前回までは個別CPでしたが、ここからは頭沸いてる感じのハーレムいちゃえろです。
これはトラウマの克服である。
「なかなか様になっているわね」
「まあ、いつもわたしたちをいじめる先輩にはお似合いですよねー」
クスクスと笑う彼女たちの声は、嘘告白に舞い上がったり、あり得ない思い違いをして嘲笑された時のそれとよく似ていた。
その度に、酷く惨めな思いをしてきたものだ。傷つけられた自尊心。また他者に期待してしまったという自己嫌悪。思い出すと闇惨たる気分になる。
けれど今の俺は、違う。確かなぬくもりを手にして、それが一つ増え、また一つ増え。その度に変わっていった気がする。
だからこの笑い声は、トラウマの克服なのである。
「ふふっ。あたし、本当に砂に埋められている人って初めて見た」
状況を説明しよう。
俺は雪乃、結衣、いろはの手によって生き埋めにされていた。いや、その言い方だと語弊があるだろう。正しく表現するならば、夏の浜辺で砂埋めにされている。
降り注ぐ陽光の下で顔以外全て砂で埋められるというのは、当然途轍もなく暑い。サウナーの俺であれば耐えられると思っていたが、段々限界が近くなってきた。それにもう一つ、俺には限界が差し迫って来ている。
「あのー、いろはさん⋯⋯」
「なんですか、性獣さん」
俺は主犯格であるいろはに声をかけると、悪びれもしない返事が返ってくる。
出不精の俺が真夏のビーチなんてところに来ているのは、このまま特にイベントもなく夏休みを終えるのが嫌だといういろはの希望をきいて実現したものだ。この砂埋めはどうやら以前身体を交わらせた時、責め立て過ぎたかららしいが⋯⋯旅行の希望をきいたのだから勘弁してくれよと思ってしまう。
「さっきから、すげぇ周りから見られてるんですが⋯⋯」
もちろんそれは、砂埋めになった男が珍しいからではない。その男の周りに、見目麗しい女性が三人もいる為だ。
いろはの身を包むのは、黄色をベースにボーダーの入ったビキニ。女性らしくしなやかな曲線を描く身体は、健康的なのにしっかりと見たものの心を掴んで離さない。その胸はいわゆる標準サイズだったが、妙に柔らかそうに見えて(というか実際柔らかくて)ふとした瞬間触りたくなってしまう。
「確かに、少し気になるわね⋯⋯」
そう応えたのは、意外にも黒のビキニに身に着けた雪乃だった。
「あー、うん⋯⋯。確かに、結構⋯⋯」
ぽしょりとそう言ったのは、純白のビキニを着た結衣だった。イメージする色としては雪乃とあべこべになっている気がするが、当然似合っていないはずがなく、むしろそのギャップに胸をときめかせてしまう。寄せて上げる必要もないダブルメロンはさっきから少し身を動かすだけでたゆんたゆんと揺れ、誰よりも深い谷間を作っていた。
「ええ。でもこれでいいんです」
「何がいいんだよ⋯⋯」
当たり前だが、そんな魅力的な三人に囲まれている俺には野郎どもの鋭い視線が刺さっていた。彼女のいない男からそんな目を向けられるのは分かるが、隣に彼女だか女友達だかがいるのにこちらを睨んでくるのには流石に参る。
「だって男と一緒に来てるって分かるようにしておいた方が、わたしたちがナンパされずに済みますから」
ほーん、なるほど⋯⋯。って、そう簡単にいくものだろうか。
周りから見てもただの男友達にしか見えないと思うが⋯⋯彼女たちの身を守る事になるなら、やぶさかではない。
──嗚呼だが、しかし。
サウナーの俺にも、限界というものがあるのだ。
「うぁぁあああっっちぃっ!!」
全力で俺の身体を埋める砂から抜け出すと、そのまま海に向かってダッシュする。足をもつれさせながら波打ち際までいくと、そのまま頭から海にダイブした。
「はぁぁ⋯⋯」
サウナ後の冷水に比べたら、夏の海はぬるい。しかし延々とロウリュをくらいまくった後のように熱くなった身体にとって、そこは天国だった。
