※この作品はR-18です。

ToLOVEる転生物語   作:大軍

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第26話 御門先生はロッカーの中で

 

 

 

 サラサラと風が木々を揺らす様を布団の中から眺めながら、俺は物思いに耽っていた。

 案の定、美柑とナナにどやされた朝を迎え、慌てて色々な痕跡を隠して、慌ただしい朝だった。

 

 通学時間までの間、俺は自室にこもっていた。

 

 ララとの一夜を過ごした俺は男として大きなものを失った様な、一方で新たな旅路の第一歩を歩み出したかのような新旧入り混じる不思議な感覚に包まれていた。

 浮かれている、そうだろう。

 それは当たり前のことだ。

 

 だが、俺の胸を支配しているのは、そのことではない。

 

「うぐっ」

 

 ベッドの上で悶える。

 明らかに性欲がおかしい。

 

 二度の射精と身体的疲労感。

 朝まで丁度いい疲労感があってもいいはずだ。

 だが異常にムラムラするし、なんかボーッとする。

 

 二度程度の射精で翌日復活するくらいならまだいい。

 俺はまだ性欲盛んな若人だ。

 

 だがこの動悸がするレベルの性欲は、若いから元気、というレベルを超えている。

 今なら3擦り半で射精してもおかしくない。

 

 

 もっとララに頼もうか。

 今自室にいるだろうから、制服姿のララとまたヤルのも良い。

 

 いや、今度はナナや美柑に声をかけようか。

 一度経験をしてしまった以上、少女たちにも手を伸ばすのはアリだ。

 妄想だけで、再び股間に血液が集まる。

 

 

 俺は布団から出ると、ふらふらと歩き、廊下に出る。

 

「わっ」

 

 ドアを開けたら、すぐそこに人がいた。

 髪をトップで結わえた小柄な少女は俺の妹、美柑だ。

 俺のことをまた起こしにでもきたのだろう。

 

 ピンク色の唇が妙に艶かしく、つい凝視してしまう。

 

「みかん……?」

 

 ふにゃふにゃした声で美柑の名前を呼ぶ。

 乳臭い小学生の匂いに、いやらしいニヤケが浮かんでしまう。

 

「何……?」

 

 発育途中の、薄い手足に、僅かな胸の膨らみ。

 食べるには、丁度いい。

 俺は箱に入ったケーキを崩れないようにさらに盛り付ける時のように、美柑の口に指先を添え、つぅ、滑らして肩を掴んだ。

 

「リト?」

 

 怪訝な顔をして俺の名前を呼ぶが、俺は意に介せず美柑の耳元に口を近づける。

 そして小声で、「美柑可愛いな」と囁く。

 性欲でこんな歯の浮くようなセリフもすらすら出てくる。

 小さな耳に生暖かい息を吹きかける。

 

「はぁ!?」

 

 美柑が目を見開く。

 パッと顔を赤く染めて、俺の事を見る。

 

 俺は間髪入れず、「この後時間があるか」と聞く。

 もちろん、いやらしい事をするために。

 

 もちろん美柑もこれまでの俺とのエロい行為を覚えているだろうから、俺の誘いの意味もわかるだろう。

 

「は、え、意味わかん…………ない……」

 

 いきなりそんなことを聞かれた美柑は、え、え、と言葉にならなずに手をギュッと握って、緩めてフラフラと行方知れずの迷子のようだ。

 そして俺の顔を見て何か言おうとして、ふと壁にかけられた時計の針を見て、ハッとして思考を取り戻す。

 

 俺と時計を交互に見ると、うぅ……と声が漏れる。

 俺としては多少遅刻しても、この欲求をどうにかしたい。

 

 だが、美柑は俺の事を拒絶した。

 美柑は俺の胸をズイッと押す。

 

「なん、か、最近体調悪そうじゃない?ぜ、絶対無理しない方がいいよ!!」

 

 奥に偽りの声色を滲ませて、美柑はいつもの平静を保つ。

 目も合わさずにその場から離れようとした美柑に、俺は追い縋る。

 

「み、美柑……」

 

 多分相当情けない絵面だ。

 

 

「だ、ダメだから!絶対ダメだからね!!もうっ、急に変な事をし出すんだから……!もうっ……バカ……」

 

 美柑は、髪が乱れるのも気にせず俺を引き剥がすと、タッタと音を立てて階段を降りていってしまった。

 

 性欲は治らず、美柑には拒絶された。

 俺は一人廊下に残される。

 

「うぅ……ぅ……」

 

 チンポが勃ったまま、俺は泣いていた。

 ムラムラで情緒不安定になるとか初めてだ。

 

 あ。

 

 ふと、俺はあることを思いつく。

 正直この体調は異常だ。

 美柑やナナ、ララやモモに頼んだところで、また再発する。

 根治を目指さないと、結構不味い。

 

