※この作品はR-18です。

サイバーパンクな忍者世界で不死身の剣士してます   作:ニゴリエース

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毎日暑くて死にそうになってる今日この頃です。


♡『鬼ヶ島の激闘』:1

 

 

 生い茂った草木とその間に差し込む日差し。そこで少女が一人で舞っていた。少女が腕や足を振り上げると強烈な風が吹きすさび木々を揺らし、枝についた葉がちぎれ落ちる。そして少女はその葉に目がけて手に持ったクナイを投げつける。放たれたクナイはいくつもの葉を貫き、そのまま音を立てて大木に吊されている的のど真ん中へと叩き込まれていく。

 

 手に持ったクナイを投げ放ち、葉が全て舞い落ちると少女が動きを止める。そして同時に彼女を中心に吹き荒れていた強烈な風もまた止む。少女は肩で息をしながら額に伝う汗を拭う。その姿が木漏れ日によって照らされ幻想的に映ってしまう。

 

 やがて少女がこちらに気づくと、満面の笑みを浮かべてこちらに駆け寄ってくる。

 

「カムイ兄(にぃ)ぃ!」

 

 少女が俺をそう呼んだ。その呼び方を俺に対してするのはこの世で二人しか居ない。一人は赤ん坊の頃から面倒を見ていた妹分の水城ゆきかぜ。そしてもう一人は、井河に並ぶほどの名家でありすでに魔族によって滅ぼされた対魔忍の一族『甲河』の最後の生き残り―――。

 

 

 

 

―――“アスカ”

 

 

 

 

 俺は少女の名を呼んだ。アスカは笑みを深くしながらこちらに駆けよってくる。

 

「どう?私の風遁も大したものでしょ?」

 

「あぁ。前よりも強烈になった。忍法もそうだが、さっきのクナイ投げも上達したな。かなり練習しただろ。流石はアスカだな」

 

「フフンッ♪」

 

 俺に褒められたのが嬉しいのかアスカはますます笑みを深くする。

 

「けど、任務中に一人で突っ走るのは良くないな。紫に聞いたぞ?この間の任務で残党を追いかけて一人突出しすぎたって」

 

「うっ……」

 

「まったく……ダメだぞ単身突撃は。いくら自信があるとはいえ任務では何があるか分からないんだからな」

 

「だ、だってあのままだとあいつらに逃げられちゃうかもしれなかったんだもの!それに私は、もっと強くなって皆の仇を取りたいの!!」

 

「……そっか。お前の気持ちは分かった。けどな、だからこそ逸るな。お前には対魔忍としての才能はあるが、予想外の事態が起こったらどうなるか分からないだろ?」

 

「それは……だけど私の忍法だったらどんな敵だって!」

 

「もし風遁も効かず、経験も少ないお前一人でどうやって対処するんだ?」

 

「~~~~~っ!!」

 

 俺の言葉にアスカは苦虫を噛み潰したような顔をして押し黙る。そんな彼女を見て、俺は彼女の頭を撫で、諭すようにアスカに言葉を掛ける。

 

「悪い、ちょっと意地悪な言い方だったな。けどお前に何かあったら甲河の生き残りも、お前を引き取ってくれたアサギさんも、皆が悲しむ。もちろん俺もだ」

 

「……」

 

「だから、もしお前に何かあっても俺が守ってやる。だから一人で動こうとするな」

 

「……分かった」

 

「よし、良い子だ。なら、約束の指切りだ」

 

 渋々といった様子で頷くアスカに対して俺は笑いかけながら、彼女の小指に自分の小指を絡ませ指切りをする。そのなんでもない、ありふれたかのような光景が、今ではとても懐かしく感じてしまう。

 

 

 

 

 

――――あぁ、これはきっと夢だ……俺がまだ、五車の里に居たときの、とても懐かしい夢……なぜならアスカはもう―――

 

 

 

 

『懐かしいなぁ』

 

(っ!?)

