ルーデウス 十七才
シルフィ 十七才
ルーシー 〇才
ロキシー 五十一才
ルディは言うまでもないがロキシーもまた、自分にとって特別な人だと思う。
★ロキシー視点★
自室で本を読んでいた。
大学の図書室で借りてきた書物で、古代龍族の技術について書いてある。教師と言えども本の持ち出しは原則不可だが、まあ融通が全くきかないわけではない。
近頃、ルディは特別生のナナホシの召喚魔術にかかりきりだ。
召喚と龍族には密接な関りがあるというので、少し手を出してみたのだ。
読み進めていくうちにいくつか気になる記述を見つけた。
「ふう」
難しい本は集中力を要する。
なかなか読み進められない。
ひといき入れるため、階下のダイニングに降りた。
ゼニスさんがゆりかごの中のルーシーを見つめている。
お茶をいれようとキッチンに入ると、シルフィとリーリャとアイシャが夕食の支度をしていた。
三人はいつも仲良く料理をしていて楽しそうだ。
わたしがお茶をいれに降りてきたと分かると、アイシャがトレーに色々用意してダイニングに運んでくれる。
「ロキシー姉、これティーポットとティーカップ、お茶はこっちの箱ね」
箱に茶葉が入っている、というがすでにティーポットにも茶葉を入れてくれている。
箱の中の匂いをかいでみると、柑橘類のさわやかな香りがした。
疲れたし、ちょっと茶を足して濃い目にしておこう。
添えてあったお茶うけは、ほどよく甘じょっぱい。
「奥様、こちらをお使いください」
と、しばらくしたら湯を満たしたポットを持ったリーリャが現れた。
「ありがとうございます、あとは自分でやります」
「かしこまりました」
そう言ってキッチンに戻っていった。
出来たお茶を注いでいるとシルフィがきた。
「ロキシー、今日はなにしてたの」
言いながらルーシーの様子を確認する。
「一日本を読んでいました」
「なんの本?」
「第一次人魔大戦の頃の手記の写本です…」
「へえ、難しそうだね」
そうなのだ。
難航中だから息抜きしに来たと答えると、シルフィはわたしのティーカップをのぞきこむ。
「ね、そのお茶ボクにもちょうだい」
いいですよ、と答えるとシルフィはキッチンの方にティーカップをもらいに行った。
ルディと結婚した。
それはとりもなおさずルディと家族になることだと思っていた。
「ここにくれる?」
戻ってきたシルフィのさし出した器にお茶を注いだ。
彼女はわたしのとなりに腰かけた。
ふーっとお茶を冷まして口をつける。
「疲れていたのでなんとなく濃い目にしました。濃くないですか?」
「あ、わかるよ。そういう時濃い目にいれたいよね。大丈夫、おいしいよ」
そう言ってふう、と一息ついた。
「ね、ロキシー」
「はい」
「この間のサラのこと、どう思った?」
「サラ…というと…ああ、カウンターアローのあの…」
先日、ルディを誘って三人でアスラ王族の護衛の仕事をした。
その仕事で組んだパーティの子だ。
「そう、金髪の可愛い女の子」
「む、ルディとなんだか妙な距離感だった子ですね」
「そうそう、ボクあの後ルディに聞いたんだ」
「え!もしかして何かあったんですか、あの二人…」
シルフィはルディから聞いたサラにまつわる話を教えてくれた。
まあ、ルディほどの男が放っておかれる訳がない。
「さすがはルディです…きっとわたし達が知らないだけで、そんな話が他にたくさんあるでしょう」
「ね、ボクもそう思う」
そういってフフフと笑った。
シルフィとこんな風にルディの話をするのが楽しい。
ルディと結婚してわたしは妻となった。
そしてお姉さんになり、奥様になっていた。
そしてシルフィとは同じ旦那さんを持つかけがえのない関係になった。
あるいはそれを、仲間というのかもしれない。
話は盛り上がり、そのまま過去の恋愛話になったが、お互いに何もなかった。顔を見合わせて苦笑いした。