 俺はこの後の予定を頭の中で組み立てる。

 よし、と俺は立ち上がる。

 

 餅は餅屋っていうしな。

 

 

///////////////////////

 

 

 放課後。

 俺は保健室に足を運んだ。

 

 俺はフラフラとおぼつかない足取りで保健室に向かう。

 

 朝に学校に行ったら直ぐに保健室の御門先生の元に向かったが、あいにく御門先生は午後から出勤だった。

 午後も、学校関連なのか、宇宙人関連なのかわからないが、忙しいらしい。

 

 放課後なら居ると、代わりの養護教諭に言われ、とぼとぼとやってきたのだ。

 

 授業中、休み時間中。

 高校にはたくさんの誘惑がある。

 短いスカートを履いた10代の女の子たちがたくさん居るのだ。

 甘い匂いを漂わせ、柔らかそうな太ももをチラつかせて。

 

 当然俺は勃起を抑えられず、トイレで5回も自己処理した。

 異常な回数だ。

 うち2回は、机に蹲る俺をしつこく注意しにきた古手川のオッパイとケツを見た時。

 あとは、ララが抱きついてきた時、休み時間中にモモが俺の机に座ってきた時、ナナを一眼見た時だ。

 今でも全然衰えることを知らず、性欲が湧き上がってくる。

 

 保健室の扉をノックする。

 するとすぐにガラッと音を立てて扉が開く。

 

「あら、結城くん」

 

 そこには栗色の髪をした美女、御門涼子先生がいつものように姿勢良く立っていた。

 女子高生とは違う、大人の女の芳しい匂いが漂う。

 

「ごめんなさいね。今日は忙しくて」

 

 中に入って、と俺を招き入れる。

 ぽ〜、と先生の顔を見ながら、相変わらずエロい格好をしていると思った。

 

 診察台を見ると、誰かが使っていた形跡があった。

 先生は医者なんだなと改めて思った。

 

 

「結城くん?」

「え、あ、はい?」

 

 いつもなら軽く返して終わりなのだが、やっぱり調子が変だ。

 

「待たせちゃってごめんなさい。今日はどうしたの?」

 

 先生は肩越しに俺のことを見て、穏やかにそう言った。

 

 何か適当な相槌も思い浮かばず、彼女のぱっくり開かれた胸の谷間とくびれた肉付きのいい下半身にしか目が行かない。

 鼻息が荒いのがバレてないか心配になる。

 

「えーと、なんて言うか、頭がぼうっとするというか……性欲が、いや、えと」

 

「……ちょっと診るから座ってくれる?」

 

 あれ、俺もしかして意識混濁と思われてる?と思った時には、診察椅子に座らされて、正面向かいの椅子に御門先生が座った。

 女性にしては長身の御門先生が正面を向くと、大きな胸が一番最初に目に飛び込んでくる。

 大きくて丸い、服にその形がやけにイヤらしく張り付いている。

 

 細い肩に、大きな胸。

 細いウエストに、大きな尻。

 俺が意図的に膝を真ん中に出してるため、御門先生は半ば強制的に脚を開いて俺の脚を挟む形で近寄るしかない。

 つまりタイトスカートを履いているのに、先生は今股を開いている。

 覗けば下着が見えるのだ。

 

 その状況を自分が生み出したというだけで興奮する。

 タイトスカートの皺がエロい。

 

「喉奥見るから、舌を出して。結城くん」

 

 金属のヘラを持って俺の喉を見ようとする御門先生。

 ヘラが俺の口元に差し出されると、俺は少しだけ抵抗する。

 唇を窄めたり、舌でヘラを押し出したり。

 

 すると御門先生は、ふふっと笑って俺を嗜める。

 

「こら、ふざけないの」

 

 年上と年下の恋人ごっこのようだ。

 いつもより鈍い思考に、甘酸っぱい春の気分が漂う。

 

 怒られた俺は、べ〜、と舌を出していると、ふとこの間のことを思い出す。

 この間のこととは、もちろん御門先生の家に行った時のことだ。

 

(……)

 

 ムラムラと悪戯心が湧き出てくる。

 

 あの日、俺は寝ているふりをして、抵抗する御門先生の唇とケツ穴を凌辱したのだ。

 あの体験は今思い出しても激しい勃起を催してしまう。

 

 俺はあの時の舌の動きを再現する。

 ネチョネチョと舌が蠢き、絡めとるような動きを。

 あの体験を半泣きになっていた御門先生が忘れるはずがない。

 

「っ…………はい。もういいわ」

 

 だが、予想とは裏腹に、御門先生は別段反応することはなかった。

 残念だ。

 

 御門先生は俺から離れると、机に向かい何か書いている。

 軽快にペンが動く。

 俺としては何か、御門先生の反応するようなことがしたい。

 