 

 少女の動きが止まる。風によって揺れていた草木の動きも止まる。まるで停止ボタンを押されたかのように、俺の視界の風景が動きを止めて固まる。

 

 そして、少女の後ろから俺と同じ姿をした男が現れた。紅く光る瞳を持ちながらも人懐っこそうな笑みを浮かべる男は、新しいライドブックを手に入れてから現れた“もう一人の俺”を自称する存在だ。

 

『甲河アスカ……魔族の大襲撃によって里が壊滅し、一族全てを滅ぼされた甲河の当主であり、数少ない生き残りの一人。里が滅んでからは井河アサギに引き取られて育てられた。そこでお前とも知り合ったんだよな』

 

(……)

 

『彼女の境遇を聞いたお前は、アスカに昔の自分を重ねてしまい世話を焼くようになった。一族が滅んで沈んでいたアスカに対してお前は、対魔忍としての修行をみてやったり遊びに連れ出してやったりと、色々と面倒を見て……。それでアスカはいつの間にかお前に懐くようになっちまった。お前も、そんなアスカをゆきかぜと同じ妹分のように感じてますます可愛がるようになったっけな?ほんと、楽しい日々だったよな』

 

 もう一人の俺はまるで懐かしむかのような口調で過去のことを俺に語りかけてくる。まるで俺の過去を自分も見てきたかのような語り草である。その言葉と口調が、よりもう一人の俺に対する苛立ちを募らせる。

 

(それがなんだ……もう過去のことだ)

 

 確かに俺はアスカと実の家族のように接した。もちろん同情も含まれていたが、それでもアスカのことは大切に思っていた。だが、もう彼女とはしばらく会っていない。

 

『その通り。彼女は五車の里を抜けた……ある事件をきっかけにな。お前もちょうどその時のアスカと一緒の任務についてたよな?』

 

(っ!?)

 

 

 

 

 

―――パチンッ!

 

 

 

 

 男が指を鳴らす。すると止まっていた風景に変化が起こる。先ほどまでの穏やかな風景がまるで黒い絵の具で塗りつぶされたかのようにどこまでも深い闇が広がっていく。

 

(これは……っ!!)

 

 辺りが闇に包まれていく。そして同時に、俺の目の前に居た幼いアスカにも変化が起こった。彼女の両腕と両足に傷口が生まれ、そこから夥しい量の血が流れ出る。それはみるみる彼女の足下へと広がっていく。

 

「どうして……?」

 

(―――っ!?)

 

「カムイ兄……守るって約束してくれたのに、どうして守ってくれなかったの……?」

 

(ち、違うっ!!俺は……俺はっ!!)

 

 アスカの冷たい眼差しと、こちらを責めるかのような言葉。俺はまるで喉を詰まらせたかのように息が苦しくなり、彼女の言葉を否定できずにいた。

 

『―――アスカが失踪する前の出来事だった。お前と井河アサギ、そしてアスカの三人で任務に就いた日だ。アスカは任務中にアサギの命令を無視して単身突撃。お前はそのことを後から知り彼女を追いかけた。だが、すでにアスカは返り討ちに遭って両手両足が使い物にならなくなった状態だった』

 

(―――っ!)

 

『まったく大した話だよな?アスカには守るって約束したのに、このザマだ。お前はいつも肝心な時に役に立たない。実の母親も、お前が殺した(・・・・・・)あの子供達も、そして友人だった前條も、結局は守れなかった。ほんと、無力ってのは罪だよなぁ?』

 

(黙れぇええええええええっ!!)

 

 もう一人の俺のあざ笑うかのような言葉に、俺は激昂する。親しげにしながら、こちらの心を抉るような言葉は聞くに堪えなかった。だが俺の叫びにも動じず、もう一人の俺は笑いながら横に並び立ち、俺の肩に手を置き囁いてくる。

 

『お前がいくら目をそらそうが、お前の大切な奴らが傷ついたのは事実だ。それにお前は、エドウィン・ブラックやテウタテスのような大物にまで目を付けられた。ユーリの時はたまたま上手くいったが……このままだと、アスカだけじゃなくてゆきかぜも、可愛い生徒である小太郎や蛇子に鹿之助も……大恩ある井河アサギやお前の大切な不知火も、み~んな傷ついてしまうなぁ。お前と関わりを持ったせいでな』

 

(……っ!!?)