「せーんぱいっ」
そんな聞き慣れた声が聞こえて、立ち上がって浜辺を振り返る。そこには楽しそうに笑ういろはが、悪戯心を隠しきれない結衣が、何故か勝ち誇ったような笑みを浮かべる雪乃が立っていた。
「ヒッキー、まだ砂ついてるよ。ほらっ」
「わぷっ」
そう言ってバシャーン! と真正面から海水をぶっかけられる。ポタポタと前髪から滴る水滴の向こうで、雪乃は愉しそうに笑う。
「あら、まだ目が綺麗になっていないわね?」
「んなもん水かけられたぐらいでうぶっ!」
続いて雪乃が両手を振り上げると、またも顔面に水飛沫を食らう。てやっ、とあざとくも可愛らしい声がすると、後ろからも水をかけられた。
「多勢に無勢ですね、先輩っ」
「ちょっ、お前らずるいぞ。うわっ、しょっぱ⋯⋯ちょっ、おいっ」
そこからは彼女たちのやりたい放題、俺のやられたい放題。誰の目を気にする訳でもなく、子どもみたいにはしゃぐ恋人たち。
トラウマの解消は、もう充分。
だからその水着姿を堪能したいところだったが、あいにく水しぶきでそれも叶わない。
やはり俺が浜辺でラブコメできないのは、まちがっている⋯⋯。
* * *
「いろはちゃん、遅いね」
ビーチでもぐもぐタイムを迎えていたところ、いろはは飲み物を買ってくると言って出たきり、もう十五分ぐらい経っていた。ここから見る限り海の家はそう混み合っているようには思えず、確かに遅い。
「そうね。お手洗いに寄っているだけならいいのだけど⋯⋯」
そこまで言って雪乃はちらりと俺に視線を寄越す。
「ここは大丈夫だから、いろはを見に行ってくれる?」
夏、浜辺、燦然と輝くあざと可愛いの体現者。彼女はナンパ避けだなんだと言っていたが、俺も雪乃も心配することは同じらしい。
「そんじゃ、ちょっと見てくるわ」
レジャーシートから立ち上がると、ぐるりと周囲を見渡した。パラソルの下から一歩出た瞬間、身体を溶かすほど強い太陽の光が降り注ぐ。っべー、これは暑すぎるわ。べーべべー⋯⋯。
砂を踏み締めながら歩いていくと、五分ほど歩き回ってようやくいろはの後ろ姿を発見する。水着の特徴も、そのくびれた腰も見間違えようがない。⋯⋯いや、見間違えであったらどれだけよかったか。
「だーかーらー。彼氏と来てるって言ってるじゃないですか」
「そんなこと言ってもさー。さっき見ちゃってたもん。あれ本当はただの男友達でしょ?」
案の定、いろははナンパ男に絡まれていた。チャラそうな男二人を相手に、げんなりした声で応えている。やっぱりあれ、ナンパ避けになってねぇじゃん⋯⋯。
「そう見えたとしても、本当に彼氏なんです」
「いやいや、普通彼氏と来てるのに女友達まで一緒にくる? 来ないでしょー」
ナンパ男の言う通り、それは中々ないケースなのだろう。
しかし、現実は小説より奇なり。
女友達とかじゃなくて、全員と恋人同士なんだよなぁ⋯⋯。
「いろは、どうかしたか?」
意を決してそう声をかけると、いろはは振り返るなりぱっと顔を明るくさせた。そしてたっと砂浜を蹴ると、飛びつくような勢いで俺の腕に自分の腕を絡めてくる。
「もー、どこ行ってたの。ダーリンっ」
恋人同士ということをアピールする為か、砕けた口調で言いつつ俺の腕に胸を押し付けてくる。柔らかい。いやそんなことを考えている場合じゃない。
男たちはぽかーんと俺たちのやり取りを見た後、はっと時が流れていることを思い出す。
「あー、なんかごめんね? 疑っちゃって。⋯⋯おい、行こうぜ」
「あ、あぁ⋯⋯」
片方の男はまだ信じられないというように俺を見ていたが、もう一人の男に引っ張られてその場を去っていく。
男たちの姿が見えなくなると、俺の腕に抱きついたままのいろはは「はーっ」と大きな溜め息をついた。吐かれた息と同じ分だけ、俺の身体から力が抜けていく。あれだけで引いてくれて、助かった。