「熱はないし、これ以上はちゃんとした機材がないと診断できないわね」

「うーん、なんか昨日くらいからなんか変で、御門先生のことずっと考えちゃうんですよ」

 

 ここで初めて先生の呼吸が乱れた。

 淀みなかったペンの動きも乱れる。

 

「そ、それは何でかしら?」

 

 俺は内心にやりと笑う。

 ここまであからさまな会話で、乱れない人間はいない。

 御門先生も人間だ。

 

「男が、先生みたいな綺麗な人のことずっと考える理由なんて一つしかないですって」

「何を……」

 

 御門先生は、

 校医なのに、なんでこんな胸と脚を見せる格好をしてるんだろう。

 ぼうっとした頭で御門先生の裸を妄想する。

 

 大きくて片手じゃ掴みきれない胸。

 手に吸い付く極上の肉。

 

 モデル顔負けの、くびれから曲線を描くお尻。

 肉付きの良い、大きくて虐めたくなる女。

 

 ただでさえ勃起しやすくなってるのに、御門先生の裸なんて想像したら秒で勃った。

 御門先生は目の前にいる。

 その視線は俺の股間にすでに注目していた。

 

「あ、これはその」

 

「もしかして結城くん、それ…………何かしら?」

 

「こっちの方も、昨日から変で……ん?」

 

 窓の外で誰かの声が聞こえる。

 何かトラブルのようだ。

 

 いいところなのに、と思った矢先、半開きの窓から、変な形をしたロボットが飛び込んでくるのが見えた。

 

「何かしら、これ……きゃっ」

 

 そのロボットがチカっと強い光を放つ。

 その時思ったのは、恐らくララの発明品だということだけ。

 

 視界が反転する。

 

 

//////

 

 目を開くと真っ暗だった。

 狭い。

 辛うじて動ける空間があるくらいだ。

 

 直前の記憶を思い出す。

 明らかに保健室に突如入ってきた変なロボットみたい奴が原因だということは頭の中に入ってきていた。

 

 背中には鉄の冷たい感触。

 どうやら狭い何かの中に閉じ込められてるといったところだろう。

 

 体の前部には、適度に温かい柔らかい感触が伝わっていた。

 

「ん……ぁ……」

 

(なんだこれ?)

 

 体温と同じ何か。

 ぺたっとしており、まるで人の肌のようだ。

 

 それに、直前まで嗅いでいた御門先生の香水があたりに漂っているのに気がついた。

 俺は拳一つ分程の遊びしかない距離にある、温かい何かをぺたぺたと触って確かめる。

 

「ゆ、結城くん!?起きたの?だ、だめよっそんな所……!」

 

 やっぱり御門先生だった。

 あのロボットの光を一緒に浴びたのだから、こうなる事に驚きはあまりなかった。

 

「うわっ……もしかして、御門先生ですか?」

 

 一応驚いたふりをしておく。

 ここで俺は冷静になる。

 真っ暗だが、目の前にいるのが御門先生ということは?と。

 もしかして、先生も全裸なんじゃないか?

 

「あの……結城くん?お腹の手……どかせるかしら?」

 

 羞恥と気まずさの混じった声だった。

 やっぱりそうだ。

 目の前の先生は、俺と同じで全裸だ。

 

 ちょうど俺は御門先生のおへそら辺を手の平でさすっていたらしい。

 女性らしい柔らかさと、引き締まったウエストの感覚が手に吸い付く。

 

 ここで俺は少しだけガッカリする。

 もし無意識に触っていたのが、もっと上か下だったら、もっといい思いをできたのに、と。

 

 無意識を装うには遅すぎて、今更、手の位置を変えて揉みしだいたりはできない。

 

「す、すみません。俺、いま全裸っぽくて。もしかして先生も?」

 

「……ええ、そうみたい。原因は、あの変なロボットよね……」

 

 少し前に顔を移動すると、すぐに御門先生の髪の毛が頬に当たった。

 先生の汗と香水の混じった匂いを吸い込むと、自然と落ち着きとムラムラが戻ってくる。

 

 このまま背後から御門先生の脇に腕を入れて、あの大きな胸をもみしだきたい欲求に駆られる。

 そして乳首を摘んで、先生を悶えさせるのだ。

 

 このまま強姦に近い形でやってしまっても、御門先生なら許してくれるんじゃないか?と悪魔の声 が俺の天秤を揺さぶる。

 

 (いや駄目だ)

 

 これまではあくまで俺が無意識に、御門先生にセクハラやエロいことをしてきただけで、御門先生自身は俺がわざとやってることなんて思わないはずだ。

 だから、ここで無理矢理なんてやったら、御門先生との信頼が崩れるどころか、俺の生活自体が崩壊しかねない。

 これまで積み上げてきた事を水疱に帰すようなことはできないんだ。

 

