私、スザンナ・ランドールは第一王子の婚約者でありながらラーナ・スミスという身分を偽って魔法省で働いている。
それは、私が王女になって得るものよりも魔法の探求、さらには魔道具の開発のほうが魅力的だと考えているからだ。
束縛される人生なんてまっぴらごめんだ。私は自由に生きたい。そう思っているし、他人の人生も束縛するものではないと思っていた。
しかし、そう思っていた私が、まさか他人の人生を束縛したいと思うようになるとは少し前まで考えもしなかった。
カタリナ・クラエス。
私の価値観を変えた女性の名だ。
彼女は公爵令嬢でありながら、誰にでも優しく、どこか庶民的で、かつ自由奔放でこちらの想定外の行動を常に取り続ける。
私はそんな彼女が人として好きだった。
魔法省に入れ、自分の目の届くところに置きたいと思っていた。
だが、その感情はいつしか彼女を私のものにしたいという感情に変わっていった。
そう、それこそ今まで私が古今東西から集めてきた魔法道具のように、彼女も私のものにしたいと思うようになったのだ。
彼女を手中に収めたいという気持ちはどんどんと膨れ上がり、とうとう私の理性をも蝕むようになっていった。
これほど感情に支配されることなど今まであっただろうか? いや、なかったはずだ。
となると、これはただごとではない。
もしや集めてきた魔法道具の中に私の感情を暴走させる何かが紛れ込んだのか? そう疑うほどに私は自分の気持ちが暴走し始めているのを感じていた。
何か原因を探るべきかもしれない。そうも思った。だが、そんなことを思ったときには既に遅かった。
私の理性はもう、耐えられないところまで来てしまっていたのだ。
◇◆◇◆◇
「……あれ? ここは、一体?」
カタリナ・クラエスが気づいたとき、彼女は奇妙な空間にいた。
まず彼女はベッドに寝ていたようであり、起き上がってみると周囲は白い壁で囲まれていた。
まるで前世の頃の世界にあった病院の病室のようだと、カタリナは思った。
ただ、窓もなく正面にあるこれまた白い扉以外は外と通じる箇所がないのは、彼女を否応なく不安な気持ちにさせた。
「……とりあえず、あの扉に――」
カタリナがそう思い、ベッドから降りようとしたそのときだった。
「……っ!?」
カタリナの体が、ガシャン! という音と共に引き止められたのだ。
それは、カタリナの首に鎖のついた首輪がはめられていたからであった。
彼女はそれを、動こうとしたそのとき初めて気がついた。
「これは……うーん、私ったら、もしかしてまたさらわれちゃった……?」
カタリナがのんきな声でそう言ったそのときだった。
「ああ、その通りだよ。よく状況が分かっているじゃないか」
カタリナの声に応えるように、扉が開かれそんな声が彼女の耳に入ってきたのだ。
そしてその扉から現れた人物に、カタリナは驚いた。
「……ラーナ様!?」
そこから現れたのはカタリナもよく知っている人物、ラーナ・スミスだったからだ。
「やあカタリナ。こんな場所で言うのもなんだが、元気そうで何よりだ」
「ええ、まあ……あ、もしかして助けに来てくれたんですか!? ラーナ様!」
「……くくく」
純粋な顔で言ったカタリナに、ラーナは必死にお腹を抑えながら笑いをこらえる。
「……ラーナ様?」
その様子が、カタリナには不思議に映ってしょうがなかった。
「まったく、君というやつは人がいい……私が君をさらったとは考えないのかい?」
「え!? ラーナ様が私をさらったんですか!?」
目を見開いて驚くカタリナ。そんな彼女を見て、ついにラーナは笑いを堪えられなくなる。
「あっははははははははは! まったく可愛いなぁ君は! だからこそ、私は君に焦がれたのかもね……!」
笑いながら言うラーナに対し、未だカタリナは状況が掴めずにいた。どうして彼女が自分をさらうのか、どうしてそんな笑っているのか、カタリナには何一つ分からなかったからだ。
「あの、どういうことなんです……? 何かの悪い冗談、なんですよね……?」
故にカタリナは、おずおずとだがラーナにそう質問した。
するとラーナは、笑みをたたえながらカタリナに近づく。
そして――
「――!?」
カタリナの唇を、突如奪った。
「!?!?!?」
カタリナは急なラーナの行動に驚きなすがままにされてしまう。
一方でラーナは、それを好機と言わんばかりにカタリナの口内を自分の舌で犯していく。
どれだけそうやってラーナはカタリナの口を陵辱したであろうか。
ようやくばっとラーナは顔をカタリナから離した。
二人の口と口に、よだれの橋が架かる。
「……え!? え!?」
カタリナは突然の行為に口を押さえながらも未だ混乱しているようだった。
「ふふふ……カタリナ……」