「あの⋯⋯、ありがとうございます。めちゃくちゃしつこくて、困ってました」
「別に⋯⋯。彼氏なんだから、当たり前だろ」
そう、当たり前のことを、当たり前にしただけだ。だというのにいろはは、ぽかんと俺の顔を凝視していた。
「どうかしたか?」
「いえ⋯⋯。ちょっと格好いいなと思っただけです」
なんだそれ、ちょっとかよ。あれでも結構、頑張ったんだぞ。
しかしまあ、大事には至らなかったのだからそれで良しとする。っていうか一人で出歩かせた俺も悪い。
そういう意味で言ったら、残してきた二人も心配だなぁ⋯⋯と考えながら戻ると、まさにその心配していた出来事が起こっていた。
「だから、彼氏と来てるって言ってるじゃん」
「いやいや、男一人に女の子三人でその言い訳はないっしょー」
ちょっと怒った感じの結衣の声に、嫌悪感ばりばりの雪乃の表情。なんだよこれ、悪い予感当たり過ぎだろ。
きゅっ、と力の込められた腕をそっと叩いて、俺は大丈夫だと伝えた。まあぶっちゃけさっきも内心ドキドキだったんだけど、ここで男を見せなきゃいつ見せるって話だ。
すぅ、と息を吸い込んで、胸腔に息を溜め込む。そして一息に、はっきりと言い放った。
「雪乃、結衣。待たせたな」
* * *
僅かに赤く染まった空に、未だ沈まない太陽。夏の日は長く、午後六時をまわってもなお辺りは明るい。
陽が傾き出したと同時に浜辺を撤収した俺たちは、本日の宿泊地であるコテージにやって来ていた。
ホテルに併設されたコテージは、一棟貸しでいくらという値段設定の為、自炊さえできれば安く泊まることができる。何よりホテルに泊まるより人目につかないというのが、俺たちにとって好都合だった。
「さっきのヒッキー、ちょっと格好よかったね」
ソファで俺の右隣に座った結衣は、頬をつついてきながらそう言った。対して俺の左隣に座ったいろはは、こくこくと感慨深く頷きながら同意を返す。
「本当、ああいう時に決めてくれるのはポイント高いですよねー。でもちょっと、いつもと違う声が出てませんでしたか?」
「褒めるのか
ナンパ男たちを追い払ったのは彼女たちにとって評価に値するらしく、さっきからむず痒い感じのやり取りが続いている。
いいからもう別の話題にしてくれないかな⋯⋯なんて思っていると、いろはと結衣は俺を間に挟んだままコショコショと内緒話を始めた。どうせ俺に関係する事を話しているのだろうが、そういうのは本人の居ないところでやってくれませんかね⋯⋯。
「⋯⋯というわけでですねぇ。先輩には労いが必要かと思います」
「ヒッキー、テレビの方を向いてて」
どういうわけだよ、と思いながらも、結衣に言われた通り真正面にあるテレビの方を見た。すると、その瞬間──。
「ん⋯⋯」
結衣といろははタイミングを合わせて、チュッと両頬にキスをしてくる。
⋯⋯うわぁ、なんだこのバカっぽい展開。
こういう甘ったるい雰囲気は苦手だぜ⋯⋯と内心硬派な男ムーブをかましていると、カツーンカツーンと硬質で全く甘くない音が近付いてくる。
「あなたたち⋯⋯人に料理を任せておいていい身分ね?」
雪乃は炒めものをしているフライパンをフライ返しで叩きながら、すっと細くした目で結衣といろはを見ていた。左からはひゅっと息を吸い込む音が聞こえて、右には膨らんでくる頬が見えた。
「だって、ゆきのん手伝いは要らないって言ったじゃん」
「結衣はね。いろは、あなたは料理ができるんだから手伝いなさい」
「えぇ⋯⋯」
「何か?」
「あ、いえっ、はいっ。いろは、手伝いますっ」
冷ややかになってくる視線に危機感を覚えたのか、いろはは勢いよくソファから立ち上がった。どうでもいいけどガハマさん、これで一人占めとばかりに腕に抱きついてくるのは止めなさい。あとあなた普通に戦力外通告されてたからね?