(きっかけさえあれば……)

 

 そう、きっかけさえあれば、もっとエロいことをして、先生の体を好きにできるのに。

 その願いはすぐに叶えられることになる。

 

 

//////////////////

(御門視点)

 

 

「最低でも1時間、このままって事ね……」

 

 数分前まで混乱の最中にあったが、今は幾分冷静さを取り戻していた。

 医者という職業柄、緊急事態への対処は日常茶飯事だ。

 人命救助の最低ラインの情報整理をすでに終わらせていた。

 

(それにしても……なんて状況かしら……)

 

 本当ならため息をついているところだが、それすらする余裕が今の私にはなかった。

 私は今、全裸で学校のどこかに転移させられ、出ることができない状況にあった。

 原因は十中八九、あのロボットだろう。

 あの光を浴びたために、今の状況に陥っているのは疑いようのない因果だった。

 

 しかも、飛ばされたのは私だけではなく、一人の男子生徒も一緒。

 結城リト君。

 しかも彼も全裸。

 

 幸い今は目を覚ましているが、さっきまで私の体の至る所を手で撫で回していた。

 たまたま目が覚めたのが私のお腹を触っていたからよかったものの、少し前に目覚めていたら、私の胸や女性器をいじっている最中だった。

 もしタイミングがズレていたらと考えるとゾッとする。

 

(バレてない、わよね……)

 

 背中に結城くんの体温を感じる。

 若くて熱い。

 筋肉が背中とお尻や太ももの裏で感じ取れる。

 

 ここまで肌同士を異性で密着させたのは、これで2回目だ。

 

(……)

 

 そんなことは今はどうでもいい。

 結城くんが目を覚ました後、足元に件のロボットが落ちているのに結城くんが気づいてくれた。

 

 1時間。

 それがこのロボットのインターバルで、元の居場所に戻るために必要な時間ということが、今わかっていることだった。

 

 このまま助けを呼ぶことも考えたが、教師と生徒の二人が全裸で密室にいるところを発見されたら、私の立場も、結城くんの立場も失われてしまう。

 それだけはできれば避けたかった。

 

「……」

 

 

 状況を整理したら、やることがなくなってしまった。

 暗闇の中、男女が裸で密着している状況に、私の心臓は勝手に動きを早めていた。

 闇に目が慣れても、体の輪郭程度しか、見ることができない。

 

 ドクドクと心音がこめかみに響くのを感じながら、背後にいるもう一つの息遣いに意識が持っていかれる。

 彼の心臓の音も、呼吸音も、すぐそばにいるからよくわかってしまう。

 

「不安?」

「少し……」

 

 彼は好青年で、少し積極的で、ちょっとだけ危なっかしいような、そんな生徒だった。

 彼にしてみても、好きでもない女とこんな目にあうとは運がないと思っているに違いない。

 私としては、彼の不安を少しでも取り去ってあげたかった。

 

「大丈夫よ、私がついてるから。安心して、結城くん」

 

 私は彼より年上で、頼られる存在だ。

 それに応えなければならないと、強く思った。

 

 その時だった。

 お尻の上の方、尾骶骨あたりに違和感を覚える。

 

「ん?」

 

 さっきまでは存在しなかった、いや、気にもしていなかったものだ。

 ムクムクとさらに大きくなり、熱く、脈動するもの。

 

「こ、これって……」

「ご、ごめんなさいっ!」

 

 結城くんが恥ずかしいそうに、申し訳なさそうに声を漏らした。

 そこで私は完全に理解する。

 

(う、うそ……おっきくなってる……!?)

 

 私も全裸、彼も全裸。

 彼の下半身は、私のお尻に密着している。

 

「だ、大丈夫……よ!結城くん」

 

 冷静に考えれば、こうなることは予見できた。

 もし、ここで私が彼を叱咤したら、彼の心を傷つけてしまうかもしれない。

 

 思春期の男の子が、裸の女性を前にしたら、性的に興奮して勃起するのは当たり前の反応なのだ。

 

「で、でも……」

「心配しないで。こんな状況だもの、結城くんのせいじゃないわ」

 

 できるだけ私の動揺を抑えつつ、大人としての余裕を演出する。

 ここで私が狼狽したらダメ。

 

 この後、どうやって結城くんの昂りを鎮めて貰えばいいのか、考え始めた矢先。

 

「実は、今日先生に診てもらいたいのは、この……性欲のことだったんです」

 

 結城くんは恥ずかしそうに、だが深刻そうにそういった。

 最近体調が優れないこと、性欲が異常に高まっていることを患者として伝えてくれた。

 

 彼の今日の様子を見るに、自覚症状は彼の言葉と一致していた。

 だが、そんな症状の病気は見たことがなかった。

 ただ思春期の性欲が溜まっている、欲求不満なだけかとも思ったが、彼の事をそういう目で見たくはなかった。

 

(結城くんの勃起も、その症状の一つってことよね)

 

 暗闇で見ることができないが、自身のお尻の割れ目に押しつけられて脈動するリトくんのモノを想像する。

 充血して、ガチガチに硬くなり、血管が浮き出たあのフォルムを。

 

 なぜ結城くんの性器について、こんな克明に映像にできるのかというと、私はどうにか記憶の彼方に封印していた事実を思い起こしてしまう。

 

(ああ……こんな時に思い出しちゃうなんて……!)