一方でラーナは紅潮した顔でカタリナを見下ろすと、今度は彼女が来ていた服を脱ぎ始めたのだ。
「えっ、ラーナ様!? ちょっと……!」
カタリナはさらなるラーナの行為に完全についていけず、思わず顔を手で隠す。
が、ラーナはそうはさせまいとカタリナの両手首を片手で握り、もう片方の手でカタリナの下着を脱がし始めた。
「きゃ、きゃあっ!? やめてくださいラーナ様! い、一体何を……!?」
「何って、これから君の純血を奪うのさ。この私の開発した淫具によってね」
ラーナがそう言いカタリナに見せつけたのは、黒いペニスバンドだった。
雄々しく反り立つそれは、並大抵の大きさではないことがすぐに見て取れるほどの大きさだった。
「ひっ……!? や、やめてください……! そんなの、入らなっ――」
「――いいや、入れるのさっ……!」
ラーナは有無を言わさず、両手でカタリナの股を開いてそのペニスバンドを彼女の膣内へと挿入した。
「ああああああああああああああああああっ!?」
カタリナはその突如の挿入に思わず悲鳴を上げる。
だが、驚愕も覚めやらぬままに襲ってきた感覚は苦痛ではなく、快楽だった。
「どっ……どうじて……!? お゛っ!? お゛っ!?」
「はははっ! とても公爵令嬢が上げてはいけない声を上げているよカタリナっ……! ふふふ、すごいだろう、このペニスバンドはね、私の開発した魔道具でっ……! 双方に強烈な快楽が走るよう作ってあるんだよっ……!」
「あっ!? うっ、あっ、くっ、あああっ……んあっ……! あああっ……!」
カタリナは快楽を抑えられないらしく嬌声を艶かしく上げていく。
それが更にラーナを興奮させる。
「ふふふ、美しい、美しいよカタリナ……私も、気持ちいいっ……!」
「んっ……! あっ……! うあっ……! あああっ……! あんっ……! はあっ……!」
「こんなにも気持ちいいなんて……! 開発した私にも想定外だなっ……! さあ、カタリナ……
「あんっ……! ああっ……! や、やめて、それはやめっ……!」
「大丈夫さ……“まだ”妊娠する機能はつけてないから、ねっ……!」
その言葉を最後に、ラーナはカタリナの膣内にペニスバンドの先から大量の疑似精液をぶちまけた。
「あああああああああああああああああああああああああっ!?」
「あああああああああああああああああああああっ!」
そのとき、二人は稲妻に打たれたかのような快楽が走るのを感じた。
ラーナは恍惚とした表情になり、カタリナもまた快楽にとろけた顔をしている。
「……はぁ……はぁ……ああ、とてもいいものだったよ、カタリナ……」
「う……あ……」
ラーナの言葉に、カタリナは答えられなかった。それほどまでに、快楽の波が彼女を飲み込んでいた。
そんなカタリナに、ラーナはペニスバンドを抜き、疑似精液を溢れさせながら囁く。
「なあ、カタリナ……私のモノになってくれないか……?」
「……え?」
「何、言葉通りの意味さ。これからは私のためだけに生きて欲しいのさ……私の望むときに私の快楽を満たし、ときに愛し愛される、そんな存在にね……」
「え……あ……」
その言葉をなんとか聞き取ったカタリナ。その彼女が口にした言葉は――
「……いや、です……」
はっきりとした、拒絶だった。
「私には……無理、です……」
「そうか、拒むか……ならば」
カタリナの拒否を聞いたラーナだったが、それも想定の内という顔し、そして、とあるものを取り出した。
「……それは」
「ふふ、これも私が開発した淫具でね。ペニスバイブと言うんだ。魔力によって振動し、延々と機械的な快楽を与えてくれる……それぞれ二本あるからまず君に手錠をしてから、これを、君の膣、そしてお尻の穴にこうやって――」
そうするとラーナは、言葉通りに丁寧にカタリナの両腕を彼女の頭の上の鎖につなぐ形で封じた後に、バイブを膣内、そして尻穴に挿入した。
「あっ、あああっ……!?」
カタリナを再び快楽が襲う。今度は振動による恒常的な快楽だ。
「ああ、ああああああっ……!」
「さらにだ、この小さな球体型のバイブを、こうやって……」
さらにラーナは、小さなバイブをカタリナの乳首に貼り付けた。
「んあああああああああっ!?」
「ふふ、気持ちいいだろう? 君はこれから、うんと言うまでこの快楽を味わい続けることになる。まあ、ちょっとした拷問のようなものさ。ああ、そうそう、これらのバイブは特別製でね。君がイきそうになると――」
「――ああっ、イくイくイくイ……! あれ……?」
「こんなふうに、振動を止めるのさ。つまり、君は私のモノになるまでこうやってイきたくてもイけない苦しみを味わうんだよ」
「そ、そんな……」
カタリナが絶望に染まった顔をする。
その顔すら、ラーナにとっては感情を昂ぶらせる表情であった。