・・・
夕食前にもう一息あの本を読んでみようと思い、自室にもどる。
と、棚に置いてある帽子が目に入った。
生地も仕立ても良い帽子。
近々職場で、教鞭をとって初めての卒業式がある。その時に身につけよう。
結婚祝いにルディとシルフィがくれた帽子。
これをもらうまでわたしは、本当にシルフィに受け入れられているかどうか、信じられなかった。
だってそうだ。
彼女にとってみればわたしは後からやってきた存在。
見ようによっては、わたしはしらっとルディの妻の座におさまったと言える。
面と向かって邪険にされなくとも、本当は腹に一物抱えているかもしれない。
しばらくの間はそう気にしていた。
いつも天真爛漫に見えるシルフィが、肚の底でなにを考えているかまでは分からない、と。
しばらく彼女と一緒に過ごしてみて、わたしに向けられる笑顔や思いやりが、飾ったものではないと分かった。
彼女はそう言った手練手管を弄する人じゃない。感情表現はあくまで素直、ストレートな人だ。
彼女はルディと同様に、なぜかわたしを大切にしてくれる。
彼女のことを考えると、わたしの胸に温かいものが流れる。
★シルフィ視点★
泥団子の的になっていたボクを助けてくれたルディを中心にして、きっとボクの世界が広がっていく。幼い頃から、わけもなくそう信じていた。
この確信が幼い子どもの思い込みだとは思わない。だって今でもそう信じているから。
七歳でルディと別れたときも、ボクはそれを信じていた。
毎日のようにグレイラットのお家に通った。
リーリャさんに礼儀作法と料理を教えてもらい、ゼニスさんに治癒魔術を教えてもらった。二人は、ルディの役に立ちたいというボクに、嫌な顔一つせずに付き合ってくれた。
ゼニスさんもリーリャさんも、ボクが本当にルディのお嫁さんになるって信じていたのかな?
多分、それは半分くらいだと思う。
今なら分かる。二人はボクのことを可愛がってくれたのだ。
転移災害後はどうだっただろう。
確かに、自分はどうなってしまうんだろうという気持ちは常にあったものの、もっと奥底にまったく別の疑問があった。
「ボクはいつルディと再開するのかな」
そうだ。再会を疑ったことは一度もなかった。
そしてやっぱり再開した。
ルディは、いとも簡単にボクを打ち負かした。
荒事に関してこの学校で誰にも負けないほど場数を踏んできたボクを、あっさりと。
大きくなったルディはお腹がきゅんとするほどかっこよかった。
ルディを中心にして人生が広がるイメージは、ボクを強烈にとらえて離さなかった。
…ルディみたいに大切に感じる親しい仲間が増えて、輪が広がっていくようなイメージは、ボクの頭のすみにひっそりと息づいていた。
ずっとそう思っていた。
アリエル様はかけがえのない存在だ。ボクの二番目にできた友達。そしてルーク、エルモア、クリーネは、背中と命を預けあったボクの仲間だ。
けれどその輪には、ルディがいなかった。
ボクの中にある「ルディに添い遂げたい」という気持ちが、あんなにも抗い難いものだと思わなかった。
ボクがルディと関係を持ちたいと言うと、四人とも全力で応援してくれた。誰も止めなかった。
あの四人から伝わってくる気持ちは、言葉じゃあらわせない。
みんなに助けてもらって、ボクは幸運にも大好きなルディに結婚してもらえた。
ベガリット大陸からからルディが帰ってきて、リーリャさんと一緒に生活しはじめてからしばらく経って言われた言葉がある。
「シルフィエット様、遅くなってしまいましたがルーデウス様とのご結婚、本当におめでとうございます。わたしはこうなると信じていました」
ブエナ村にいた時に可愛がってくれたあの時の気持ちをリーリャさんから感じて、涙が出た。