 

『それが嫌なら、もっと強さを求めることだ。今よりももっと強く、何者にも負けない力をだ。その結果でお前自身がバケモノになろうとな』

 

(―――っ)

 

『選ぶのはお前の自由だ。人間でいられることに拘って大切な奴らが傷つくのをただ黙って眺めるか、それとも怪物に成り果てても強くなって大切な奴らを守るのか……まっ、精々後悔しないように頑張れよ、相棒♪』

 

(ま、待てっ―――!!)

 

 そう言ってもう一人の俺が強く肩を押す。すると強い力で後ろに引っ張られていき周囲の景色が遠ざかっていく。俺は必死にもがくが力及ばず、ついにそこで俺の意識はそこで途切れたのだった―――。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……はっ」

 

 視界が一気にクリアになっていく。辺りを見回すと、そこは見慣れたヨミハラのアジトの一室だった。起き上がるとシーツと衣服が汗でぐっしょりと濡れており、夢見が悪かったのも相まって寝起きから不快感が半端ない。

 

「くそっ……!」

 

 俺は思わず悪態をつきながら額の汗を拭う。気分は最悪だが二度寝をすると再び先ほどの夢を見てしまうかもしれないため、仕方なく布団から出る準備をしようとした。

 

「……んっ?」

 

 しかしそこで俺は何やら違和感を覚えた。気分はなぜか最悪であったのだが、妙に下半身から心地良い刺激を感じてしまった。具体的に言うと下半身の一部に対してだ。よく見ると下半身を包んでいる掛け布団が妙に盛り上がっている。そしてどういうわけかモゾモゾと動いているのが見えるのである。

 

「んぐっ!?なんだいったい……」

 

 布団の動きに合わせて下半身に刺激が走る。どうやら布団の中に何かがいるようだ。俺はその刺激の原因を確かめるべく布団を引っぺがした。

 

「ん~、ちゅっ、じゅるっ、れろっ……」

 

「……おい、なにしてんだフランシス」

 

「ん~?あっ、おはようカムイ☆」

 

「おはようじゃねえよ……なにしてんだって聞いてんだ俺は」

 

 布団の中にいたのはフランシスであった。マフィアのボスである鬼族の女で、今は探偵のところに居候している飲んだくれだ。そして俺とはヨミハラで出会い、酒に酔って絡まれて、なし崩し的に男女の関係になった相手でもある。

 

 フランシスは普段から布面積が少ないビキニを纏っていたが、今はどういうわけかそれすらも着ておらずにいる。そしてどういうわけか俺の下半身に踞っており、節操なくおっ勃った俺のペニスを握っていた。

 

「なにって……朝からお盛んな彼氏への朝のあいさつ、ってやつ?ん~、ちゅっ♡」

 

「ぐっ……挨拶ってお前……朝っぱらこんな」

 

「まぁまぁいいじゃん、あたし達は恋人同士なんだし☆それにヨミハラじゃあ朝なんてあってないもんじゃん♪」

 

「だからって、もっと節操とかあるだろ」

 

「え~?昨日もあんなにいっぱいしたんだし、節操なんて今更じゃ~ん☆だいたいカムイのオチンポはもっと気持ちよくなりたいみたいだし~☆んれろぉ♡」

 

「あのなぁ……ぐぅっ、このアジトには、俺以外の奴だっているんだぞ」

 

「でも今は出掛けてていないっしょ?なら尚更じゃん♪久しぶりに、カムイのこと独り占めのチャンスってやつ☆んっ、じゅるっ、ちゅぷっ……」

 

 俺のお小言などお構いなしな様子でフランシスは俺のペニスに口づけをし、そのまま舌を這わせてくる。そういえば、昨日は外の店でしこたま飲んできたのか酔っ払ったフランシスがこのアジトに押しかけ、仕方なく介抱している内になし崩し的に情事を致してしまったのを思い出した。今は凜子が五車に戻っているからいいものの、もしこんな所を見られたら絶対ややこしいことになったに違いない。

 