「ああ、いつも天真爛漫な君がそんな顔をするのは、とても心が踊るね……さて、私はそろそろ仕事に戻るよ。じっくりとそのバイブを味わってくれたまえ」
「そ、そんな……お願い、待って……!」
「それと、この部屋は外とは時間の流れが違ってね……そうだね、私は一時間ほど仕事をしてくるつもりだが、ここでは八時間ほど経っているだろうね、それでは」
「待って、お願いですラーナ様! 待って……!」
カタリナは叫ぶ。だが、彼女の叫びをもラーナは歓びに変えながら、部屋を後にするのだった。
それから三時間ほどが経った後。
「いやあ、部下に捕まって溜まっていた仕事を消化させられてしまったよ。どうだいカタリナ、具合のほどは」
ラーナは笑顔でカタリナの元へとやってきた。
彼女が入ってくるのが分かると、カタリナは――
「お願いしまずうううううううう! イがせでくだざいいいいいいい! お願いじまずううううううう!」
涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにしながら、そうラーナに懇願した。
「イけないのおおおおおおおおおっ! 私がいくらイきたいって思うのに、イけないのおおおおおおおおおおおおっ!」
「ふむ、そうかい? そんなにイきたいかい?」
「はいいいいいいいいいいい! イきだいでずううううううううううっ!」
恥も外聞もないほどに必死に懇願するカタリナ。
そんな彼女を見て、ラーナは再び顔を紅潮させ、カタリナの耳元で言う。
「ならば、誓うかい? 私のモノになると。その人生のすべてを、私に捧げると」
「誓いますううううううううううううう! あなたのモノになりますうううううううううううう! 一生を捧げますうううううううううううう!」
「よく言った……」
ラーナはそのカタリナの言葉に暗い笑みを浮かべる。
そして、再び服を脱ぎペニスバンドを勃たせたかと思うと、カタリナからバイブを乱暴に引き抜いた。
「ひぐううううっ!?」
その引き抜きだけで、カタリナはイきそうになる。だが、ぎりぎり絶頂には至らない、そんな力加減の引き抜きだった。
「さあ、味わい給え。これが、これから君の主人となる者が与える快楽だっ……!」
ラーナはそう言って、今度は思い切りカタリナの膣内にペニスバンドを挿入した。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?!?」
その挿入に、カタリナは汚らしい絶叫を上げて、絶頂した。
「ああああああああ、ああああああああああああああっ!」
その顔を見ながらラーナもまた、女としての絶頂をした。
二人の女がそれぞれ絶頂を迎える。それだけではあるが、間違いなくその空間は狂っていた。
「さあ、カタリナ、いくよ……これから、たくさんイかせてあげるね……!」
そうしてラーナは腰を振り始める。
その一回のピストン運動ごとに、カタリナはイった。
こうして二人は、その時の流れが遅い空間で、丸一日求めあったのだった。
◇◆◇◆◇
「……局長、ラーナ局長!」
「ん? ああ、なんだラファエル」
魔法省におけるラーナの部屋において彼女に呼びかけてきたのは、ラファエル・ウォルトであった。
ラーナは今、机に座っている。
「なんだじゃないですよ、この資料、目を通しておいてくださいよね」
「あ、ああ……んっ……分かった……」
「……?」
ラーナの言葉はなんだか歯切れが悪かった。
時折体を震わせているようにも、ラファエルは見えた。
「どうしたんですか、珍しく風邪でも引きましたか?」
「珍しく、とはひどい物言いだな……何、なんでもないさ」
「……? そうですか、とにかく、明日までにはハンコくださいね。そうじゃないと、そろそろ死人が出ます……」
ラファエルはそれ以上気にすることはなく、それよりも仕事の事を気にしながら言って戻っていった。
部屋には、ラーナだけが残される。
「……ふぅ、危なく気づかれるところだったな」
そんなラーナが机の下に目をやる。
そこには――
「んっ……んあっ……えろっ……」
ラーナの陰部をとろけた表情で舐める、カタリナの姿があった。
「ふふふ、こういうプレイもドキドキして悪くはない……そう思わないか、カタリナ」
「……んえあ……あい……ラーナ様……」
カタリナは答えながらも舐め続けるのを止めない。
そんなカタリナが、ラーナには愛しくて愛しくてたまらなかった。
「はぁ……んっ……ああ……私の可愛いカタリナ……お前は永遠に、私のモノだ……」
カタリナの舌で感じながら恍惚とした表情で言うラーナ。
こうして、ラーナ・スミスことスザンナ・ランドールのコレクションにカタリナ・クラエスという一人の少女が加わったのであった……。