 

 数日前の自宅で結城くんにされた事。

 寝ぼけた彼に強引にキスされ、お尻の穴をほじくられてイカされたあの夜。

 お陰で、ただでさえ性感帯として目覚め始めていたお尻の穴が、さらに敏感になってしまった。

 

(あんなこと、してしまうなんて……)

 

 キスをされ口内を嬲られ、お尻の穴を凌辱された事以上に、思い出してはいけない記憶。

 あのあと、意識を取り戻して体を起こすと、彼のバスローブが盛り上がって下から突き上げている所を発見してしまったのだ。

 私は、勃起した結城くんの性器を取り出して、握って……

 

(ああ……思い出しちゃダメ……)

 

 そして、私は結城くんを射せ……

 その記憶を映像に映し出したら、下腹部がキュウっと疼いてしまう。

 

 

 いけない、と無理矢理意識を戻そうと、結城くんに話しかけて気を紛らわそうとする。

 結城くんと何か喋っていれば、いつもの自分を保てる、そんな気がする。

 見えないだろうが、顔だけ振り返って話しかけようとしたその時だった。

 

「ゆ、結城くんっ!?」

 

 ずり、と私のお尻の割れ目に押しつけられていた結城くんの性器が、明らかに動き、擦り付けられる。

 いきなりのことで、私は一瞬思考が停止する。

 

「す、すみません……でも、止まらなくて……!」

 

 結城くんは、申し訳なさと苦しさを混ぜたような声に、動揺を隠さなければならないことに気づく。

 ずり、ずり、と止まることなく擦り続ける彼の性器。

 明らかに、これは自慰行為だった。

 

(結城くんが、私で……っ)

 

 私の中の結城くんが、私で気持ちよくなっているなんて、考えただけで私の胸がざわめく。

 他の誰にも見せたことのない場所を、誰かに見られているような。

 

「うぐっ」

 

 結城くんが呻く。

 既に彼の性器から分泌された粘液によって、私のその場所はぐちょぐちょになっていた。

 こんなにも粘液が分泌されていることに驚く。

 

 きっと、結城くんは辛い状況に違いなかった。

 年上で、教師である私に遠慮して、必死に我慢しているに違いない。

 だが、理性と快楽の間で天秤が快楽に傾いているのだろう。

 

「結城くん……」

 

 私は彼のことが愛おしい。

 この気持ちをなんて言えばいいのかわからないが、彼の助けになることならなんでもしてあげたかった。

 そう思った時には、既に私の心も体もその準備を終えていた。

 

「ん……」

 

 ピッタリと押しつけられた下半身同士。

 少しの振動でも、結城くんに快楽を与えている。

 私の女の部分が、熱く緩んでいることに私は無自覚だった。

 

 

 これまでの自分では、ありえない思考が始まる。

 

 

「ねえ、結城くん……」

 

「な、なんですか?」

 

 

 これは提案なんだけど、と声が上擦らないように気をつける。

 

 

「一旦、射精してしまってスッキリした方がいいと思うの。だから……」

 

 

 私の中の何かが、ガラガラと音を立てて崩れていく。

 高揚感と、罪悪感。

 

 

「私の体を使って……いいから」

 

 

 私は、結城くんを素股で射精させることを、自ら提案したのだった。

 

 自分の判断基準を緩めるきっかけとなった、数日前の自宅での痴態の原因となったのが、結城リトによるものだったことを、完全に忘れていたのだった。

 

 

/////////

(リト視点)

 

 

 え、いいの!?