そうしてみんなにいっぱい助けてもらって、ボクはルディのお嫁さんになり、このお屋敷の「奥様」になったのだ。
ゼニスさん、リーリャさんやノルンちゃん、アイシャちゃんと家族になれたのはすごく自然なことだった。
だってそうだ、七歳の時にはすでに半分はそうだったのだから。
ルディはボクの旦那様であり…最初にできた一番の友達なんだ。
色々な人間関係を築いていくことが、大人になるということなんだなと思う。
そうしてロキシーがきた。
ルディが「二番目の妻として迎えようと思う」とロキシーを紹介した時、ボクは彼女をずっと待っていたような気さえした。
くる時がきた、と。
まさかルディがいつも尊敬と憧れの眼差しで話してくれた本人を連れてくるとは思わなかった。
でも……。
ロキシーはよく「ルディほどの男性はそういません」という。
彼女の強い思いが宿っている言葉だと分かるから、ボクはその言葉に軽々しく共感したりしない。だけどボクだっておんなじ気持ちだ。
ロキシーは、いちばん大切にしているものがボクと同じなんだ。
最初にみた時から、そうだと分かった。
彼女は大切にしなきゃいけない人だ、と。
★ルーデウス視点★
ラノア大学の卒業式が終わった後、何故かリニアとプルセナの決闘を見届けることになった。
いつも仲の良い二人が争うのを、俺はなんとなく受け入れることができなかった。
つい茶化してしまって、ナナホシには釘を刺されたのだが、本当に彼女の言う通りだ。
「とうしてそんなにふざけていられるの」と。
二人ともそんな俺の態度については、まったく気にしていなさそうだったが、悪いことをしたと反省している。
家への帰り路、俺は妻二人のことを考えていた。
あの二人は決闘なんてことは言いださない。不思議なくらい仲良くしている。
言いださないよね?
そう思うと、無性に三人で交流を持ちたい気分になった。
我が家はみんな仲良しであんな風に序列をつける必要はない、よね?
一度三人で褥(しとね)を共にしたこともあるんだから。
思い出すと、急に今夜もそうしてみたいという気持ちが加速した。
さんぴー、あげいんである。
うーむ、思いついてしまった以上、なかなか欲求が収まりそうもないぞ。
どうすればいいんだ。
…というか、収める必要あるのか?
一応二人とも俺の奥さんであるし、つまり公式設定で認められているわけで。
彼女らの気分を害さなければいいのではないでしょうか…
判決!!無罪!!
よし、一人ずつ声をかけよう。
リニプルコンビに当てられたんだ、そうだそのせいだ。まったくあいつらは卒業してまで度し難い!
シルフィにもロキシーにもなんとなく断られることはないんだろうと分かる。
しかしやはり緊張する。
夕食を終え、シルフィとリーリャとアイシャの三人が食事の片づけを始める。
俺は食後のお茶を飲みながら、ロキシーがルーシーと何か手遊びをしているのを見ていた。
ゼニスも俺と一緒にそれを無言で見つめていた。
…あ、ルーシーは上手ですねぇ…
…うまいうまい…
…いやルーシー、それはどうでしょうか…
暖炉の火がパチリとはぜて、軽く火の粉がまう。
「ロキシーさんや」
「なんですか」
「今日は卒業式、お疲れさまでした」
「ありがとうございます」
「というか、一年目お疲れさまでした。教え子が巣立つ感想はいかがですか」
「今年の卒業生とはそんなに密に関わっていないので、感慨らしい感慨はそんなにありませんが…」
それもそうか。
「ところで今日、リニアとプルセナの決闘の立ち合いをしたのですが――」
仲の良い二人があんな姿になってまで勝敗を決した話をロキシーに聞いてもらった。
ロキシーは興味深そうに聞いていたが、聞き終えてから
「時には序列を明確にすることが大切な事もありますからね」
と、こともなげにそう言った。