「じゅるるっ、ちゅっ、えろっ……んふ~♪カムイのチンポ、バッキバキに硬~い☆昨日、アタシの膣内に入りきらないぐらい、いっぱいザーメン射精したのに☆」

 

「はぁ、ぐっ……」

 

「くふふ、感じてるカムイの顔、か~わいい☆もっと感じさせて、あ・げ・る☆あぁむっ、じゅるるっ!」

 

「ぐぅあっ!?」

 

「じゅぶっ、じゅるっ、んぶっ……ぐぽっ♡」

 

 フランシスはそう言うと口を大きく開き俺のペニスを一気に飲み込んでいく。そして口を窄めながら舌でペニスを刺激してくる。先ほどの飴を舐めるような緩やかな快楽とは違い、こちらを貪るかのような圧倒的な快感がペニスに走り俺は思わず身悶えてしまう。

 

「ぐっぽ……ぐっぽ……じゅぶ、じゅっ……ぐぷっ……ぢゅりゅりゅ~……♡」

 

「ぎぃっ!?ば、ばか、そんな……吸い付くなっ」

 

「じゅぷっ……ぢゅりゅっ……♡んふふ~、だ~め☆」

 

「がぁあっ!?」

 

「んぶぅっ!?ん~、ガクガクって震えてきた♡もうイキそうなんだ♪じゃっ、ラストスパートいいっくよ~☆じゅりゅりゅりゅぅゅ♡」

 

 俺が快感に悶える姿を見てますます興奮したのか、フランシスは顔を喜色に染めながら更に激しくペニスに吸い付く。そしてそれがトドメとなり、腰から一気に快感が駆け巡るのを俺は感じた。

 

 

 

 

――――ドプゥッ!!ドピュリュルルッ!!ドクッ、ドクッ・・・・!

 

 

 

 

「んっ!んぶっ!んぶふぅぅうううっ!」

 

「~~~~っ!?」

 

「んっ♡んっ……じゅぷっ……じゅるっ……ごきゅっ、ごくっ……♡」

 

 口内にザーメンが発射され、収まりきらない量だったのかフランシスの口からあふれ出してくる。しかし彼女は最初こそ射精の勢いに驚いていたようだが、すぐに顔を蕩けさせて喉を鳴らしながら口内に発射されたザーメンを飲み込んでいく。

 

「ぷぁっ……イヒヒっ、ご馳走様っ☆」

 

「ふっ……ふっ……!」

 

「んふふ~、声も出ないくらい感じちゃった?って、一回射精したのにまだまだ元気じゃん☆だったらこのまま、昨日の続き……しちゃおっか♪」

 

 フランシスの舌使いに翻弄され、一気に絶頂したにも関わらず俺のペニスは未だにそそり立ったままだ。それを見たフランシスは笑みを深めながら身体を起こす。そして俺に見せつけるようにして腰を持ち上げた。フランシスの秘所はヒクヒクと蠢きながらダラダラと愛液がこぼれ落とし、俺のペニスを濡らしていく。まるで獲物を目の前にして涎を垂らしている獣のようだ。

 

「おい、昨日したばっかだろ……」

 

「いいじゃんいいじゃん♪アタシがしたいんだし☆カムイのチンポだってもう収まり付かないってかんじじゃん?」

 

「それはお前が無理矢理……」

 

「はいはい、硬いことはなしな~し」

 

 俺の制止の言葉を聞かずフランシスは腰を下ろすと、ペニスを一気に秘所で飲み込んでいった。挿入された瞬間、待ちわびていたかのようにフランシスの膣内が蠢きながらペニスへと纏わり付いてくるのを感じた。

 

「んはぁぁああっ!二ヒヒ、もう入れちゃった☆」

 

「ぐっ、ぐがっ!?お、お前なぁ……」

 

「もう、そんなに怒んないでってば☆カムイだってこのままじゃ収まりつかないっしょ?」

 

「ぐぅっ……!」

 

「だから固いこと言わず、カムイも楽しもうよ☆」

 

「―――っ」

 