 

 それが俺の脳内第一声だった。

 どういう訳かわからないが、御門先生は素股で俺を気持ちよくしてくれるらしい。

 無意識に尻の谷間で微弱な快楽を楽しんでいたら、先生の方からそんな提案をしてきた。

 

 自分の体を使え、だなんて。

 一体何を考えているんだ。

 

「遠慮しないでね……結城くんは患者で、これは治療なんだから」

 

 だが御門先生が何を考えているのか、もはやどうでもいい。

 まさか先生の方から、誘ってくるなんて、俺にとっては棚ぼた以外の何者でもない。

 

「先生……!」

 

 喜びのあまり、声が震える。

 御門先生は俺の喜びようを見て、ふふ、と笑みを漏らす。

 先生が余裕の様子を見せている最中にも、俺の心臓がバクバクと脈打ち、チンポはさらにギンギンになっていた。

 早く射精したい。

 

「ありがとう、先生……」

「いいのよ。さ、早く。挟んであげるわ」

 

 体が密着しているから、先生がうっすらと汗をかいていることがわかる。

 その様子は気丈だが、この異常な提案に先生の内心が透けているようだ。

 

「どうしたの?もしかして、緊張してる?」

 

 急かされる。

 俺としては先生の言う通りに素股をするという選択肢もあるが、今の俺はそれ以上をやりたい。

 それは挿入。

 御門先生には悪いが、先生の気持ちを利用させてもらう。

 

「大丈夫。早く、出しちゃいましょう」

 

 御門先生のセリフだけ見れば、先生が俺に素股を望んでいる痴女みたいだ。

 いつもは大人の雰囲気を漂わせているのに。

 

「今、ヤリますから……」

「うん……早く……」

 

 わざとゆっくりと動作を行なっている。

 もはや御門先生の声は、俺への苛立ちすら滲ませていた。

 

 俺は勃起したチンポを掴むと、グッと力を入れる。

 先生は恐らくチンポをお尻の外を回って太腿に挟むのだと予想してるはずだ。

 

 空いている片手で腰を掴む。

 これで多少暴れられても、ホールドできる。

 

 尻の割れ目に沿って下に肉棒を下ろす。

 散々塗りつけていた、我慢汁が潤滑液となり、スムーズに滑る。

 

「ぇ……?」

 

 御門先生が固まる。

 

「え、あ、ちょっと待って!」

 

 俺の行動に瞬時に反応する。

 

 御門先生の手が俺の腰に伸び、俺を止めようとする。

 しかし俺は意に介さずに着実にチンポを下に降ろす。

 この間、わずか1秒。

 

 ぬちゅ、と尻穴の淵に先っぽが当たる。

 普通の肌から粘膜へと変わる境目。

 その感覚の敏感さは数倍だ。

 

「あ……」

 

 御門先生の動きが一瞬止まる。

 肌を超えて、粘膜に触れたことで、感覚が変わったのだろう。

 

 そのまま、ちゅぽ、と音を立てて、パンパンにエラの張った先っぽが、入る。

 

「あっ!待っっ…………!」

 

 まだ亀頭の先が入っただけ。

 御門先生は、まだ間に合うと理性が残っている。

 だが同時に、先生の体の本能は、自らのアナルに男性器という異物が入り込んでくることを感じ取り、体を固くし衝撃を受け止める準備をしていた。

 

 つまり、挿入を留めるには、不十分すぎた。

 

 更に奥へ半分ほど入る。

 

「_____っっっ!!!あ゛ぁぁッッ!!!!」

 

 

 御門先生の体が反り上がる。

 

 万力のような、とんでもない締め付けが肉棒を襲う。

 自分で握ってもここまでの密着感と圧は再現することができない。

 俺は射精を必死に抑え込み、御門先生の尻穴から押し出されないように踏ん張る。

 

 きっと、御門先生は混乱の最中にいのだろう。

 挿入の衝撃、特に愛撫も何もしていないアナルとあっては、その身体的な衝撃は計り知れない。

 普通だったら無理矢理入れようにも入るわけが無いはずなのだが、思いのほかすんなり入ったのは、御門先生の自助努力のお陰なのだろう。

 

「っ!、ぁっ!……!!」

 

 先生の声が、狭い空間を反響する。

 冷たい金属の壁に押し付けられながら、生命活動の足しにもならないような呼気を漏らす。

 横隔膜が持ち上がり、呼吸ができないのだ。

 

「先生、そんな締め付けたら……動けない……」

「ぁっ!、ひっ!」

 

 ぬちゃ、と俺のちんぽを包み込む先生の肉が音を立てる。

 半分ほど御門先生のアナルに突っ込まれた状態で、御門先生はお尻全体を使ってギュ、ギュ、と俺のチンポを潰してくる。

 

「んぐぅ……はぁっ!……あぁぁあ……」

 

 御門先生の呼吸が戻る。

 だが一呼吸を置いて、まだ半分ほどしか入っていなかった肉棒を一息に無理やり先生の中に挿入する。

 

「かはっ!!!」

 

 御門先生の顎がカクンと上を向き、ゴツっと俺の額に先生の後頭部が当たった。

 冷たい壁の上で、手を握りしめるのがわかる。

 ヌメっとした圧迫が脈動と共に肉棒を締め付ける。

 

「くっ」

 

 あまりの快感に、無意識に更に奥へ入ろうと、足を踏ん張り御門先生を壁へと押し付ける。

 大人の女を組み伏せられる、この状況に内なる衝動が沸き起こってしまう。

 