「俺はロキシーもシルフィも等しく愛していますからね」
一応、きちんと言っておく。ロキシーは少し頬を染めて
「分かっているつもりです」
と答えた。
ロキシーにかまってもらえないからか、ルーシーが何か主張を始めた。
「オキシ、オキシ」
こんなにあっという間に成長していくんだな…
ゼニスが立ちあがり、ルーシーに歩み寄った。
ルーシーはゼニスに向けてきゃっきゃっと笑いかけた。
「ルディ、今の話ですが」
思案気な顔をしていたロキシーは言う。
「わたしはシルフィのおかげでここにいることができます。それを序列の話につなげるとシルフィが怒ることは十分承知していますが、わたしは彼女に対して申し訳ないというか、感謝する気持ちだけは忘れることができません…わたしは今幸せですから」
ロキシーは穏やかな顔で言った。
「俺も…シルフィには感謝してもしきれません…ロキシーとこうして過ごせる幸せは、シルフィがもたらしてくれたものでもありますから…」
ロキシーの表情は固まっている。なにかまずいこと言ったかな。
「そんな風に思ってもらえて…嬉しいです。では…お互い、シルフィには頭が上がりませんね」
最後の方はごにょごにょと聞きづらかった。
フフフと笑いあった。
「ロキシー、今日は三人で…その…寝ませんか」
「どうしてそうなるんですか…」
そういうロキシーは心なしか嬉しそうだ。
「もう、シルフィが良いと言ったらですよ」
ゼニスはロキシーの方を見つめていた。その顔は、優し気に見えた。
夕食の片づけがおわると、リーリャはゼニスを連れて階上へ行った。
アイシャはまだキッチンで何かごそごそと動いている。
キッチンから出てきたシルフィがルーシーのそばに来た。
「ルーシー」
と満面の笑みで娘を抱きあげる。
「ロキシー、ルーシーいい子にしてた?」
「はい、ごきげんさんでしたよ。ルーシーはおとなしい子ですね」
「そうだよね、なんというか物分かりがいいというか…誰に似たんだろう」
そういって、シルフィはルーシーの背中をトントンと叩く。
「そりゃあ、賢くて素直なお母さんじゃないかな」
俺の知るかぎり、シルフィは昔から賢くて素直な子だった。
「えー、そうかな…?」
シルフィはにこにこしながらルーシーに話しかける。
…だれに似たのかなー…
「ルディも三歳の時から言動や立ち居振る舞いともに、今とそう変わりませんでした。二人に似たのでは?」
とロキシー。
「ボクはルディかなと思ったんだよね。子ども心にルディはものすごい大人びて見えたけど、ルーシーも落ち着いているから。ロキシーからもそう見えてたのなら…」
二人とも俺を見ている。
「生まれたてはどうだったんだろう」
「今度リーリャさんに聞いてみてはいかがでしょうか」
俺は頬をぽりぽりとかいた。
「二人とも、勘弁してくれ」
苦笑いすると、ロキシーは澄んだ瞳で俺を見ていた。
なかなか誘えないでいるのをみて、励ましてくれる視線だろうか。
そうだな、俺から誘わなければ。
「…おほん、時にシルフィさんや」
「何なに、急に」
シルフィは笑っている。
「子育てに加えて家事までも、日々忙しく過ごしておられますな」
「うん、全部ボクがやりたいことだからね、それに…忙しいと言ってもいっぱい助けてもらっちゃってて、なんか悪い気もするよ」
「みんなが助けの手を差し伸べるのは、シルフィのひたむきさを知ってのことですぞ、素晴らしい」
「もう、なあに」
ごまかすのはやめよう…。
「その、今日…三人でどうかな…?」
シルフィは目を丸くして、頬を赤らめる。
「もう、そんな回りくどい前置き要らないよ…その…ロキシーは良いってことだよね」
「はい、シルフィが良いのであれば」
「ボクだっていいよ」
ああうれしい。
でも回りくどい前置きも、俺がシルフィに対して感じている敬意なんだよ?