「そうだ。私からも」
雪乃はキッチンへと向かういろはにフライパンを渡すと、そう言って俺の真正面に来る。
そして不思議そうな顔をしている結衣の目の前で、何をするつもりなのか見守っているいろはの視線の先で──。
「⋯⋯ありがとう。助けてくれて」
雪乃は俺の唇をついばむと、夕焼けみたいに綺麗な微笑みを浮かべてそう言った。
「雪乃さん、今の流れで唇はずるくないですか?」
「いいじゃない。残り物には福があるのよ」
それはこういう時に使うものなのか、なんて思っていると、隣から熱っぽい視線が注がれる。
「ヒッキー、ちょっとこっち向いて、じっとしてて」
「キリがないからやめような?」
本当にこんな展開、柄じゃないというのに。
そんな彼女たちを愛しく思う気持ちに歯止めがきかなくて、緩んでくる頬を引き締めるのに必死になるのだった。
* * *
雪乃の絶品手料理に舌鼓を打った後のことである。
「お腹もいっぱいになりましたし、そろそろお風呂に入りましょう」
いろはのその一言に、俺は大変頭の悪い想像をしていた。
コテージに備えつけられた風呂場は狭く、せいぜい二人で入るのがやっと。彼女たちは誰が俺と一緒に入るかで、小さな諍いを起こすのではないかと。
しかし蓋を開けてみれば、現実はもっと頭の悪い状況になっていた。
「んっ、はぁ⋯⋯」
「んん⋯⋯先輩の乳首、硬くなってきましたよ」
「うぁ、あぁ⋯⋯。なあ、身体を洗うんじゃ⋯⋯うっ」
「ええ、だから洗ってるじゃない。舌で、綺麗に。ん⋯⋯っ」
いつの間にやら予約を取っていたらしい、貸し切りの露天風呂。
俺は洗い場の椅子に座ったまま、左からは雪乃に、右からはいろはに乳首を舐められていた。晩飯の時に飲んでいた酒の所為か、二人の頬はまだ風呂に入ってもいないのに赤く火照っている。
「ヒッキー、そこも弱いんだ?」
結衣はそう言いながら俺を後ろから抱きしめて、背中にその圧倒的な存在感を押し付けてくる。同じく酒が入っているからなのだろう、グイグイと積極的に女性らしい部分を主張していた。
お互い大事な部分はタオルで隠しているが、だからこそ感じる色っぽさがあって、正直堪らない。水着に、バスタオルにと衣装を変えて隠され続けるその中身が見たいのに、まだ見たくないような、そんな不思議な感覚だった。
「ん⋯⋯っ。先輩のここ、もう大きくなってますよ?」
いろはは瞳に蠱惑的な笑みを浮かべると、ここ、と俺の股間を指差す。雪乃もその笑みに合わせるように密やかな笑みを浮かべると、おもむろに俺の股間を隠すバスタオルを剥ぎ取った。その瞬間、三人の視線が俺の下半身に集まる。
「勃ってますね」
「ええ、勃起しているわね」
「うわ、これだけで大きくしちゃったんだ」
「君たちねぇ⋯⋯」
こんなのもう、勃つに決まっている。なんなら三人のバスタオル姿を見ただけで勃起し始めていたし、乳首なんて舐められたらあっという間だった。
「何か言い訳でもあるんですか、先輩?」
いろははそう言うと、乳首を舐めながら俺の肉竿の根本を握った。シコシコと硬くなったそれを上下にしごき始めると、グンッとまた大きくなった気がする。
ただでさえ水着姿でムラムラしていたのに、直接的な刺激は非常にまずい。溜まっているのもあって、すぐに精液がこみ上げてきそうになる。
「言い訳なんて必要ないわよ。興奮してしまったって、身体は認めているんだもの」
雪乃の指摘は、まさにその通りだ。俺の口よりも雄弁に、硬くそびえ勃ったペニスがエロ過ぎて興奮してしまいましたと言っている。