「ぃ…………!!!ぁ…………!!!」

 

 ガクガクガクガク!!、と電気ショックを食らったかのように小刻みに御門先生が痙攣する。

 俺の腰を辛うじて抑えようとしていた手は、ピンと真下に伸び切り、電気ショックでも与えられたように痙攣を繰り返す。

 

「ぁ…………ぁぁ……」

 

 尻肉が押し潰され、壁に押さえつけられながら貫かれたまま、数十秒が過ぎると、だらりと腕が降ろされた。

 先生のケツ穴は俺のチンポを包み込みながら捻り潰さんとギチギチと締め上げている。

 

 

 ケツ穴の処女を奪われた衝撃は、アナルがチンポの形に適応することによって、一定の範囲にまで収まっていた。

 虚な声が御門先生の口から漏れる。

 力は抜け、俺のチンポと体で支えていなければ、倒れてしまう。

 

「先生、先生?」

「う、ん……?」

 

 下半身を包む御門先生の体温に極楽浄土の景色を幻視しつつ、どうやら彼女は意識が飛んでいたようだ。

 狭い空間で、足に力が戻ったのがわかる。

 同時に下半身への意識が行き、アナルに猛烈な違和感を覚えているのだ。

 

「はぁっ……!う、うそ……これぇ……!」

 

 御門先生は今の状況を理解したようだ。

 アナルにズッポリと俺の肉棒が挿入されていることを確かめるためか、意識的に力むことを繰り返す。

 

「先生、これが素股なんですね……」

「え、…………ぇええ、そ、そう……よ……っ!」

 

 そんな訳がないのだが、御門先生は嘘をつく。

 俺はあくまで素股を喜ぶふりをする。

 

「先生の身体……暖かくてむっちりしてて、すぐ射精できそうです」

「そ、そう……?よかったぁ、ああああああ……!?!?」

 

 御門先生が絶叫した。

 先生が言葉を言い終わる前に、ピストンを開始したからだ。

 

 腰を掴むと、ムニッと指が肉に食い込む。

 このために神が設計したと思いたくなるようなフィット感。

 パンパンパンパン、と軽快な音を響かせて、腰を動かす。

 

「っ……ぁ゛!……っ!、ひ…………まぇ゛!」

 

 チンポをアナルから引き抜き、奥へと埋める。

 その度にブポッ!ブポ!と卑猥な破裂音が鳴る。

 

 ズリリ、ズリリと肉棒の凹凸が御門先生の肉壁を抉る。

 狭いし立ったままのため、動きづらいが、快楽を得るには十分だった。

 

「こ、われ……ぁ……っ!……ん゛っ……!あっ!」

 

 俺も御門先生も体から滝のような汗を流していた。

 

「先生、いくら治療だからって、こんなこと誰にも言っちゃダメですよね?」

「あっ……うぁっ……っ!」

 

 御門先生の耳元で囁くように問う。

 御門先生は短い呼吸と喘ぎ声が混ざり合いながら、背を反らせる。

 くすぐるような動きで、腰が白い尻にかぶさる。

 

「先生のここ、すごい気持ちいいです……」

 

 そう言いながら、腰でのを書くように、ねっとりとアナルを刺激してやる。

 先生はぶるる、と身震いして熱い息を吐く。

 

「はや、く……イってぇ……!おね、がい……!」

「そうですよね。先生も恥ずかしいですよね、こんなこと……できるだけすぐ出しますから、ちょっと待ってください!」

 

 俺はピストンを再開する。

 腰をがっしりと鷲掴み、ただ射精するためだけに腰を動かす。

 

 本当ならベッドの上でやりたいが、仕方がない。

 俺は御門先生の尻穴を自らの精液を吐き捨てるためだけの穴として扱う。

 

「んっ……!ぅぁ……ああっ!!」

 

 散々我慢していた分が、一気に溢れ出す。

 パン!と大きな音を立てた一突きで、白いマグマが爆発する。

 

「あああぁぁ………………!」

 

 先生の奥に、ドロドロの液体が叩きつけられるのがわかる。

 射精の衝撃に合わせて、御門先生の体が震える。

 

 念願の射精をした肉棒が、極上の穴蔵を見つけて喜んでいるようだ。

 

「あ……あぁぁ……っ~~~……ぅっ」

 

 御門先生は、額を壁につけて肩で息をする。

 射精を終えた俺は、御門先生の腰を離すとそのまま手を伸ばして、彼女のお腹に達する。

 汗の粒がタラタラと体を滴って俺の手が濡れる。

 

「…………ぁ、…………はっ…………」

 

 先生は、まだ絶頂の余韻から戻らない。

 汗の匂いが密室に充満し、更に湿度と卑猥な気分にしてくれる。

 