この際いいか。
「じゃあ、ルーシーが寝たら寝室に行くから。待ってて」
「シルフィ。ルーシーの寝かしつけはわたしがしますから、ルディと一緒にお風呂に入ったらいかがですか。まだでしょう?」
「え?いいの」
目を丸くしてシルフィが聞き返す。
「はい、もちろん」
ロキシーはルーシーを抱っこした。ルーシーもロキシーのローブにがっしりとしがみついた。
…ルーシー、今日は青いママと一緒に寝ましょうね…
そう言ってルーシーの背中をトントンと叩く。
「では後ほど、寝室で」
そう言うとロキシーはダイニングを出ていった。
ロキシーママ…かなりぐっとくるものがある…
シルフィを見ると目が合った。
「ロキシー本当にお母さんみたい…」
「うん」
・・・
「ねえルディ。背中流して」
椅子ごと背を向けるシルフィ。
長耳族の美しい背中、腰からヒップに向けての美しいラインを堪能する。
「ルディとお風呂に入れるの嬉しいな」
ぽつりとシルフィが言った。
「そうだな、二人の時間減ったしな」
シルフィには申し訳ない。
そんな気持ちが声音から伝わったのか、シルフィは慌ててフォローしてくれた。
「さっきルディも言ってたけど、ボクも家の事あんまりできてないし…みんなにかなり助けてもらってるから」
お互い様だよ、とシルフィは言った。
それに、とシルフィは付け足す。
「うちにはリーリャさんもアイシャちゃんもいるし、かなり恵まれてる方じゃないかな」
「そうだな」
ロキシーもいるし。
家事能力が高いわけじゃないが、教育面であれ以上頼りになる人はいない。
…今言うべきことかどうか迷ったが黙っておく。
「あとボク、ロキシーがあんな風にルーシーを大切にしてくれて嬉しいんだ。青いママだって。じゃあボクは白いママかな」
そっか…よかった。シルフィとロキシーの絆のようなものを感じる。
ほっとして、シルフィに聞こえないようにため息をついた。
「青ママと白ママってところかな」
「エヘヘ、そうだね」
魔術でお湯を出して、シルフィの背中を流した。
「ボク、ロキシーと本当の家族になったんだなって思ったよ」
「…そうだな。はい、洗えたよ、と」
二人で湯船に浸かった。
お互いふーっとため息が出る。
真っ暗な窓に湯気がおどるのをながめていた。
「それで、ルディはどうして今日は三人で、ってなったの?」
「実は今日、卒業式の後にさ、リニアとプルセナが――」
シルフィに二人の決闘とプルセナが勝ったことを話した。
「うちの可愛い奥さん二人は、決闘なんて言い出さないかな、なんて考えていたらつい――」
シルフィは神妙な顔をして最後まで話を聞いてくれた。
「そういうことかぁ…ボクはルディに愛してもらってるって実感できてるし、ロキシーと決闘なんて考えられないよ」
そうだね、たぶん二人が決闘したら結構えらいことになるね…あんまり想像したくもない。
シルフィは考えこんでいた。
「そりゃぁ…ボクもその…ルディの一番になりたい気持ちはあるけど…
ルディの大切にしているものを、ボクも一緒に大切にしたいっていう気持ちもあるし…
それにもうロキシーとは…二人の関係ができてるし…」
シルフィに腕を回して腰を抱いた。
大人になるというのは分からない。
答えなんてない。すでに生前じゃ考えられないステージにいる。
それにこの世界の先輩であるパウロですら、戸惑いぶつかりながらやっていたことだ。
いま、目の前シルフィがいる。
だからいま、シルフィを一番に愛そう。
「シルフィ」
「なあに」
「シルフィが一番大事だよ」
シルフィの一番になりたいという気持ちに目を背けちゃいけない。シルフィの表情が明るくなった気がした。
「でも…」
「でも?」
「ロキシーのことも同じくらい大切に思っているし、大切にするよ」
「うん。絶対だよ」
そう言って、シルフィは力強いキスをしてきた。
シルフィは、俺の中にある複雑な気持ちをまるごと愛してくれた。
おれも、シルフィの中にある複雑な気持ちをまるごと愛することが大人への一歩、だと思いたい。
「それに、三人でするのはそんなに嫌いじゃないよ。ルディにされてる時のロキシーってすごい可愛くてボク、結構興奮するし…」
あらやだ奥さん、大胆発言。
たぶん俺の頬が赤くなった。
②へ続く
(エロは②で)
どの話が好き?
-
1 エリスの初夜のやつ
-
2 エリスの日常のやつ
-
3 ロキシーの初夜のやつ
-
4 シルフィ&ロキシーサンド
-
5 シルフィの新婚のやつ