 フランシスはいつものお気楽な笑みを浮かべながらこちらを見下ろし、そのまま両手を握り指を絡ませてくる。所謂恋人繋ぎというやつだった。それをされた瞬間、妙に気恥ずかしくなり彼女の奔放さに対する不満が萎んでいってしまう。

 

 そしてフランシスもまた俺の言葉の勢いがなくなったのを察したのか、にんまりと笑いながらますます手を強く握ってくる。

 

「くふふ♪やっぱりなにも言わなくなった☆カムイってこういうのに弱いんだ♪」

 

「……っ!」

 

「不知火が言ってたよ~?カムイってば、エッチの最中はキスとか恋人繋ぎをすると、急に甘えん坊になるって」

 

「っ……あの人は、いったい何を吹き込んでやがるんだっ」

 

「アタシがカムイの恋人だって話したら、色々教えてくれたんだ~☆まさか不知火もカムイとそんな関係とは思わなかったけどね~。まっ、今はそんなこと気にしないで楽しもうよ☆」

 

 そう言いながらフランシスはそのまま激しく腰を打ち付けてくる。腰と腰がぶつかってパンパンと音を立て、フランシスの膣内へとペニスが何度も抽挿される。さらに膣肉がぎゅうぎゅうと締め付けてくるため暴力的な快感が俺を襲う。

 

「はっ、がっ、ぐっ……」

 

「あっ♡おごっ♡んっ♡はっ♡くふふ、やっぱカムイのチンポ、気持ち良い♡アタシ達、身体の相性もバッチシだね♡」

 

「な、にが、身体の相性だっ……お前が一方的に襲ってきてんだろがっ」

 

「ふっ♡おっ♡そんなこと言いながら、カムイだって腰振ってるじゃん☆それにぃ、口ではイヤイヤって言いながらぁ、蕩けた顔してアタシの手をしっかり握り返してるし♡」

 

「ぐぅっ……そ、それは」

 

「はっ♡んぅっ♡昨日だって、アタシのことギュッて抱きしめながら何回も膣内に射精してたし♪んほっ♡おっ♡んぉっ♡」

 

 頬を上気させながら腰を振る度に、フランシスの豊満な胸や艶のある肢体が揺れる。男を色香で惑わすような身体でこちらを誘い、軽口ながらも嘘偽りなく愛を囁いてくる。それがたまらなく愛おしくなり、愛欲を駆り立てる。

 

「ふっ♡んっ♡おっほ♡ねっ、カムイ……キス、しよ♪」

 

「……っ」

 

「んちゅ……ちゅ……れろ……ちゅぱ……ちゅ……♡」

 

「ちゅっ……んっ……れろ……っ」

 

「んうぅっ!?ぷあぁ……んふふふふ、やっぱりキス好きなんだ♪膣内でチンポ……ビクビクって震えたよ?」

 

「……っ!」

 

 口づけを交わし、涎のアーチをつくって笑みを浮かべるフランシス。その笑顔を見ると愛おしさが湧き上がってくる。なんだかんだ言いながら彼女の言うとおり、俺はこいつのことが大切なんだと思い知らされる。最初は酒の奢りが目当てて付き纏われ、その後は鬼族ということから戦いの快楽を得るために襲おうとし、色々ありながらも結局は酒の勢いに流されて関係を持ったのが事の発端だというのにだ。それがなんだか自分がチョロい男のように感じて、少しだけ腹立たしくなった。

 

 そんな俺の考えを余所に、フランシスはいよいよ絶頂が近いのか腰の動きを早めている。俺もそろそろ限界が近く、腰に再び快感が湧き上がってくるのを感じた。それを察したのかフランシスはにんまりと笑う。

 

「んひゃあぁっ!?腰の動き、はやくなったぁ♡くふふ、キスしたら興奮しちゃったんだねぇ♡」

 

「ぐっ、ふっ、ふっ……!」

 

「はっ♡んぅっ♡おぐっ♡ねっ、ねぇ……そろそろイキそう?いいよ、またフランシスちゃんの膣内に出して♡こってりとして、奥に出されたらはりついて掻き出せないくらいドロドロの熱いザーメン、いっぱい出してぇ♡」

 

 フランシスの言葉に俺はもはや我慢ができなかった。射精の感覚が昇りきる瞬間、腰を強く打ち付けペニスを彼女の膣奥へと押しつける。そこで一気に堪えていた射精の感覚が決壊する。

 

 

 

 

―――ドピュルゥゥウウっ!ドプッ!ドプッ!ドプッ!