 気がつくと、射精したばかりだと言うのに、むくむくと肉棒が硬く勃起し始めているではないか。

 

「…………ぇ……?」

 

 再び硬さを取り戻し、血管が隆起する。

 ミチミチと、勃起した肉棒によって、アナルの窄まりが押し広げられると、御門先生が体を硬くする。

 

「あ……!…………かはっ……!!」

 

 御門先生の手が冷たい壁を叩く。

 御門先生がグダグダ言い始める前に、俺は再びピストンを開始する。

 

「あっ!!……そん……なっ……」

 

 先ほどよりもスムーズな抽送。

 御門先生のアナルが俺の肉棒に適応したのか、それとも中に出された精液が潤滑剤として機能して居るのか。

 多分両方だろう。

 俺は夢中で腰を振る。

 

「ああっ……!!あっ、あっ……!っ~~~~~!!」

 

 先程より声が大きい。

 ドス!ドス!と腰を叩きつづけると、うぐううぅ、と呻いてビクビク、と痙攣する。

 

 足元にパタタ、と液体が跳ねる。

 俺は全てを無視して腰を動かし、うねる肉壺でチンポをしごく。

 

「うぅ……っ、うあぁっ、ああっっ!!」

 

 御門先生が頭を振り、パラ、と濡れた髪の毛が俺の頬を叩く。

 彼女の白いお腹に回した手を、ぐっと押し込むとペニスが中で出たり入ったりしてるのがわかる。

 

 亀頭の先で感じるこの硬い感触は、御門先生の子宮だろうか。

 

「ああ゛っ……!はああぁっ……!!」

 

 再び射精感が高まる。

 さらに体を密着させるために、左腕で胴体を、右腕で御門先生の首を抱きしめる。

 

「ングっ……!んんっ………………!!」

 

 ズブ!ズブ!と強い振動が御門先生を高みへと導く。

 全身の体力を注ぐように、最奥へ腰を打ちつける。

 すると、御門先生の体に一際大きな痙攣が走り、背面全ての筋肉が収縮したと錯覚するほどの締まりが俺を襲う。

 

「〜〜〜〜っ!!!んぐうううううっ…………!!」

 

 果てる。

 白い花火が視界を舞い、天から降ってきたような甘いつゆが体から滲み出るようだ。

 

 絶頂の余韻に笑みが溢れる。

 御門先生は抜かずの2回の精液を注がれ、ヒクヒクと体を震わせていた。

 ズルり、と芯を失った竿が御門先生から排出される。

 

 肩で息をする俺と、短い呼吸を繰り返す御門先生。

 俺が話しかけるまで、御門先生は放心したままだった。

 

 

/////////////

 

 御門先生を犯して数分後、転移装置のインターバルが終わった。

 

「御門先生!やっと戻れますね!」

 

 俺は先生のアナルを犯したことなどなかったように、明るい声でそう伝える。

 御門先生の返事を聞く時間もなく、この空間に飛ばされた時のように強い光が俺たちを照らした。

 

 

「ここは……」

 

 目を開くと白いカーテンに見慣れた風景。

 診察室に戻ってきていた。

 全裸だった俺たちは、いつの間にか服は着せられていた。

 

 

 横を見ると、床に横たわり、腕で辛うじて体を支えている御門先生がいた。

 その表情は形容し難い。

 床の一点を見て、そこから視線が動かない。

 

「先生?」

「………………」

 

 聞こえていないようだった。

 放心状態。

 俺は彼女の元へ歩み寄る。

 

 そして肩に手を置く。

 

「先生、素股ありがとうございました。でも、先生も恥ずかしい思いをさせてすみませんでした」

「…………っ…………!」

 

 ハッと顔を上げる先生。

 俺の顔を見て、みるみると瞳に涙が溢れ出す。

 

 先生?、と俺は不思議そうな顔をする。

 

「帰って…………心配ないから…………」

 

 御門先生は、ぼろぼろと大粒の涙を流して、そういった。

 俯いた後は、前髪でその表情は隠れてしまう。

 もっと見たいと思ったが、帰って、ともう一度言われたので、俺は保健室をあとにした。

 

 

 

 

 

 

 翌日。

 

 俺は御門先生の様子を見に、保健室へと行った。

 意外なことに俺の顔を見ても、いつも通りの御門先生だった。

 俺を見て怯えることも、泣き出すこともない。

 

 昨日のことについて思い切って聞いてみる。

 すると、御門先生は笑って、

 

「ちょっと珍しい治療だったから驚いただけよ」

 

 と答えた。

 

 一度外を見た時、御門先生から強い視線を感じて振り向いた際に俺に向けられていた表情は、なんとも言えない顔をしていた。

 

「心配させてごめんさない」

 

 御門先生は、ニコッと笑って俺を送り出した。

 

 




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