そう言い終わるなり雪乃は、その綺麗な顔を俺の股間に埋めた。いろはの手でしごかれている肉棒の先をはむっと咥え込むと、浅く咥え込んだまま亀頭のまわりを舐め始める。
「う、ぁぁ⋯⋯」
「あは⋯⋯っ。ヒッキー、すっごい反応してる」
温かな口内の感覚と快楽に背中を仰け反らせると、ふにょんと柔らかな感触が後頭部と肩の辺りに伝わってくる。結衣のたわわはバスタオルに包まれてはいるが、当然その暴力的なサイズを隠し切れていない。
これは何か別の事で気を紛らわせないとすぐにイかされてしまう⋯⋯と考えて俺は、振り変えると結衣のバスタオルの結び目を解いた。途端にぽろんと溢れた乳房の片方を揉むと、すでに硬くなり始めているその頭頂を口に含んだ。
「なっ、ぁ、んっ♡ ヒッキー、急に、あっ♡」
結衣の乳房に吸い付きながら、俺は手探りで雪乃といろはの身体に手を伸ばす。バスタオルの結び目を見つけると、二人のそれも脱がし取り、全員が生まれたままの姿になる。
「っはぁ⋯⋯。君たちえっち過ぎでしょ⋯⋯」
眼下に広がるのは、肉竿を手コキで愛撫してくれるあざと可愛い後輩と、亀頭をしゃぶりながら見上げてくる破格の美人。すぐ横を見れば恥ずかしそうな顔とたわわに実ったメロンがあるのだから、本当に堪らない。あれこれ、気を紛らわすどころか更に興奮してしまっただけのような⋯⋯。
「わたしたちが、ん⋯⋯っ♡ 勝手にエッチになったみたいな言い方ですね。あ⋯⋯っ♡」
「確かにそう聞こえたわね。あなたがいなければ、私たちだってこん、なっ、あ♡ ちょっと、ん⋯⋯っ」
俺のペニスを愛撫してくれている雪乃といろはの胸を揉み始めると、ふにふにとその柔らかさを堪能する。その姿を見ていて結衣は寂しくなったのか、あるいは無意識にまたおっぱいを俺に擦り付けてくる。真横に現れた乳房の先をまた口に含むと、俺たちは手と口と性的な部分で愛撫し合っていた。
「はぁっ⋯⋯。あ、やば⋯⋯イキそ⋯⋯」
自ら作り出してしまった状況に、段々と我慢がきかなくなってくる。どこを向いても大中小サイズの形がいい乳房が揺れ、情欲に火照った顔が俺の方を向いているのだ。童貞だった頃にこんな状況になったら、きっと卒倒していたと思う。
「ん、ぁ⋯⋯♡ だそうですよ、雪乃さん。どうします?」
「んっ、はぁ⋯⋯。そうね、射精してもいいけれど⋯⋯」
雪乃はそう言うと、ちらと俺の隣で膝立ちになっている結衣の方を見上げる。酔いかそれとも快感にか、その蕩けた目と蠱惑的な表情は何か企みがある時にする顔だった。
「結衣もしてもらってばかりじゃなくて、一緒に八幡を気持ちよくしてあげましょう?」
「あ⋯⋯うん。⋯⋯いいよ」
その目配せだけで雪乃が何を言わんとしているのか分かったのか、結衣は後ろから俺に抱きついてくる。その手がそっと俺の股間に伸びると、いろはは俺の睾丸を手で包んだ。雪乃が肉竿の根本を握ると、余った上半分を結衣の柔らかな手で包まれる。
「ヒッキー、出してもいいけど、ちゃんと後の分を残しといてね?」
「はぁ、ぉぉ⋯⋯っ」
「大丈夫よ。最近できる回数も量も増えてきたし、ちゃんと精のつく晩ご飯にしたから」
雪乃と結衣の手によって肉棒は更にガチガチにされ、いろはの指が早く射精しろと言わんばかりに睾丸を転がす。雪乃の言う通り、今日の晩飯はレバニラ炒めにブロッコリーとアボカドのサラダ、ニンニクの添えられたミニステーキなど、種馬になれとでも言わんばかりのメニューだった。
