんてことを……」ズーン
めちゃくちゃ落ち込んでる!
「だ、大丈夫だよ!ヴェルザード!俺はこの通り問題ないからさ!」
「反省は必要だけど、そんなに落ち込むなよ。俺まで悲しくなっちまうからさ。」
「リムル。……ありがとう。」ダキ
ヴェルザードが抱きついてきた、本当に抱きつくの好きだよな。まあ俺も好きだけどな。
「もういいだろうか?」
あっ。ヴェルドラ忘れてた。
「えっと、本当に姉上なのですよね?」
「あらぁ?まだわからないのかしら?」ニッコリ
「いっいえ!そう言う意味ではなく!」
「我の知る姉上とあまりにも違いすぎて、雰囲気とか、存在感とか。」
「あぁ、なるほどね。(そういえば弱体化してることは話してなかったわね。)」
「どこまで知ってるのかしら?」
「我は姉上が男に振られて自殺したとしか。」
「少し違うわね。私は自殺じゃなくて永久凍結したのよ。」
「自殺しても、いずれは復活するからね。もう生きたくなかった当時の私は永久凍結することで現実から逃げようとしたのよ。」
「その影響で今は一部のスキルが凍結したままなのよ。」
「永久凍結!?では何故起きているのですか!?」
「リムルが助けてくれたのよ、このスライムにね。」
「そのスライムが姉上の永久凍結を破ったのですか!?」
「そうよ。そして私の心を救ってくれたわ。」
「スライムにそんなことができるとは。」驚き
そろそろ俺も挨拶するか。
「えっと…はじめまして、俺はリムル・グレイスです。ヴェルザードとお付き合いしてます。」
俺が挨拶するとヴェルドラが困惑しだした。
「ん?今なんて?お付き合い?」
「そうよ、私ねリムルと結婚するのよ。」
ヴェルザードが嬉しそうにヴェルドラに自慢している。やめて!恥ずかしいから!
「えっと……それは……おめでとうございます?」混乱中
ほら見ろ!ヴェルドラがまた混乱しだしたぞ!一旦落ち着こう!!そうしよう!
落ち着いたあとに俺たちの関係や今の状況、何故ここにいるのかを説明した。*3
ヴェルドラに封印の経緯を聞くと案の定というか、ヴェルザードの予想通り、300年前に勇者に負けて封印されたそうだ。
勇者はとても強かったそうだ。
見た目は可憐な少女だがユニークスキル『絶対切断』と『無限牢獄』を使ってヴェルドラを封印したそうだ。
「…もしや見とれて負けたんじゃ…」
「ばっ…そんなわけなかろう!」
「やや小柄でほっそりしていて
白い肌に黒銀の髪を一つにまとめていて
真紅の小さな唇」ボソボソ
(ガッツリ見てんじゃないか。)
(ヴェルドラちゃんってこんな子だったかしら?)クビカシゲ
[なあヴェルザード、ヴェルドラって寂しがりやなのか?]
[私の知る限りは違ったのだけど、300年も封印されてたらしいから久しぶりの話相手が来て嬉しいのではないかしら。]
そうなのか、確かに300年間ひとりぼっちは辛いよな。
「よし!じゃあ俺と友達にならないか、ヴェルドラ?」
「なっスライムがこの暴風竜ヴェルドラとトモダチだと!?」
「嫌ならいいんだけど…」
「馬鹿お前!誰も嫌だなどと言っておらぬだろうが!!」
「そうだなぁ…どうしてもと言うなら
考えてやっても…」チラ
(ヴェルドラちゃん、めんどくさくなったわね。)
「どうしても、だ!決定な!」
「嫌なら絶交。二度と来ない!」プイッ
「ちょっ!し、仕方ないな。」
「我が友達になってやるわ」
「おう!よろしくな。」
そう言ってヴェルドラと握手をした。(アニメ参照)
「あらあら、やっぱりリムルは優しいわね。」
「それじゃあ、この封印をどうするか。」
「友達を放って行けないからな。」
俺はヴェルドラを封印している『無限牢獄』に触れて、大賢者に解析をたのんだ。しかし、解除不能との解析結果が出てしまった。
流石に勇者の能力は格が違うな。
「『無限牢獄』の内と外から解析できれば解除できるかもってさ。」
「む?しかし、我のスキルは我と共に封印されて使えぬのだぞ。
……姉上なら解除出来るのでは?」
「…ごめんなさいね。今の私じゃあ『無限牢獄』は解除出来ないわ。」
「なんと!?それほどに弱体化してしまっているとは。」
俺がもっと強ければヴェルザードの凍結を完全に解除出来るのだけど現状ではこれが限界だ。いつになるかわからないけど完全に解除してみせる!