 

 

 

 

「あひゃぁぁああああああっ♡イグッ!イッっぢゃううぅっ!イッグゥゥウウウウウウッ!」

 

 膣奥へと射精すると同時にフランシスも達したのか、仰け反りながらガクガクと身体を震わせる。そんなフランシスを逃がさないように俺は彼女の手を強く握る。

 

「あぎぃいいっ♡おほっ♡ぎもぢよすぎぃっ♡しんじゃうっ、こんなのきもちよすぎてしんじゃうぅぅぅっ♡」

 

 絶頂の快感が収まらず顔を涙と涎でグシャグシャにするフランシス。快感に悶えるその姿は浅ましい雌そのものであるが、そんな風に彼女を絶頂させたことにある種の優越感と共にますます愛おしさが増してくる。

 

 やがて絶頂が収まってきたのかフランシスは肩で息をしながら呼吸を整える。そして彼女は俺の眼前まで顔を近づけてくる。フランシスの顔は頬が真っ赤になり、瞳を涙で潤んでいている。非常に艶のある表情で思わずドキリとしてしまうが、すぐにフランシスはいつものお気楽そうな笑みを浮かべる。

 

「くふふ、ようやくいつものカムイの顔になったね♪」

 

「あっ?いつもの?」

 

「カムイ、なにか怖い夢でも見たっしょ?寝ながらうなされてたし、苦しそうだったから」

 

「……そんなにうなされたか?」

 

「うん……アタシはいつも嫌なことがあればお酒飲んで忘れてるけど、カムイは寝てたし。ならせめて彼女のアタシが慰めて気持ちよくなればちょっとは気分が良くなるかなって思って」

 

「……はぁ、お前って奴は」

 

 ようするにフランシスはフランシスなりに、夢にうなされる俺を心配してなんとかしようとしたのだろう。その方法については思わず呆れてしまうが、それでも心配してくれた彼女に対しては感謝の気持ちが勝った。俺はフランシスを胸元に引き寄せ抱きしめる。

 

「あうっ」

 

「その……ありがとよ、心配かけたな」

 

「ニシシ、いいってこと。あっ、それと返しは新しい夏服ってことで☆」

 

「……お前、もうちょっと雰囲気ってもん大事にしろ」

 

 折角良いムードだったというのにこの言動である。なんだかんだ言いながらこういう所はちゃっかりしているフランシスに、俺は再び呆れるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んじゃっ、アタシは事務所に戻るね☆」

 

「あぁ、気をつけて帰れよ」

 

 情事を終えて数十分後、身支度を調えたフランシスは事務所に戻るためアジトの扉を開く。そんな彼女を見送るため俺もまた外へと出る。

 

「んっ……」

 

「……あっ?なんだよ」

 

 しかし外へ出た途端、なぜかフランシスはこちらへと振り向き顔を突き出してくる。彼女の謎の行動に俺は首をかしげるが、フランシスはすぐに不満そうに顔をしかめる。

 

「ちょっと……ここは見送りのキスをする所でしょ」

 

「はぁ?キスって……さっき散々しただろが」

 

「さっきはさっき!エッチの時とこれは別もんでしょ!ほらっ……んっ!」

 

 そう言って尚も顔を突き出してくるフランシスに、俺は呆れながら頭をかく。しかしキスぐらい断る理由もないため、俺は彼女に応える。情事の時にした、舌を絡めて相手を貪るようなキスではなく、ちゅっと軽いリップ音がなるフレンチキスである。しかしフランシスはそれで満足したのか満面の笑みを浮かべる。

 

「エヘヘ~♪じゃね~カムイ、また今度飲もうねぇ☆」

 

 フランシスはそう言いながら手を大きく振り走り去っていった。ある意味で単純な奴だな。まぁ鬼族らしく俗物的な欲求に素直なのだろうな。そんなことを考えながら俺は頭をかき、再び部屋に戻ろうと踵を返した。

 

 

 

 

 

―――ゴオォッ!!