ちなみに彼女たちを満足させる為、だいぶ昔に流行ったらしいビール酵母や亜鉛とビタミンのサプリも日常的に摂取している。回数も量も増えているのはそんな習慣もあっての事だが、それを言うとドン引きされた上にまた性獣扱いされそうなので伝えていない。というか、墓まで持っていくべき情報だ。
「ってことで先輩? 出しちゃってもいいですけど、わたしたちの相手をするのに差し支えがない程度でお願いしますね」
そう言っていろはは睾丸を転がす動きを早めてくるが、無理難題だ。今日一発目の射精、それに加えてこんなシチュエーションで我慢できるはずがない。
射精を堪えすぎてプルプルと震えだしたのを見て、雪乃は手コキをしながら俺の乳首を舐めあげてくる。それを見た結衣が犬のようにペロペロと耳たぶを舐めた後、ふと俺に笑いかけて言う。
「ふふっ。イッちゃえ、ヒッキー♡」
「うぁ、は、ぁぁぁあぁ⋯⋯っ!」
そう言って結衣の手の動きが激しくなった次の瞬間、俺は三人から愛撫されながら射精した。
雪乃と結衣の手によってしごかれたペニスからビューッ、ビューッと激しく精液が射出され、風呂桶やシャワーハンドルにまでかかっていく。勢いがよすぎたのか姿見にザーメンがかかった時にビチャッと音がするほど、節制も何も出来ず盛大に射精してしまっていた。
「あ⋯⋯っ♡ すごいわね、鏡にまで飛んだわ」
「うわぁ⋯⋯。先輩、あたしの言うこと聞いてました? 出しすぎですよ」
「あは⋯⋯♡ ヒッキー、まだ出るんだ? すっごい濃いよ、これ」
「ちょっ、まっ、は、ぉぉぉ⋯⋯っ!」
いろははそう言いながらも玉袋を揉む動きを緩める事はないし、雪乃も結衣もシコシコと手コキの動きを止める事はない。彼女たちに射精の一部始終を見られ実況されながら、俺は強烈な快感に導かれるままビュンビュンと白濁液を飛ばし続けていた。
「ようやく収まったのね。いつもより多いんじゃないかしら」
「ホントだ。ヒッキー、すっごい濃いよ」
結衣はそう言うと俺のペニスから手を離して、手を握ったりはなしたりして見せてくる。その度に結衣の華奢な指に絡みついた特濃のザーメンが、糸を引きながら俺の股間へと垂れていった。
「で、先輩はまだガッチガチなんですよね」
いろははそう言って、チュッと俺の唇をついばんでくる。確かに大量の射精だったが、相当溜め込んだ上に精のつく料理で強化された性欲は、まだまだこんなものでは収まらない。やがて雪乃も俺のペニスから手を離すと、その瞬間からブルンブルンと暴れだす。
「なあ⋯⋯」
入れたくなってきたんだけど、と続けるつもりだったが、雪乃は笑いながら人差し指を俺の唇につけてその先を制した。
「ここでは駄目よ。部屋まで我慢なさい」
「うん⋯⋯。流石にそんなの入れられたら、絶対声我慢できないし」
いや俺普通に我慢できずに声出しちゃってたけどね? と思ったが、言ったところで無駄なので止めておいた。ごくんと生唾を飲み下したところで、いろはは手の甲に垂れてしまった俺の精子をぺろりと舐める。
「というわけで、先輩。コテージに戻るまでは我慢してくださいね」
愉しそうにそう言ういろはに、俺は思わずゾクッとしてしまう。
一滴も出なくなるまで搾り取られるのは目に見えているのに、期待もペニスの脈動も止まらない。
「さて、そろそろお風呂に入りたいのだけど」
雪乃はそう言って結衣に目配せをすると、その言葉の続きを結衣が引き取る。
「あたしたちの身体も、洗ってくれる?」
「一人ずつ、丁寧にお願いしますね♪」
──それにしても本当に、俺の恋人たちはいい性格をしていらっしゃる。
俺は肉棒をブルンと跳ねさせながら、彼女たちに向けてこくりと頷いた。