「そんなわけだから提案があるんだ。」
「ヴェルドラ、俺の胃袋に入る気ないか?」
この方法ならヴェルドラの消滅する心配もなく解析ができる。
「ククク…クハハ……クァハハハハハッ!!」
「面白い!ぜひやってくれ!お前に我の全てを委ねる!!」
「じゃあ今から『捕食者』で食うぞ。」
「その前にリムルよ我らも名付けをしないか?」
「ヴェルドラちゃ〜ん?何を言ってるのかしら〜?
リムルの名付けは私がしたのよ…まさか……上書きしようとか考えてないでしょうね〜?」ニコォ
「姉上だけリムルとの繋がりがあるのはずるいですぞ!
我もリムルの盟友としての繋がりがほしいのだ!!!」
お、おう。まさかヴェルザードに言い返すとは。やるなヴェルドラ。てか、友達じゃなくて盟友?まいっか。
「いいじゃないかヴェルザード、ヴェルドラとの名前はミドルネームにするからファミリーネームはグレイスのままだからさ。」
「………リムルがそう言うなら……我慢するわ。」シブシブ
「よしゃあ!姉上の許可も出たぞ!リムルよ我らの共通の名を考えよ!」
丸投げかよ!うーん…暴風竜…暴風…嵐?ストームとか?なんか違うな。うーん。
「……うん、テンペストとかどうだ?」
また安直だけど。
「テンペストだとぉ!!素晴らしい響きだ!!
今日から我はヴェルドラ・テンペストだ!!!」
気に入ったらしい、よかった〜。
これで俺の名前は『リムル・テンペスト・グレイス』になった長いから普段はリムル・グレイスを名乗ろう。
「では頼んだぞ友よ!」
「さっさと脱出して来いよ?ヴェルドラ。」
「出て来たらいろいろ話しましょうね。ヴェルドラちゃん。」
「任せておけ!そんなに待たせず相まみえようぞリムル、姉上」
俺はユニークスキル『捕食者』でヴェルドラを捕食した。
≪ユニークスキル『無限牢獄』の解析を行いますか?≫
もちろんYESだ!頼むぞ大賢者。
この日 世界に激震が走った
天災級モンスター"暴風竜"ヴェルドラの消滅が確認されたのだ
その原因を作った1匹のスライムはそんな騒ぎは露知らず………
「なあヴェルザード、今夜あたりから後ろの開発を始めようと思うんだ。」ニヤリ
「リムル…それは嫌と言ったでしょう?…お尻はそういうことに使う場所じゃないからさ。」ニガワライ
「え〜、俺のこと殺しかけたのになんのお詫びもないの〜。」ニヤニヤ
「えっ!そのことは許してくれたはずよね?」ビクビク
「許しはしたけど〜やっぱり何かお詫びが欲しいよな〜。」ニヤニヤ
「だから、アナル調教で許してあげるよ!楽しみだな!」ニヤニヤ
「りっリムル?顔が怖いわよ。」ビクビク
「そんなことないぞ〜。」ニヤニヤ
「わかったから。せめて、優しくお願いよリムル。」ビクビク
妻をいじめていた。
今回はエロ無しでした。
ヴェルザードを弱体化させた理由の一つがヴェルドラを解放しないためでした、性格が丸くなったヴェルザードが弟を助けないのに違和感があったので助けられない状況にしました。
リムルの作った出口は崩れて塞がっていたので空間転移で洞窟内に転移して入り、ヴェルザードの祭壇を捕食して解析に回してから探索しています。
リムルは原作同様スライム形態のほうが落ち着くので人目の無い場所ではヴェルザードに抱かれながら移動します。
次回 第2話 ゴブリンと牙狼族