 

 

 

 

 だが突如として、凄まじい勢いの突風が吹きすさぶ。そして俺の目の前に黒い何かが飛び込んできた。そして次の瞬間、俺の鼻に凄まじい衝撃が走り、目の前に火花が散る感覚を覚えた。

 

「おぐぉっ!!?」

 

 鼻が折れてしまうんじゃないかという激痛とジクジクとした痛みに悶えてしまう。いくら無銘剣虚無とワンダーライドブックの力で不死身になっているとはいえ、痛みがなくなるというわけではないのが唯一の難点だ。

 

「~~~っ!なんだってんだいったい……あっ?」

 

 痛みが引き何が起こったのか確かめようと視線を凝らす。すると俺の足下にはなぜか俺の携帯電話が落ちていた。それもプライベート用ではなく、傭兵の依頼などで使っている所謂“仕事用”のものである。

 

「ぶつかったのはこれか?なんでこれが……それにさっきの風はいったい」

 

 なぜ携帯電話がぶつかってきたのか、先ほど突風はなんだったのか―――突然のことに疑問が絶えないでいたが、それを解明する前に携帯が震える。通話相手は不明―――つまり傭兵としての依頼の電話ということだ。俺はすぐに携帯を操作して通話に出る。

 

「もしもし?」

 

『はーいっ、お久しぶりね♪』

 

「……」

 

 通話相手の声を聞いた瞬間、俺は気軽に電話に出たことを心底後悔した。いくら電話越しとは言え、この声の主が誰なのか俺はすぐに分かった。相手はこの世で俺が最も苦手(・・・・)とする人物であるからだ。

 

『あら、急に黙ってどうしたのかしら?もしかして通話が切れちゃった?』

 

「……聞こえてるよ」

 

『ふふっ、随分嫌そうな声色ね。依頼相手にその態度はいただけないんじゃないかしら?』

 

「まだ受けるとは言ってない……」

 

『ダメよ、あなたは私に大きな貸しがある。だから依頼を受けないという選択肢はないのよ』

 

「ちっ!」

 

『くすくすっ♪嫌がる態度が露骨なのもいただけないわね』

 

 相手に聞かれようと構わず俺は舌打ちをする。通話相手の言うとおり、彼女には大きな貸しがある。五車の里を出奔した後、禹用曲折あって闇の世界で生活できているのは彼女のおかげだ。だから俺は彼女の言うことに逆らえないし、それを振りかざすわけでもなく淡々と利用してくる所と、こちらのことを見透かしているかのような物言いをしてくるのだから彼女は苦手なのだ。

 

『とりあえず急な依頼の話があるの。いつもの場所に来てちょうだい』

 

「だったらもっと早い時間に連絡しろ。今何時だと思ってやがる」

 

『あら、迎えを寄越したのにいつまで経っても来ないからこうして連絡をよこしているのだけれど?』

 

「なに?そんなの来てないぞ」

 

『……あぁ、なるほどねぇ』

 

「おい、何一人で勝手に納得してやがる」

 

『あなた……アジトに女でも連れ込んでたのかしら』

 

「……っ!?」

 

『図星ね……ふふっ、なるほどね。私が言う義理もないけど、女遊びも大概にしたらどうかしら』

 

「女遊びなんかしてねぇ。相手は、その……」

 

『恋人相手なら尚更ね。英雄色を好むとは言うけど、恋人が多いのも考え物よ。その内刺されるわよ』

 

「大きなお世話だ……あと迎えが来てない答えになってないぞ」

 

『それは後で自分で考えなさい。とにかく、詳細の説明もあるから、なるべく速く来てちょうだい。それじゃ、また後で』

 

 彼女はそう言って一方的に通話を着る。俺は嘆息をつくと支度を調えるため部屋に入る。目的地は東京キングダム―――クラブ『ペルソナ』である。

 

 

 

 

 

 

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